世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

<   2011年 06月 ( 3 )   > この月の画像一覧

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               アイスランド・地熱発電所


「自然熱」の大規模開発と「電力消費70%」の産業用「抑制」を

                            山上 真

  今日、東京電力の「株主総会」が開催され、いつもより5千人も多い一万人近くの株主が出席したという。この総会では、会社側の説明に対して、激しいヤジが飛び交い、騒然とした雰囲気だったようだ。例の「原発」事故以来、何せ、持ち株が嘗ての9,000円台から僅か300円台に沈降したのだから、大騒ぎになるのも無理はない。会場周辺では、様々な個人・団体が口々に「脱原発」を訴えていた。

 福島原発の事故処理は、全くと言っていいほど進んでおらず、相変わらず、土壌ばかりか海底からも、危険なストロンチウムが高い濃度で検出されたりしている。海外でも、輸入された「日本茶」から高い濃度のセシウムが検出されて、ますます日本食品の危険性がクローズ・アップされる始末だ。

 「東電」及び、監督機関「保安院」が、事故後、重大な事実を隠蔽してきたことが次々と明らかになり、一般の不信感は頂点に達している。その中でも、「メルト・ダウン」(炉心溶融)が地震事故発生直後に起こっていたことを、3か月後の今頃になって公表したことは、「犯罪的」と言う外ない。
 今、この瞬間にも、核燃料が原子炉低部を溶かして、限りなく地底に沈んでゆく*「チャイナ・シンドローム」が起こっているかも知れないのだ。

 「福島」という言葉が頻繁に用いられていることを「風評被害」だとする声が出ているが、確かに、 ‘FUKUSHIMA’ が世界中で連日と言える程、目にする言葉となっていることは疑いようのない事実だ。「ヒロシマ・ナガサキ」と並んで、原子力「惨禍」の被害地として、後々伝えられることを避けようがない。


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 欧州のスイス・イタリア・ドイツは、「フクシマ原発」事故の後、相次いで原発操業中止の方針を決めた。世界で最も多くの操業中「原発」を持つフランスでは、この26日、フランスばかりでなく、ドイツ・スイスなどから参加した5,000の人々が「フッセナイム」原発を「人間の鎖」で包囲した。この最も古い「原発」を、地元ストラスブール市議会は、事実上「満場一致」で「閉鎖・廃止」を決めたが、「馬鹿の一つ覚え」のように「原発」推進を掲げるサルコジ大統領は、「産業競争力維持の為」に「新型原発」を導入して、一層「核エネルギー」依存を深めようとしている。
 一方、去る6月16日、訪日して被災地を見舞ったインドネシア・ユドヨノ大統領は、「日本と同じ地震国の我が国では、原子力発電所は設けない方針だ」と語った。誠に賢明な選択と思うばかりだ。


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        6月26日 仏フッセナイム原発「廃棄」を求める「人間の鎖」


 日本でも漸く、「原発」にエネルギーを依存せずにやってゆく方向を模索する動きが顕著になってきた。「自然エネルギー」即ち、風力・太陽熱・地熱などのエネルギー源が、原子力に取って替わるだけ十分に開発し得るという見通しが、少なくとも「長期的展望」として浮上しているのである。「安価な原子力」とか、「現実性が乏しい自然エネルギー」とかの「虚構」は次第に説得力を失いつつある。

 英国に偶々居た筆者が10 年程前に訪れたアイスランドでは、温泉地に隣接して、かなりの規模の「地熱発電所」が操業していた。火山国のエネルギー確保の実例として見て、その時は、日本の場合にまで思いが及ばなかったが、この今になって、やはり火山・温泉に恵まれている国として、わが国が「地熱発電」の大きな可能性を確実に持っていることを訴えたい。
 現在でも、小規模な「地熱発電」は全国に十数か所あるようだが、周囲の環境に配慮しつつ、より規模の大きなものを綿密な計画の下に実現してゆくことが必要であろう。


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 ところで、TVなどのメディアでよく叫ばれている「節電運動」のことであるが、電力消費先の割合が、産業・営業向けが70%以上で、一般家庭は僅か27%であることを明確に知らせないようにしているのではないか?
 この割合を見れば、いかに家庭内で節電しても、企業活動での電力消費を抑えなければ、全体的な節電効果は望めないことになる。

 事実上「亜熱帯」の夏期の日本では、一定の冷房を施すことが健康にとって欠かせない。特に、東北被災地での、避難先の人々の状態が心配になる。もし、「お上」が、そのことを忘れていたり、思い付かなかったとしたら、もう「人間の命」に与る行政者として失格だ。

<注> *「チャイナ・シンドローム」:原子炉核燃料が溶融して、その高熱に依り鋼鉄製の格納容器が貫通して放射性物質が地下に沈んで行き、「地球の裏側の中国にまで突き抜ける」事態になること。1979公開の米国映画「チャイナ・シンドローム」から広がったとされる造語。原発事故を闇に葬ろうとする勢力に対して、ジェーン・フォンダ演じる女性ジャーナリストらが真相を明らかにしようとして対決する姿を描き、「明日にも起こりうる悪夢」に警鐘を鳴らした話題作。-(知恵蔵2011) 
                     (2011.06.28)

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       7月2日トリカスタン原発・何らかの「爆発」による火災が起きた。

