世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

広島・長崎「原爆使用」:米国民「遂に反対、賛成を上回る」— ‘CBS Poll’

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市民「無差別殺戮」:何故大統領Obama は「謝罪」しないのか?

                              山上 真


 オバマ広島訪問は、本ブログでも望ましい事として、取り上げたことがあり、遅きに失した観がある。
 しかしながら、今度の広島訪問に於ける「オバマ演説」には失望した人々が少なくないと思われる。
 
 原爆悲劇を一般的戦争被害と故意に同質化させ、原爆が「一般市民を標的にした大量殺戮行為であった」という明白な事実を意図的に歪曲し、米国の負うべき「加害者責任」を誤摩化したところに特徴がある。

 広島市民はオバマが「謝罪」しないことを予め知っていたからだろう。沿道に並ぶ多くの人々の無表情さは際立っていた。「謝罪無し抗議」と言えるものだろう。伊勢志摩市民の旗や手を振っての「大歓迎」とは余りにも対照的だった。

 米国では、筆者が先日聴いていた右派系メディア ’FOX radio’ でさえ、リスナーが「広島はホロコースト、謝罪当然」という意見を述べたのに対して、コメンテイター・Allan Colmesが賛意を示して、「オバマは謝罪するべき」と応じていた。 

 オバマ「広島演説」直後の5月27日、米国筆頭主要メディアである ‘CBS’
は最新の世論調査として、’What do Americans think of the 1945 use of the atomic bomb?’ —「米国人は1945年の原爆使用をどう考えているか?」という
質問に対する回答結果を掲載している。

 それに依ると、これ迄米国人は日本での原爆投下を過半数が支持しているという「定説」を覆して、「原爆使用」賛成が43% に対して、反対が44% という結果になったという。

 内容を見ると、「原爆反対」は女性・有色人種・民主党支持者・若年層に目立っているという。

‘CBS Poll’

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 こうして、「原爆観」は米国でさえ、大きく変化しているのだ。大統領就任当初は ’change’ を標榜したオバマが、たとえ国務省・国防省の圧力に抗し切れなかったとはいえ、昔ながらの「原爆観」を少しも変えられなかったのは、悲劇的皮肉と言う他ない。

 米国外交政策の基本は、国際的な「人権擁護」であることを標榜する以上、ハーグの司法裁判所で「コソボ」戦争犯罪を裁いた様に、例えば「イラク戦争」を行ったブッシュ・ブレアを当然裁くべきであり、最終的に市民30万人の死者を出した「ヒロシマ・ナガサキ」の非人道行為を今からでも追及することは、当然至極の全人類的課題だ。


 最近の出来事として少しばかり触れると、「G7サミット」は7000億円という費用の割に「大した成果無し」と見た。

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 特に欧米首脳たちを、遮二無二「伊勢神宮参り」させた安倍晋三の「神がかり的非常識」は、恐らく長らく論議の対象になることだろう。事実として、BBCなどで、世界「政治」と日本「神道」の意図的関連付けが只ならぬものとして語られ、将来に渉って、今回G7が安倍晋三の国家主義的神道傾斜への協力と助長になる恐れを指摘する*メデイアも現われている。—<参考資料>
 
 ともかく、かなり前から、特に欧米では「サミット無用論」が議論されている。
 この会合はロシア・プーチンが抜けてから、国際問題解決の場であることを事実上已めており、中国・ブラジル・南ア連邦などを欠いた 「サミット」の意義は少なくなっていると言える。
 事実、今度のG7についてのニュースを、海外メディアで探すのに一苦労する程だ。
 
 ‘NGO’ が日本でのG7サミットの結果について、「地球規模の気候変動や難民問題に取り組む姿勢が見られない」として最低の評価を下したのは当然だ。
  (2016.05.28)

<写真> The Guardian, CBS news


<追記>
1. 注目の民主党 'California Primary' (6月7日)について、'CBS' が伝える最新世論調査結果では、クリントン女史が僅かに2% リードということだ。この数字は、これ迄の実際の選挙結果では、サンダース候補が逆転勝利している場合が殆どのケースであり、結果発表が楽しみだ。(2016.06.02)

