世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

Pour Kramatorsk, «l'Ukraine est morte»—‘Le Figaro’

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2014年 2月21日時点:キエフ市庁舎「解放者ヒトラー」ー5月21日付 'Le Monde' blog より


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5月5日ウクライナ東部 Kramatorsk 市庁舎前 :ウクライナ軍に射殺された Ioulia Izotovaさんの葬儀


「クラマトルスクにとって、『ウクライナは死んだ』も同然」—仏『フィガロ』紙

                                   山上 真

 昨日5月5日付・仏*『フィガロ』紙は、冒頭に現地ルポルタージュ記事として、上記のタイトルでウクライナ東部Kramatorsk で銃弾を受けて5月2日死亡した21歳の看護師女性Ioulia Izotovaの悲劇を紹介している。

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 「ウクライナは5月2日に死んだ。終わってしまった。私は彼らウクライナ人とは最早一緒に生きて行かれない。彼らは私たちを皆殺しにしている」と書いたのは、興奮で頬を紅潮させているViktoriaだ。彼女は、先週土曜日、親露派のバリケードに居て殺された21歳の看護師Ioulia への最後の別れを告げる為に凡そ2000人の住民たちと一緒に来ていた。

 Ioulia Izotova の棺は、キエフに忠誠を尽くす軍隊の攻撃に備えて市庁舎前に拵えられたバリケードの傍らに置かれて、公開されていた。
 

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 彼女は、バリケードから車で去ろうとしていた時,背後からウクライナ兵の銃撃を受けて、大量出血の為病院に連れて行かれる途中で亡くなったという。

 この月曜日、人口16万の工業都市Kramatorsk の誰もが「ウクライナは5月2日に死んだ」という言葉を繰り返しているということだ。 — ‘Le Figaro’


 Ioulia Izotova の死は、現在東ウクライナ及び南部オデッサで展開している悲劇のほんの一例に過ぎない。過去二週間で、Kramatorsk から直ぐ近くのSlavianskでの数回に渉る*戦闘で、少なくとも三十人の市民が死亡しており、南部オデッサの「放火虐殺」事件では、最新のロシアRTR・TVニュースの発表に依れば一度に116人が犠牲になったという。ここでは、政府支持派・極右グループが火炎瓶・毒ガス・銃器を使用したと証言されている。


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           オデッサ労働会館前:「放火・大量殺人」現場

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火災現場で目撃された「キエフ政権支持・極右」分子:当日、約6千人の「サッカー・フーリガン」などが、親露勢力・デモ隊と衝突したという。


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            焼け爛れた「労働会館」二階から見た追悼民衆

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            警察の拘束から解かれた親露派活動家


 オデッサでは、当初40人の親露派活動家たちが労組会館への「焼き打ち」で殺されたとされていたが、負傷者が約200人居り、その多くが間もなく死亡した模様だ。

 この惨たらしい事件の翌日、2000人以上の市民が参加した親露派デモが展開され、責任を問われている警察署に向かって交渉し、拘留中の60人余りの「親露」活動家を解放させたが、欧米メディアの多くは、この事実を「治安警察の無力化・露呈」と報じている。

 英国保守系紙 *‘The Times’ などは、オデッサでの出来事をウクライナ「東部」と同様の「暫定」政権・支配が崩れた例と看做しているが、キエフ政権側からすれば、自ら企んだ「親露派封じ込め」作戦がとんだ結末を招いたということになる。

 「暫定」首相ヤツェニュクは、悲劇の責任を専ら現地警察に擦り付けようと一所懸命であるが、対外的にも「権威失墜」の体は拭いようが無い。

 キエフ「暫定」政権をクーデターで生み、育てようとする欧米にとっては、
「クリミア」から始まった一連の「誤算」は大きな衝撃に違いない。今や誰が見ても事実上の「内戦」に他ならない展開を見せている事態について、5月5日付仏共産党機関紙*『ユマニテ』は「軍派遣がウクライナを内戦に突き落とした」と断じている。

