世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

<   2014年 07月 ( 6 )   > この月の画像一覧

f0166919_21225753.jpg


        BRICS首脳:プーチン・モディ・ルセフ・習・ズマ各氏


IMF「資本自由化・緊縮財政」に対置する「新金融システム」の必然性


                                    山上 真

 去る7月15日、BRICS5カ国はブラジル北東部フォルタレザ *’Fortaleza’ で開かれた首脳会議で、歴史的な「新開発銀行」を漸く発足させた。

f0166919_21372547.png


 これに引き続いて、翌16日、新興5カ国(BRICS)首脳と南米諸国との会合がブラジルの首都ブラジリアで開催され、中国・習近平国家主席、ブラジル・ルセフ大統領、ロシア・プーチン大統領、インド・モディ首相、南アフリカ・ズマ大統領らBRICS首脳、およびスリナム・ボーターセ大統領、アルゼンチン・クリスティナ・キルチネル大統領、ボリビア・モラレス大統領、コロンビア・サントス大統領、チリ・バチェレ大統領、エクアドル・コレア大統領、ガイアナ・ラモター大統領、パラグアイ・カルテス大統領、ペルー・ウマラ大統領、ウルグアイ・ムヒカ大統領、ベネズエラ・マドゥロ大統領ら南米諸国の首脳が同会合に出席した。

f0166919_21273089.jpg



 この快挙とも言える大事業は、米国支配下の「国際秩序」に挑戦する企てと看做されるだけに、日本を含む大方の西側メディアは無視か、或は極めて大雑把にしか取り上げていないが、此処では,比較的客観的かつ「良心的に」、この首脳会議及び「新開発銀行」についてレポートしている英国*『ガーディアン』紙の記事内容をご紹介しておきたい。—原文<注1>参照

 その見出しは、’Brics countries create $100bn bank to ease western grip on global finances’—「BRICS は欧米の世界金融支配を弱めるべく、1000億ドル銀行を創始する」というものである。

「BRICS 新興国の指導者たちは欧米支配下の国際金融秩序を再構成する為の最初の大きな一歩として、1000億ドル(583億ポンド)新開発銀行と緊急準備基金設立に着手した」

「BRICS はブラジル、ロシア、インド、中国、そして南ア連邦から構成される。発展途上国のインフラ整備計画に資金供与することを目指す新銀行は、上海に設けられ、インドは最初の5年間、総裁としてその業務を統括し、その後ブラジル、ロシア、更に首脳会議で公表された5カ国の指導者たちに総裁職が継がれる」

「BRICS諸国はまた、短期流動性圧力に対して未然に対処する為に、外貨準備プールを設ける」

「長らく待たれていた新銀行は、第二次世界大戦後、IMFと世界銀行を中心とする、欧米勢力によって創られていた世界的金融秩序に於いてより強い発言力を発するべく、2009年にBRICS結成以来初めての大事業である」

「BRICS 諸国は昨年,米国の景気刺激策の規模縮小によって引き起こされた新興国からの資本脱出の後、共同行動を追求することが急務とされた。新銀行は、世界人口の約半分と約5分の1の世界経済生産高を担うBRICS のますます高まる影響力を反映している」

「新銀行は出資5カ国の間で等分に分かち合う500億ドルの出資金で出発し、先ず総額100億ドルを7年間で現金で出資し、400億ドルは保証金とする。2016年から貸し出しを開始し、他の諸国の参加を広く認めることになっているが、BRICS の出資金比率は55%以下になってはならないと定めている」

            ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
 ブラジルのDilma Roussef 大統領は、
「新銀行は、米国の金融拡大策の漸減の結果として、様々な経済の型を持つ国が直面した一時的不安定性を閉じ込めるのに役立つだろう」として、「新銀行は、時代の象徴であり、IMF の改革を必要としている」と述べた。

f0166919_21381230.png


 また、中国・習近平主席は、会合における発言で、「新興市場国家であり発展途上国であるBRICSと南米諸国はともに、国際的舞台において成長軌道上にある。我々は、より公正で合理的な発展に向けて、共同で国際秩序を推進し、各国の国民が自国の社会制度や発展への道を自主的に選択する権利を守らなければならない。また、グローバル・ガバナンスを強化し、国際社会が発展に関する問題に対してより重視するよう促し、南米諸国の貧困軽減戦略や持続可能な発展事業への取り組みを支援する。我々は、BRICSと南米という2大市場の連携を強化し、南米諸国のインフラ建設、資源開発、産業発展プロジェクト融資などに積極的に参加し、人的・文化交流を深め、各国の国民間の友情を推進していかなければならない」と指摘したという。

