世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

<   2010年 11月 ( 3 )   > この月の画像一覧

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       上段は各国への英国銀行「投資額」・下段は各国GDP比「負債率」


欧州経済危機の「連鎖」は食い止められるか?

                           山上 真

 欧州では今般アイルランドが、アイスランド・ギリシャに次いで経済破綻の危機に直面して、IMF及びEUの融資を受けることになった。その見返りに、国内の厳しい「緊縮財政」を執行しなければならず、政府は国民大方の憤激を買っている。


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           EU・IMF救済を求めたアイルランド内閣

 アイルランドは30年程前までは欧州の「最貧国」と言われていたのだが、1997年以降は折からの「ITブーム」に乗り、アイルランドの安い労働力・土地・税金を求めて米国・日本などの直接投資や工場移転が相次ぎ、2000年の経済成長率は10.7%を記録した。2007年には、一人当たりの国民総生産が、EUの中で第二位になり、「ケルトの奇跡」と呼ばれた繁栄を享受したこともあった。人口450万人程の小国が先端産業に支えられた「科学技術立国」を実現できた訳は、母国語のほか、公用語として英語も使用しており、特に米国資本にとって好都合であること、教育レベルの高い労働力が得られること、外資に対し法人税をEU圏で最低の12.5%に抑えていることなどである。
 

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 その一方では、全国的な高速道路網が十分に整備されず、渋滞が慢性的に起こっていること、鉄道システムが旧式であることなどの「インフラ整備が遅れている」問題がある。エネルギー資源は化石燃料・水力・風力に依存しており、環境保全の立場から、「原子力発電」は禁止されている。更には、純然たる国内資本の大企業や産業が皆無に近いという「不安要素」を抱えてきた。
 結局、「国家破産の先輩」アイスランドに似て、金融業と不動産業に依存する経済となった。


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 このアイルランドが「経済危機」に見舞われたのは、米国発の金融危機『リーマン・ショック』(2008年9月)によって、不動産市場から海外のマネーが引き揚げられ、建設市場が急速に冷え込んだからである。同国出身の『U2』を記念して、ダブリンに建てられていた「U2タワー」が建設中断になってしまった。
 アイルランドの歳入は「不動産取引」の税収に大きく依存していたから、一旦バブルがはじけると、忽ち国家財政の危機を迎えることになった。更には、不動産融資が焦げ付いた大手銀行は多額の資本不足に陥った。外資も引き揚げられてしまった。その「銀行救済」のために国家財政が一層悪化して、2010年「財政赤字」はGDPの30%に上る見通しとなった。アイルランド「国債」の流通利回りが年8%に高止まりしていたことから、「自力再建」は不可能であることが判断された。こうして、ブライアン・カウエン首相は21日夜、ダブリンでの記者会で、EU(欧州連合)に対して「緊急支援」を要請したことを発表した。
これを受けてEUとIMFは今月28日に支援額を決定するが、900億ユーロ(約10兆500億円)に上る見込みだ。


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             11月24日 ダブリン市内・反政府デモ


 アイルランド政府は11月24日、経済復興の為の「4カ年計画」を発表したが、当然のことながら、国民に厳しい「節倹」を求めるものとなった。その大要は、2014年までに公共部門の支出を100億ユーロ削減し、税収を50億ユーロ上積みするというものだ。その為に、次のような「緊縮財政」政策が提起された。

* 「最低賃金」を時間当たり1ユーロ減額して、7.65ユーロ(約853円)にする。
* 社会福祉手当を4年間で30億ユーロ削減する。
* 所得税課税対象者下限を、年収18,300ユーロ(約204万円)から、15,300ユーロ(約177万円)にまで拡げる。
* 公務員の年金支給額を平均4%引き下げる。
* 公務員を24,750人削減する。
* 年金受給開始年齢を2014年から66歳に引き上げる。
* 不動産税及び上下水道使用税、それぞれ年間200ユーロを新たに課税する。

