世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

<   2010年 04月 ( 8 )   > この月の画像一覧


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影を落とす「ユーロ」圏との経済関係

                              山上 真


 4月29日夜7時半からバーミンガム大学で、最後の「総選挙・TV党首討論会」が開かれた。今回はBBC主催で、討論番組では「名物的存在」の David Dimbleby 氏が司会を務めた。
 

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             BBC 討論番組司会者David Dimbleby 氏


 前日、ブラウン首相は長年労働党を支持してきた一女性に会って「東欧移民の増加」問題についての質問に受け、遣り取りしたが、その帰りの車内で「あんな偏執女に会うんじゃなかった」などと発した小言を、うっかり身に付けていた侭の 'Sky TV' の小型マイクに「拾われ」、それが一般公開されて「大事」になったばかりだけに、同氏の「一挙手一投足」が注目された。
 


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会見後、ブラウン氏の「小言」の事を聞いて驚くGillian Duffyさんと、困惑する首相(BBC Radioスタジオで)
 


 首相は冒頭、「私は昨日のように不器用であるが、経済の運用の仕方はどんな時でも熟知している」との自信を示し、筆者の印象では、前2回の討論会の時より腰を据えて頑張っていたように思われた。
 ブラウン氏は、キャメロン保守党の、「児童手当」をカットする一方、富裕層の相続税を軽減しようとする「不公平と不道徳」を厳しく批判した。また、保守・自民両党の「連立内閣」が成立した場合に、回復方向に向かっている英国経済が、再び危機に陥ることを警告した。


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      ギリシャ・「 経済危機」による賃上げ凍結に抗議する労働者たち


 保守党キャメロン氏は、労働党政府の積極性に欠ける経済政策を衝いたものの、前述の「失態」で明らかに不利な立場に置かれたブラウン氏を追い詰めることはせず、寧ろ「調子の好い」自民党クレッグ氏の「親欧州」政策、及び「緩い」移民政策を攻め立てた。自民党の「ユーロ圏接近」姿勢を追及する為には、昨今の「ギリシャ経済危機」に因る大陸側の混乱を指摘することが、絶好のタイミングとして利用されたのである。キャメロン氏は、自分の政権では決してユーロ圏に入ることはないと断言した。
 
 クレッグ氏は、英国がユーロ圏に入るのは、経済状態が正常化した時であり、 ’Referendum’ (国民投票)に拠るものだとしたが、やや「守勢」の印象を視聴者に与えた感じだ。
 クレッグ氏は、「何かこれまでと違ったものに投票することを恐れないで欲しい」と訴えて、「あなた方が本当に望む未来を選んで下さい」と結んだ。

 3者共に、過度なボーナス支給などが目立つ銀行に対する規制を厳しくする点で歩調を揃えていた。クレッグ氏は、膨大な財政赤字の問題に取り組む為に、各党が協同して当たることを求めた。


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           キャメロン、クレッグ、そしてブラウンの各氏



「党首TV討論」後、数時間も経ずに幾つかの世論調査の結果が発表された。  
 今回は、キャメロン氏の評価が高いのが目立つが、必ずしも一様ではない。

 『タイムズ』紙は、キャメロン、クレッグ氏共に38%、ブラウン氏は25%とした。

 『サン』紙はキャメロン41%、クレッグ31%、ブラウン25%の各支持率とした。

 ITV は、キャメロン35%、クレッグ33%、ブラウン26%としている。

 一方、『デイリー・メイル』紙の「直後調査」では、自民党クレッグがトップの49% を獲得、次いでキャメロンの40%、ブラウンの僅か11% となっている。

 BBC TV・Radio などの視聴者の声を聞いていると、今度の「党首TV討論」は、以前より遥かに多くの人々を「政治的関心」へと導いているようだ。確かに、誰もがライブで主要政党の政策を、直接党首を通して知ることが出来ることは、英国政治史に於ける「輝かしい事件」となるに違いない。


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             「スコットランド国民党」 Alex Salmond 党首



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              「グリーン・パーティ」 Caroline Lucas 党首


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          「リスペクト・パーティ」 George Galloway 党首 


 ただ、このような討論会に、 ’SNP’ (スコットランド国民党)や ’Green Party’、左翼
'Respect Party' などの中小政党が参加出来ないことが無視し難い問題として残る。別の機会に、何とか、「選挙に参加する」全ての政党がマス・メディアに登場する方策が見出されることを期待したい。        
                          (2010.04.30)


