世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

<   2012年 08月 ( 3 )   > この月の画像一覧

f0166919_829868.jpg

               
              「尖閣」又は「釣魚」諸島



「領土」問題に固陋な態度を捨て、国際親善の「新視点」を!

                                 山上 真

 小さな島嶼を巡って、日本と韓国・中国間で、人的交流まで阻害される「大騒ぎ」が再び巻き起こっている。日本は北方領土についても、ロシアと係争中であり、これら領土問題に関する限り、「四面楚歌」の状況に置かれていると言っても過言でない。

 日中交易が飛躍的に高まっている今日、中国での「尖閣」を原因とする反日デモで、日本料理店が壊されたり、日本商品に対する「不買運動」が呼びかけられているのを耳にし、現地に居る邦人の「苦境」が如何ばかりか想像して心が痛む。


f0166919_4364872.png



 我が「民主」党政権は、「尖閣」については日本が歴史的に「実効支配」しているから何ら疑問の余地無く、日本領土だという論理を披瀝している。では、「竹島」はどうか?この島は、日本・島根県の一部であると言うのだが、韓国が現在「実効支配」しているのは明らかだ。一方、北方領土はロシアが今「実効支配」していることは間違いない。これら他国が「実効支配」している島嶼を「日本領」と主張する為には、別の論理が必要だ。

 「尖閣」については、いつの時代にまで「領有権」を遡るかに依って、事情が変わって来るだろう。中国が主張するように、中世の「史書」の記述を根拠とすれば、日本が19世紀末からの領有を主張しても噛み合わないことになる。しかも、近世に於いては中国側のいかなる「領有権」宣言もなかったから日本の物だ、とする主張は、「日本侵略・国共内戦」という過酷な運命を経なければならなかった国に対して余りにも薄情なものだ。戦乱という混乱の最中に、一体、小さな島嶼の「領有権」など主張する余裕があると言うのか。更に言えば、歴史的に見て、「尖閣」もその一部とされる沖縄・琉球列島が、日本よりも中国大陸の支配勢力に近かったことは、紛れもない事実だ。

f0166919_98091.jpg


            米無人偵察機「グローバルホーク」

 今度の「領土紛争」に託つけて、活発に動き回っているのが、日米軍事当局だ。自衛隊幹部は、現在グアムで「島嶼防衛」即応の軍事訓練を米国と共同で行っており、大型無人偵察機や上陸用水陸両用装甲車の新規発注を政府に要求している。米国防省は、悪名高い「オスプレイ」を受け入れさせる口実として、「尖閣」防衛の為に必要だ、という論理を展開している。「消費増税」を強行した野田政権も、この税収を軍事支出に公然と振り向ける絶好の機会を手に入れたようだ。まさか、領土問題を戦争で解決しようとするなどという「愚の骨頂」を冒すことはないと思うのだが。憲法九条の「戦争放棄」条項を忘れている輩も居ないだろう。

 平和的に領土問題を少しでも解決に近づける為には、先ず「国際司法裁判所」での裁定を求めることだが、それが適わぬ場合は、相手国との粘り強い折衝によって、「島嶼共同管理・利用」することしか合理的な道は残されていない。取り敢えず「領有権」は棚上げして、資源利用などでお互いの実利を確保することが最も賢明な方法ではないか。

 すでに、2010年9月23日付の本ブログ「欧米メディアが見た『尖閣・中国漁船衝突』事件」で指摘したように、欧米メデイアは必ずしも日本の立場を支持していない。このことは、最近目にした英国経済紙『ファイナンシャル・タイムズ』(8月22日付)のコラム記事でも同様であり、日本の現状について極めて示唆に富む分析をしているので、ここにその内容を紹介しておきたい。

 筆者David Pilling氏は、先ず民主党鳩山政権が発足時、米国への過剰依存状態を脱して、日本が一極関係から多極的関係へと移行し、アジアを根本的生存領域とすることを「劇的に」明確にしたことを「壮大なビジョン」として高く評価する。

 しかし、「Senkaku」(中国ではDiaoyu)問題で日中が衝突した結果、北京駐在日本大使が更迭される事態に陥った今日では、その「鳩山ビジョン」はズタズタに裂かれてしまったとする。

 筆者から見て、日本と他のアジア諸国との軋轢の根底には、歴史教科書・戦争記念碑などの問題に見られるように、日本が戦時中犯した行為について適切に悔いていないことがあるー少なくとも近隣諸国にはその様に映っているのだ。

 ここで筆者は、「脱亜入欧」を唱えた福沢諭吉の思想が、日本をアジアの一員として共存することを止め、欧米模倣によって近代化を急激に遂げることによって、自ら欧米諸国の如く、アジア侵略へと向かわせ、第二次世界大戦の悲劇を招く元凶となったことを指摘する。

 日本には、個人的に自らの戦争犯罪を告白する人々は少なからず存在するが、ドイツのように徹底した形で「歴史問題」を国家として語らなかった訳は、一つには、その名の下に戦争した天皇が退位しなかったことと、戦後アジアが東西「冷戦」の場となり、「イデオロギー対立」を前にして、「対戦国」和解の機会が失われたことであるとする。

 日本の「尖閣」支配は、19世紀末の日本の「植民地主義」進出時と重なり、「他の誰の物でもないから」という理由で、日本領土に編入したのだ。一方、中国政府はこれらの諸島が16世紀の中国地図に描かれていると主張する。

 中国政府は「尖閣」問題を日本・米国との戦略的駆け引きの場として捉えており、これら諸島の「小ささ」に不相応な大問題に発展している所以だ。

 筆者は最後に、問題の短期的解決の困難さを認めつつも、遠き将来、EU型の「アジア政治共同体」創設後に、「昔の敵」同士が常に協調して行く未来を思い描いている。        (2012.08.31)

<『ファイナンシャル・タイムズ』原文>

August 22, 2012 7:14 pm

Japan, China and their ‘history problem’

By David Pilling
When the Democratic Party of Japan took power three years ago, it promised a radical overhaul of foreign policy. It wanted to rebalance relations with the US and China, by addressing its “over-dependence” on the former and its strained relations with the latter. In a world moving from US unipolarity to multipolarity, in the words of Yukio Hatoyama, then prime minister, Japan would rediscover Asia as its “basic sphere of being”.
It was a grand vision. Today it lies in shreds. That became clearer this week with Tokyo’s replacement of its ambassador to Beijing after a flare-up in Sino-Japanese tension. Anti-Japanese protests erupted across Chinese cities at the weekend after a renewed war of words over the Japanese-administered Senkaku islands, called Diaoyu by China.