<追記 1> 7月2日付仏『フィガロ』紙及び、 今朝の'France Info Radio' が伝える所によると、昨日フランス南東部トリカスタン原子力発電所の変圧器周辺で火災が発生した。近くの自動車道を走っていた運転手が、黒煙を上げている様子を目撃した第一発見者ということだ。火災は「放射線物質を出すことなく」短時間で消火されたと、仏電力公社・EDF は発表している。Tricastin 原発では、2008年7月に放射性汚染水の垂流し事故があり、また、2009年にも火災事故で停止する事故が起こっている。                           (2011.07.03)

<追記 2> 昨夜7日視聴した仏TV5の社会ドキュメンタリー番組 'envoyé special' に依れば、フランス国民の62% が「脱原発」に賛成しているという。この番組では、フランス国内の9つの原発が耐用期限を過ぎており、危険な状態にあるという。特に、14世紀にマグニチュード6.9の地震に見舞われたフッセナイム原発周辺では、その後も度々地震が起こっており、この原発の操業中止が焦眉の課題ということだ。                       (2011.07.08)




<写真> Wikipedia, France Info
by shin-yamakami16 | 2011-06-28 16:41 | Comments(0)
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           6 月19日トリポリ NATO軍「誤爆」現場


仏RFI が暴露した 「リビア政権移行評議会」の正体

                            山上 真

 6月13日付の仏・国際ラジオ局RFI HPのニュースは、現今焦眉の国際問題、即ち「リビア戦争」の帰趨に関わる、極めて重大な論評を掲載している。

 「リビア反政府軍及び、その政治的代表である政権移行評議会CNTは民主主義者か?」という衝撃的な表現で始まる記事は、今年3月末から4月末にかけてトリポリとベンガジ両都市を訪れた、国際関係・テロ問題・教育研究・地中海平和問題などの研究者・専門家から成る*「国際調査団」が纏めたレポートである。
 
これら専門家集団が指摘する「重大な難点」は、ベンガジのCNT がどのような人々・団体によって構成されているのか、一向に分からないことである。
 CNTメンバー31人の内、13人の名前が公表されているだけで、その身分は「安全保障上の理由」で明かされていない。これでは、議論の余地がないという訳だ。

 CNTの名前の筆頭に挙げられているのは、弁護士・大学教授や、英語が堪能な人物・欧米と接触を持つ人々だという。その一方、*「シャリーア」法を押し付けようとするイスラム過激派や戦闘員が目立つというのだ。この事実は、先に噂されている「アルカイーダの影」を裏付けるのに十分だ。
 
 ベンガジ「政権移行評議会」CNTの「憲章」第一条には、「シャリーア」法を全ての法律の基礎とすることが唱われているという。

 さらに加えて悪いことには、CNTの議長Moustapha Abdejalil は、トリポリ高等裁判所の裁判長として、5人のブルガリア人看護師と一人のパレスチナ人医師に対して、「約400人のリビア児童にエイズを故意に感染させた」という罪で、容疑否認にも関わらず、*「死刑判決」を二度に渉って下した人物であることである。

 斯くして、この「国際調査団」は、「このような状況を見ると、CNTがカダフィ政権に替わる選択肢になり得るなどということを誰が信じることが出来ようか」という結論を、NATO及び、ベンガジ「政権移行評議会」に突きつけている。

 更には、リビアに対するNATO軍「空爆」に就いても、一般民衆の蒙る夥しい被害を告発し、リビア国内に住んでいた数百万の外国人が周辺国に流出する事態を引き起こして、未曾有の失業・社会不安を生み出していることを指摘する。

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        「リビア戦乱」を脱してチュニジアに入った難民たち

 このレポートは最後に、「この国際調査団は、リビアの将来のシナリオを描く際に、すでにCNT・英仏米三国・国連が拒否している提案だが、トリポリ・カダフィ政権だけが「仲介と停戦」の提案を受け入れていることに注目するように呼びかけている」と結ぶ。

 折しも、米国クリントン国務長官は、この13日、エチオピア・アジスアベバの「アフリカ連合」代表者会議に臨み、アフリカ諸国が、リビア・カダフィ大佐の経済援助を受けた「過去を捨て」て、トリポリ政府との「外交関係断絶」と、「ベンガジCNT」政府・承認を強く求めたが、この「厚かましい女史」の演説を聴く聴衆の拍手は「外交儀礼」に倣う程度であったという。さて、その効果は如何程のものか?
 目下のところ、「ベンガジ」を認めているアフリカ諸国は、AU53か国の内、僅かセネガル・ガンビアの2か国に過ぎないが、先述の「ベンガジの正体・暴露」がどのように影響を及ぼすか、大いに注目されるところだ。
            (2011.06.14)

 
<注 >*「国際調査団」:「国際テロ・被害研究調査センター」CIRET-AVT
       「仏・情報研究センター」CF2R
       「地中海平和擁護フォーラム」などの専門家から成る。    

 *「シャリーア」法::イスラーム教法体系。民法・刑法・国際法から戦争法にまで及ぶ幅広い宗教的法規定。時に人権侵害の根源として批判の対象となる。
              
 *「ブルガリア人看護師・パレスチナ人医師死刑」判決事件:1999年リビア・ベンガジの病院で、ブルガリア人看護師5人とパレスチナ人医師が、426人の児童にエイズウィルスを感染させたとして拘束され、二度に渉って死刑判決を受けたが、国際的な働きかけによって、8年間の服役後に、2007年減刑・釈放された。
 