2. 民主党 'California Primary' の結果は意外にもクリントン勝利に終った。1,940,580票(55.8%)対1,502,043票(43.2%) この日サンダースは Montana, North Dakota で勝利、クリントンは New Jersey,New Mexico, South Dakota でも勝利。マス・メディアの意に反して、サンダース候補は「次はワシントンだ」と、相変わらずの「不撓不屈」精神を露にしている。  (2016.06.09)

                 <参考資料>
1. CBS NEWS May 27, 2016, 7:00 AM
CBS News poll: What do Americans think of the 1945 use of the atomic bomb?
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By Sarah Dutton, Jennifer De Pinto, Fred Backus and Anthony Salvanto
With President Obama's historic visit to Hiroshima Friday, Americans are divided on whether or not they approve of the U.S. dropping atomic bombs on the Japanese cities of Hiroshima and Nagasaki in August 1945 near the end of World War II. The U.S. dropped the bombs to try to avoid what would have been a bloody ground assault on the Japanese mainland, following the fierce battle for Japan's southernmost Okinawan islands, which took 12,520 American lives and an estimated 200,000 Japanese, about half civilians.
Forty-three percent of Americans say they approve of the use of the atomic bomb on Japanese cities in 1945, while 44 percent disapprove.
Approval has dropped markedly: in July 2005 Gallup recorded that a majority of Americans approved of the U.S.'s actions in using the atomic bomb against Japan.

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Americans are divided by gender, race, political affiliation, and age. Most white Americans, most men, and most Republicans approve of the U.S. dropping atomic bombs on Japan in World War II, while more non-white Americans, most women, and most Democrats disapprove.
Americans under 45 are more likely to disapprove of the U.S.'s actions, while older Americans 55 and up tend to approve.

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This poll was conducted by telephone May 13-17, 2016 among a random sample of 1,014 adults nationwide. Data collection was conducted on behalf of CBS News by SSRS of Media, PA. Phone numbers were dialed from samples of both standard land-line and cell phones.
The poll employed a random digit dial methodology. For the landline sample, a respondent was randomly selected from all adults in the household. For the cell sample, interviews were conducted with the person who answered the phone.
Interviews were conducted in English and Spanish using live interviewers.
The data have been weighted to reflect U.S. Census figures on demographic variables.
The error due to sampling for results based on the entire sample could be plus or minus four percentage points. The error for subgroups may be higher and is available by request. The margin of error includes the effects of standard weighting procedures which enlarge sampling error slightly.
This poll release conforms to the Standards of Disclosure of the National Council on Public Polls.
CBS News poll: What do Americans think of the 1945 use of the atomic bomb?

2.  米国内「原爆投下批判」の数々

原爆投下当初にはアメリカ側にも原爆投下を批判する意見があった。また強引に原爆投下を命令したトルーマンへの厳しい批判もある。
*「いかなる詭弁を用いようと、原爆投下の主目的が、戦闘員ではなく女子供老人などの非戦闘員の殺傷であったことを否定することはできない。そもそもアメリカは日本を挑発しなければ決して真珠湾を攻撃されることはなかっただろう。」―ハーバート・フーバー 第31代アメリカ合衆国大統領

*「原爆投下は、米国兵士の命を救うためには全く必要のないものだった。我々は日本に原爆を投下する必要はなかった。」―ドワイト・アイゼンハワー 米第34代大統領 連合国軍総司令官

* 「日本がソ連に和平仲介を頼んだと知った1945年6月、私は参謀達に、戦争は終わりだ、と告げた。ところがワシントンのトルーマン政権は突如日本に原爆を投下した。私は投下のニュースを聞いたとき激怒した。」―連合国軍総司令官 ダグラス・マッカーサー

*「ドイツがアメリカに原爆を落としたとしましょう。その後ドイツが戦争に負けたとします。その場合我々アメリカ国民の誰が”原爆投下を戦争犯罪とし、首謀者を極刑に処す”ことに異議を唱えるでしょうか?原爆投下は外交的にも人道的にも人類史上最悪の失敗だったのです。」―マンハッタン計画参画の科学者 レオ・シラード

*「アメリカはこの戦争を外交的手段で終了させられた。原爆投下は不要だった。日本の犠牲はあまりにも不必要に巨大すぎた。私は東京大空襲において、同僚達と、いかにして日本の民間人を効率的に殺傷できるか計画した。その結果一晩で女子供などの非戦闘員を10万人焼き殺したのである。もし戦争に負けていれば私は間違いなく戦争犯罪人となっていただろう。では、アメリカが勝ったから、それらの行為は正当化されるのか?? 我々は戦争犯罪を行ったんだ。一体全体どうして、日本の67の主要都市を爆撃し、広島・長崎まで原爆で、アメリカが破滅させ虐殺する必要があったというのか。」―ロバート・マクナマラ ケネディ政権国防長官、元世界銀行総裁