以上のような措置に対しては、国民の側から厳しい批判と抵抗が既に始まっている。首都ダブリンの政府庁舎などに、激しい抗議デモが押し寄せている模様は、ギリシャの首都アテネで今年初めに展開されたものと同じだ。


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      11月22日 「アイルランド救済」を発表する英蔵相オズボーン氏


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              英保守党本部前の「学生デモ」


 アイルランドを植民地とした歴史を持つ英国は、現在でも、貿易・金融面で深い関係を維持している訳で、「対岸の火事」を座視出来ない立場だ。蔵相オズボーン氏は、早速、アイルランドが英国にとって ‘friend in need’ であり、救済することが国益に沿うことだとして、総額70億ポンド(約9170億円)の借款供与を発表した。これについては、英国自体が厳しい「緊縮財政」に取りかかっており、例えば大学授業料の「三倍増」が圧倒的多数の学生の反撥を買い、暴力的なまでの激しいデモに直面しているだけに、国内世論の大きな論議を呼ぶことになるだろう。


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                 低下する「ユーロ」価値

 すでに、「アイルランド危機」の次はポルトガルか、とか、更にはスペインかというような国際的憶測が広まっている。こうした経済危機の「連鎖」は、グローバリゼイションの今日、いずれの国々も例外では有り得ない状況だけに、注意深い観察が不可欠と言わなければならない    (2010.11.26)


<追記>11月28日付英国『ガーディアン』紙によると、27日(土)ダブリンで、アイルランド政府の発表した財政「緊縮化」に抗議する約十万人に達するデモが展開され、政府庁舎に押し寄せた。概ね平穏な抗議行動であったが、一部参加者たちによって与党系プラカードやカウエン首相の人形が燃やされたという。この日のデモは、労働組合会議と左翼団体が組織したものである。                 (2010.11.28)



<写真・資料> The Irish times, The Irish Post, The Daily Telegraph, Le Monde, The Daily Mail


 
by shin-yamakami16 | 2010-11-26 13:34 | Comments(0)
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領土問題・TPP・事業仕分けの「無節操」の果ては?
                             山上 真

 「消費税」で菅民主党支持に回っていた新聞・テレビなどのマス・メディアは、恐らく「政権浮揚」を期待する立場から長らく世論調査を控えていた様子であるが、漸く出た結果は軒並み、管政権支持率が30%台から20%後半へと前回調査と較べて、20%近く下落するという酷さである。

 何故このような事になったかについては、様々な推測が可能であるが、一般的な解釈としては、尖閣・中国漁船「衝突」事件、及び、北方領土へのロシア大統領「訪問」問題、などを巡っての政権の対応の「拙劣さ」であり、それに国民多くが不信感を掻き立てられたということであろう。


 今度の偶発的問題が、少なくとも日本国民の一部に領土問題への関心を喚起させ、一種の「愛国意識」を覚醒させたことは、東京などでの「反中・露」デモに数千人規模の参加者を集めたことでも分かる。

 しかし、政権側は、これら領土問題について、何の解決策も持ち合わせていないことは明らかだ。尖閣諸島を巡っては、中国に対して日本が、北方領土ではロシアが、それぞれ「実効支配」を根拠として、領有権を主張している。まさか、昔のように、武力によって奪い返すという方法を考える者はいないだろうが、我が「防衛省」は、南西諸島への新たな「守備隊」増強を計画しているようだ。「尖閣」を口実に、様々な分野での軍備増強を企んでいるのは間違いない。しかも、その動きは、沖縄の軍事基地維持を図ろうとする米国と軌を一にしているのだ。

 米国務長官クリントン女史が、様々な場で繰り返し、尖閣諸島についての日本政府の立場を支持することを口にしているが、そこには、この日中間の「争議」を、米軍沖縄基地の問題にプラスに働かそうという意図が見透かされる。

 米政権の「日本支持」を受けて、菅政権は例の「事業仕分け」で、米軍への「思いやり予算」を仕分け作業に「そぐわない」として、事実上、1859億円もの予算措置を認めた。