<写真> RFI, Daily Mail, UN News Center, Le Figaro, Wikipedia


<追記 1> 6月14日の『ロイター』などが伝える所によると、これまで「仲裁者」の立場でカダフィ大佐と会談してきた南アフリカ・ズマ大統領は14日議会で演説し、NATO軍が国連決議1973の「市民保護」という立場を踏み外して、所謂「レジーム・チェインジ」、リビアでの「アダフィ追い落とし」を狙っていることを強く非難したという。 同大統領は、リビアでの事態は「AU・アフリカ連合」が独自の軍事力を含む「安全保障機構」を持つことの必要性を示しているとも語った。更には、国連安保理の場に、6月15日リビア問題についてのAU「覚書」を提出することも明らかにした。
 このような動きは、西側の「リビアは孤立している」という一方的報道を覆すのに十分だろう。
 今度の「リビア動乱」については、これまで「中立的公正報道」故に褒め讃えられてきた『ニューヨーク・タイムズ』・『アル・ジャジーラ』、更には、BBCなど英仏メディアなどが、当初から「NATO空爆」、「カダフィ打倒」を当然視する論調を展開してきたが、如何に当事国のメディアとは言え、今後、その報道姿勢の「妥当性」について、徹底的に検証されて然るべきだ。
                         (2011.06.16)

<追記 2> 6月17日付『ロス・アンジェレス・タイムズ』が伝える所によると、15日トリポリ南西の町Kiklah で、NATO軍の爆撃を受けて、バスの乗客12人が死亡したという。これは明らかに一般市民に対する「誤爆」であり、NATO軍司令部がどのような言訳をするのか注目される。
                                 (2011.06.17)

<追記 3> 6月15日、「国連安全保障理事会」でモーリタニアHamady Ould Hamady 外相は「アフリカ連合」を代表して演説し、リビアからの大量の難民流出による危機的状況に対処する為にも、関係国に「即時停戦」を呼びかけた。      (2011.06.17)


<追記 4> 昨日6月18日、NATO本部は「NATO空軍機はリビア東部Brega付近で、リビア反政府軍の車列を誤爆したが、その被害者に陳謝する」という声明を発表した。19日朝迄に、このニュースを報道しているのは、米国『ワシントン・ポスト』及び『ニューヨーク・タイムズ』紙だけで、戦争当事国の英・仏メディアが全く沈黙しているのが興味深い。この誤爆で、現地の病院関係者は、少なくとも4人が死亡したということだ。
 これ迄に、リビアでのNATO軍作戦中の「友軍・誤爆」事件は、いずれもBrega近くで二回発生し、4月7日の装甲車への爆撃で少なくとも5人が死亡し、その一週間前の誤爆では、13人が死亡していると云う。NATO軍当局は、敵味方「接近戦」の為、空軍機による誤爆を「全く避けるのは困難」という言訳をしている。                      
(2011.06.19)

<追記 5> つい先程視聴したBBC World TV 及び BBC Radio 5 のニュースによると、昨日夜、NATO空軍機がトリポリ郊外の住宅地を爆撃し、民家の住民に被害が出ている模様だ。いずれもBBCのトリポリ・現地特派員ジェレミー・ボーエンが伝えているもので、「市民保護」を大義名分とするNATO軍当局にとって、今度の誤爆は大きな打撃となると言っている。 (2011.06.19)


<追記 6> 上記の『民家誤爆」事件について、仏紙『ル・モンド』 (19日付)はトップで扱い、被害者は死者が子供・女性をふくむ9人、負傷者は18人に及ぶことを伝えている。           (2011.06.19)

<追記 7> 前述の「19日誤爆」から24時間も経ずして、20日(月)NATO空軍機による新たな誤爆がトリポリ郊外Sormon の「カダフィ軍幹部」居宅に対して為され、その家族など子供3人を含む15人が死亡したという。「狙われた」とされる軍人は無事だった。このような相次ぐお粗末な失敗について、「アラブ連盟」Amr Moussa 議長は、NATO軍事介入の「無謀さ」を厳しく非難し、平和的交渉による解決を求めた。また、イタリア・Franco Frattini 外相は、NATO軍が「市民を犠牲にする形の誤爆を繰り返している」ことで著しく信頼性を損なっていると警告した。
 一方、AFP や Al Jazeera などが 6月22日伝えている所によると、米国の無人偵察・爆撃ヘリ'Predator drone' が、リビア中央部・海岸域で行方不明になったことをNATO軍本部が発表したという。この件については、リビア軍がミスラータ・Zlitenで「アパッチ・ヘリ」を撃墜したことをリビア政府筋として明らかにしており、しかも、「アパッチ4機目の撃墜」と言っている。
                                  (2011.06.22)

<追記 8> 22日付英国『タイムズ』紙は、「イタリア外相がリビア即時停戦を唱えて、NATOは分裂した」と題するトップ記事を掲げた。イタリアでは、当初からNATO軍のリビア介入に反対する世論が強く、今度の「誤爆」事件で、一気に「NATO」批判が吹き出ていることが、この外相発言の背景となっているようだ。                       (2011.06.22)

