世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

イラク「侵略」戦争から10年:悲劇の過去・現在・未来

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            バグダッド:2003年3月20日9時過ぎ


ブッシュ・ブレアの「所業」は未だ裁かれないのか?
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 10年前の3月20日夜9時過ぎ、バグダッドの空はつんざく爆発音と共に赤く染まった。米・英軍の ‘shock and awe’ 「衝撃と畏怖」と称するイラク侵攻作戦の始まりだった。
 
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Bagdad:2013.3.19

 サダム・フセイン率いるイラクが「大量破壊兵器を保持している」とか、「アルカイーダと繋がっている」とかの虚偽の情報を口実に、一国に侵攻して全てを破壊し尽くした戦争の犠牲者は、イラク民間人*65万人、イラク兵約10万人、米英連合軍5,000人以上に及ぶ。米軍が撤退した今日なお爆弾テロ事件が絶えず、例えばイラク戦争開戦記念日前日3月19日、バグダッド市内で27件の爆弾テロ事件が起き、55人の市民が死亡し、170人以上が負傷したという。

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          イラク中部Fallujah:白血病に苦しむ子供たち

 先日のBBC World TV は、イラク中部・激戦地ファルージャでの、米軍のウラン劣化爆弾などに因る急性白血病に今もなお苦しむイラク人児童たちの実情を放映していたが、当のBBC は無批判に、イラク戦争の推移を取材・報道していたのだ。見たところ、欧米メディアの多くは「イラク戦争後10年」を、戦争自体については概ね批判的に伝えているが、「戦争責任」がどこに有るかという一点については、踏み込んでいないのが特徴的だ。

 米国が元々「傀儡」として立ち上げた現マリキ・シーア派政権は、漸く回復した石油生産収入に依拠して国家再建を進めようとしているが、シーア派対スンニ派の宗教対立、「独立」指向北部クルドとの部族対立を抱えた侭で、国内治安回復の目処が立っていない。

 そんな中で、隣国シリアでの内戦激化は、イラク内宗教対立と繋がり、シーア派イランに、シリア・アサド政権支援・空路ルートを事実上提供しているイラクは、最近ますますシリア「反政府勢力」支援に回る米国と衝突する形になった。
 3月24日、バグダッドを「電撃訪問」した新国務長官ジョン・ケリー氏がマリキ首相に「イラン航空機の上空通過」を認めないように苦言を呈したが、好い返答は無かったようだ。

 米国のイラクでの著しい「影響力低下」を如実に物語る記事が3月24日付『ワシントン・ポスト』に掲載されている。

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    このアーチの下を数十万の軍人たちがくぐって戦闘に参加したという


‘A decade after Iraq invasion, America’s voice in Baghdad has gone from a boom to a whimper’ 「イラク侵攻から10年、バグダッドでの米国の声は太い轟からすすり泣きになってしまった」

と題する記事内容の<要旨>は次の通りである。

 米国がイラク戦争に費やした*戦費は1.7兆ドル(約156兆円)に上るが、その大軍をイラクから引き上げ、殆ど金を使わなくなるに従って、急速にイラクでの発言権を失っていることは確かだ。イラク・マリキ政権は、味方シーア派内の対立、スンニ派との確執、クルドとの勢力争いに明け暮れており、米国が忠告をしようにも、聞く耳を持たなくなっている。
 米国務省は夙(つと)にマリキ首相に対して、シリア・*アサド政権を倒すべく、協力を求めているが、マリキ氏は全く応じず、却ってイランのシリアへの武器空路輸送を黙認している始末だ。これは、これまでスンニ派に対立するマリキ氏を強力に支援してきたオバマ外交の深刻な失敗だ。
 今や米国の存在は、イラクの治安面を保障する為の「必要悪」に過ぎないと、イラク側の大方は見ている。
              ・  ・  ・  ・  ・
 ブッシュ・ブレアがイラク戦略の「大義名分」として掲げた「民主主義・人権・平和」確立から大きく逸れた今、夫や息子を異郷の地で失った軍人家族、爆撃などで幼子を殺されたイラク人家族らは、どのような慰めを見出し得るのか。『ポスト』紙記者が指摘している様に、アフガンでも、さらに規模が大きい形で、悲劇が現出している。戦争行為に依って、異郷に欧米型「民主主義」を強引に押し付けようとする企ては「壮大なる失敗」だったことが証明されつつある。「イラク・アフガン」のいずれも、中近東世界「地政学」の初歩的知識を欠いた「阿呆ども」の為せる業として、世界史に記録されるに違いない。
 
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               イラク開戦翌年 (2004.11.12)