 昨夜(5日)偶々見た中国 ’CCTV’ 10時過ぎのニュースは、米国CIA が当初からウクライナでの政変で「反政府デモ」側に加担していたことを初めて報道した。秘密裏に先日キエフを訪ねたブレナンCIA長官を写真入りで紹介し、ウクライナ「政府」高官が米国の「二重スパイ」などと説明していたが、これまで「中立的」な装いを示していた中国政府の、今後の態度を象徴していると考えられ、「ウクライナ」を巡る国際関係に少なからずの影響を及ぼすことになるだろう。


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           「ナチスマーク」の盾を持つ極右 'Svoboda' 隊員

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 日本や西側メディアは殆ど伝えていないが、キエフではナチスを模倣した「極右」’Sector’ 「松明デモ」隊と政権護持派の大規模衝突が先日起こっており、「暫定」政権側は、突如として首都キエフでの「軍事演習」を行って、治安維持に努めている始末だ。

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             4月30日キエフ:極右「ナチス模倣・松明デモ』

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 1933年1月30日ベルリン:ヒトラー内閣成立を祝って「松明行進」を行うナチス突撃隊


 この他「暫定」政権は5月1日、大統領命令で、ヤヌコーヴィチ前政権が廃止したばかりの*「徴兵制」復活を布告したが、これは、クーデターで「政権」の座に就き、何ら選挙を経ない権力が国民一般に対して「兵役義務」を課すという暴挙と言って当然だが、全く奇妙なことに、「民主主義」の守り手を標榜する日本・欧米メディアは、「キエフ暫定」政権に対する批判めいた言辞を一切表明していない。恐らく「ロシアへの対策」と言えば、一切がパスという現状を反映している結果であろうが、「真実」から目を逸らす言論機関などは、存在に値しないことは言うまでもない。

 「暫定」政権が国民多数の「反対」を覚悟で「徴兵制」を復活させようとする理由は、既に報じられている「兵士の親露派への寝返り」や、「市民を敵に回す」行為に対する「厭戦」感情が実在している限り、「戦力」に成り得ないということだが、根本的には、何ら「正統性」が無い権力の下では、いかなる兵士も戦闘能力など発揮出来る筈がない、という「公理」が厳然と存在するからだ。
 致し方なく、政権の「言うことを聞く新兵」を強制的に集めるしか方途が無い。いかにもナチス的「暴君」政治のやりそうなことではないか。

  なお、IMF (国際通貨基金)はキエフ「暫定」政権に対して170億ドルを融資することを決めたが、その「条件」として、「東ウクライナの掌握」を要求している。その結果として、キエフ政権に依る暴政的な「武力行使」が再び出て来ている訳であり、米国政府の資金援助の場合と同様、南・東部ウクライナ民衆の悲劇を生み出す「要因」としてIMFが存在していることを忘れてはならないだろう。

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               ウクライナ東部 Slaviansk

 この様な混乱の中、プーチン大統領などロシア指導部は、ウクライナ東部住民からの「6千件に及ぶロシア軍派遣要請」に応じるべきかどうか、苦悶している状況に置かれているという。確かにロシア系住民の犠牲者が合わせて100人以上に及び、「座視し難い」度合いが進むに従って、ロシア国内外の「参戦圧力」はいやが上にも増大する訳だが、さりとて、既に「リセション」が指摘されているロシア経済にとって、欧米の「経済制裁」も軽視出来ないものになっているのだ。プーチン氏は今や「崖っ淵」に追い込まれた心境に居ることだろう。

  昨夜5月5日9時のNHKニュースで、モスクワ駐在の女性特派員がキエフでのインタヴユーで、「ウクライナは先ず欧米にもロシアにも引っ張られない独自の国として立つことが大事」と述べていたのは全く正しい。現在の「暫定」は、やれEUだの、NATO加盟だのと一方的に宣って、この国を分裂させ、混乱に陥れたのだ。それを「資金援助」などで助長させ、後押ししたのは、米国CIAなど、政権中枢部だ。オバマ大統領が、この「陰謀」をどの程度知っていたのか、今後解明されることが求められる。