Since the Democratic party came to power it has failed to forge closer relations with China. Its relations with the US, easily its most important ally, are near rock-bottom following years of US frustration at its foot-dragging over military-base agreements. Japan is not only replacing its ambassador to Beijing. It is also sending new envoys to Washington and to Seoul, the latter following a parallel territorial dispute with South Korea.
There are obvious reasons for Tokyo’s continuing painful relations with Asia, much of which it tried to conquer seven decades ago. Arguments over territory, history textbooks, war memorials, fishing rights and oil deposits are just some. At the root of all these is Japan’s wartime conduct and its inability – at least in the eyes of its neighbours – to repent properly for what it did.
But Japan’s problems with China in particular and with Asia more generally go back further than the second world war. That’s a shame because it makes them even more intractable. In 1885, an anonymous editorial entitled “Leaving Asia” appeared in a Japanese newspaper. Believed to have been written by Yukichi Fukuzawa, a modernising former samurai who appears on the back of the Y10,000 note, the editorial advocated a rejection of the Sino-centric world and the embrace of western learning. That had been the basis of Japan’s Meiji restoration of 1868, a sweeping programme of modernisation intended to protect Japan from the colonial depredations of encroaching western powers. Japan copied westerners in everything they did, including their practice of invading other countries. The result was murderous and tragic. After the second world war, Japan remained in the western camp. Initially occupied by the US, it has been locked in a client-state relationship with Washington ever since, shorn of its right to maintain a military or to pursue a properly independent foreign policy.
There are tens of millions of Japanese who know full well what Japan did in the war. Many Japanese servicemen bravely spoke out about atrocities committed. Japan has apologised for its conduct on countless occasions. Yet it has been unable to address the “history problem” as thoroughly as Germany for several reasons. One is that the emperor, in whose name the war was fought, remained on the throne. Another is that, after the war, Asia fell into a cold-war freeze. There was little chance of reconciliation across the ideological divide. As the cold war receded, ugly questions of history rose from the mud.
The argument over Senkaku goes back to the start of Japanese colonialism. Japan surveyed Senkaku in 1885, about the same time that Fukuzawa’s “Leaving Asia” editorial appeared. Saying there was no sign of the islands being under anyone’s, influence, it incorporated them into Japanese territory in 1895. Beijing says the islands have appeared on Chinese maps since the 16th century. From its perspective, Japan seized the islands when it was setting off on its western-inspired colonial rampage. The islands were controlled by the Americans after the war, but returned to Tokyo in 1972 as part of the reversion of Okinawa to Japan. Beijing says the US had no right to return them since they were not Washington’s to give.
For reasons well rehearsed, it suits Beijing to keep historical hatreds alive. Part of the Communist party’s legitimacy derives from its role in fighting Japan’s invasion. Deng Xiaoping later sought to bury historical differences, but more recently Chinese leaders have disinterred them again. School textbooks and city museums full of Japanese atrocities are widespread.
Beijing also sees Japan as a proxy for US power in the Pacific. By testing US resolve to defend the uninhabited Senkaku islands, it may be seeking to drive a wedge between Washington and Tokyo. That makes the islands part of a much larger strategic face-off between a rising China and America. Nor is the process entirely in Beijing’s hands. The Chinese nationalists who travelled to the Senkaku islands last week included anti-Beijing activists.
It is hard to see how frictions will recede. The only long-term solution is some kind of Asian political community on the lines of the EU. This would seek to bind former enemies together institutionally. The prospects of any such project gaining momentum in the next years, even decades, are precisely zero. Having left Asia 150 years ago, Japan is finding there is no easy way back.
david.pilling@ft.com

<写真> The washington Post、共同通信, The Guardian


               <参考資料>
1. 9月10日付中国『人民日報』ー「『国有化』しようと不法占拠に変わりはない」

 石原慎太郎が数カ月前に巻き起こした東京都の「釣魚島(日本名・尖閣諸島)購入」騒ぎは、すでに日本政府が引き継いで「国有化」の茶番劇に変化した。だが、まさに胡錦濤主席がAPEC期間に野田首相に直接厳しく告げたように、日本側の行為は不法で無効であり、中国政府と中国人民が受け入れることは断じてない。(文:曲星・中国国際問題研究所所長。光明日報掲載)

 日本は釣魚島について、1895年に内閣が「清国の統治の痕跡がない」と判断したうえで、沖縄県への編入を決定したとしている。だが実際には中国の明朝永楽年間に刊行された『順風相送』に釣魚島の名称と位置が記載されている。明朝が琉球王国に冊封使として派遣した陳侃が1543年に著した『使琉球録』は釣魚島を琉球管轄区域内に明確に記載している。明朝の剿倭総督、胡宗憲が著した『籌海図編』は釣魚列島を含む中国の海防管轄島嶼を明記している。中国による釣魚島の発見、命名、管轄、防衛はいずれも国際法上の領土主権獲得の基本要件を満たしている。ひるがえって日本を見ると、1605年刊行の『琉球国王中山世鑑』、1785年刊行の『三国通覧図説』、1892年刊行の『大日本府県地図並地名大鑑』など多くの歴史的出版物はいずれも釣魚島が日本の国土に含まれないことを物語っている。したがって釣魚島は「無主の地」との日本の見解にはいかなる歴史的根拠もないのである。

 日本は釣魚島は1971年に沖縄県の一部として日本に引き渡されたと言っている。だが実際には日本による釣魚島の不法占拠は日本が甲午侵略戦争(日清戦争)を発動し、清政府に不平等な「馬関条約(下関条約)」締結を余儀なくさせ、中国の台湾省を侵奪・占拠したという大きな背景の下で行われたものだ。したがって日本による釣魚島の不法占拠は侵略の産物なのである。第二次世界大戦後の侵略国家の処理の原則・基礎である「カイロ宣言」と「ポツダム宣言」は、日本は不法占拠した中国の領土を中国に返還しなければならず、戦後日本の主権は「本州、北海道、九州及四国竝ニ吾等ノ決定スル諸小島ニ局限セラルベシ」と明確に規定しており、これに釣魚島は全く含まれていない。日本は上述の決定を無条件で受け入れ、台湾列島を中国に返還した。中国の台湾の附属島嶼である釣魚島も、法律上中国の版図にすでに返還されたのである。1951年のサンフランシスコ講和条約は米国を琉球列島の唯一の信託統治国と定め、米国の信託統治下の琉球政府は1953年に釣魚島を琉球の管轄範囲に組み入れた。だが中国政府はサンフランシスコ講和会議に参加していないし、中国を排除した「サンフランシスコ講和条約」は不法で無効との声明を当時発表した。1971年に米国は釣魚島を沖縄の一部とする施政権を日本に「引き渡した」。当時中国の海峡両岸は共に米国に申し入れと抗議を行った。したがって米国が当時釣魚島を沖縄の一部として占領し、後にその占領権を日本に引き渡したこと自体が不法で無効なのである。ましてや米国も引き渡し時に米国が引き渡すのは主権ではないと明確に表明しているのだ。したがって、日本による釣魚島の占拠にはいかなる法的基礎もないのである。

 日本は中日間にかつて釣魚島係争棚上げの了解があったことを否定している。だが実際には1972年に中日国交正常化交渉と1978年の中日平和友好条約締結時に、周恩来総理が田中角栄首相に「今回は釣魚島については話さない」と直接表明し、田中首相も同意した。トウ小平副総理は園田直外相に直接「この件は保留して、次の世代の人に解決させよう」と明確に表明した。トウ氏は日本で記者の質問に答えた際も「次の世代の人はわれわれよりも聡明で、この問題の解決方法を見いだせるだろう」と公に表明した。こうした事実はいずれも、かつて「釣魚島係争は棚上げする」ことで両国政府間に了解が成立していたことを物語っている。この棚上げは双方にとってメリットがあり、中日協力の展開によって日本は中国の市場と原料を獲得し、中国も日本の技術と設備を獲得したのである。だが日本にはこの棚上げの打破を企む者が常におり、日本政府も陰に日向にこれを放任している。そして石原慎太郎はこうした極端な言動によって中日関係を破壊する政治屋なのだ。

 日本政府は「国有化」によって釣魚島乗っ取りの法的根拠を強化できると考えている。だが実際には、日本による釣魚島の「国有化」は、中国に対していかなる効力も生じえない。不当に奪った財物が泥棒一家の誰の手に預けられていようと盗品であることに変わりはないのと同様、釣魚島を日本国内でどれだけ「転売」しようと不法占拠であることに変わりはないのである。だが日本政府による釣魚島「国有化」がもたらす事態は相当深刻だ。両国民間の対立が一層募り、交渉による問題解決の可能性が一段と小さくなり、釣魚島が原因で両国関係が制御不能になる危険性が高まる。そして挑発的行動を行うのが日本政府となれば、そのもたらす事態と破壊性はより深刻なものとなる。