 「裁きの場」に出て来い、「民主主義者」を名乗る暴君たちよ!君らのお陰で、名も無い多くの民が呻吟しているのだ。  (2013.03.29)

<注>
1. 権威ある英国医学誌Lancetによれば、死亡率増加の調査を基にした研究では、2006年6月時点でイラク戦争の死者は約655,000人になると推計された。ただし、あくまで死亡率増加からの推計であるため、直接の戦死とは直接結びつかない推計である。また、中華人民共和国の国務院が発表する「2007年アメリカ人権記録」によると、2003年以来のイラク民間人死亡数は66万人以上であるとされている。イギリスの世論調査会社・オピニオンリサーチビジネスが2007年9月14日に行った調査では、死者が最大で120万人を上回る可能性があるという結果が出されている。—Wikipedia

2. シリア・アサド政権はイスラム・アラウィー派、即ちシーア派分派で、同じくシーア派のイラン・イラク現政権に近い。一方、シリア反政府勢力は、国民の70%を占めるスンニ派で構成され、同じくスンニ派が多いカタールの財政的・軍事的支援を受けているが、最近ではイスラム過激派ジハディスト・アルカイダが戦闘部隊の中枢を占めている模様だ。先日ダマスカス大学・学生たち数十人が死亡した爆弾テロは、アルカイダの犯行とされる。

3. イラク戦費:米国が費やしたイラク戦争費用総額は、別の説では300兆円に上るという。
2008年3月2日(日)「しんぶん赤旗」
イラク・アフガン戦 米「300兆円超す」 帰還兵補償、重くノーベル賞受賞の 経済学者が算出
【ワシントン=鎌塚由美】ブッシュ政権がすすめるイラク、アフガニスタンでの「対テロ」戦争の経費は、最大「三兆ドル(約三百兆円)以上」になるとの試算が明らかになりました。米国の著名な経済学者のジョセフ・スティグリッツ氏が新著のなかで示しました。
 ノーベル経済学賞受賞者としても知られるスティグリッツ氏はイラク開戦から五周年(三月二十日)を前に、ハーバード大学のリンダ・ビルメス教授とともに『三兆ドル戦争―イラク紛争の真の対価』と題する著書をまとめました。
 この中でスティグリッツ氏は「米国のイラク侵略は今や恐ろしい間違いだったことは明白である」とし、戦争の対価は「最終的にイラクを去った後に増え続ける」と指摘。これらの「対価は意図的に国民に知らされていない」と述べました。そして、対テロ戦争において「米国の石油、軍需産業以外には真の勝者をみつけることは難しい」と語っています。
 イラク戦費については、議会予算局(CBO)が昨年十月、最大二兆四千億ドル(約二百五十兆円)と試算していました。「三兆ドル以上」という経費についてスティグリッツ氏らは、これらは「控えめな試算」だと述べ、自らの試算を「現実的で穏当な」ものと呼びました。
 この「穏当な」試算には、対テロ戦費の追加予算が組まれているだけでなく、国防総省の本予算のなかに「隠されている」戦費や、労働省予算にある軍事請負業者たちの保険費用などもはじきだしています。もっとも見過ごされているのは帰還兵への補償だとして詳しく試算しています。
 これまで派兵された、のべ百六十万人のうちの相当数の人が障害者となっているなか、これら帰還兵への「障害手当」や社会保障費などは今後数十年にわたり米国民の肩にのしかかってくると指摘。さらに戦死兵士や負傷兵の家族やその地域が負う「社会経費」についても光を当てました。
 すでに「対テロ」戦争では、六千四百六十億ドル(約六十六兆円)が支出されています。スティグリッツ氏らは、二〇一七年までの「作戦費」は、九千百三十億ドル(約九十三兆円)になると試算。帰還兵への障害手当や生活保障への七千百七十億ドル(約七十三兆円)や、軍備品の更新費用四千四十億ドル(約四十一兆円)と、利率や今後の借入金の利息を加えて、「三兆四千九百六十億ドル」と算出しました。