<追記 9> 今日23日朝のBBC World news は、漸くリビアでのNATO軍「誤爆」事件を、現地ジェレミー・ボーエン記者のレポートで「有りの侭に」報道していた。同時にBBC・HPで、英国の「リビア戦費」が既に25,000万ポンド(約337億円)に上ることを伝えている。また、昨日の仏紙『リベラシオン』は、これも漸く、ベンガジの「政権移行評議会・CNT」の実体の「怪しさ」を指摘する記事を掲載した。一方、中国外相が北京で「ベンガジ代表者」と会って、CNTがリビアで「重要な役割」を担っていると述べたという。中国外務省は、先日、「カダフィ代表者」と会ったばかりだが、悪く云えば、リビア国内の少なくない中国企業など「権益」を守る為に「二股を賭ける」意図であろうが、好く云えば、リビア政府・反政府双方の「和平交渉」の仲介役を買って出るつもりかも知れない。敢えて言えば、今度の「リビア内戦」へのNATO軍介入を許した「国連安保理決議」の際、ロシア・中国が戦争を食い止める為の「拒否権」を行使しなかったことが「リビア戦争」を招いた原因の、少なくとも一つと言えるだろうから、その責任は大きい。 (2011.06.23)             
<追記 10> 23日付英国『インディペンデント』紙によると、イタリア外相の「即時停戦」要求を英仏指導者は、「カダフィに生き残りの為の時間稼ぎをさせるだけ」という理由で即座に拒否したという。仏大統領サルコジは、7月14日の「革命記念日」に間に合うように、「カダフィ殺害」を狙っているようだ。最近の「誤爆」は、仏軍機によるものと見られており、今や状況的に追い詰められている英仏首脳は、「カダフィさえ殺せば何とかなる」という「愚かな思い込み」で、手段を選ばぬ挙に出ている。こう見ると、今後も「誤爆」犠牲者が増える恐れがある。 (2011.06.23)

<追記 11> リビア・カダフィ政権が「いつまで保つか」ということについて、24日英仏両国のメディアが相反する「観測」を示している。英国では、『ガーディアン』紙上で元外交官が、「リビア戦争では、結局、全ての基礎となっている石油を手に入れられるかどうかということが運命を決する訳で、カダフィ側は、今や石油が欠乏し始めており、あと数週間で、何もかも機能しなくなるだろう」と述べ、キャメロン首相に「もう少し頑張れば勝てる」と言わんばかりのコメントをしている。一方、仏・保守系『フィガロ』紙は、カダフィ政権側の「見通し」を紹介し、ベンガジ反政府軍が「もはや前進能力を失っている」としている。そして、カダフィ側は、給油所で自家用車は列を為しているものの「配給制度」に及んでおらず、ミニバスなど公共輸送機関は軽油で動いている。弾薬は10年間分を確保しており、十分に「勝算あり」と自信を深めているとしている。さて、どちらの見方が正しいのだろうか。                 (2011.06.24)

<追記 12> ここ数日中のBBC news の報道によると、リビア第三の都市ミスラータは、港湾部・市中心部が連続的にカダフィ軍によって激しく砲撃されており、市民を恐怖に陥れているようだ。予想外のスピードで包囲網が狭まっていることが分かる。もしミスラータ港が封鎖されることになると、食料・医薬品など必需品が断たれることになり、事態は深刻だ。このようなことが背景にあるのだろうか、政府側とベンガジ側の交渉が密かに始まったという。       (2011.06.25)

<追記 13> 先日6月23日、10年間以上権力の座に居座っているセネガル・Wade大統領が、息子への権力移譲を可能にする「憲法改正」を議会に求めたが、それに反対する大規模デモが首都ダカールなどで起こり、数千人の市民に対して催涙弾などで警官隊が弾圧手段に出た。数多くの負傷者を出し、大混乱を招いた結果、恐らく同国に「軍事顧問団」を常駐させている米国大使が背後で動いたのだろうが、Wade大統領は急遽、「改憲案」を引っ込めた。しかし、野党社会党などは、「王制指向」大統領辞任まで闘争を続けると表明している。
 Wade大統領と言えば、つい最近、「アフリカ連合」加盟53か国の中で、「民主主義」を標榜するリビア「政権移行評議会CNT」を承認した僅か二国の内の一つの元首であるが、そのWade大統領を称えたクリントン米国務長官から見て、CNT承認国の「資格」はどうでも好かったのだろうか。
                                   (2011.06.26)
<追記 14> 6月26日付『アル・ジャジーラ』が伝える所によると、リビア隣国アルジェリア・Bouteflika 政権は、つい先頃まで、大型輸送機などを使って、リビアに対して武器を始め、戦車・車両数百台、更には、アルジェリア自体及び近隣国出身の戦闘員などを大量に送っていたということだ。この事実を察知した米・仏両国は、事態を深刻に受け止め、秘密裏にアルジェリアと交渉を働きかけ、「経済援助」を見返りに、この6 月初め、リビアへの支援を止めさせることに成功したという。 (2011.06.27)