5月6日朝7時台の ’France 2’ は現地記者のルポとして、スロビヤンスク中心部は親露派勢力が固守しており、事実上「市民をターゲットにする」ウクライナ軍の作戦は、僅か数時間の内に戦闘ヘリ4機目が撃墜され、兵士4人の戦死と多数が負傷するなど、大きな犠牲を伴っており ’échoué’「失敗」していると結論づけている。

 今月5月11日には、ドネツク・ルガンスク2州がウクライナからの分離・独立を問う「レファレンダム」が親露勢力によって、また5月25日には「暫定」政権によって「大統領選挙」が予定されているが、いずれの成否も、東部・南部での戦闘状況によって大きく左右されることになるだろう。

 今のところ憶測に過ぎないが、キエフ「暫定」政権及び、その「後継」政権は、政権支持勢力内の「内紛」と、南・東部ウクライナ「平定」作戦・失敗の為に、「ホワイトハウス」の必死の支えにも拘らず、意外と早く「自壊」するかも知れない。残る大きな問題は、既に始まった「内戦」をどのような形で終息させるかだ。
ウクライナ・ロシア両民族の和解が、同じ国で二つの連邦制を採る形で纏まれば、互いに最も痛みが少ないのでは、と思われるのだが。 (2014.05.06)

<注> 'Le Figaro' :フランスで「嘗て穏健左派・現在中立」系 'Le Monde'(35万部)と並ぶ「穏健右派」代表紙(33万7千部)。フランスで最も古い歴史を誇る日刊紙。ウクライナ問題では、仏「商業」メディアが総じて「反露・親ウクライナ暫定政権」支持で固まっている中、伝統的保守を任じる『フィガロ』紙が「ウクライナ」現況について中立かつ客観的なルポ記事を掲載したことは、少なからずの波紋を投じることになるだろう。

<写真> Daily Mail, Le Monde, Le Figaro, Le Nouvel Obs. Pravda ru. The Channel 4, The Washington Post, The Voice of Russia, RIA NOVOSTI, Wikipedia


                     <追記>
1. ロシア・プーチン大統領は、昨日5月7日、キエフ「暫定」政権に対して徹底的な抵抗活動を続けているウクライナ東部ロシア系住民に、11日に予定されている「住民投票」を延期するように求めたが、 今日 8日付・仏 'Le Nouvel Observateur' 誌「ルポルタージュ」は南部 Mariopol に取材して、現地住民の「キエフ・ファッシスト」に対する憎悪には「和解」の余地は無く、「プーチン提案」は現地で受け入れられないないだろうと予測している。ー<参考資料 2> (2014.05.08)

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   5月7日ドネツク:「住民投票」準備に余念の無い「人民共和国」委員会


2. 今日8日付英国『インディペンデント』紙が伝える所に依ると、ドネツク「人民共和国」議長Denis Pushilin 氏は、委員会全員一致で5月11日の独立「住民投票」を予定通りに実施することを決めたという。ー<参考資料 3>  (2014.05.08)

3. 5月11日に行われた東部独立「住民投票」の先行的結果が今日12日、各メディアによって発表されている。それに依ると、約75%の投票率で、「独立」を是とする投票はドネツクで90%、ルガンスクで96%に達するという。 (2014.05.12)

4. 5月12日付仏「ル・モンド」紙に依れば、ドイツ・シュレーダー元首相は、'Welt'誌とのインタヴューで、「ウクライナ危機を招いた主な責任はEUに在る。ウクライナの文化的分裂状況を無視してキエフ政権との調印を急いだ結果だ」と述べたという。漸く欧米重鎮の中からも、「真実」を臆さず口にする人物が現れ始めたということだ。 (2014.05.12)