<写真> The Washington Post, The Guardian, Le Monde, The Telegraph

                   <追記>
1. 今夕6時台に視聴した BBC World TV の「イラク戦争10年」特別番組では、この戦争に至るまでの、イラクが保持すると言われた生物・化学兵器など「大量破壊兵器」有無の真相が関係者の証言で語られていた。そこでは、戦争開始直前までに、サダム・フセインの支配するイラクがそれら兵器を持っていないことが最終的に確かめられていたにも拘らず、その事実を隠して、ブッシュ・ブレアが戦争に突入して行ったという経緯が詳しく述べられていた。そこでBBC スタッフは この戦争、即ち夥しい犠牲者と破壊を齎した事態について、これまで一度として「詫びたことがない」トニー・ブレアに改めて所信を聞こうと、インタヴューを申し込んだところ、「忙しくて会えない」と断られたという。英国各紙に依れば、ブレアは首相辞任後、世界各地での「講演」で200億円もの「荒稼ぎ」をしていると言われているが、まあ、「稼ぎに忙し過ぎて、過去の事など詫びている暇がない」ということなら、やっぱり、この人物は「人間離れ」した化け物と言うしかない。 (2013.03.30)

2. 「イラク戦争から10年」の特集記事・番組に就いては、先日4月2日の『朝日新聞』が、米軍砲爆撃に因る化学物質・劣化ウランから生じた数多くのイラン人小児「奇形」の悲惨な状況などを詳述していた。今日のTBS・ TV『報道特集』では、高遠菜穂子さんがファルージャの総合病院を案内する形で、!000件に上る『奇形』症状の幾つかの例を、生の映像を通して伝えていた。高遠さんの依頼でイラクに赴いた日本人医師が、口蓋裂幼児の整形手術を施す場面などを放映し、番組の最後に、当時の小泉政権が、ブッシュを全面的に支持し、派兵まで行った「責任」に触れているなど、非常に立派な番組構成であった。 (2013.04.06)

                  <参考資料>
1. 米国CNN :イラク戦争開戦から10年、イラク国民の苦しみ続く
2013.03.19 Tue posted at 19:54 JST
(CNN) 米国主導の多国籍軍がイラクに侵攻して始まったイラク戦争の開戦から、19日で10年がたつ。長く続いた戦闘は数多くのイラク市民に死や絶望をもたらし、人生を一変させた。
「イラクの自由作戦」に参加した元陸軍兵のノア・ギャロウェイ氏は、戦争がもたらした影響についてこう語る。
「一国が他国に侵攻すれば、争いとは無関係だった市民に影響が及ぶ。我々はこの世界に住む人間として、そうした人たちに手を差し伸べる責任がある。民家や人命が破壊された。米国内にも対応すべき課題はあるが、困難な時であっても我々にはやらなければならないことが多数ある」
10年たった今も、戦争による犠牲や困難に苦しむイラクの民間人は後を絶たず、人道援助の必要性は増すばかりだとギャラウェイ氏は言う。適切な治療を受けられる医療システムがないため、医療援助が必要な人も多い。

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せき椎の病気を持つノアちゃん。戦争で医療体制も破壊され、十分な治療を受けられない

そうした人たちの1人、ノアちゃんは、脊椎(せきつい)の形成が不十分な二分脊椎の障害を持って生まれた。2005年にアブグレイブにある民家を米兵が急襲した際に、祖母がこの子を助けてほしいと懇願。この訴えが実って米国の病院で手術を受けたが、イラクに戻って7歳になった今も車椅子で生活し、十分な治療を受けられずに命の危険にさらされる日が続く。
医師や看護士で組織する非営利組織(NPO)のIMCは、開戦前からイラクで活動を続け、救急医療態勢の確立などに尽力してきた。「イラクの医療態勢は10年前に比べると大きく進歩した。負傷者の救命率も大幅に上昇した」と関係者は話す。それでもまだ任務完了にはほど遠い状況だといい、「10年前に始まった仕事を完了するまで」活動を休むことはないと力を込めた。
戦争によって子どもたちも深刻な状況に追い込まれた。児童支援団体によれば、この10年の戦争やテロで親を失った子どもはユニセフの推計で80万人に上るといい、「緊急に人道援助が必要な状況」だという。
同団体はこうした子どもたちに食事や教育、医療などの援助を提供しており、「中には親をなくして路上で働いて自活している子どももいる。イラクの未来を担う子どもたちを愛情で支えなければならない」と訴える。
米国が介入したイラク戦争は終わっても、イラクの人たちの苦難は終わっていない。依然として大きな国際人道援助が求められている。