<追記 15 > 6月28日のBBC News が伝える所によると、反政府CNT本拠・ベンガジの病院では、手術用手袋・ガーゼ・基本的薬品が不足しており、備えが2週間分程しか無いと云う。ミスラータからも、多くの負傷者が転送されており、もし、ベンガジに対してカダフィ軍による総攻撃が始まれば、全くお手上げの状態に瀕するということだ。それに加えて、深刻な資金不足に陥っているようだ。こうして、トリポリ・ベンガジ共に、「地獄に向かう持久戦」に耐えなければならないのだが、この窮境をサルコジ、キャメロン、そしてNATO軍幹部は熟知しているのだろうか。 (2011.06.28)

<追記 16> 6月29日付の『フィガロ』紙によると、フランス空軍はリビア南西部に陣取る「反カダフィ」部族部隊に対して、パラシュートを使って迫撃砲・対戦車砲・重機関銃などの武器供与を「密かに」開始しているという。「密かに」というのは、国連決議の「市民保護」の原則上、NATO軍内部でも「リビア反政府軍」に対して、武器援助はしないという「申し合わせ」があるからだ。これから見ても、戦況が好転しないことに焦っているサルコジ政権は、形振り構わず、「反カダフィ勢力」に梃入れしようとしていることが分かる。                (2011.06.29)


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<追記 17> 6月30日のフランス・メディアは一斉に、地方遊説中のサルコジ大統領が、仏南西部Lot-et-Garonne のBrax 町の人々の列に近づいて握手をしている際に、「見知らぬ男」に突然上着の襟を掴まれ、強引に押し倒されそうになった「事件」を報道した。その場面はちょうど側に居たカメラマンが撮影しており、それが全国的に放送されて「大きな話題」になってしまった。「犯人」は32歳の町役場の職員で、「フランスのリビア軍事作戦に抗議して」やったという。こうした様子を見れば分かるように、メディアが軽視している「サルコジ・リビア参戦」の底流には、国民の強い反対感情が存在することを如実に示す事件である。
 なお、先に触れた「仏武器供与・パラシュート作戦」については、折から赤道ギニアで開催中の「アフリカ連合」首脳会議で、供与武器がアルカイーダに渡る危険性などが指摘され、フランスへの厳しい批判が表面化している。また、ロシア・ラブロフ外相は30日、リビア反政府軍への「仏武器供与」を、「国連決議違反」として厳しく非難した。一方、NATO軍本部および英国外務省は、フランスの行動を「無関係」と看做している。ここに来て、サルコジが国際的にも孤立していることが明白になった。                            (2011.07.01)

<「サルコジ暴行」についての反響・投稿> 
il faut ériger une statue
à la gloire d'hermann fuster à brax et procéder à un pélerinage citoyen tous les 30 juin à midi !
「Brax に輝かしいヘルマン・フュスターの銅像を建てて、毎年6月30日正午に皆で『巡礼詣で』を行わなければ」 7月2日付 『リベラシオン』紙から


<追記 18> 7月1日付仏『ル・モンド』紙掲載のIFOP世論調査では、リビアに対するNATO軍事作戦に反対するフランス人は51%に達しているということだ。         (2011.07.01)

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      NATO軍「空爆」はリビア国民を、カダフィの下に団結させているようだ。
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<追記 19> 各国メディアが伝える所によると、7月1日トリポリ「緑の広場」に集まった約10万人(France Info) の「親カダフィ・デモ」参加者に対して、カダフィ大佐は電話・放送で「もし、NATOが空爆を止めないならば、西欧都市の民間を含むあらゆる標的を攻撃するであろう」と宣言した。これまでの同様の経過を見る限り、「反撃」が実行されており、カダフィ・リビアの西側「報復攻撃」がどのような形を取るにせよ、現実味を帯びて来ている。 (2011.07.02)


<参考資料 1> RFI記事原文は次の通りである。

Publié sur RFI (http://www.rfi.fr)

Des experts dénoncent la gestion du dossier libyen et les courants islamistes du CNT
Créé le 2011-06-13 10:18
Par RFI
Libye

Les insurgés libyens et leur représentation politique, le Conseil national de transition (CNT) sont-ils démocrates ? Des experts français se sont rendus en visite privée à Tripoli et Benghazi pour évaluer la situation. Leurs conclusions épinglent la vision occidentale de la révolte libyenne et révèlent la tentation islamiste des insurgés.
Organisée à l'initiative du Centre international de recherche et d'études sur le terrorisme et d'aide aux victimes du terrorisme (CIRET-AVT) et du Centre français de recherche sur le renseignement (CF2R), et avec le soutien du Forum pour la paix en Méditerranée, une délégation internationale d'experts s'est rendue tour à tour à Tripoli et en Tripolitaire du 31 mars au 6 avril, puis à Benghazi et en Cyrénaïque du 19 au 25 avril.
Le point noir disent ces experts est la composition du Conseil national de transition (CNT) qui représente les insurgés. Impossible de connaître la composition du CNT. « Seuls les noms de 13 des 31 membres sont publics. L'identité des représentants de l'ouest libyen n'a pas été révélée pour des raisons "de sécurité". (...) Des raisons discutables », estime les experts* qui reprennent des critiques déjà avancées par d'autres.
La représentation géographique au sein du CNT apparaît déséquilibrée tout comme la représentation des catégories sociales : « les individus mis en avant sont principalement des avocats, des professeurs, des universitaires. Il s'agit d'abord de ceux qui parlent le mieux anglais et savent dialoguer avec les occidentaux ». .
Par ailleurs, le CNT reste marqué par un islam radical et combattant. Pour Eric Dénécé, directeur du Centre français de recherche sur le renseignement : « On est face à des individus qui sont extrêmement marqués dans leur comportement quotidien et leur volonté d'imposer leur système en allant jusqu'à imposer la charia ». Mais, d'autres signes sont également inquiétants et l'après-Kadhafi pourrait être pire que la période Kadhafi.