 最近の自衛隊は、日本政府の「平和憲法」無視の態度と相俟って、米・韓に加えて、オーストラリアなどとの「防衛協力」を強めているという。更にはタイ・シンガポール・インドネシアを加えた「コブラ・ゴールド」特殊作戦にも参加している。いずれも、「対中国」を意識した動きのようだ。

 管政権自体も、米政権の求めに応じて、アフガンへの自衛隊医官・看護スタッフ派遣を明らかにしている。これには、内閣法制局さえも一時難色を示したというが、戦闘地域への「軍派遣」を禁じた憲法・法規に対する「あからさま」な挑戦である。

 こうして、民主党政権は当初の「国民生活第一」という立場から離れ、ますます対米従属的政治姿勢を強めるに至ってしまった。それに輪を掛けて、日本の農業を根底から危うくするTPP(環大平洋戦略的経済連携協定)に日本を遮二無二引き込もうとしている。


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 TPPは、関税撤廃により各国間の自由貿易を助長しようとするものだが、日本の場合には、自動車・電器など工業製品の輸出に若干有利に働く一方、「洪水的な量」の輸入品に直面する農作物生産者にとっては、致命的な打撃となるものである。米国からの、狂牛病などの危険性がある牛肉・農薬残存の農作物に対するチェックも効かなくなる恐れが大であり、「食の安全」が揺らぐ大問題である。
 政府側、及び、財界「提灯持ち」のマス・メディアは、日本のGDPを「数兆円押し上げる」などと大宣伝しているが、日本農業が壊滅して、食料自給率が零になってしまっては元も子もない。米国への「政治・軍事・食料」面のほぼ「完全隷従」という事態は絶対に避けなければならない。

 TPPを主導するものが一体何処の誰かということが、最近になって漸く分かった。11月15日『朝日』夕刊によると、横浜での「TPP・9か国会議」を提案したのは米国であることを、米政府関係者が認めたというのである。これで、この構想は、基本的に「自由化」によって米国余剰農産物を大量に売り込もうとする企てであることが暴露されたのである。


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          日本の「TPP 加入」に警鐘を鳴らす内橋克人氏



 評論家・内橋克人氏が主張するように、「食の安全」を保障し、食物自給率を高める為の「関税自主権」は守られるべきである。いい加減な根拠に基づく「菅・開国論」に惑わされてはならない。それこそ、国民生活の基礎を崩壊させてしまうことになるであろう。 (2010.11.17)
 

<追記 1> 『毎日新聞』によれば、11月17日、「日経連」の米倉会長と「連合」の古賀会長が会談して、菅政権が推進するTPPへの「参加支持」で一致し、法人税率の「引き下げ」にも同意したという。雇用にプラスに働くという理由である。
 日本の労働組合が支配体制への「御用組合化」してから久しいが、これ程の退廃振りを許してはならないだろう。世界的な流れを見れば分るように、労働組合は本来、農民との同盟.協調の道を、利益共同体として、歩んできたのである。TPPが明らかに農民の利益に反する以上、経営者団体よりも先ず農民団体と何故話し合わないのか。            (2010.11.18)


<追記 2> 『朝日新聞』の世論調査が11月16日漸く出た。前回調査は10月5、6日施行であるから、一か月以上経たことになる。前鳩山政権時には、ほぼ一週間毎、少なくとも二週に一遍はやっており、その度に「ほら、また支持率が落ちた」といった具合で「追撃」をしていたのだから、『朝日」が現「管政権」について、如何に「思い入れ」が強いかが分かる。今回の『朝日』調査でも、内閣支持率は前回45%から、27%まで下落した。
 ところで不思議なのは、この調査では、昔の「小沢氏問題」を改めて問うているのに対して、現今大問題のTPPについては何も触れていない。この問題は早過ぎるという事なのか。
 一方では、『読売』は、11月8 日付で早くも、国民のTPP参加支持が61%という調査結果を発表している。しかし、11月13、14日実施の『テレビ朝日』調査によると、TPP参加支持が43%、反対が26%であるのに、農協団体などの「TPP反対」の主張を、39%が支持、30%が反対という「矛盾した結果」になっている。更には、TPP参加の結果、必然的な輸入農産物の課税「廃止」については、賛成が35%に対して、反対が38%で上回っている。
 このような相反する内容の調査結果が意味するものは、『読売』が先走って言うように、圧倒的国民が「TPP支持」だとする「虚言」から真実は程遠く、TPPのもたらす「実情」を国民が未だ理解できていないということである。                                                       (2010.11.21)