5.5月13日付英国『ガーディアン』紙に依れば、Kramatorsk郊外を進行中のキエフ「政府」軍は親露「人民共和国」軍の待ち伏せ攻撃に遭い、死者6人、負傷者7人を出したという。また。12日に樹立宣言したばかりのドネツク「人民共和国」政府は、「米Obama, 独 Merkel, EU・Ashton 3名の領土内立ち入り及び領空通過を禁じる」布告を出したということだ。 (2014.05.14)

6. 5月15日付「東京新聞」より
【ドネツク(ウクライナ東部)=石川保典】ウクライナからの「独立」を宣言した親ロシア派の「ドネツク人民共和国」幹部ボリス・リトビノフ氏が本紙のインタビューに応じ、来年からロシアの通貨ルーブルを導入するなど今後のロードマップ(行程表)を明らかにした。武装解除と対話開始を柱とした欧州安保協力機構(OSCE)の行程表は拒否する考えを示した。
 -十四日から起草を始める憲法の内容は。
 「大統領のいない人民共和国とし、最高議会を設置する。領土と資源は国民のものとし、公用語はウクライナ語とロシア語にする。内閣を数日中に発足させ、九月に議会選挙を行う。ウクライナ通貨グリブナは年内に流通を終わらせ、年明けからルーブルに切り替える」
 -OSCEの行程表はロシアのプーチン大統領も賛同している。交渉に応じる用意はあるのか。
「私たちは既に独立した国だ。ウクライナとは円満に『協議離婚』ができればいいと思っている。政治、経済分野の交渉を年内に終え、完全に独立を果たすべきだ。人質を解放し、軍隊を撤収させることが交渉の席に着く条件。ただ、人民共和国指導部には交渉は不要との意見が多い」
-ロシアに編入を求めたのは。
 「住民投票の前に、指導部では編入は求めないと決めていた。(指導者とされる)プシリン氏が勝手に(十二日の)記者会見で話したことだ」
 -ロシア軍派遣要請の考えは。
 「暫定政権の違法な行動から国民の安全を守るためにロシア軍に一時的な平和維持部隊を求めると、独立宣言には書いてある。ただウクライナ軍の士気は低く、要請する事態にはならないだろう。要請するときは公式に宣言する」
 -ロシアに何を求める。
 「経済的な支援だ。ドネツクの企業が、人民共和国を国として認めない諸外国と貿易ができない恐れがあり、ロシアには貿易への支援を求めたい。人民共和国はロシアの関税同盟に入るべきだと考える」

7. 5月19日付『読売新聞』より
「準備間に合わなかった」ハリコフも住民投票へ
2014年05月19日 10時56分
 
【ドネツク=上杉洋司】タス通信によると、ウクライナ東部ハリコフ州の親ロシア派幹部ユリ・アプフチン氏は18日、ハリコフ中心部の広場で開かれた集会で「ハリコフで独立を問う住民投票を実施する」と述べた。
 実施されれば、すでに「独立」を宣言したドネツク、ルガンスクの両州に続く3例目となる。投票日は明らかにしなかった。ハリコフでも2州と同様、今月11日に住民投票が予定されていたが、「準備が間に合わない」として一度は中止となっていた。
 また、アプフチン氏は25日のウクライナ大統領選について、「我々は大統領選を認めない。25日に広場に集まろう」とボイコットを呼びかけた。

8. 今日5月19日付仏『ル・モンド』紙に依れば、ロシア・プーチン大統領は19日、ウクライナ国境沿いに展開していたロシア軍(4万人とされる)を元の駐屯地に引き揚げるように命じ、同時にキエフ政権に対して、ロシア国境沿いに出動しているウクライナ軍を直ちに戻すように要求したという。これは、25日に予定されている「ウクライナ・大統領選挙」を睨んでの措置ということだ。 (2014.05.19)