 日本の反中勢力は釣魚島問題の挑発によって中国の安定と発展を破壊できると思っている。だが中国が引き続き政治的に安定し、民族が団結し、経済が急速に発展し、実力が高まり続けた場合、日本政府は釣魚島問題でずっとおとなしくなる。反対に中国の政治の安定が破壊され、発展の環境が悪化し、発展のチャンスが失われ、総合的実力が下降した場合、日本政府の釣魚島問題における挑発行為とその度胸はずっと深刻化する。

 日本が係争棚上げの原則をひとたび打破すれば、中国側ももはや拘束を受けないということは、日本政府もわかっているはずだ。日本側による釣魚島の現状打破の企ては、それがいかなる者、いかなる方法によるものであろうと、中国政府と中国人民の対応措置の強化と釣魚島に対する主権の伸張を招く。日本側の行為が行き過ぎれば行き過ぎるほど、中国側が釣魚島の主権を守る措置を講じるための条件が整う。中国の台頭の過程はいかなる者にも変えることができない。釣魚島問題において歴史は日本側になく、法理は日本側になく、時間も日本側にないのである。(編集NA)

 「人民網日本語版」2012年9月10日

2.9月11日付『ニューヨーク・タイムズ』紙ー「中国は日本が紛争諸島を盗んだことで非難した」

The New York Times
September 11, 2012
China Accuses Japan of Stealing a Group of Disputed Islands
By JANE PERLEZ

TIANJIN, China — The Chinese government accused Japan on Tuesday of stealing a group of disputed islands in the East China Sea, hours after the Japanese government announced that it had bought them from their private Japanese owners for nearly $30 million.

In a show of strength, China dispatched two maritime law enforcement ships to the islands, which are known as the Diaoyu in China and the Senkaku in Japan.

The ships, belonging to the China Marine Surveillance, are commonly deployed in the South China Sea, where China and its neighbors have other territorial disputes over islands.

Xinhua, the Chinese state news agency, said Tuesday that the marine agency had drafted an “action plan” for asserting China’s claim to the disputed islands.

The Japanese government’s purchase of the islands from a Japanese family was intended to prevent the conservative governor of Tokyo from buying them, a step that would have heightened the clash with China, Japanese officials said. The Tokyo governor, Shintaro Ishihara, had said he would develop the islands, something the national government does not plan to do.

But in an unusual array of strong statements by top leaders in recent days, China has asserted that the islands had belonged to China since ancient times.

Over the weekend, the Chinese president, Hu Jintao, warned the Japanese prime minister, Yoshihiko Noda, at the Asia-Pacific Economic Cooperation summit meeting in Russia that nationalizing the islands would be illegal, Xinhua reported.

In a statement on Tuesday, the Chinese Ministry of Foreign Affairs said the purchase of the islands by the Japanese government “cannot alter the fact the Japanese side stole the islands from China.”

The clash between China and Japan comes as the Chinese government nears the start of a once-in-a-decade leadership transition at a Communist Party Congress expected to be held within weeks.

Some Western analysts say they believe the strong public defense of China’s territorial claims may be a means of deflecting attention from an unusually rocky succession process by shaking up the strong Chinese nationalist feelings against Japan.

The Chinese state news media have not reported that the country’s presumptive new leader, Vice President Xi Jinping, has canceled meetings with foreign leaders since last Wednesday. His absence has provoked widespread speculation about his condition on the Internet. In contrast, the state media have been full of stories in the last several weeks about the disputed islands and what are presented as the transgressions of the Japanese.

China and Japan have a long history of conflict, and the brutal Japanese occupation of China during World War II left bitter memories among many Chinese. Japanese nationalists, for their part, view China with suspicion.
<中略>

Hu Lingyuan, deputy director of the Center for Japanese Studies at Fudan University in Shanghai, said the Japanese notion of reducing tensions by buying the islands before the Tokyo government could do so would not mollify Beijing.

“Justifying the so-called nationalization as a means to keep the Diaoyu Islands situation stable is self-deception,” he said of the purchase. “The Chinese people won’t fall for the Noda government’s lie.”

In contrast, a prominent Chinese journalist, Wang Shuo, the managing editor of Caixin Media, said Tuesday on his microblog, “China is protesting because it cannot accept any transfer of property rights that is not under Chinese sovereignty and actual rule.” He added: “The Japanese government bought the island to prevent its being bought by a right-wing Japanese politician. It could help contain the situation.”

Indeed, the situation would be worse if the Tokyo governor had bought the islands. By intervening with its own purchase, the Japanese government can block efforts by Japanese nationalists, who have sailed to the islands in the past few weeks to try to occupy them, to land there.

A storekeeper in Beijing who gave only his surname, Li, said: “When other countries insult the United States, America strikes back with force, defending its honor. But when China is actually attacked, when its people are dying, all we do is insult the attacker. I’m ashamed to be Chinese.”

Bree Feng and Adam Century contributed research.
by shin-yamakami16 | 2012-08-31 07:12 | Comments(0)
f0166919_724914.jpg



遂に「暴露」された原発「放射線禍」

                              山上 真

 今朝、偶々早起きして『フランス国際放送・ラジオ』RFI を聴いていたところ、全く思いがけない内容の情報が耳に入って来た。事実を確かめるべく、RFI のHP, ‘Google’検索で他の情報の有無を調べて、元は琉球大学・大瀧丈二氏らのグループが英国科学誌 ’Nature’ に寄せた最近の論文であることが判明した。この事実は、福島原発事故が齎した極めて深刻かつ重大な影響を語っているが、これまでの所、殆どのマス・メディアは報道していないようだ。(後で分かったことだが、『日本経済新聞』(8月13日付)などが簡単に報道している)

8月14日付RFI ニュースの冒頭は次の通りである。

「日本では、住民が常に福島の大災禍の後の長期的影響を怖れている。これまでの所、放射能は犠牲者を全く出していないが、日本の研究者の最近の発見が彼らの不安を募らせる恐れが出てきた。原発の周辺に居た蝶と、その後の二世代の蝶が突然変異を起こしている」

 記事の後半で、

「実験室で低レベル放射能を浴びた正常な蝶は、福島の場合と同じ割合の異常性を呈する」とする大瀧丈二教授は、蝶について観察される結果は他のいかなる動物種にも、また人間にも当て嵌まらないと断言している。

 しかし、*米国スタンフォード大学に依れば、福島原発事故から生じた放射能は、今後数年間で、原発周辺の約2,000人にガンを引き起こす恐れがあるとしている。

 La catastrophe de Fukushima a provoqué l'apparition de papillons mutants
Créé le 2012-08-14 19:54
Par RFI
Japon
Au Japon, la population craint toujours des effets à long terme après la catastrophe de Fukushima. Jusqu'ici, les radiations n'ont fait aucune victime mais la dernière découverte de chercheurs japonais pourrait bien nourrir les inquiétudes. Des papillons des alentours de la centrale et les deux générations suivantes ont souffert de mutations.