<追記 1> 今日5月1日朝のBBC Radio 5が伝えている所に拠ると、英国中立紙『ガーディアン』は今回初めて、ニック・クレッグ率いる「自民党」支持を表明した。同紙は伝統的に「労働党」支持で有名であった。一方、5月1日付保守系『タイムズ』紙は、これ迄十数年支持してきた労働党から、キャメロン「保守党」へと、支持政党を変えたということだ。


<追記 2 > 5月2日付『インディペンデント』紙などが伝えている「最近」の世論調査によると、支持率で保守党が38%、労働党が28%、自民党が25%ということで、かなりの変化が見られる。キャメロン、ブラウン双方の「反クレッグ」キャンペーンが効を奏して来ているのだろうか。


<追記 3> 5月2日付の『インディペンデント』紙社説は、「選挙制度改革」の為の「クレッグ自民党」支持と、労働党・自民党連立の 'Hung Parliament' 実現の為の投票を呼びかけている。  (2010.05.02)


<追記 4> 5月2日付『ガーディアン』紙掲載の各党支持率は次の通りである。


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 青:保守党   赤:労働党   黄色:自民党   グレー:独立党派



<追記 5> 5月2日付『チャンネル 4 ニュース』掲載の 'Polling Trucker' (最近の幾つかの世論調査の集約)調査結果は次の通りである。


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<追記 6> 最近の殆どの世論調査では、キャメロン保守党優位の数字を出しているが、上記『チャンネル 4』の 'Poll of Polls 'の中の 'OnePoll/People' だけが、クレッグ自民党支持率を最高の32% として、次いで保守党の30%、労働党の21% と続く。さて、どの調査が「当たる」のだろうか?


  (2010.05.03)



<写真・資料> The Times, BBC news, The Guardian, Daily Mail, Channel 4
by shin-yamakami16 | 2010-04-30 14:42 | Comments(0)
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問われるオバマ「沿岸石油採掘」新政策の妥当性

                             山上 真

 去る4月20日夜米国ルイジアナ州沖合で起きた海底油田「掘削施設爆発」事故に因る海洋汚染は、当初発表の「原油漏れなし」どころか、事故発生から1週間を経て、極めて深刻なものであることが判明した。


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 一方、この大事故を引き起こした大手石油メーカーBPは、英国経済紙『ファイナンシャル・タイムズ』が28日報じるところに拠ると、今年第一4半期だけで、前年同期より135%増しの56億ドル(約5210億円)という膨大な利潤を揚げているということだ。これは、最近の世界的な石油高騰によるものである。
 BPは、この米国メキシコ湾で、新たな油田開発の権利を獲得している。


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 油井爆発が起きる前の4月17日に、油井最下部と上部掘削装置(オイルリグ)を繋ぐ約1500メートルに及ぶパイプ下部の二か所からの油漏れが発見されており、二回目のガス爆発でリグは崩れて海底に沈んだということだ。


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 11人の現場労働者が亡くなったと見られ、115人が救命ボートで脱出した事故の爆発原因は未だ分っていない。油漏れを止める対策は敏速に行われているようだが、極めて困難な作業とされている。もし成功しない場合、今後数か月を要する恐れがあり、日量42,000ガロンの原油が262日放出され続けるとすれば、1989年の ‘Exxon Valdez’ 事故の際の「1100万ガロン流出」に匹敵する大惨事になる可能性が指摘されている。当然のことながら、生態系・漁業・環境への打撃は量り知れない。26日までに、この事故に因る油膜は、ルイジアナ沿岸50マイル沖合で5400平方マイルに広がっており、ほぼ「ホンコン」の面積に匹敵するという。


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 このブログ(4月5日付)で触れたように、オバマ政権は米国沿岸での新たな石油掘削計画「認可」を発表したばかりであり、米国政府は早速、事故原因を究明するチームを派遣している。
 フロリダ州選出の上院議員Bill Nelson氏は、「ルイジアナ沖合の悲劇は我々に、大規模海底油田掘削についての一層深刻な問題を投げかけている」と語っており、改めて米議会での今後の議論が期待されるところだ。
                        (2010.04.28)


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<追記 1> 4月29日付の『ニューヨーク・タイムズ』紙、BBC Newsなどが一斉に伝えている所に依ると、米国メキシコ湾の油田爆発事故に因る原油漏れの規模は、当初見積もられた日量1,000バレルの5倍、5,000バレルに達していることが米政府当局によって確認され、重大な結果を招くことが避けられなくなったということだ。


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                    原油塗れの鳥類


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   以上 4枚の写真は4月29日、ルイジアナ沿海の状況