2. 3月24日付『ワシントン・ポスト』紙
A decade after Iraq invasion, America’s voice in Baghdad has gone from a boom to a whimper
By Ernesto Londoño, Published: March 24
BAGHDAD — The United States set the tone for its new relationship with Iraq a decade ago with a bombing campaign dubbed “shock and awe,” and spoke with a booming voice during the ensuing years as it shaped the country’s future.
Today, America’s voice here has been reduced to a whimper.
With no troops on the ground to project force and little money to throw around, the United States has become an increasingly powerless stakeholder in the new Iraq. It has failed to substantively rein in what it sees as government abuses that have the potential to spark a new sectarian war. It also has had little success in persuading Baghdad to stop tacitly supporting Iran’s lethal aid to Damascus, an important accelerant in the neighboring conflict.
The disengagement from Iraq after a war that cost Americans an estimated $1.7 trillion offers sobering lessons as the United States continues to wind down its war in Afghanistan by the end of 2014, a process that looms as potentially more complex.
“No one thinks America has influence now in Iraq,” Deputy Prime Minister Saleh al-Mutlak, the most senior Sunni in the coalition government, said in an interview. “America could still do a lot if they wanted to. But I think because Obama chose a line that he is taking care of interior matters rather than taking care of outside problems, that made America weak — at least in Iraq.”
Plans abandoned
The United States is dismantling the vestiges of a police training program once envisioned as its signature contribution to postwar Iraq, having come to terms with the fact that Iraqis had no interest in a multibillion-dollar investment designed to bolster the country’s troubled judicial system.
Plans to keep a robust diplomatic presence along a disputed frontier in northern Iraq that has kept Arabs and Kurds on a war footing were also abandoned, in large part because officials in Baghdad didn’t want the Americans there. Manpower at the fortresslike U.S. Embassy in Baghdad is dropping rapidly. The mission and its three consulates now have 10,500 people, most of them contractors, down from over 16,000 based in Iraq a year ago. By the end of the year, the number will fall to 5,500.
<中略>
Some former U.S. officials said the United States would have had more influence if Washington had managed to negotiate a bilateral deal to keep some 10,000 troops in the country.
“I think it would be a powerful signal in Iraq, to Iran and in the region that the United States is engaged, involved, interested and effective,” former ambassador Ryan C. Crocker said during a recent forum on Iraq.
American officials have not weighed in publicly on the criminal case targeting Issawi, although they are worried that an escalation in Maliki’s crackdown on Sunnis has the potential to spark a new wave of sectarian violence. After a Maliki associate returned from a trip to Washington recently and announced that the United States approves of how the prime minister is governing the country, U.S. officials fumed quietly but offered no rebuttal.
Nadjha Khadum, an Iraqi journalist who runs the independent Ur News agency, said that she, like many Iraqis, came to see a U.S. military role in Iraq as a necessary evil. Without it, she said, there is no outside power capable of restraining Iraqi politicians from destructive behavior.
“They were a security valve for Iraq,” Khadum said. “They were a balance for the government.”

3. 2003年10月24日発行810号
【イラク戦争犯罪追及するLAAW(英国) ブレア、ブッシュを監獄へ】

 九月二十七日のイラク占領反対行動をリードした英国SWC(ストップ戦争連合)から、政府の戦争犯罪を追及しているLAAW(戦争に反対する法律アクション)のクリス・コヴァーデルさんが来日。十月五日のイラク国際戦犯民衆法廷(ICTI)実行委員会発足集会をはじめ各地で報告した。その要旨を編集部の責任でまとめた。
英国内法でブレアを追及
LAAWディレクター クリス・コヴァーデルさん
(10月6日・大阪)
  二〇〇三年二月に結成されたLAAWはSWCとともに、英国の司法当局に国内法と国際法の擁護を求め、トニー・ブレア首相とイラク戦争に賛成した政治家、政府高官、軍の指導者層約八百人を戦争犯罪のかどで起訴するように要求する全国的な運動を組織している。
 一九九八年以来、八十以上の国で、ローマ規程として知られる国際刑事裁判所法が批准された。世界は初めて、集団虐殺という犯罪、人道に対する罪、戦争犯罪をこの世界に適用することに合意した。
 英国は一九九八年にローマ規程を批准。国会は国際刑事裁判所法を二〇〇一年に制定し、英国法に新しく三つの犯罪を導入した。それは「大量虐殺の罪、人道に対する罪、戦争犯罪を犯したもの、あるいはこのような行為を幇助する行為を行ったものは、イングランド及びウェールズの法律に違反する」とした。
イラク戦争はジェノサイド
わが英国政府はこの法律をいかに犯したか。
 まず第一に、トニー・ブレア率いる英国政府がアメリカ政府と共謀し、主権国家であるイラクを攻撃し、数千人のイラク市民を殺りくし、国際刑事裁判所法の五十一条、五十二条にある集団虐殺の犯罪を犯した。
 第二に、トニー・ブレア、ジャック・ストロー外相、ジェフ・フーン国防相たちは、告訴も裁判も弁護も赦免もそして判決もなく無実のイラク市民一万二千人の命を奪った。このような殺人は世界のどこであっても違法行為であり犯罪である。
 第三に、英国軍はイラクでクラスター爆弾を使用した。この兵器は、無差別対人兵器として設計され、軍事施設や大量破壊兵器を破壊するためにではなく、現在及び将来にわたってイラクの子どもたちや民間人への殺りくを意図していたことを証明する。このような民間人の意図的殺人は戦争犯罪であり、英国法の下での犯罪となる。
 第四に、米英連合軍は、三千トンもの劣化ウランを使用した。有毒ウランの粉塵がばら撒かれたことでイラクで何千年にもわたってガン、死産、流産、奇形児の出産を増加させることになる。このような民間人に対する意図的殺人及び殺傷は、人道に対する罪及び戦争犯罪になる。