Avec notre correspondant à Tokyo, Frédéric Charles

Environ 12% de petits papillons bleus, exposés à la radioactivité à l’état de larve à la suite de l’accident de la centrale nucléaire de Fukushima, ont développé des anomalies.
Un professeur de l’université Ryukyu d'Okinawa (Sud), Joji Otaki, mentionne parmi ces anomalies des ailes plus petites et une malformation des yeux. Ces insectes, attrapés deux mois après l’accident de Fukushima, ont été reproduits en laboratoire. La proportion de ceux ayant souffert de mutation a grimpé à 34% pour la troisième génération. Les chercheurs d’Okinawa avaient pourtant pris soin de choisir un papillon sain d’une autre région pour l’accoupler à un papillon de Fukushima. Six mois après l’accident, le taux d’anomalie atteint 52%.
Des papillons sains exposés en laboratoire à de faibles doses de radioactivité subissent la même proportion d’anomalies. Le professeur Joji Otaki déclare que l’effet observé sur les papillons ne l’ait sur aucune autre espèce animale, ni sur l’homme.
Selon l’université américaine de Stanford, les radiations produites par l’accident de Fukushima pourraient causer environ 2 000 cancers chez les riverains de la centrale ces prochaines années.
Plus de 16 mois après l’accident, aucune anomalie n’a été constaté chez les bébés dans la région de Fukushima.   
                                   (2012.08.15)

<写真> イタル・タス、The Daily Telegraph

                    <追記>
今日に至るまで、「福島・蝶突然変異」のニュースは、既にこの場で挙げた海外メディアに加えて、筆者が知っている範囲だけでオーストラリア・ABC、フランス 2、スイスRTS などが報じている。「核災害」の、地球生態系への深刻な影響を軽視出来ないからだろう。日本では、NHK衛星1がフランス2の放送内容を短く引用する形で、女性キャスターが「人間には影響が無いということです」と述べるに止まっている。現下日本で起こっている「重大事実」について、大手メディアが「報道ブラックアウト」と言うしかないような報道態度を採っている理由は何だろうか?原発創成期に声を大にして「原発危険性」を訴えた高木仁三郎氏など識者の発言を無視したメディアは、「日本原子力村」の構成員に成り果て、再び過去の過ちを犯そうとしているように思えてならない。 (2012.08.17)


                  <参考資料>

1. The Voice of Russia
福島第一原発事故により蝶に突然変異

14.08.2012, 09:54

日本の琉球大学の研究グループは、日本に最も広く生息する蝶の一種に、通常と異なった遺伝的変化が認められる事を発表した。学者達によれば、こうした突然変異は、昨年3月の福島第一原子力発電所事故の結果である可能性がある。米国の雑誌「Nature」最新号が伝えた。
琉球大学の専門家らは、自分達の研究・調査の過程で、福島県内でシジミチョウ科に属する蝶の一種(Pseudozizeeria maha)を収集したが、そのうちの多くで、羽があまりに小さかったり、目に微妙な凹みがあるなど突然変異の特徴を発見した。更なる観察により、こうした遺伝的変化は、次の世代では、ますます増えている事が分かっている。最初に収集された蝶のうち、12%に突然変異が見られるとすると、その子孫において変異した個体は18%となった。
研究に参加した学者の一人は「我々はこの変化を、福島第一原発事故後、大気中にばらまかれた放射性核種によるものだと結論付けた」と述べ「様々な生物は、様々な形で放射能に反応している。放射能汚染のよりはっきりした様相を知るため、我々は他の生物にもたらされた変化も研究しなければならない」と指摘した。
イタル・タス

2. *注:米国「スタンフォード大学研究者たちはフクシマ核事故の及ぼす世界的健康被害を算出している」

f0166919_1126377.jpg


Satellite image of damage at the Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant in Japan following the March 11, 2011, earthquake and tsunami. Stanford researchers have provided the first detailed analysis of the global health impacts of the disaster.

Stanford Report, July 17, 2012
Stanford researchers calculate global health impacts of the Fukushima nuclear disaster
In the first detailed analysis of the event's global health effects, researchers estimate the number of deaths and cases of cancer worldwide resulting from the release of radiation.

By Max McClure

Radiation from Japan's Fukushima Daiichi nuclear disaster may eventually cause approximately 130 deaths and 180 cases of cancer, mostly in Japan, Stanford researchers have calculated.

The estimates have large uncertainty ranges, but contrast with previous claims that the radioactive release would likely cause no severe health effects.

The numbers are in addition to the roughly 600 deaths caused by the evacuation of the area surrounding the nuclear plant directly after the March 2011 earthquake, tsunami and meltdown.

Recent PhD graduate John Ten Hoeve and Stanford civil engineering Professor Mark Z. Jacobson, a senior fellow at the Precourt Institute for Energy and the Woods Institute for the Environment, are set to publish their findings Tuesday (July 17) in the journal Energy and Environmental Science. The research constitutes the first detailed analysis of the event's global health effects.

No effects?

The Fukushima Daiichi meltdown was the most extensive nuclear disaster since Chernobyl. Radiation release critically contaminated a "dead zone" of several hundred square kilometers around the plant, and low levels of radioactive material were found as far as North America and Europe.

But most of the radioactivity was dumped in the Pacific – only 19 percent of the released material was deposited over land – keeping the exposed population relatively small.

"There are groups of people who have said there would be no effects," said Jacobson.

A month after the disaster, the head of the United Nations Science Committee on the Effects of Atomic Radiation, for example, predicted that there would be no serious public health consequences resulting from the radiation.

Global reach?

Evaluating the claim, Ten Hoeve and Jacobson used a 3-D global atmospheric model, developed over 20 years of research, to predict the transport of radioactive material. A standard health-effects model was used to estimate human exposure to radioactivity.

Because of inherent uncertainties in the emissions and the health-effects model, the researchers found a range of possible death tolls, from 15 to 1,300, with a best estimate of 130. A wide span of cancer morbidities was also predicted, anywhere from 24 to 2,500, with a best estimate of 180.

Those affected according to the model were overwhelmingly in Japan, with extremely small effects noticeable in mainland Asia and North America. The United States was predicted to suffer between 0 and 12 deaths and 0 and 30 cancer morbidities, although the methods used were less precise for areas that saw only low radionuclide concentrations.

"These worldwide values are relatively low," said Ten Hoeve. He explained they should "serve to manage the fear in other countries that the disaster had an extensive global reach."

The response

The Japanese government's response was much more rapid and coordinated than that of the Soviets in Chernobyl, which may have mitigated some of the cancer risk.

Japanese government agencies, for example, evacuated a 20-kilometer radius around the plant, distributed iodine tablets to prevent radioiodine uptake and prohibited cultivation of crops above a radiation threshold – steps that Ten Hoeve said "people have applauded."

But the paper also notes that nearly 600 deaths were reported as a result of the evacuation process itself, mostly due to fatigue and exposure among the elderly and chronically ill. According to the model, the evacuation prevented at most 245 radiation-related deaths – meaning the evacuation process may have cost more lives than it saved.

Still, the researchers cautioned against drawing conclusions about evacuation policy.

"You still have an obligation to evacuate people according to the worst-case scenario," said Jacobson.
<後略>

3. 8月14日付英国「デイリー・テレグラフ』紙 ー 「日本のフクシマは突然変異した蝶を生じさせた」ー「火曜日、科学者たちは日本の廃虚化した原発周辺の蝶に遺伝子突然変異が見つかったと述べ、放射線が他の生物種に影響を及ぼす恐れが懸念されている」

Fukushima 'caused mutant butterflies' in Japan
Genetic mutations have been found in three generations of butterflies from near Japan's crippled Fukushima nuclear plant, scientists said on Tuesday, raising fears radiation could affect other species.

f0166919_19523262.jpg


A mutated adult pale grass blue (Zizeeria maha) butterfly from Fukushima prefecture, Japan Photo EPA
10:11AM BST 14 Aug 2012

Around 12 per cent of pale grass blue butterflies that were exposed to nuclear fallout as larvae immediately after the tsunami-sparked disaster had abnormalities, including smaller wings and damaged eyes, researchers said.
The insects were mated in a laboratory well outside the fallout zone and 18 per cent of their offspring displayed similar problems, said Joji Otaki, associate professor at Ryukyu University in Okinawa, southwestern Japan.
That figure rose to 34 per cent in the third generation of butterflies, he said, even though one parent from each coupling was from an unaffected population.
The researchers also collected another 240 butterflies in Fukushima in September last year, six months after the disaster. Abnormalities were recorded in 52 per cent, which was "a dominantly high ratio", Otaki told AFP.
Otaki said the high ratio could result from both external and internal exposure to radiation from the atmosphere and in contaminated foodstuffs.