<追記 2> 4月29日付『ワシントン・ポスト』紙によると、 オバマ大統領は上記油田事故の深刻さに鑑みルイジアナに「非常事態」を布告し、軍隊総動員するなど、政府として最善を尽くして対策に当たることを明らかにした。事故に因る油膜は29日にもルイジアナ沿岸に到達するものと推定されており、生態系・漁業・観光への深刻な影響が懸念されている。                      (2010.04.30)




<写真・資料> Libération, The New York Times, The Times, The Independent, FT,
Daily Mail, The Washington Post
by shin-yamakami16 | 2010-04-28 14:46 | Comments(0)
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       「第二回TV党首討論会」 4月22日、ブリストル



「自民」党首への個人攻撃強める保守党・右派メディア

                               山上 真

 英国では、未だ嘗てない政治的「大変動」が起きつつある。仮に労働党或は保守党が5月の総選挙に勝っても、単独政権を作れず、いずれも自民党との連立を組まずには政権を維持できない可能性が濃厚となっている。

 それは、他ならぬ「自民党」党首ニック・クレッグが最初の総選挙「TV討論会」で圧倒的勝利を収めた後、その勢いが衰えぬまま第二回目の討論を迎えて、この間の右派メディアによる激しい「個人攻撃」にも拘らず、そこでも前回に劣らぬパーフォーマンスを披瀝したからである。



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             遊説する自民党ニック・クレッグ党首


 自民党党首に対する攻撃は、『デイリー・テレグラフ』、『デイリー・メイル』、そしてスポーツ大衆紙『サン』などによって、このところ組織的に行われている観がある。これらの紙面トップで、クレッグ氏が欧州議会議員だった頃に、「190万ユーロの報酬」を得ていたこと、個人銀行口座に「3人の献金者から毎月750 ポンド」が振り込まれているという「疑惑」、ナチス・ドイツに勝利したことで「英国が有頂天になることなく、自分の足元を見つめるべきだ」とする過去の発言などを捉え、英国の「栄光」を貶めたなどの非難が一斉に為されている。加えて、保守党古参ケネス・クラーク氏の最近の発言、「次期政権が ’Hung Government’、即ち二党による『宙ぶらりん内閣』に陥ることで、ポンドが下落し、経済危機でIMFの支援を受けるような羽目になる」という「警告」を大きく伝えて、暗に自民党の台頭を牽制している。

 英国南西部ブリストルのシティセンターで開かれた4月22日の第二回TV討論では、EUとの関係、核武装、アフガン戦争、環境保護などの問題が中心的テーマとなった。数百人の反戦グループや「愛国主義者」がデモ行進で相対する騒乱の中であった。

 この討論会では、保守党キャメロン氏が、前回の失地を挽回しようとする「攻撃的」姿勢が目立ち、特に労働党の保守党に対する、年金問題などの「虚偽宣伝」を追及した。
 ブラウン首相は、キャメロン氏の「反欧州」姿勢と、クレッグ氏の「反米」姿勢を懸念すると述べた。また、クレッグ氏に対しては、核ミサイル「トライデント」廃棄などという政策をやめて、もっと現実的になるように求めた。
 
 クレッグ氏は、右派メディアの「批判」を意識して、自分が英国の伝統的民主主義・人権擁護・法支配を誇ることを明言する一方、イラク戦争や、アフガン戦争での人権蹂躙などの「間違い」を厳しく指摘した。

 このTV「討論会」後の各党首に対する評価は、幾分キャメロン、ブラウン両氏が上向いたものの、全体的には、相変わらず自民党クレッグ氏への支持傾向が強いことを証明した。
 
 主な「世論調査」(電話による)結果は次の通りである。

Media 
           Clegg ーーーーーーーーーCameron ーーーーーーーーーー Brown

Guardian/ICM
             33% ーーーーーーーーーー29% ーーーーーーーーーーー29%

ComRess/ITV    
            33 ーーーーーーーーーーー30 ーーーーーーーーーーーーー30

Angust Reid
            33 ーーーーーーーーーーー32 ーーーーーーーーーーーーー 23

Sky poll       
            33 ーーーーーーーーーーー33 ーーーーーーーーーーーーー27

Populus/Times
             36 ーーーーーーーーーーー37 ーーーーーーーーーーーー27


インターネット世論調査では、ほぼ全てでクレッグ氏が 40% 以上の支持を得て、トップになっている。客観報道で定評のある 'Channel 4 news' の調査では、実に 52 %の視聴者がクレッグ氏を勝者として選び、次いで31%がブラウン氏が続き、キャメロン氏は僅か17%の支持しか得られていない。