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                11月22日『毎日』NET版より


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          11月20、21日実施の「産経・フジTV」調査


<追記 3> 11月20、21両日実施の『毎日新聞』世論調査では、管内閣支持率が、「10月」の前回調査と較べて23%下落し、半減の26%、不支持が57%という結果になった。「尖閣」、「柳田法相戯れ言」問題があったとは言え、「TPP参加」などを訴えている菅首相を国民多くが支持せず、少なくとも冷めた目で見ていることの顕現と言えるだろう。 (2010.11.22)


<追記 4> 先程から聴いているBBC Radio 5 LIVE で、例の「柳田発言」についての東京駐在記者の説明を長々と紹介していた。民主党政権の誕生経緯、最近の中・露両国との「領土問題」に起因する管政権の「迷走ぶり」をも詳述しており、これで柳田氏は「世界的な名士」となった観がある。
                                     (2010.11.23)

<追記 5> 共同通信社が23、24日両日に実施した「緊急世論調査」によると、菅内閣の支持率は今月初旬の前回調査より9.1ポイント下がって23.6%に至ったという。一方、21日投開票の松戸市議選で民主党「現職」4人が全員落選したということだ。民主党は「氷河期に突入」と危機感を強めているようだ。折しも勃発した朝鮮半島の「南北砲撃戦」で、菅首相は早速「北」弾劾の声明を出して「危機感」に訴え、自民党など野党を巻き込んだ「挙国一致」体制で「補正予算」を通過させようと目論むが、さて巧く運ぶだろうか。                              (2010.11.24)
                                   
 

<資料・写真> 農林水産省、「システムブレーン」より
by shin-yamakami16 | 2010-11-17 21:38 | Comments(0)
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        オバマ大統領・11月3日「中間選挙敗北」後の記者会見


避け難い「窮乏化」と「軍事国家」米国の宿命

                             山上 真

 今週2日火曜日、「中間選挙」でオバマ民主党は予想された通り共和党に惨敗を喫した。上院では辛うじて多数派を維持したものの、下院では約60議席以上を失うという「歴史的敗北」に終った。


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             共和党当選者(赤)が圧倒的な下院選挙結果



 2年前に「チェインジ」の合言葉を掲げて、意気揚々と出発したオバマ民主党政権は、何故米国民過半数の失望を買うことになったのか。この疑問に対する答えは比較的容易に見出されるだろう。

 一つは、現代資本主義に不可避的な「窮乏化」*からの脱出困難という宿命である。これは世界資本主義共通の問題であり、日本・西欧を問わず現在直面している事態である。つまり、どのように傑出している国家指導者でも、解決「不可能」ということなのだ。
 オバマ氏は「天文学的」財政赤字を覚悟の上に、7,800億ドル(約72兆円)という巨額の財政出動で、経済・失業問題を解決しようと試みたが、10%近くの失業率が依然として続いており、結局の所、成果を出すに至っていない。
 
 もう一つは、オバマ氏自身の「約束違背」である。多くの米国民、特に若い人々が期待した「チェインジ」実現が、目に見える形で現われなかったことだ。このことは、アフガン戦争、イラク戦後処理、「核なき世界」構想、環境問題で顕著になっている。これらの問題は、共和党の激しい反対にも拘らず成立させた「医療保険制度」という、オバマ氏が誇るべき成果を色褪せたものにしてしまった。


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 「アフガン」では、オバマ大統領は2年後の「米軍撤退」を表明したが、現実には兵力増強と「戦死者増大」である。タリバン勢力は弱体化するどころか、アフガニスタン全土で勢力を拡大・攻勢強化に出ていることは、各国メディアが伝えるところだ。米国内の「厭戦感情」は強まるばかりだ。