The results of the study were published in Scientific Reports, an online research journal from the publishers of Nature.
Otaki later carried out a comparison test in Okinawa exposing unaffected butterflies to low levels of radiation, with the results showing similar rates of abnormality, he said.
"We have reached the firm conclusion that radiation released from the Fukushima Daiichi plant damaged the genes of the butterflies," Otaki said.
The quake-sparked tsunami of March 2011 knocked out cooling systems at the Fukushima Daiichi nuclear power plant, causing three reactors to go into meltdown in the world's worst atomic disaster for 25 years.
The findings will raise fears over the long-term effects of the leaks on people who were exposed in the days and weeks after the accident, as radiation spread over a large area and forced thousands to evacuate.
There are claims that the effects of nuclear exposure have been observed on successive generations of descendants of people living in Hiroshima and Nagasaki when the US dropped atom bombs in the final days of the Second World War.
But Otaki warned it was too soon to jump to conclusions, saying his team's results on the Fukushima butterflies could not be directly applied to other species, including humans.
He added he and his colleagues would conduct follow-up studies including similar tests on other animals.
<後略> Source: AFP

4. 8月13日BBC NEWS ー「フクシマの蝶にひどい奇形が見つかった」

f0166919_20333344.jpg


13 August 2012 Last updated at 15:17 GMT
'Severe abnormalities' found in Fukushima butterflies
By Nick Crumpton
BBC News
Exposure to radioactive material released into the environment has caused mutations in butterflies found in Japan, a study suggests.
Scientists found an increase in leg, antennae and wing shape mutations among butterflies collected following the 2011 Fukushima accident.
The link between the mutations and the radioactive material was shown by laboratory experiments, they report.
The work has been published in the journal Scientific Reports.
Two months after the Fukushima Daiichi nuclear power plant accident in March 2011, a team of Japanese researchers collected 144 adult pale grass blue (Zizeeria maha) butterflies from 10 locations in Japan, including the Fukushima area.
When the accident occurred, the adult butterflies would have been overwintering as larvae.
Unexpected results
By comparing mutations found on the butterflies collected from the different sites, the team found that areas with greater amounts of radiation in the environment were home to butterflies with much smaller wings and irregularly developed eyes.
"It has been believed that insects are very resistant to radiation," said lead researcher Joji Otaki from the University of the Ryukyus, Okinawa.
"In that sense, our results were unexpected," he told BBC News.
Prof Otaki's team then bred these butterflies within labs 1,750km (1,090 miles) away from the accident, where artificial radiation could hardly be detected.
It was by breeding these butterflies that they began noticing a suite of abnormalities that hadn't been seen in the previous generation - that collected from Fukushima - such as malformed antennae, which the insects use to explore their environment and seek out mates.
Six months later, they again collected adults from the 10 sites and found that butterflies from the Fukushima area showed a mutation rate more than double that of those found sooner after the accident.
The team concluded that this higher rate of mutation came from eating contaminated food, but also from mutations of the parents' genetic material that was passed on to the next generation, even though these mutations were not evident in the previous generations' adult butterflies.  <後略>

5. 8月14日付『フィガロ』紙 ー「フクシマ後に突然変異の蝶が発見された」

f0166919_20554047.jpg


Des papillons mutants découverts après Fukushima
Par lefigaro.fr - le 14/08/2012
Des papillons des alentours de la centrale de Fukushima ont souffert de mutations à cause de la radioactivité, ont découvert des chercheurs japonais. Aucun effet comparable sur l'homme n'a à ce jour été détecté.
Environ 12% de petits papillons bleus de la famille des lycénidés exposés à la radioactivité à l'état de larves lors de la catastrophe nucléaire de mars 2011 à Fukushima ont développé des anomalies, notamment des ailes plus petites et une malformation des yeux, ont expliqué des chercheurs.
Ces insectes courants au Japon (Zizeeria maha) attrapés non loin de la centrale accidentée Fukushima Daiichi en mai, soit deux mois après l'accident, ont ensuite été élevés en laboratoires à des fins de reproduction. Quelque 18% de la génération suivante a développé des problèmes similaires, a souligné Joji Otaki, professeur à l'Université Ryukyu d'Okinawa.

Effets des mutations observés sur les pattes, les antennes, les yeux et les formes des ailes, par les biologistes japonais sur la deuxième génération de papillons. Crédit photo: Scientific Reports
La proportion a encore grimpé (à 34%) pour la troisième génération, alors que les scientifiques avaient pris soin de choisir un papillon sain d'une autre région pour l'accoupler avec un papillon de Fukushima.
Six mois après le désastre, un nouveau lot de papillons a été attrapé près de Fukushima Daiichi et cette fois le taux d'anomalie de la génération suivante a été mesuré à 52%, a précisé M. Otaki.
Les scientifiques ont aussi réalisé une expérience test sur une population de papillons non affectés. Ils les ont exposés en laboratoire à de faibles doses de radioactivité et ont constaté la même proportion d'anomalies que chez la première génération de papillons de Fukushima.
<後略>    (avec AFP)

6. 8月14日付仏『ル・モンド』紙 ー「フクシマの放射能で遺伝子変化した蝶」

Des papillons modifiés génétiquement par les radiations de Fukushima
Le Monde.fr avec AFP | 14.08.2012 à 10h37 • Mis à jour le 14.08.2012 à 11h41

f0166919_8595091.jpg


Des papillons vivant aux alentours de la centrale de Fukushima ont souffert de mutations génétiques sur trois générations à cause de la radioactivité, ont découvert des chercheurs japonais. Environ 12 % de petits papillons bleus de la famille des lycénidés exposés à la radioactivité à l'état de larves lors de la catastrophe nucléaire de mars 2011 ont développé des anomalies, notamment des ailes plus petites et une malformation des yeux, ont expliqué des chercheurs.
<中略>
DES ÉTUDES À VENIR SUR D'AUTRES ANIMAUX

Les scientifiques ont aussi réalisé une expérience test sur une population de papillons non affectés. Ils les ont exposés en laboratoire à de faibles doses de radioactivité et ont constaté la même proportion d'anomalies que chez la première génération de papillons de Fukushima. Les résultats de cette étude ont été publiés dans Scientific Reports, un journal sur Internet diffusé par l'éditeur du magazine Nature.

"Nous en avons tiré la conclusion claire que les radiations dégagées par la centrale Fukushima Daiichi avaient endommagé les gènes des papillons", a souligné M. Otaki. Il a toutefois prévenu que ces résultats devaient être pris avec précaution, précisant que l'effet observé n'était avéré à l'heure actuelle que sur les papillons et sur aucune autre espèce animale ni sur l'homme.
Son équipe va mener de nouvelles expériences sur d'autres animaux.