*「日本上空の偵察で米軍は、日本に戦争継続能力がないことを知っていた。また天皇の地位保全さえ認めれば、実際原爆投下後もアメリカはそれを認めたのだが、日本は降伏する用意があることも知っていた。だがトルーマン大統領はそれを知っていながら無視した。ソ連に和平仲介を日本が依頼したことも彼は無視した。この野蛮な爆弾を日本に投下したことは、なんの意味を持たなかった。海上封鎖は十分な効果を挙げていた。この新兵器を爆弾、と呼ぶことは誤りである。これは爆弾でもなければ爆発物でもない。これは”毒物”である。恐ろしい放射能による被害が、爆発による殺傷力をはるかに超えたものなのだ。アメリカは原爆を投下したことで、中世の虐殺にまみれた暗黒時代の倫理基準を採用したことになる。私はこのような戦い方を訓練されていないし、女子供を虐殺して戦争に勝ったということはできない!」―ウイリアム・ダニエル・リーヒ 米海軍提督・大統領主席補佐官

*「日本との戦争へのロシアの参入は、その終結を早める決定的要素であり、原子爆弾が一つも投下されなかったとしても、その事実は変わらなかった」―クレア・リー・シェンノート 米陸軍航空隊大尉(のち少将)
—Wikipedia