f0166919_21402174.jpg


          キューバ・ラウル・カストロ議長と露プーチン大統領

 ハバナで老革命家・フィデル・カストロと会談した後、ブラジルに向かったロシアのプーチン大統領は、BRICS首脳会議に先立つインタビューで、国際社会におけるBRICSの影響力を増強して米国の対抗軸とすべきだとの考えを示し、米国の一極支配を批判した。また、ウクライナ情勢に伴い、欧米諸国がロシアに科した措置を「制裁的な攻撃だ」と非難。BRICSが共同歩調を取り、対処できる仕組みを創設すべきだと主張した。プーチン氏はイタル・タス通信のインタビューで、欧米の対露制裁に反対の立場を貫いてきたBRICS諸国に謝意を表明した。その上で、30億人市場とされるBRICS間の貿易促進策を通じて、関係を深化させることに意欲を示した。

f0166919_21424519.jpg


         プーチン氏とアルゼンチン・クリスティナ大統領

 ブラジル入りしたプーチン氏は15日、BRICS首脳との*2国間会談を行って友好関係をアピールした。ブラジルのルセフ大統領との会談では、防衛分野や原子力の平和利用で協力を促進することで合意した。中国の習近平国家主席との会談では、長期間のガス供給契約を交わしたことを改めて評価し、両国の関係性をより高いレベルに発展させることを確認し合った。ウクライナ情勢をめぐって欧米の批判にさらされる中、BRICSとの連帯を強調して国際的孤立を避ける狙いがうかがえる。プーチン氏はインタビューで、「一極の中で国際関係の枠組みを構築する試みは非効率であり、機能不全に陥る」などと述べ、米国本位の外交政策を批判した。

 さらに、米ドルを基軸とした国際通貨体制は、米国政府の通貨財政政策に大きく依存しているとし、BRICSが中心となってこのシステムを変革し、国際通貨基金(IMF)と世界銀行が決める政策決定の場でも、5カ国が積極的な役割を示さなくてはならないとも主張した。多極化世界を構築するための具体的な手段としては、国際社会における国連の主導的な役割を強化することやBRICS諸国による紛争解決のための定期協議体創設などを提案したという。
 
 新銀行を巡る様々な情報を纏めると、関係5カ国が「BRICS銀行」とせず、「新開発銀行」と名付けたのは、新たにトルコ・メキシコ・インドネシア・ナイジェリアなどの新興国が参加を予定しており、アフリカの殆どの国を含む、最終的には約130カ国が参加する可能性があるということだ。いずれは「共通通貨」を発行し、ドル・ユーロに対抗する形になりそうだ。

 ブラジル・ルセフ大統領の言葉通り、世界の金融秩序を支配してきた米国主導のIMFが、特に世界の大半を占める新興国にとって「役立たず」の存在に成り果てていたことが、世界的「新銀行」創設の動きに拍車を駈けたことは間違いない。

f0166919_22123911.jpg


         IMF批判「急先鋒」:コロンビア大学スティグリッツ教授      

 IMFの問題点を最も厳しく,体系的に批判してきた米国・ノーベル賞受賞経済学者*スティグリッツ氏は、その著書 ‘Globalization and Its Discontents’・邦訳『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』の中で、

「IMFの推し進めた資本市場の自由化は、米国の金融セクターのために広範な市場の開拓に寄与した反面、その本来の使命であるはずのグローバルな経済の安定には何ら寄与しなかった」
としており、さらに
「IMFはG7の債権国の代理者であり、貧しい国々が貧しいままである」
と酷評している。

 IMF の「典型的手法」を簡潔に示すと次の様になる。
・輸出増進
・外国企業の招致、管理の委託
・民営化・私有化(Privatization)
・税制の企業優遇措置→10年間の一時課税免除、タックス・ヘイブン
・環境に関する法制の抑制

以上の、投資家に都合のよい政策→すべての発展途上国に対する手本

国際通貨基金・世界銀行の融資の条件
・公共支出の削減 【緊縮財政】
・市場の開放 【自由貿易政策、TPP】
・助成金の削除
・公共サービス有料化 【公共サービスの民営化】