Aucune personne n'est morte directement du fait des radiations provoquées par l'accident de Fukushima, mais les habitants de la région et les travailleurs qui interviennent sur la centrale endommagée redoutent toujours des effets à long terme. Des associations affirment que des effets de la radioactivité se sont transmis sur plusieurs générations à Hiroshima et Nagasaki (sud-ouest), après le lancement de bombes atomiques par les Etats-Unis en août 1945 à la fin de la seconde guerre mondiale
by shin-yamakami16 | 2012-08-15 07:27 | Comments(0)
f0166919_17565877.png



反国民「民主・自民・公明」3党への厳しい審判を!
                                  山上 真

 今夕5時半過ぎ、「消費増税」法案が成立した。

 例えば二時間程前に見た『朝日新聞』ネット版は、「主謀者」野田の満足げな表情を映した何枚かの写真と共に、如何にも喜び勇んだ調子で「増税成立」の成り行きを伝えていた。そこには、メディアとして「民主主義蹂躙」という大罪に加担したことの「罪の意識」の微塵もない。

 先程筆者が聞いていた、参議院での法案採決前の「反対討論」で、「消費増税は生活に苦しむ人々を殺す法案だ」と論断していたが、全く同感だ。
 

f0166919_1744980.jpg



f0166919_17462395.jpg



f0166919_1742545.png



 この際、国民世論の過半数が終始反対したこと、生活の厳しさを主因とする自殺が年間3万件を超えている事実、消費増税によって失業などで一層苦しむ庶民の存在を無視する政治屋・聞屋たちの「責任」を改めて問わなければならない。

 最近の各種世論調査結果では、「民・自・公」三党合わせての支持率は有権者の30%に満たない。にも拘らず、未だ審判を仰いでいない重大法案を、恰も国民多数派の代表の如き面構えをして、強引に押し通すという行為は「暴挙」以外の何物でもない。

「待ったなしの財政危機」という危機感を煽る手法で「反民主主義」行為を正当化する野田は、ヒットラー的横暴さを彷彿させる この男は、過去に自分が述べた信条を平気で逆転させて恥を感じない人物だ。


f0166919_17483212.jpg



 消費税増税によって、例えば「八つ場ダム」などゼネコン「コンクリート事業」が息を吹き返し、一機102億円「F35戦闘爆撃機」大量発注が容易になり、乗車率の低い「新幹線」延長が図られるなど、みな自民党政権時代の「代物」復活であることが明白になっている。増税分全額を「福祉に使う」ことなど、誰が信じようか。


f0166919_12231498.jpg

              

f0166919_12244325.jpg

野田と同様、いい加減な答弁に終始したNHK 出身「財務相」安住淳 「厚生労働相」小宮山洋子
 

 右翼『読売』は言わずもがな、『朝日』・『毎日』、更には、国民に強制的視聴料を課している「公共」放送機関のNHK、民放TV など、殆ど全てのマス・メディアが民主主義の「イロハ」である筈の手続き、即ち、「選挙で問うた後での法案成立」という根本原則を無視した言論活動に終始したことは、日本の「憲政史上」稀なる重大事態と看做さなければならない。もし、斯くのごとき手法が将来も罷り通ることになれば、保守的2大勢力の不意の「大連立」によって、他国との「交戦」を許す様な憲法手続きの改変などが全く恣意的に行われかねない。まともなメディア無き現在、もはや、日本の戦後民主主義は「未曾有の危機的事態」に直面していると言う外ない。大阪の「ファッシスト」橋下某が、消費増税「三党合意」を「高度な政治判断」などと持ち上げているのは、野田たちの策謀が実質的少数勢力による「独裁的狼藉」であったことを暴露する結果になっている。

f0166919_17565640.jpg


   国会の上に「財界」があると勘違いしているらしい「経団連」会長・米倉弘昌

 ことあるごとに政権への増税圧力を強める発言をしている「経団連」米倉某の狙いは、国民一般への賦課によって経済界への法人税軽減を図り、企業収益を確保することであるが、結局の所、国民への増税さえ実現すれば、現政権存続など、どうでもいいのが本音だろう。財界の「走狗」たるマス・メディアも同様の態度だ。大企業「内部留保」461兆円と言われている今日、日本の「財界べったり」政権は、困窮著しい国民生活を他所に、なお一層の「財界奉仕」を事としているのだ。

f0166919_14501991.jpg


     野田・谷垣の「秘密取引」を取り持った財務次官・勝栄二郎(今月退任)

 大新聞・民放TV局が何故財界寄り姿勢を鮮明にしているかという理由は、偏に「企業から大利益を得ている」という事実に尽きるであろう。今や、大新聞は人々の購読料よりも、企業からの *「広告料」収入に半ば以上依存しており、一層大きく広告収入に頼るTV界も同様だ。だからこそ、財界の親玉・経団連などの「風向き」ばかり気にするニュース・論説をバラ撒く事態となっている。その仕組みに「悪乗り」しているのが、それらメディアに登場して金稼ぎする「御用学者」たちだ。こうして、日本という国は世界でも類を見ない「総ぐるみ」財界・企業支配社会に成り果てている。

f0166919_15471047.jpg


       首相地元で「落選運動」拡大中(8月13日・日刊ゲンダイ)

 幸いにして現今政界では、先の野党7党によって、反消費増税の為の共闘が成り、「民・自・公」野合に対して一定の有効な打撃を及ぼすことが出来た。
仮に「増税阻止」は力関係で未だ成らなくとも、もし来るべき「総選挙」で、「増税差し戻し」の為の選挙協力が図られるならば、国民にとって有力な「選択肢」が生まれることになり、反国民的「民・自・公」3党を撃滅する有効な手だてとなるに違いない。そのことを切に願って已まない。  (2012.08.10)

*注:例えば『朝日新聞』(2005年)の場合、総収入4000億円余りの内、広告料収入が2000億円以上とされている。民放『日本テレビ』では、総収入の約73% が広告収入とされる。

<資料・写真> ブログ 'Everyone says I love you!’、Wikipedia
                   
                   <追記>
1. 参院民主党から有田氏ら6人の「造反」が出て、消費増税の齎す「悲劇」を吐露したことは、衆院民主・造反派の多くが「節を曲げた」中で、未だに「良心的人士」が党内に残っていることを示すものとして、ほっとさせられるものがある。
 「消費増税」反対派が今後、成立した法を「無力化」する方策として残されているのは、次の衆議院選挙で多数派を握り、「増税法施行停止」法案を可決させることである。この件に関しては、8月11日付『東京新聞』が参考になる。 (2012.08.11)

『東京新聞』 【政治】
消費増税法が成立 民意が握る最終判断
2012年8月11日 07時07分

 消費税率引き上げを柱とする社会保障と税の一体改革関連法が十日午後の参院本会議で、民主、自民、公明などの賛成多数で可決、成立した。関連法では現行5%の消費税率を二〇一四年四月に8%、一五年十月に10%へと二段階で引き上げる。一方で社会保障制度の抜本改革はほとんど先送りされた。募る生活不安にこたえる議論は展開されず「成立ありき」の民自公三党の思惑が先行。国権の最高機関としての役割を果たせなかった。
 <中略>
◆実施の前に衆院選
 消費税増税法が十日、成立した。だが増税実施が正式に決まったわけではない。止める道筋は、まだいくつも残っている。
 長引くデフレ経済下の増税は個人消費を冷え込ませ、景気をさらに悪化させるおそれがある。増税を実施するには景気回復が不可欠だ。成立した増税法にも「景気条項」と呼ばれる付則がある。そこでは、税率引き上げの条件として「経済成長率で名目3%、実質2%を目指す」と明記した。経済情勢が増税に耐えられるかどうかを見極め、場合によっては引き上げに待ったをかける規定だ。
 長引く景気低迷で「名目3%、実質2%」を達成するのは容易ではない。過去十年間では一度も達成していない。最も高い名目成長率となった二〇一〇年度ですら1・1%だ。付則の数字は「努力目標」ではあるが、法律に書かれた数字を達成しないまま、増税に踏み切ることは許されない。
 さらに大切なのは、増税前に必ず衆院選が行われることだ。
 野田佳彦首相と自民党の谷垣禎一総裁、公明党の山口那津男代表は「近いうち」に衆院解散・総選挙を行うことで合意。その解釈は割れるが、今秋ごろ解散するとの見方が強い。仮にずれ込んでも、衆院の任期満了は来年八月末。増税前には必ず、民意を表明する機会がある。
 増税の是非は衆院選後の政権が最終判断する。正式には来年秋ごろ経済情勢を踏まえて閣議決定で決まる予定だ。衆院選で増税反対を訴える勢力が多数を握り、政権を獲得すれば、増税しない判断をすることになる。
 閣議決定を待たずに、新政権が増税停止法案を提出し、多数で成立させれば、その段階で増税は止まる。
 その政権を構成する国会議員を決めるのは、衆院選で投じられる私たちの一票。増税するかどうか。その最終判断は民意が握っている。
 (関口克己・東京新聞)