Le rapport des experts est très critique à l'égard du CNT. Il pointe l'article 1 de la Charte nationale qui fait de la charia islamique la source des lois. Saïda Benhabilès ancienne ministre algérienne et cofondatrice du Centre international de recherches et d'études sur le terrorisme s'en inquiète.
by shin-yamakami16 | 2011-06-14 23:14 | Comments(0)
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           6月7日昼間、NATO軍リビア・トリポリ爆撃


改めて問われる「リビア空爆」の大義

                            山上 真

 最近のNATO空爆は、目標を、当初のカダフィ軍戦略拠点から、市民生活に直接影響を及ぼす恐れのある「インフラ」へと移しており、住居さえもが爆撃被害に遭っている。トリポリでは、ガソリン供給も滞りがちで、一般市民が給油所で列を為しているようだ。

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 空爆による大量破壊行為が如何に民衆を苦しめることになるかを知りながら、ますます攻撃目標を拡大しているNATO軍の「犯罪行為」は、明らかに許されないものであり、すでに展開されている「空爆反対」抗議デモは、西欧各都市で一層激しい形をとって、続けられるであろう。


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              トリポリ市内の「爆撃現場」

 米国内で連邦・各州共に財政赤字に因る「支出カット」に呻吟している最中、「リビア参戦」の最初の一週間だけで、6億ドル(約486億円)を、191発のトマホーク・ミサイルや、455個の精密誘導弾を「外国人の頭上」に打ち込む為に費やすという沙汰は、並大抵の「愚かさ」ではないことを、大抵の米国民は十分に認識している。だからこそ、3月から5月にかけての米国内世論調査で、リビア問題の「米国関与・反対」が65%(FOX)から74% (CNN)に達しているのである。米軍による「リビア空爆」支持は、有権者の僅か25%程度に過ぎない。
 オバマが「ノーベル平和賞」を貰った話など、全くの「嘘」に違いないと思われるくらいだ。


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             「戦争ゲーム」に夢中の米軍司令部


 オバマの「リビア参戦」以来、米国内では、驚いたことに、「好戦派」の筈の共和党議員から、「リビア介入は憲法違反」という警告を、大統領が突きつけられていた。
 ところが、これ又「驚き」であるが、オバマは、「リビア爆撃は戦争ではない」という珍妙な言い訳をしているのである。リビア政権側の「市民に対する殺戮を止めさせ、アメリカ人の良心を守る」為の手だてに過ぎないとしており、この作戦がいつ終るかも、どれほどの経費か必要かも言及していない。

 大統領のこうした曖昧な説明に対して、この6 月3日、米国下院は遂に、「リビアに於ける軍事行動を行うことの合理的説明を怠ったこと」で大統領を叱責する決議を、257対156という票差で可決した。
 この決議は、14日以内に、オバマ大統領が、「リビア攻撃が米国国益を守る為に正当化される」という根拠を提出するように求めている。
 
 この「オバマ叱責」決議を成立させる為に奮闘した中心人物は、民主党「反戦派リベラル」議員Dennis J. Kucinich氏(オハイオ州選出)であるが、もう一つの「強硬な動議」である「15日以内に米軍をリビア作戦から引き揚げる」ことは、148 対265という票差で否決された。
 しかしながら、『ワシントン・ポスト』が示唆する所によると、オバマ大統領が明確な「リビア参戦理由」を提示しなければ、「戦費削減」、或は、「参戦不承認」という厳しい決議が、民主・共和両党議員によって用意されているという。

 バーレーン・イエーメン・シリアなどの「流血事件」には手を出そうとしない英・仏・米などが、何故「リビア作戦」に乗り出したかということは、やはり、アフリカ大陸で最大の埋蔵量とされる「リビア石油」狙いということが、最も合理的に説明される。
 リビア作戦は長く計画されていたものであり、石油資源が集中しているリビア東部を、「カダフィ統治」から引き離して、ベンガジを中心に独立させようとする動きと見られるのだ。

 リビアでは、「反カダフィ勢力」が、エジプトなどの「民主化デモ」と異なって、平和的デモでなく、極めて早い段階で武器を手に取って、政府軍と衝突した。そこで流血事件となり、それを「圧政による弾圧」と宣伝した。それを口実に、仏・英・米の「空爆」が政府軍に加えられた。それは、予め決まったシナリオに因るものだったと見た方が自然だ。だからこそ、時を措かずに、先ずサルコジ政権による「ベンガジ政府」承認という形になった訳だ。その性急さは、オバマさえ、随いて行けなかったくらいだ。

 欧米政府がお粗末なのは、カダフィ政権が、例えばエジプト・ムバラク政権のように、全く民衆の支持を失っており、間もなく自壊するだろうという、誤った見込みを抱いていたことである。リビア国内で、少なからずの「カダフィ・ファン」がいること、歴史・地理的に見れば、リビア西部と東部との間に、大きな地政学的違いが存在することを無視したことが、大きな誤算の元であろう。