 ローマ規程では、「国際的な犯罪の責任を有するものに対し司法権を行使」することに、すべての締約国が同意している。英国政府は米国と共謀して一万二千人以上もの無実の人を殺りくし、国際的な犯罪をおかしたのだから、われわれは司法に対して、犯罪を調査し、犯罪者を逮捕・告発し、彼らを英国初の戦争犯罪裁判で訴追するよう要求しなければならない。
英国警察に首相逮捕を要求
 米国も、ジョージ・ブッシュを起訴しなければならない。米国はローマ規程を批准していないが、ジェノサイド条約(一九四八年)は批准している。米国がジェノサイドを防止するための法律が必要だと認めた以上、いま米国民に必要なことは、彼ら自身の法を擁護し、ジョージ・ブッシュをジェノサイドのかどで弾劾することだ。
英国民衆と法関係者は、警察に対してブレアを逮捕し告訴するよう圧力をかけることができる。十一月四日、SWCの全国の地方組織は地域の警察署に行き、われわれの政府の代表が戦争犯罪をおかしたことを通報するキャンペーンを開始する。

4. 戦犯ブッシュが裁かれる日は近い
2012-05-13 18:33:11 | その他
ブッシュや、ブレアー、ラムズフェルド、チェイニー、その一味らが、クアラルンプール戦犯法廷で、人道に対する罪で、有罪判決を受けたそうです。
BREAKING: HISTORIC JUDGMENT. Bush & Associates Found Guilty of Torture

A solid case for the prosecution of Bush, Blair, Rumsfeld, Cheney, their legal counsel and others, for war crimes, crimes against the peace, torture, and crimes against humanity has been established at the Kuala Lumpur War Crimes Tribunal with a guilty verdict on day 5 of the third major session of the Tribunal.

The Tribunal recommends to the War Crimes Commission to give the widest international publicity to this conviction and grant of reparations, as these are universal crimes for which there is a responsibility upon nations to institute prosecutions if any of these Accused persons may enter their jurisdictions. Global Research Director Michel Chossudovsky is a member of the KL War Crimes Commission and was present throughout the Tribunal hearings.
KUALA LUMPUR, 11 May 2012 (mathaba)
ブッシュ、ブレアーは、既に別の件でも、去年、この法廷で、有罪判決を受けています。
戦犯法廷がブッシュ、ブレアーを裁く 2011/11/30
クアラルンプール戦犯法廷でブッシュ、ブレアの有罪判決が下された。
判決はこの両者によるイラクに対する戦争は明白な法の乱用と侵略行為でイラク市民の大量殺人を招いたとしている。
インドの裁判官は、アメリカはブッシュの指導により、イラクが大量破壊兵器を所有しているという文書を偽造したと認定した。ブッシュとブレアを戦争犯罪者として登録。
すべての国家は普遍的な司法制度を持っている為、ブッシュ、ブレアがどこに居ても、国際法に従う必要がある。彼らが訪れるあらゆる国の司法により対応することも推奨されている。
クアラルンプール戦争裁判関係者は国際犯罪裁判所に対して、ブッシュ、ブレア両氏を戦争犯罪に寄り告発する働きかけを続ける。
このクアラルンプールの国際戦犯法廷は、マレーシアのマハティール前首相が創設した、非公式の裁判所です。残念ながら、法的な拘束力は持っていません。
マハティール前首相、「ブッシュとブレアは戦犯」 - マレーシア 2007年02月05日
マハティール前首相は前週、イラク、レバノン、パレスチナ自治区での虐待の犠牲者たちの申し立てに特化した、非公式な戦争犯罪裁判所の創設計画を公表した。現在、戦争犯罪や人道に対する罪を犯した個人を裁いているオランダ、ハーグ(Hague)の国際刑事裁判所(ICC)の審理は偏っているとして、自ら新裁判所を提案した。
by shin-yamakami16 | 2013-03-29 20:22