9. 今晩(5月22日)7:30 からのNHK『クローズアップ現代』の「ウクライナ特集」は、『東京財団』畔蒜泰助氏の客観的かつ妥当な見解とは対照的に、NHK・国谷女史の「親キエフ」姿勢を前面に押し出した設定と不適切な言葉遣いが「鼻につく」番組だった。例えば、キエフ「政府」軍の攻撃から身を守ろうとしている東部親露住民を「過激派」と決め付け、オデッサでの、親キエフ政権・極右勢力に因る「放火・大量殺人事件」を単なる「火災」と称していたことでも分かる様に、「拝米・EU」姿勢に凝り固まった報道姿勢からは、「真実」の追求は何ら期待出来る筈がない。 (2014.05.22)

10. 今晩(5月24日)10:00 からのNHK BS1「ウクライナ」を見て、よくもこんな「茶番」番組を放映出来るのか、と呆れ返ってしまった。ここでは、一貫して「極右セクター」の存在を隠し、起こるサボタージュ事件を全て「ロシア」の陰謀と示唆していた。欧米メディアさえ驚くことだろう。しかも、オデッサで起こった労働会館「放火・大量殺人」事件の被害者が「親露」勢力の人々であったことさえ言わなかったのだ。この番組の 'Source' を英国 'ITN' としていたが、NHK は「虚偽」報道の責任を免れるつもりなのだろうか。 まあ、「籾井・NHK」を象徴する粗悪番組と言って好さそうだ。 (2014.05.24)

11. 昨日5月24日、「言論NPO」主催・「ウクライナ危機」講演会(専修大・神田)で、法政大学教授・下斗米伸夫氏は、キエフでの「ヤヌコーヴィチ政権・反政府デモ」武力衝突の発端となった「発砲」は、後者・極右民族派自警団が最初に行ったことを明言したという。これまで、欧米一般メディアや,昨晩のNHK・BS番組では、先ず政権特殊部隊が「デモ隊に発砲」というのが常套用語である。
また同氏は、オデッサ労働会館での親露派デモ参加者に対する「放火・大量殺人」事件を日本メディアは「全く報道していない」と報告したということだ。ーーー以上、筆者の旧友で『葦牙』編集・牧梶郎氏が寄せて下さった情報である。見たところ、欧米側による総体的「情報操作」が疑われる事態だ。 (2014.05.25)

                      <参考資料>

1. ' Le Figaro'—「ルポルタージュ:ドネツク地方のこの都市の首長たちは最早ロシアのことしか耳を傾けようとしない」

REPORTAGE - Les chefs de cette ville de la région de Donetsk ne veulent plus entendre parler d'autre chose que de la Russie.

«L'Ukraine est morte le 2 mai. C'est fini. Je ne veux plus vivre avec eux (les Ukrainiens, NDLR). Ils nous massacrent», s'écrie Viktoria, le visage rouge d'émotion. Elle est venue avec environ 2 000 habitants de Kramatorsk rendre un dernier hommage à Ioulia Izotova, une infirmière de 21 ans tuée samedi sur une barricade des rebelles prorusses. Son cercueil est exposé devant l'hôtel de ville, juste à côté d'une barrière installée pour défendre le bâtiment contre un éventuel assaut des forces loyales à Kiev. Sur la barricade de planches et de pneus, auprès du cercueil, des fleurs et couronnes, mais aussi beaucoup d'affiches et de slogans prorusses. Sur une caricature, les États-Unis, l'Otan et l'UE poussent une croix gammée broyant l'Ukraine et se dirigeant vers sa prochaine cible: la Russie. Une vingtaine d'hommes, armés de fusils Kalachnikov, montent la garde, certains masqués, d'autres non.
«Foutez le camp, sales journalistes, ou nous allons vous écrabouiller!»
«Ioulia est morte alors qu'elle quittait les lieux en voiture. Elle a reçu une balle dans le dos et est décédée d'une hémorragie avant d'avoir pu atteindre l'hôpital», raconte Viktoria, qui tient ces informations d'une parente de Ioulia. Une balle tirée par l'armée ukrainienne, qui tente laborieusement de reprendre le contrôle de Kramatorsk et de Sloviansk, deux villes tenues par des rebelles armés prorusses.
«L'Ukraine est morte le 2 mai», c'est la phrase que tout le monde répète, lundi, à Kramatorsk, une ville industrielle de 160.000 habitants. Un décès qui remonte à la veille de la mort tragique de Ioulia Izotova. Ce sont les événements d'Odessa qui marquent le pivot, lorsque 43 prorusses ont péri dans les flammes du bâtiment où ils s'étaient réfugiés pour échapper aux militants pro-ukrainiens, beaucoup plus nombreux. Dans la région de Donetsk, très majoritairement russophone, beaucoup sont persuadés que le gouvernement de Kiev a décidé d'en finir avec eux.
<後略>