 しかし、このリビア戦争によって、「カダフィ弱体化」という目的は達せられるかも知れない。NATO軍は、このリビア一国「征服」の為に、地中海沿岸に30隻余りの戦闘艦を配し、連日、NATO加盟国の最新戦闘爆撃機で主要目標を破壊し、更には英国アパッチ・仏タイガーなど接近戦用の「ヘリ」で、カダフィ軍のレーダー基地・戦闘車両・歩兵を狙い撃ちしているのだ。

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              リビアに出撃する英軍「アパッチ」ヘリ


 しかし、これだけの攻撃をしても、肩入れする「ベンガジ反政府軍」がカダフィ軍に打ち勝つ見通しが全く立っていないことを、最近のBBC『ニューズ・ナイト』や、英国保守系『デイリー・テレグラフ』紙(6月5日付)などが現地特派員のレポートとして明らかにしている。トリポリの「カダフィ支持派」の層が依然として厚く、「内部崩壊」を期待しにくいことに加えて、「ベンガジ」の戦闘員には、相変わらず組織力が欠けており、部分的前進があっても、より優れた装備のカダフィ軍によって、直ぐに押し戻されてしまうというのである。NATO軍が如何に最新兵器を導入しようとも、「むごたらしく、混沌とした戦闘が今後共続くだろう」(‘the battle ahead will be brutal and messy’) という結論だ。

 これまでの「リビア空爆犠牲者」数は、10,000人から15,000人に達すると推定されている。これは、サルコジなどが言う「殺戮」ではないのか?カダフィの「殺戮」は許されないが、欧米軍のものは許されるとでも言うつもりか?

 一体、「ベンガジ反政府勢力」の正体とは何だろう? 断片的情報から判断すると、彼らは「民主主義勢力」を標榜しているものの、ベンガジを首都としていた「旧王制」の影がちらつき、戦闘員の映像などから見て、イスラム原理主義とアル・カイーダの結びついた組織が隠れているのではないかという疑惑が、米国議会で問題になった。
 「ベンガジ勢力」を最初に仏サルコジ大統領に紹介したのは、「哲学者」ベルナール・アンリ・レヴィという「おっちょこちょい」であり、米国・英国によるイラク侵攻「讃美者」として、フランス国内で物議を醸した人物として知られている。彼はサルコジに、世界で初めて国家として「ベンガジ」を承認させ、「トリポリ空爆」を進言した男である。ごく最近では、「ベンガジ」をイスラエル政府に近づける工作をしているようだ。


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 仏「盆暗・大統領」サルコジを戦争に導くことに成功した「哲学者」Bernard-Henri Lévy


 もしフランスに「サルコジ政権」がなかったら、又、英国で、キャメロンが首相になっていなかったら、今度の「リビア戦争」は起こっていなかっただろう。地域紛争に留まり、長期的問題にはなっても、「平和的解決」の道が残されていた可能性が十分にあると思われる。
 西欧で、米国の前大統領「ブッシュ」に似た人物たちが権力を握って巨大な武装組織・NATOを操る時、加えて、「判断力に乏しい」米国指導者が彼らに追随する時、どういう事態が生まれてしまうかということを如実に示したのが、この「リビア動乱」である。

                              (2011.06.05)


<写真> Le Monde, Le Figaro, The Guardian, Daily Telegraph, The Washington Post
    Reuters, Wikipedia, Daily Mail


<追記 1> この数日、欧米及び中東'Al Jazeera' などを含むほぼ全てのマス・メディアで、不思議な状況が起こっている。リビア関係で、カダフィが、政府軍兵士に「レイプ作戦」を反政府軍女性兵士に対して取っているという「告発」を、国連機関などのあらゆる場で行っていることを派手に流す一方、8日頃から始まったと見られる、カダフィ軍による「ミスラータ包囲」奇襲作戦については、初めの段階で、BBC News などが、3,000から6,000人規模のカダフィ政府軍が、三方面から戦車などを使って激しい攻撃をミスラータ・反政府軍に対して加え、その十数人の戦闘員が死亡するなど市内が大混乱に陥っていることを、断片的に伝えたものの、昨日9日からは、ほぼ全ての「ミスラータ情報」は 'BLACK OUT' の状態になっている。NATO軍による「攻撃ヘリ」作戦や、「出撃一万回」という空前の規模の「トリポリ空爆」で、カダフィ軍が「消滅」している筈なのに、その「ミスラータ・包囲」作戦が強化されていることの「矛盾」を、西側メディアがどのように説明したらいいのか、「途方に暮れている」為なのだろうか?その見方を裏付けるように、「空爆の効果は限られている」などの表現が、英国紙に現われている。いずれにせよ、ミスラータで何が起こっているのかを早く知らせるのが、メディアの当然の義務である。もし、欧米政府側の「戦争行為」に協力する為に「情報操作」しているということであれば、それはもう「メディアの死」ということに外ならない。                              (2011.06.10)


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     6月10日ミスラータ、混乱の中、負傷者を受け入れる病院スタッフ


<追記 2> 6月11付の英国『ガーディアン』紙、及びBBC News が初めて詳細に、カダフィ政府軍の「ミスラータ急襲」について報じている。以下は、その記事の原文である。

'The Guardian'
World news
Libya
Gaddafi's forces kill 31 rebels in Libyan city Misrata as conflict escalates
Attack launched as a response to Thursday's airstrikes by Nato helicopters on communications and military positions

Christopher Stephen
guardian.co.uk, Friday 10 June 2011 19.54 BST
Article history

Pro-Gaddafi forces launch fierce attack on Misrata Link to this video
Muammar Gaddafi has raised the stakes in the conflict with Nato, responding to air strikes by Apache helicopters with the heaviest bombardment of the besieged rebel enclave of Misrata in two months.