2. 今のところ、日本「消費増税・可決」のニュースが海外で報じられている例を見出すのは難しい。僅かに仏紙『ル・モンド』(10日付)が少ない紙面で「日本では、消費税が倍加する」というニュースを経済面に掲載している。そこでは、「巨大な国家財政赤字の埋め合わせと社会保障制度の維持の為に増税法案が苦難の末、成立した」、「民主政権が公約した購買力回復が成らず、政権の支持率を落としているが、不人気な消費増税は少しも経済回復に役立たないようだ」としている。ー<参考資料1> (2012.08.11)

3. 「消費増税」成立後初めての「世論調査」が『東京新聞』(8月12日)で公表された。それに依ると、未だ猶、「増税反対」が国民の過半数であることが明らかになった。

消費増税反対が56% 早期解散35%、共同通信調査
2012年8月12日 19時00分
 共同通信社が11、12日実施した全国電話世論調査によると、消費税増税法成立に基づく税率引き上げに反対と回答したのは56・1%で、賛成の42・2%を上回った。前回7月調査の反対55・2%、賛成43・4%とほぼ変わらず、反対が依然根強いことを裏付ける結果となった。
 民主、自民、公明の3党首が「近いうちに信を問う」ことで合意した衆院解散の時期については「できるだけ早い時期」が最多で35・1%。「今年の秋から冬」22・5%を合わせると年内解散が57・6%に上った。「来年夏の衆参ダブル選挙」は24・6%、「2013年の早い時期」は10・6%だった。 (共同)

4. 今日13日早朝『毎日jp』掲載の「世論調査」に依れば、野田首相、自民谷垣総裁の「代表再選」を望まない声は、それぞれ60%、72%だったという。消費増税「三党合意」・「可決」が国民の間で、いかに支持されていないかを実証する数字だ。 (2012.08.13)



                 <参考資料>

1. 仏8月10日付『ル・モンド』紙 ー「日本では消費税が二倍になるだろう」

Le Monde Économie
Au Japon, la taxe sur la consommation sera doublée
Le Parlement japonais a approuvé vendredi 10 août le doublement de la taxe sur la consommation d'ici à 2015 pour contenir la dette colossale du Japon et garantir la pérennité du système de protection sociale. En échange du soutien des députés conservateurs dont il avait absolument besoin, le premier ministre de centre gauche, Yoshihiko Noda, s'est engagé à dissoudre la Chambre des députés et à organiser des élections législatives "dans un proche avenir". Dernière étape nécessaire à l'adoption de la loi, l'approbation du Sénat a été obtenue vendredi, avec une confortable majorité de 188 votes pour et 49 contre.
Le texte prévoit l'augmentation de la taxe sur la consommation, appliquée sur l'achat de la plupart des produits et services au Japon, de 5 % actuellement à 8 % en avril 2014 puis à 10 % en octobre 2015. L'adoption de cette réforme constituait l'objectif politique principal de M. Noda, afin de limiter la progression de la dette du Japon, qui représente déjà plus de 200 % de son produit intérieur brut, soit la proportion la plus élevée parmi les pays développés. Les fonds dégagés doivent aussi permettre de financer de nouvelles places de crèche, d'améliorer le système de santé, de payer une partie des retraites et de prendre en charge leurs dépenses de santé.

LÉGISLATIVES ANTICIPÉES

Le premier ministre a souligné que ces financements étaient nécessaires pour maintenir la protection sociale des Japonais, dont l'équilibre financier est mis à mal par le vieillissement accéléré de la population.

La loi avait été votée dès juin à la Chambre des députés, où le Parti démocrate de M. Noda est majoritaire, mais de longues négociations ont été nécessaires avant son adoption au Sénat, dépourvu de majorité stable. Pour obtenir le soutien du Parti libéral-démocrate et du Nouveau Komeito, le premier ministre a dû promettre d'avancer le prochain scrutin législatif, qui devait normalement se tenir en août ou en septembre 2013. La popularité du Parti démocrate s'est largement érodée ces derniers mois en raison de son incapacité à tenir la plupart de ses promesses électorales, notamment en termes de pouvoir d'achat. L'impopulaire augmentation de la TVA ne devrait guère y contribuer.

2. 英国8月10日BBC News ー 「日本の議会は消費税を倍増の10%にする法案を通した」

ー「野田政権は多くの反対者を出し乍らも、消費増税10% を成立させたが、消費者の購買力に大きな打撃を及ぼすだろうと指摘する人々もいる」

10 August 2012 Last updated at 11:38 GMT
Japan parliament passes doubling of sales tax to 10%
Japan's parliament has passed a contentious bill to double the country's sales tax by 2015, a move that could spark an early election.
Japan's Prime Minister Yoshihiko Noda has argued the rise will help rein in Japan's huge public debt and rising welfare costs.
However, some say the tax will severely hurt consumer spending.
Opposition parties supported the bill on the condition that Mr Noda set an election date.
This was the final hurdle for Mr Noda who has fought to bring the tax to 10% since he came into power in September 2011 as part of a financial reconstruction.
It has led to disagreements even within the ruling Democratic Party of Japan, with more than 50 lawmakers opposed to the tax leaving the party.
The tax bill was passed on Friday after a last minute deal between Mr Noda and the main opposition Liberal Democratic Party.
Mr Noda has promised to dissolve the lower house "in the near term" in return for endorsement of the bill in the opposition-controlled upper house.
Most bills must pass both chambers of the Diet before they become law.

3. 8月11日付『東京新聞』
社会

f0166919_12234921.jpg


首相官邸前で行われるデモで脱原発を叫ぶ若者たち=10日、東京・永田町で

消費増税 成立 デモの若者「政府信用できない」
2012年8月11日 朝刊
 消費税増税法が成立した十日、首相官邸前では、金曜日恒例の脱原発を求める抗議行動があった。原発も増税も私たちの将来の生活に直結する。増税分は社会保障に必ず使うと首相は言っているが、原発再稼働のようにまた裏切るのではないか。抗議行動に集まった若者たちからは疑問の声が相次いだ。 (中山高志)
 「次世代につけを回さないため増税するというなら、政府はまず最大のつけである原発をやめるべきだ」。高校生桐山凜太郎さん(17)=東京都豊島区=は話す。手には、暴力的ではない意思の表明であることを示す白い風船。周辺では人びとが歩道を埋め尽くし、熱気と湿気が入り交じる。
 桐山さんは映画監督を目指しており、デモをテーマにした作品をつくっているという。原発について友だちと話すことも増えた。「目的も示さないまま原発を再稼働させるような政府の言うことを、増税でも信じることはできない」と懐疑的だ。
 <中略>
 一緒にいた父親で会社員の清孝さん(61)も「政府は新しく新幹線の建設を認めようとするなど公共事業にお金をかけようとしているが、本当に若い世代のために使ってくれるのか」と心配する。
 葛飾区の女性派遣会社社員(35)は「最初に消費税増税の話が出た時も、福祉目的とか言っていたが、いつの間にかどこかにいってしまった。今回もそうなるのでは」と不信感を募らせた。
 東京電力福島第一原発事故をきっかけに、政治について関心を強めた。デモにも参加し、国会議員に自分の意見をメールやファクスなどで送るようになった。「言いたいことは、きちんと言葉にしないといけないと感じるようになりました」
 杉並区の中学校女性教員(27)も「増税で本当に私たちの将来を守ってくれるのか」と首をひねる。「次の選挙では、誰が原発にノーと言ってくれるか、誰が増税分のお金をきちんと使ってくれるか、しっかり調べて投票したい」と語気を強めた。