2. ' Le Nouvel Obs.'—「特殊部隊に立ち向かうお婆さんたち」
UKRAINE. Mariopol : les babouchkas contre les forces spéciales
Par Natacha Tatu
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Publié le 08-05-2014 à 10h07
Mis à jour à 11h18

Ville ouvrière du Donbass, Mariopol vit de véritables scènes de guerre. Il n'est pas certain que la proposition de Poutine de repousser le référendum suffise à apaiser les tensions. Reportage.
Mercredi 7 mai, 14 heures, commissariat de Mariopol. "Attention, ça va barder", nous avait averti un jeune activiste pro-russe en nous montrant, sur son téléphone, la photo d’un homme allongé face contre terre dans une marre de sang : un de ses amis, dit-il, qui aurait résisté à l’attaque des forces spéciales venues reprendre la marie durant la nuit… "Voilà ce qu’ils font de nous"
<中略>
Je vous en supplie à genoux, dites la vérité : nous ne voulons pas de ces fascistes, vous comprenez ça ? Tout ce qu’il s veulent, c’est nous exterminer. On n’est pas des terroristes, on n’est pas des séparatistes. Notre seul crime, c’est de vouloir barrer la route aux nazis. On donnera notre vie pour ça s’il le faut."
「私はあなたに真実を伝えて下さいと跪いてお願いします。私たちはこれらファッシストたちを望まないのです。分かりますか?彼らが望むことは私たちを皆殺しにすることだけなんです。私たちはテロリストでもなければ,分離主義者でもない。私たちの罪と言えば、ナチスに道を空けたくないということだけです。その為には,必要なら私たちの命を捧げます」

3. 'The Independent'ー「親露分離派はプーチンに挑戦、一方ウクライナ政権は国境に16,000の兵を増派」
Ukraine crisis: Pro-Russian separatists defy Putin as Ukraine 'sends 15,000 troops' to the border
Attempts to diffuse the growing crisis in Ukraine have floundered as Russia accused the government of sending 15,000 troops to the border and separatists from the troubled east defied President Vladimir Putin's request to postpone a referendum on independence.
"The referendum will be on May 11," Miroslav Rudenko, co-chairman of the self-declared government of the "Donetsk People's Republic" (DPR), was quoted as saying.
The decision to hold the vote as planned was unanimous, said Denis Pushilin, co-chairman of the DPR added.
 <後略>

4. 'L’Humanité 'ー「軍派兵がウクライナを内戦に陥れた」
L’envoi de l’armée plonge l’Ukraine dans la guerre civile
Envoyé spécial
Vadim Kamenka
Lundi, 5 Mai, 2014

Depuis l’opération militaire lancée le 2 mai à Slaviansk par le gouvernement intérimaire en place à Kiev, l’est et le sud du pays sombrent dans les affrontements. Les forces antigouvernementales bénéficient de plus en plus du soutien de la population, révulsée par les dizaines de morts.
Donetsk (Ukraine), envoyé spécial.
<後略>
by shin-yamakami16 | 2014-05-14 22:50