 来週29日(木)に「財政問題」をテーマとする最後のTV討論が行われる。
 
 なお、4月23日付の『ファイナンシャル・タイムズ』紙によると、自民党に対するメディア攻撃の中には、明らかな ’smear’「中傷」と看做されるものがあり、公的な調査が始められるそうだ。どうも、保守党「首脳部」が右派メディアに一定のアプローチをして、「情報操作」などを行っているようだ。例えば、大衆紙『サン』が、'YouGov' 調査結果を 'censor’ (削除・ねつ造)して、別の内容のものを掲載しているということだ。いかにも、『サン』にありがちなことのように思われるが、「世論調査」というものの一端を象徴している。
                           (2010.04.23)



<追記 1> 4月23日付『ガーディアン』紙によると、保守党「選挙宣伝」責任者のジョージ・オズボーンが、4月19日(月)に党本部に右派系新聞のジャーナリストを集めて、第一回「TV討論会」で活躍目覚ましい自民党党首ニック・クレッグについての「中傷情報」を流すように要請したということだ。その結果、『テレグラフ』・『デイリー・メイル』・『エクスプレス』・『サン』などで連日、クレッグ氏についての 'smear'記事が流布されている。例えば今日4月24日には、『メイル』紙が、「いかにクレッグが幼少の頃から贅沢極まる邸宅に住んでいるか」を写真入りで大きく紹介している。


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         保守党「影の内閣・蔵相」ジョージ・オズボーン


<追記 2> 4月24日付の『インディペンデント』紙によれば、保守党首脳部が警告している
'Hung Parliament' 出現の恐れについて、「信用評価局」や経済学者たちが、「ドイツ・オランダ・ニュージーランドなど連立内閣を組んでいる10か国が経済的に安定している」ことを示して、何ら問題ないことを指摘しているということだ。この事実は、「クレッグ自民党」の台頭の「危機感」を煽ろうとする保守党戦略にとって少なからずの打撃になるだろう。         
                                   (2010.04.24)
<追記 3> 4月27日付の『インディペンデント』紙掲載の'ITV' 世論調査によると、先週と較べて保守党支持率は2%下がって32%、自民党は2%上がって31%、労働党は変わらず28%であった。
更めて 'Hung Parliament'への方向が強まっている。自民党首ニック・クレッグは、日曜日朝のBBC 1 時事番組 'Andrew Marr Show' の対談で、「ブラウン氏を労働・自民の連立内閣の首相とすることは有り得ない」と明言したが、その後の発言で、他の人物ならば可能性があると述べた。
                             (2010.04.27)

<写真> The Times, The Independent, Daily Telegraph

 



 

 

 
by shin-yamakami16 | 2010-04-23 19:56 | Comments(1)


「普天間」・「外交密約」・「北」問題への「愚かな対応」
         
                              山上 真

 民主党政権の「支持率」がますます低下していると、得々と報道しているTV・新聞・週刊誌などメディアは、自分たちの「所業」の成果を誇示しているかに見える。彼らが、ほぼ連日、民主党幹部の「悪行」を、日本歴史始まって以来の「規模」の如くに報道すれば、ヒトラーの宣伝技法が効を奏したように、それなりの効果を生むこともあるだろう。しかし彼らの後ろには、財界・自民党、それに加えて米国が控えていると見るのが、まず至当と言えるのではないか。

 しかし、政権誕生後半年を経て、民主党の側に、国民への約束を大きく破るような方向転換が見られることが、「支持率」低下の一因になっていることは間違いない。その最も大きなものは、言うまでもなく沖縄「普天間」だ。

 「変化」を標榜して登場した鳩山政権が、何故早期に米国に対して、米軍基地「国外移設」を強く求めなかったのか、理解し難い。ほぼ全ての世論調査で、米軍基地の国内移設に「反対」が過半数だ。「徳之島」は言うに及ばず、どこの住民集会でも、「基地は要らない」の声が圧している。基地の齎す騒音・犯罪・事故問題が、どんな目先の「利益」よりも重大な要素であることを、住民誰もが熟知しているのだ。

 岡田外相は声高に「住民にどうしても受け入れて貰わねばならない」と叫んでいるが、この人は最初から、米当局と交渉して国外に基地を移転させるという意思を持たず、ひたすら沖縄を含む国内への移転を主張していた。頻りに外国の「脅威」をちらつかせ、「日米安保」が必要である以上、米国の意向を呑むことを当然であるとした。そこには、沖縄の基地近隣住民の苦しみなど眼中にないかの如き態度が見られた。これでは、自民党時代の外相と何処が違うのか分らない。