3. NewSphere

G7なぜ伊勢神宮に? 安倍首相の意図を勘ぐる海外メディア…神道を政治に持ち込もうと!?
更新日:2016年5月26日
カテゴリー:政治
http://newsphere.jp/reg-confirmation-fav-posts/?post_id=27559&back_to=http://newsphere.jp/politics/20160526-1/
 G7伊勢志摩サミットが26日開幕した。同日、G7各国首脳は関連行事として伊勢神宮を訪問した。安倍首相は首脳らを神宮に案内することに非常に前向きだった。サミット開催地の選定では、それが決定打になったもようだ。「日本の精神性に触れていただくには大変良い場所」だと首相は語っていた。この訪問により、海外メディアの間でも、神宮や神道への関心が高まっている。一部メディアは、首相が神道の熱心な信者で、政治思想のバックボーンにもしているとみなした。
◆伊勢神宮訪問のために伊勢志摩をサミット会場に選んだ?
 ブルームバーグは、日本では、伊勢神宮は神道の最も神聖な場所の1つとみなされている、と語る。(カトリック系キリスト教での)バチカン宮殿に相当するものだと語っており、国際社会からスポットライトが当たっているとした。
 宗教関連ニュースサイトの世界宗教ニュース(ワールド・レリジョン・ニュース、WRN)は、神宮を日本で最も格式の高い神社と伝えている。安倍首相によると神宮は日本人の魂をよく理解するのに最適な場所だとWRNは語っている。また(神宮のある)伊勢志摩は、多くの人が日本の精神的ふるさととみなしており、それがサミット開催地としてこの地が選ばれた主要な理由だ、との想像を語っている。英ガーディアン紙は、首相が神宮訪問を決心していることが、伊勢でのサミット開催の鍵だったとした。
 安倍首相は昨年6月に、サミット開催地を伊勢志摩に決定した際に、「日本の美しい自然、そして豊かな文化、伝統を世界のリーダーたちに肌で感じてもらえる、味わっていただける場所にしたいと考え」決定した、と語っていた(産経ニュース)。また、「伊勢神宮は悠久の歴史を紡いできました。そして、たくさんの日本人が訪れる場所であり、日本の精神性に触れていただくには大変良い場所だと思います。ぜひG7のリーダーたちに訪れていただき、伊勢神宮の荘厳で凛(りん)とした空気を共有できればよいと思います」と語っていた。
◆安倍首相は自身の信仰から伊勢志摩を選んだとの見方
 ガーディアン紙は、安倍首相は神道の熱心な信者であり、オバマ米大統領、キャメロン英首相をサミット期間中に伊勢神宮に案内したがっている、と語った。WRNも、首相はG7各国首脳らに神宮を見せることに非常に興奮、熱望していると語った。
 首相は神道をプッシュしている、とブルームバーグは語っている。G7首脳らを神宮に案内することについて、首相が神道を奨励していることの最新の実例としている。
 ブルームバーグは、首相は憲法上の制約にもかかわらず、日本社会において、この日本固有の宗教がより重要な役割を果たすのを見たがっている、と語った。この文の前半と後半の連関にあるギャップを補足すると、首相は個人として神道を信仰しているのみならず、政治家・総理大臣としての公的活動でも、神道をベースとし、神道を奨励しようとしている、という見方のようだ。憲法上の制約とは政教分離の原則のことで、首相が2013年の伊勢神宮の式年遷宮の「遷御の儀」に参列したことに対して国内のキリスト教徒から批判があったことにブルームバーグは言及している。
 ブルームバーグは(首相の神道への関与の一例として)安倍首相が例年、伊勢神宮で(新年の参拝後に)年頭の記者会見を開いていることを伝えたが、歴代首相も神宮の新年の参拝を恒例行事としてきたことには触れていない。
◆安倍首相が所属する神道政治連盟国会議員懇談会
 ブルームバーグの見方を支えているのは、安倍首相が「神道政治連盟国会議員懇談会」に所属しているという事実だ。「安倍首相は戦後の首相のほぼ誰よりも、はるかに神道に集中している」「彼は神道政治連盟の重要メンバーだ。同連盟は、政治の中心に神道を位置づけることを目標としている政治団体だ」と国際日本文化研究センターの専任教員ジョン・ブリーン教授(歴史)はブルームバーグに語っている。正確には神道政治連盟(神政連)と神政連国会議員懇談会はイコールではなく、後者は前者と「問題意識を共有する」国会議員の超党派議員連盟。神政連によると、現在304名の国会議員が所属しているという。
 この神政連は、公式ウェブサイトによると、「戦後おろそかにされてきた精神的な価値の大切さを訴え、私たちが生まれたこの国に自信と誇りを取り戻すために、さまざまな国民運動に取り組んでい」るという。主な取り組みとして紹介されているものを見ると、守旧的な価値観の復権に活動の焦点があるようだ。
 ガーディアン紙によると、神政連(国会議員懇談会)に所属していた国会議員の数は、1984年には44人だったが、2014年には全国会議員の37%の268人に増えていたという。また2012年の(第2次)安倍内閣の発足時には閣僚中14人、昨年までには19閣僚中16人が連盟に属していたという。
◆サミットの機会の神宮訪問で神道を政治に結びつけようとしている?
 ガーディアン紙はこういった背景から、首相がサミットの機会に神宮訪問を計画したことについて、宗教的かつ政治的な意図があるといった見方を中心に伝えている。ブリーン教授は同紙では、神宮訪問は「首相の神政連への積極的関与と、神道を政治の中心に持ち込むという同連盟の目標に完全に合致している」と語っている。
 さらに同紙は、安倍首相の求めているところについて、戦後の否定、戦争以前の価値観の復権にあるといった見方を多く伝えている。安倍首相と盟友たちは、米政府とのより緊密な軍事提携を求めてはいるが、それでも、米主導の戦後の占領期になされた改革を逆戻りさせることを求めている保守思想集団に属している、と同紙は語る。
 ニュージーランドのオークランド大学のマーク・マリンズ教授(日本研究)は「伊勢神宮は明らかに、歴史的、文化的に重要な場所であり、訪問が問題含みの場所とは通常みなされないだろう」「しかしながら、安倍首相が神政連と共有している、より広範囲の政治的理想像にとって神宮が中心的であることを考えると、批判者からは確実に、訪問は、首相と神政連が共有するネオ国家主義の政治方針への正当性を得るための戦略だととられるだろう」と同紙に語っている。だが、訪問することでどのようにしてその正当性が得られるのだろうか。
 サミットという世界が注目する機会に神宮を訪問することで、(これらの海外メディアの記事のように)さまざまな注目を集めることはあるとしても、安倍首相が神政連と共有する(とされる)ビジョンの実現にそれがどう役立つのか、その直接的説明はガーディアン紙にはなかった。神道が日本の政治の公認、また日本の精神文化の中心だと印象付けられるからだろうか。
by shin-yamakami16 | 2016-05-28 17:24 | Comments(0)