 「イラク」では、米軍撤退が完了した筈なのに、米「軍事要員」が未だに各地でアルカイダなど反政府勢力との戦闘に参加している。一度に数十人が死亡する爆弾テロは相次いでおり、戦争の悲劇が収まることから程遠い。にも拘らず、現米政権はブッシュ・ブレアの「イラク戦争責任」を問う責務に触れようとしない。

 例の「プラハ演説」で「核なき世界」実現を訴えたのも束の間、「臨界前」の形とは言え、オバマが新たな地下核実験に手を染めようとは、誰が予想したであろうか。言行不一致の最たるものだ。米国の最終的「核放棄」の意思を疑わせるのに十分だ。これで「北」朝鮮やイランに「核放棄」を迫る「理屈」を失ってしまった。


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 BP(ブリティシュ・ペトロリアム)のメキシコ湾岸原油汚染事故は、オバマ「環境政策」の自己矛盾を白日の下に曝してしまった。「環境保護政策」を遂行するという大統領選挙公約に背いて新規・海底「油田掘削」許可を出して間もなく海底油井からの原油漏れ事故が起こってしまったのは、オバマにとって確かに「不運な」ことではあったが、事故を当初軽く見て、適切かつ迅速な対応措置を怠ったことは到底許されない過誤だ。これは、オバマが身に纏っていた「カリスマ」性を剥ぎ取ってしまうのに十分なものであった。

 やや弁護的に言えば、オバマが抱いていた「初志」は、米国という帝国主義国家の具備する「甲冑」に歯が立たなかったということだろう。ただ、日頃の「言動」が共和党と大差ないクリントン女史を国務長官に、また前政権の国防長官ゲイツ氏を続投させたというような「誤り」は、若いオバマの「自信の欠如」の所為だったとすれば、オバマ支持者たちの「期待過剰」が招いた悲喜劇だったかも知れぬ。

 二年後の大統領選挙に再選されるかどうかは、偏にオバマの「チェインジ」という初志にどれだけ立ち返り、民主党支持若年層を再び活力あるキャンペーンに呼び戻せるのかに掛かっている。そうすることは、下院で主導権を奪還された今日、一層困難であるが、外に道は無い。

 今更のことではないが、今の米国を見ていると更めて「ローマ帝国」の衰亡の歴史を思い起こしてしまう。メソポタミアからブリタニアまでの広大な占領地域を保持する為に軍事力に頼り、その経費の重圧で自滅の道を辿ったローマ帝国と、現在世界的な「ヘゲモニー維持」の為に軍事的プレゼンスを誇示して、その膨大な軍事支出に苦しむ米国とは何と多くの共通点があることか。
                                 (2010.11.06)


<注> 窮乏化(理論):カール・マルクスが資本論の「剰余価値」学説の説明の中で使っている用語。資本主義経済では、資本の蓄積が進むに従って、労働者階級の生活は困窮化するというもの。この理論は、今日の「グローバリズム」の世界でも通用するとされている。


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       「ソウル・サミット」での記念撮影に臨むオバマ大統領


<追記> 韓国・ソウルでの「G-20サミット」で、オバマ大統領が目指していた目標、即ち中国の「人民元」切り上げ、及び、韓国とのFTA(自由貿易協定)締結によって米国車・牛肉の輸出自由化を実現しようとする企ては失敗に帰した。このサミットでは、論争の底流に、米国FRB「連邦準備制度理事会」が先週、6000億ドルに及ぶ「国債買い」を発表して、米国製品の輸出増を図る為に「ドル安」傾向に拍車を掛ける動きに出たことへの反撥が各国にあった。しかしオバマ氏が形振り構わず、米国製品を売り込む為の「貿易自由化」を強く働きかけたのは、次の大統領選を控えて、何とか米国民の支持を回復しようとする「切ない努力」だったのだろう。   (2010.11.13)



<写真> The New York Times, The Washington Post




 

 
by shin-yamakami16 | 2010-11-06 22:12 | Comments(0)