 4 月9日の東京地裁「沖縄返還時の密約文書開示」判決が下って間もなく、外務大臣岡田氏が、直ぐさまこの判決を不満として、「控訴」することを示唆したのには驚き、あきれ果てた。自民党政治時代の重大極まる不祥事追及を、筆者は、民主党が当然のこととして支持し、この判決をきっかけに外務省の「大掃除」をするものと期待したのだ。それは見事に裏切られたと感じたのは、筆者だけではないだろう。
 このように非常識な動きを見せる外相の「思想と危惧」を察するに、どうも上記の「普天間」日米交渉への「配慮」の線が浮かび上がるようだ。良く言って、「密約開示」判決問題が米国を刺激するのではないかという「深謀遠慮」を働かせていると言いたいのかも知れない。しかし、何故これほど対米姿勢が弱腰なのか、全く理解を超えている。 

 昨日のMSNニュースによると、ニューヨークで国連事務総長バンギムン氏と3月31日に会談した際、バンギムン氏が「北朝鮮」食料問題で、岡田外相に「人道援助」を要請したのに対して、「拉致問題」などを理由に拒否したということだ。事務総長としては、様々な事情はあれ、「人道問題」として、日本の快諾を期待しての要請だっただろう。この岡田氏の対応の仕方にも、自民党時代との違いや「変化」を見出すことは困難だ。
 一体、鳩山首相が唱えていた一枚看板「友愛外交」はどこに行ってしまったのだ。

 「ハイチ大地震」の際の「対応の遅れ」も看過できないものがあったが、とりあえず以上の3点で、筆者は、岡田氏の民主党外務大臣としての資質を疑う。重ねて言うが、「変化」を標榜した政権の外相としては間違いなく「不適格」だ。           
                                  (2010.04.21)

 
by shin-yamakami16 | 2010-04-21 21:30 | Comments(0)
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     「党首TV討論会」・4月15日8:30PM ITV マンチェスター・スタジオ


ブラウン首相の「再選」は見込み薄か?
                            山上 真

 5月6日に行われる英国下院総選挙で、当初、極めて優勢だと見られていたキャメロン保守党は、最近の世論調査によると、ブラウン労働党の激しい追い上げを受けて、支持率を相対的に下げつつあることが明らかになった。
 

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             5月6日総選挙決定後のブラウン政権閣僚

 4月14日付『タイムズ』紙が掲載した ’Populus’ 調査によると、保守党は前回(1週間前)より3% 低い36%の「投票意思」を獲得したのに対して、労働党は1% 高い33%であった。自民党は前回と同じ21%である。この結果を議席に置き換えると、労働党が約300議席を獲得し、保守党は264議席に止まる。自民党は54議席で、労働党との連立政権に加わる可能性が大となる。


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             赤は労働党、青は保守党、黄色は自民党

 一方、13日付の『インディペンデント』紙掲載の’Com Res’ 調査では、保守党37% に対して、労働党は30% で、いずれも2%後退した。自民党は20%である。

 更に15日付の『テレグラフ』紙掲載の ’Crosby/Textor’ 世論調査によると、保守党43%、労働党31%、自民党20% という支持率で、議席はそれぞれ333、228、58と予測され、保守党が安定多数を勝ち取るということになる。

以上のように、いつも乍ら、世論調査の結果は錯綜しており、現段階では、どの党が勝つかを予測することは不可能と言った方が良さそうだ。今回の選挙では、初めて3大政党党首参加の、90分に及ぶTV公開討論会が3回開かれることになっており、第1回目は、「教育・医療・福祉」をテーマにマンチェスターで開催される。この討論会での「好感度」が選挙結果の行方を左右すると一般に受け止められており、各党首は「予行演習」を重ねるなど、その準備に腐心しているとのことだ。

 4月14日までに各党の「マニフェスト」が発表されているが、いずれも先ず ’fairness’ (公正さ)を前面に出しているのは、議員が公金を私的に使っていた問題が広範に表面化したことや、1997年以来の労働党政権下で、貧富の差がより顕著になっていることがあるだろう。
 
 労働党は、「国民の為」により環境に配慮した、分かり易い、豊かな国を作りたいとして、具体的には、高速鉄道網、環境改善の為の投資、ブロードバンドの全国的普及を目指すことを約束している。基本的には、「より大きな政府」を目指している。

 保守党は、公務員の昇給凍結を1年間続けて財政赤字を減らす一方、医療関係費と対外的援助費を増額する。一人ひとりの国民の意欲を引き出して、福祉手当受給者を出来るかぎり労働に就かせる。国家による教育への干渉を排除した民間「自由学校」を創設する。基本的に「より大きな社会」を目指す。