4. 8月11日付『信濃毎日新聞』
長野県内ニュース
消費増税法成立 経済・生活に影響懸念の声
08月11日(土)
 消費税増税を柱とする社会保障と税の一体改革関連法が10日、成立した。政府が掲げる「明日の安心」の具体像が深まらず、政治的駆け引きが目立った国会審議に、税負担の重みを実感する県民からは、増税後の経済や生活への影響を懸念する意見や不信の声が上がった。一方で、社会保障の財源問題が一歩前進したとの受け止めもあった。

 「ごまかしばかりの議論を重ねながら、ついに成立まで来てしまったという印象だ」。産業用光ファイバースコープなどを開発しているマツダ電子工業(長野市)社長の松田栄展(たかのぶ)さん(77)は語気を強めた。

 同社は1980年代に大手メーカーの下請けとして従業員約300人を抱えたが、その後、大手の海外シフトで受注が急減。規模を縮小し、自社開発で生き残りを模索している。今は数人が働くのみだ。

 取引先に税額を転嫁しにくい中小企業に、負担のしわ寄せが来るとの指摘がある消費税。「増税に賛成できるのは大企業だ。資金繰りに苦しむ中小企業の多くは10%に耐えられない」と訴える。

 中小企業の倒産が増え、雇用が失われ、税収も伸びず、社会保障安定にもつながらない―との悪循環を懸念。「政治の駆け引きではなく、成立前に本質的な論議を深めるべきだった」と指摘した。

 酒店などを営み5人暮らしの家計を預かる伊那市の中村美紀さん(47)は「本当に社会保障の充実に結び付くのでしょうか」と疑問を口にした。直前に生じた参院採決と衆院解散をめぐる騒動に加え、「脱原発」への道筋が見えない原発問題での対応をみていると、「政府はまったく信用できない」と思う。

 増税で家計負担が増すと、消費者の間に「安い品を選ぶ流れが強まる」とみる。「少し高くても作り手が思いを込めた商品が売れなくなり、生産者の意欲が損なわれるのではないか心配だ」と話す。
<後略>
 
5. 8月11日付『北海道新聞』ー 「社説」

消費増税法が成立 国民欺く理念なき改革(8月11日)

 政治主導で行政の無駄を削る。そう訴えた民主党に託した有権者の期待は「官僚主導の増税」という正反対の形で返ってきた。
 2015年10月までに消費税率を10%に引き上げる法案が、きのうの参院本会議で民主、自民、公明などの賛成で可決、成立した。
 最終盤で自民党が内閣不信任決議案に同調する動きを見せ3党合意は揺らいだが、野田佳彦首相の「近いうちに衆院を解散する」という口約束一つで収まった。増税を政争の具とする茶番劇にあきれる。
 与野党が入れ替わったこの3年間、政党と政治家の地金を嫌というほど見せつけられた。
 民主党は選挙時の約束を破り、自民党は与党をけん制する野党の役割を忘れ党利党略で増税に協力した。
 社会保障改革を棚上げしたままの増税先行に多くの国民が納得していない。信を問わずに与野党が談合した責任は重い。
 衆院選は「近いうちに」ある。増税の是非は、有権者一人一人の判断に委ねられる。

*消え去った政治主導

 政府は関連法を含め「社会保障と税の一体改革」と呼んでいる。
 だが、民主党内の議論に始まり政府による法案化、そして3党合意を経て「一体改革」は次々と崩れた。
 政府や財務省の本音が、社会保障改革ではなく、年々厳しくなる歳入の手当てにあったからだ。
 消費税率を上げたいが、国民の理解を得づらい。そこで財政を圧迫する社会保障を財源と共に見直すという「一体改革」を唱えた。
 しかし、止まらない少子高齢化に対応する社会保障の将来像を示すことはなく、年金改革も高齢者医療のあり方の見直しも棚上げされた。
 増税する5%分のうち、子ども・子育て新システムなど新制度に充てるのは1%分にすぎない。4%分は従来政策の赤字を埋める増税だ。
 民主党は、無駄削減で年間16兆円の財源を生み出すとしていた公約を早々と投げ捨て、財務省が描いた名ばかりの一体改革の図式に乗った。
 政治主導の姿はどこにもない。
 3党合意では、増税で生じる財政の余裕を公共事業に振り向けることまで盛り込まれた。民主党は「コンクリートから人へ」をうたっていたが、自民党の要求をすんなり受け入れた。変節にあきれるほかない。
 社会保障改革は国民会議で1年間かけて考え直すことにし、さらに先送りした。3党が一致しているのは増税だけで、社会保障の理念は全く異なるのだから当然の成り行きだ。
 国民を欺く「一体改革」だと言わざるを得ない。

*経済悪化させる恐れ

 消費税率引き上げそのものの問題点も少なくない。
 国と地方合わせ1千兆円の借金を抱える財政再建は喫緊の課題だ。だが消費税率を10%に引き上げても、20年度までに基礎的財政収支を黒字化するという政府目標の達成はめどが立たないのが実情だ。
 長引くデフレ、東日本大震災の影響、歴史的な円高傾向、くすぶる欧州債務危機がのしかかり、経済情勢は不透明さを増している。
 そんな四重苦の下での増税は景気をさらに落ち込ませる懸念が強い。
 今回は所得税などの減税を伴わない純粋な増税で、国民に大きな負担となる。中小企業も増税分の価格転嫁が難しく事態は深刻だ。
 とりわけ零細企業が多い北海道経済へのダメージは大きい。個人消費や観光関連に緩やかながら回復傾向が見え始めた中、政府がどれだけ地域の実情に目配りしているか不信感は拭えない。
 消費が低迷して税収が伸びず、財政を立て直すどころか悪化させる可能性もある。
 消費税率を3%から5%に上げた1997度以降、所得税などを合わせた一般会計税収が同年度の53兆9千億円を上回ったことはない。

*逆進性緩和は不透明

 成立した消費増税法には経済好転が確認できなければ増税を見送る「景気条項」が盛り込まれたが、あくまで努力目標との位置付けだ。増税に踏み切るかどうか、政府には慎重な判断が求められる。
 サラリーマンの平均給与は97年の約467万円から2010年は412万円に目減りしている。この間、非正規労働者も急増した。
 低所得者ほど負担が重い消費税を引き上げられる環境とはとても言えない。そうした逆進性を緩和する手だても明確に示されていない。
 国会審議でこれらの疑問点を指摘されても、野田首相は「どの党が政権を担っても一体改革は必要だ」と財政悪化を強調するばかりで、議論は深まらなかった。
 国民の期待をないがしろにした民主党と、これに相乗りした自民、公明両党の責任は重大だ。
 各党は次の衆院選で増税についての立場を明確に説明し、しっかりした社会保障政策を示す必要がある。
 その場しのぎの公約はもういらない。
by shin-yamakami16 | 2012-08-10 17:49 | Comments(0)