Rockets and mortar shells rained down on opposition positions around the ruined village of Dafniya, leaving 31 rebels dead, the highest toll since they took control of the city in mid-April.

A stream of ambulances brought the dead and wounded to the city's Hikma hospital. Bodies arrived with limbs missing, accompanied by the shouts of medics, the thud of Grad rockets and the wail of prayers from mosques. "The frontline is like hell," said Feras Mohammed, a 20-year-old medic who accompanied a badly injured soldier in an ambulance.

On the frontline, trees were set on fire by the constant stream of grads and rockets. Gaddafi's forces launched an infantry attack supported by four tanks which was repulsed by rebel fighters, who then pushed on into Gaddafi-held territory for six miles. "We attacked them and caught two tanks which we destroyed," said a fighter, Mohamed Khalid.

Nato helicopters made a series of strikes on communications and military positions outside Misrata on Thursday night. But when Gaddafi forces replied with the morning attack, Nato planes were nowhere to be seen. Rebel commanders have repeatedly complained that Nato has ignored requests for air support.

"The tanks were clear for Nato. I don't know why Nato didn't bomb. They were very easy to see," said Khalid.

Nearby, 20-year-old hospital porter Ali Buzet sat wailing after his cousin was brought in with wounds to his head, face, stomach and legs from a grad rocket strike.

Standing amid the chaos dressed in a spotless white uniform and red headscarf, nurse Mona Felag was close to tears. "The only wounds are rocket wounds, rocket wounds and mortar wounds, no bullet wounds. That is how Gaddafi's forces fight. They are not men, they are not real men."

The bombardment lasted all day. The thunder of rocket and mortar fire was so constant that for long periods the explosions blended into one long rumble.

The failure of the alliance to counter the assault is likely to sharpen criticism that Nato, having refused permission for the rebels to acquire weapons of their own, is unable to protect them.

Officials involved in the Nato campaign say the frustration on the ground reflects tension between what the insurgents want and the mandate laid out by the UN. "Nato nations are in Libya to protect civilians. The rebels have proved themselves to be very courageous but we are not there to act as their air force," said one.

Officials say they are concerned about creating a situation where civilians are caught up in chaotic fighting between rebels and Gaddafi's forces. This has been heightened by fears of a lack of co-ordination between rebels and Nato commanders responsible for approving air strikes.

BBC World News
AFRICA
10 June 2011 Last updated at 21:23 GMT
Libya: Gaddafi forces renew pounding of Misrata rebels
A renewed barrage of shelling by Libyan troops around Misrata has left at least 22 people dead and at least 60 wounded, according to hospital doctors in the rebel-held city.
Forces loyal to Libyan leader Muammar Gaddafi have been pounding Misrata throughout the day.
The city is the main rebel stronghold in western Libya, and has the country's largest port.
Witnesses report no activity in the area by Nato aircraft.
Tanks, artillery and incendiary rockets bombarded rebel positions at Dafniya, about 18 miles (30km) west of the city, said a doctor at Hikma Hospital in Misrata, speaking to Associated Press news agency.
Misrata has been the scene of some of the heaviest fighting of the Libyan unrest. It endured 70 days of siege by pro-Gaddafi forces until Nato air raids broke the siege three weeks ago, enabling the rebels to break out.
Government forces have pushed back against those territorial gains.
They surround Misrata on all sides but the north, where the Mediterranean Sea provides a vital conduit for supplies from the rebel-held east.
Also on Friday, Col Gaddafi's forces shelled the town of Gadamis, 600km (370 miles) south-west of Tripoli, for the first time since the start of the uprising in February, a rebel spokesman told Reuters news agency.
Meanwhile Turkish Prime Minister Recep Tayyip Erdogan said his government had offered to help send Col Gaddafi "wherever he wants to go", but had so far received to response from the Libyan authorities, AFP news agency reported.


<追記 3> 英国紙『デイリーテレグラフ』、フランス 'Radio France Info' などが6月13日伝える所によると、カダフィ政府軍はリビア第三の都市ミスラータのほか、リビア西部チュニジア国境、リビア南部サハラ周辺部でも、反政府軍に対して激しい砲撃を伴う攻勢をかけており、「優位に立っている」ようだ。そのことを示唆するかのように、英国『デイリーメイル』紙は、12日、カダフィ大佐が世界チェス連盟会長 Kirsan Ilyumzhinov と会見して、共にチェスに興じる様子を「リビア国営TV」が放映していることを伝えている。


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           6月12日 トリポリでの「カダフィ支持」女性デモ
by shin-yamakami16 | 2011-06-05 14:23 | Comments(0)