 自民党は、「より公平な英国の為の四つのステップ」をマニフェストに掲げる。それは、富裕層の脱税を厳しく取り締まる一方、年収1万ポンド(約140万円)以下の階層の免税をするという「公正な税制」、学級規模を16人程度に縮小し、貧困家庭の子弟への経済的援助を増やす「教育改革」、「どん欲な」大銀行を分割し、インフラへの投資を増やすと共に、財政赤字を減らす為の「大鉈」を下す「経済改革」、汚職議員を辞任させる為の法律改正と比例代表制を根幹とする「選挙制度改革」などを主たる内容とする。 (2010.04.15)


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「激戦」前の談笑・左からBrown、 Allstair Stewart(司会者)、Cameron, Clegg の各氏


 今日16日午前4時半(現地4月15日午後8:30)から始まった討論会は、ITVの人気キャスターが司会をし、最初に会場参加者からの質問を受けて各党首が1分程度の時間内に答弁する形であるが、時々発言がぶつかって混乱は見られたものの、概してスムーズかつ公正に議論が進んだ。ブラウン氏は最年長だけに、保守党キャメロン氏、自民党クレッグ氏の「真剣な」物腰に対して、時々笑顔を見せる余裕を示していた。
 

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 筆者の印象では、クレッグ氏が「意外な」健闘をしていたように見えた。若さ故の「力」もあった。キャメロン氏は、「一途さ」は分かるが、第一党になる可能性が予想される党の主にしては、若干「生硬な」話し振りに思えた。ブラウン氏は随所に「老練さ」を披瀝したが、かなり「草臥れた」印象を与えており、困難に立ち向かう為の国家の指導者としては相応しくないように見えた。


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               自民党ニック・クレッグ党首


 「討論会」終了から時を移さず実施された世論調査で、案の定、「ニック・クレッグの夜」(『ガーディアン』紙)と象徴的に見出しを組んだ程、この「自民党」党首の独擅場となった観がある。全ての全国紙は言うまでもなく、この党を日頃、無視又は嫌っていると思われる大衆紙『サン』までが、51%の視聴者は、クレッグ氏を最も見事な論戦者として評価したと報じたのである。続いては、29%の保守党キャメロン氏、19%のブラウン首相ということだ。保守系『タイムズ』紙は、クレッグ氏61%、キャメロン氏22%、ブラウン氏17%という評価を下している。クレッグ氏の思いがけない「急襲」を、メディアによっては、折からの「アイスランド火山灰・来襲」に喩えるものも見かけられる。
 
 自民党首ニック・クレッグ氏が「圧倒的勝利」を手中にした理由の最大のものは、公費を、例えば「自宅の修繕」の為に流用したというような「汚職議員」が、労働・保守両党に集中して見られ、そこを比較的「きれいな」自民党が攻撃し、汚職対策を明示したこと、更には、恵まれない階層への「親近姿勢」が、視聴者にアピールするものが在ったということだろう。
 しかし、英国が長らく関わって、すでに280人を超える戦死者を出している「アフガン戦争」の問題に一切触れられていないことなど、この討論会には物足りないものを感じ取った視聴者も多かったと推測される。


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            アフガニスタン・ヘルマンド州戦線

 「TV討論」は今後2回予定されており、いつも同じ「勝者」という訳には行かないだろう。すでに、BBC Radio 4 ニュースなどでは、自民党首の「勝利」のインパクトを何とか弱めようとするかに見える放送も行われている。BBCは、右派大衆紙『サン』掲載の、「やはり次期首相としてはキャメロンだ」という「世論調査」結果をしきりに紹介しているが、核ミサイル『トライデント』を廃棄しようとするような「無責任な」自民党首などが首相にでもなったら事だ、という警戒心が、 ’Establishment’ (既成秩序)の側に垣間見えるのだ。
                           (2010.04.16)


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<追記> 総選挙「TV討論会」での自民党ニック・クレッグの「圧勝」の効果は、当初3%程度自民党支持率を押し上げるものと推測されていたが、実際はそれより遥かに大きな影響を及ぼしていることが明らかになった。4月17日付の『ガーディアン』掲載の世論調査によると、自民党は12%支持率を伸ばして32%で第一党に躍り出た。次いで保守党の31%、労働党の28%。他の調査でも、自民党が8%から10%程度上昇して、保守党に次いで第2党になっている。このような結果に、特に保守党が危機感を強めており、党首キャメロンは次の「討論会」で「EU寄り」外交政策など自民党政策の「欠陥」を徹底的に衝く構えだ。 (2010.04.18)




 
<写真・資料> The Times, The Guardian, Daily Mail, Daily Telegraph, Financial Times
by shin-yamakami16 | 2010-04-16 13:48 | Comments(0)
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       3月20日、200年間の沈黙を破って噴火を始めたEyjafjallajökull 火山



欧州大陸への影響は避けられるか?
                                    山上 真

 先程、英国から入ったニュースであるが、ここ数日間激しく噴火しているアイスランドの火山の噴煙が約1000キロ離れた英国北部に及び、英国航空管制当局は、今日15日、英国全空域の飛行を停止することを決定した。


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この時期は、ちょうど、イースター休暇を英国内・海外で過ごした旅行者が帰国する頃であり、各空港は大混乱に陥る恐れがある。


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                  15日ダブリン空港


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 これは、地上約10キロに達した火山灰の為に視界が遮られ、航空燃料・配水・空調システムに大きな障害を引き起こし、最悪の場合、墜落事故の原因となるからである。


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 今度のアイスランドから流れている噴煙は間もなく欧州大陸全体に達して、火山噴火が止まない場合、重大な影響を及ぼすことが懸念されている。
(2010.04.15)


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<追記1> 先程PM7:00のNHK TVニュースによると、今日、成田からヨーロッパに向かったANA, JALなど航空機3便が上記の事件の為に引き返し、ほか2便が出発中止となったということだ。

<追記2> アイスランドからの火山灰の影響は、欧州大陸まで及び、その半分の空域を飛行不能にしており、旅行客ばかりか経済に量り知れない打撃を与えつつある。日本人旅行者も、各地で足止めを喰っており、事態は深刻だ。今後の見通しも予測不可能だ。    (2010.04.17)



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<写真> The Independent, Daily Mail, Daily Telegraph
by shin-yamakami16 | 2010-04-15 19:05 | Comments(0)


中国での「生命」の軽さと日本の死刑制度の問題

                               山上 真

 この数日中に、「死刑」に関わる重大事件が二つあった。
 一つは、中国に於ける、4月9日までの、日本人4人の「死刑執行」である。
 もう一つは、名張「毒ブドウ酒殺人事件」の犯人とされた奥西勝「死刑囚」についての、4月5日の最高裁差し戻し判決と、死刑「執行停止」である。

 中国の死刑執行は麻薬密輸に関わる事件であるが、確かに重大な問題に違いないが、その刑罰は厳し過ぎるというのが、「世界的常識」というものだ。中国では、一般的犯罪でも、死刑を含む重罪が課せられているが、これは、いかに「社会主義的国家秩序」を守るためとは言え、人間ひとり一人の人格を無視した、少なくとも軽んじた処置の仕方と言わなければならない。

 中国では、国家的犯罪とされる麻薬取引に対する死刑などの処罰を「見せしめ」として運用しているようだが、「冤罪」の可能性が排除出来ない以上、「極刑」は決して適用するべきでない。もし中国指導部が「人民中国」の世界史に於ける正統性を主張したいならば、先ず「人間性の尊厳」に基づいた社会主義を実践していることを世界に向かって明示すべきだ。中国での一連の死刑執行は、間違いなく、中国型社会主義の「モラル」の失墜を招くであろう。

 奈良・三重県境の小集落に於ける5人殺害、12人重軽傷という、農薬による殺人事件は、今から半世紀近く前(1961年3月)に起こった悲劇である。ごく限られた範囲と人間関係の中で起こっており、直後の地道な捜査さえ行われていれば、必ず解決可能な事件だった筈である。ところが、捜査当局・上級裁判所は、事件周囲の人々の「変転する」証言、及び、過酷な取り調べから強引に引き出された「自白」を拠り所として、極刑を言い渡した。証拠らしいものは何もないのに。

 弁護側の7次に渉る「再審請求特別抗告」で、漸く最高裁は、犯行に使われたとされる農薬の「間違い」に気付いたようだ。奥西「死刑囚」の死刑執行は停止されることになったが、もし弁護側の「執拗な」努力がなかったとしたら、奥西氏はとっくにこの世にいなかったことだろう。死刑執行は、取り返しの効かぬことなのだ。

 日本では、死刑制度賛成が85%に達すると言われる程、異常に支持率が高いようだ。恐らく、凶悪犯罪が続いていたからということであろうが、すでに死刑制度を廃止している欧州(大陸)諸国のそれは、約40%程度であって、犯罪率も特に高い訳ではない。死刑存置が「犯罪抑止効果」を持つという主張は様々な調査結果から見ても、真実性は乏しい。寧ろ、死刑制度が齎す問題、即ち「冤罪」の取り返し不可能、国家の「意思」を負わされる執行吏の心理的苦悩、応報刑として死刑が最適か、などの深刻な問題があり、これらをもっと論じるべきではないか。

 今日世界的に見れば、死刑制度があっても執行を中止したりで、総体的に減少傾向にあり、相変わらずなのは、中国・米国、そして暫く前の日本くらいだ。
 日本でも、民主党政権発足後、現在まで千葉法相が死刑執行に踏み切っていないのは、同氏がこの制度について尋常でない問題を感じているからだろう。この件は個人的な対応の違いに帰さず、国民的議論の場に提示することが大きな意味を持つものと思われる。

 このように、中国の「処刑」と、日本での「執行停止」という事件は、国家が人間の「運命」を決めることに関わる重大かつ深刻な問題を浮かび上がらせている。                                              (2010.04.09)

 
 

 
by shin-yamakami16 | 2010-04-09 22:26 | Comments(2)
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          アラスカ「北極グマを絶滅させる」オイル・リグ


環境政策転換の重なる「裏切り」

                                   山上 真

 オバマ大統領は、又もや大統領選挙戦最中の公約を破ってしまった。「どんどん掘れ」という相手側副大統領候補・ペイリン女史の石油掘削政策を批判していた筈なのに、いつの間にか方針を変えて、3月31日、米国沿岸の石油開発をGO とすることにしたのである。

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           「バイオ燃料」戦闘機の前で、オバマ大統領


 米国では過去約20年間、石油開発の為の沿海掘削は、漁業と生物資源保護の為に一切許可されずに来たのであるが、こともあろうに、環境行政に熱心なオバマ大統領が、民主党の伝統的政策を反古にしてしまうとは、’stunning, baffling’ (あきれ果ててものが言えない)というのが、環境保護論者ばかりでなく一般人の大方の意見だ。

 このような厳しい批判を知らない筈のないオバマ氏が何故政策転換を図ったかということについては、公約に反して一向に下がらない失業率、及び一層の景気刺激策を求める産業界への配慮、更には、国際的約束である ’climate change bill’ (地球温暖化対策法案)を、共和党の一部の協力を取り付けて上院で可決・成立を目指しているからに外ならない。
 

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             最近少し改善成るも、厳しい雇用情勢


 この法案は、米国内のCO2など温室効果ガスを、2006年比で、2020年までに17%、2050年までに83%削減しようとするもので、既に下院では、219対212 で可決している。オバマ政権としては、今年11月の中間選挙に向けて、経済・内政両面で一定の成果を出しておかなければならず、この際は、民主党の「原理・原則」よりも、選挙に勝つ為の一般的評価を獲得する方向への転向を目論んだことは間違いない。


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 石油・天然ガス掘削地域は、米国大西洋南部沿岸、メキシコ湾東部、'North Slope' と呼ばれるアラスカ北部の広大な海域が含まれている。
 ここで思い出されるのが、1989年3月23日アラスカ州南部・プリンスウィリアム湾で起きた石油タンカー「エクソン・バルディーズ号」による原油流出事故である。約1100万ガロンの原油が湾内に流出し、生態系に壊滅的打撃を蒙らせてしまった。
 

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これまでオバマ政権の環境重視政策を支持してきたCenter For Biological Diversity (生物多様性保護センター)、「グリーンピース」など環境保護団体は、オバマ「転向」に対して、一斉に烈しい批判を展開している。

「これらのオバマ政策は『熟慮』の結果だとしているが、前ブッシュ政権の、欠陥だらけの時代錯誤的な政策の焼き直しに過ぎない。『石油中毒』を一層強めて地球温暖化を進め、生態系を破壊する愚策だ」
というのが、環境派の一般的意見だ。
                                             これに対して、オバマ氏は、米国で消費するエネルギーの6割を海外に依存する状況からの脱却を目指して、「国内エネルギー資源を有効活用する必要」を説いているが、一方で「温暖化」の原因であるCO2削減を唱え、他方で温室ガスを増やす石油資源開発を目指すという「矛盾」を理解することは、誰にとっても難しいだろう。

 既にオバマ政権は、「CO2削減の為の」新規原子力発電開発の方針を決めており、上記の問題と併せて、いよいよ自家撞着の趣が色濃くなるばかりである。
 オバマ氏は、やや弁護的に言えば、公約の「クリーンな」産業育成による雇用創出に成功せず、米国産業界の「ダーティな」要求を受け入れるのと引き換えに、民主党支持基盤の労働者の失業率を改善しようとしているのであろう。しかし、その代償は重過ぎると言う外ない。    (2010.04.05)


<写真・資料> The Times, The Independent, The Daily Telegraph,
The Washington Post, The New York Times, Wikipedia
by shin-yamakami16 | 2010-04-05 14:57 | Comments(0)