「安易な融資」に厳しい態度を取ることで有名な筈のIMFが、米国の言葉一つで総額270億ドルという「安易な融資」を決めた悪例として、最近のウクライナ・キエフ政権への「緊急融資」を挙げていいだろう。
 
 その融資について、例えば、英国*5月20日付『ガーディアン』紙は、「IMFはウクライナ国民を破滅させる」という趣旨の痛烈な批判を展開している。—原文<参考資料1>

f0166919_2150466.jpg


                Michael Burke 氏

そのBlog記事のタイトルは

‘Who will benefit from the IMF's $17bn bailout of Ukraine? Not its people’ —「IMFのウクライナへの170億ドル緊急援助で誰が利益を得るのか?その国民ではない」としている。経済コンサルタント Michael Burke 氏は、そのブログ記事で大要次のように述べている。

「国際通貨基金(IMF)は、ウクライナに対して融資と引き換えに緊縮財政を求めているが、ウクライナ国民への支援ではなく、ウクライナの西側債権者や、ウクライナ国債の保有者たちを支援しようとしている」

 「ウクライナ政府がIMFの要求を実行することで、ウクライナ国民は「貧困」に陥る。 特に、ウクライナ政府は通貨グリブナの切り下げを行わざるを得ず、その結果、全ての輸入品の価格が上昇し、銀行の「救済」は国が行い、政府の支出は増加し、エネルギー価格が高騰する」

「IMFは政府ではなく、民間の金融機関を支援しようとしており、ウクライナ政府は国の資金を使って破綻した銀行を救済する羽目に陥る」

 現在、ウクライナ・キエフ政権は、IMF の要請に沿って、国民の福祉関係・文化予算削減を行っているが、東部ウクライナでの戦争遂行の為に、「安い兵力」確保の目的で「徴兵制」を布く一方、軍事予算を増大させている。こんなことをして、如何に「ロシア憎し」で国民を動員させようとしても、何処迄国民が耐えて,政権に随いて行けるか甚だ疑問だ。

 3月29 日付『朝日新聞』はIMFを受け入れるキエフ政権について、次の様に述べている。
 ウクライナ議会は27日、政府が国際通貨基金(IMF)と140億ドル(1・4兆円)以上の財政支援に合意したのを受け、大規模な財政緊縮法案を可決した。一般家庭へのガス料金の大幅値上げなど生活を直撃する内容で、政変やロシアによるクリミア半島併合で揺れる同国の社会不安がさらに高まることを危惧する声もある。
 ウクライナは政府債務が700億ドルを超え、経済破綻(はたん)の危機にある。IMFによる支援は、欧州連合(EU)や米国など主要国からのものを含め計270億ドルに上るとされる国際支援の中心だが、ウクライナの経済改革が条件だった。
 ヤツェニュク首相が同日提出した緊縮法案には、ガス料金の値上げのほか、国家公務員の1割削減などが含まれた。収入の多寡に関係なく税率が一律だった所得税に、累進課税制を導入する。最低賃金の引き上げも凍結する


 結論的に言えば、「IMF 体制」を脱することは、各国民の総体的「福祉」を実現する為の、土台となる「民主的」経済基盤を確立することを必須条件とする。
 それこそが,この度のBRICS 「新開発銀行」の創設理由であり、その前途には、欧米勢力の激烈な妨害・抵抗を粉砕するという「大事業」が待ち受けていることだろう。文字通り,前途多難な「いばらの道」に違いない。
 
f0166919_21523436.jpg


 しかし、それはデリバティブ・ヘッジファンドなどの手法を駆使して*一国の運命をも左右する「巨大金融資本」支配下の既成資本主義の悪弊を断ち切る為の、「世界変革」の一翼を担うべき「壮大な営為」と言って差し支えない。                  (2014. 07.30)
 
<注>
1. 『ガーディアン』紙・原文
'The Guardian'
Brics countries create $100bn bank to ease western grip on global finances
Brazil, Russia, India, China and South Africa set up bank and currency pool to push for bigger say in global financial order
Reuters in Fortaleza
theguardian.com, Wednesday 16 July 2014 11.44 BST

Brics leaders, from left: Russia's president Vladimir Putin, India's prime minister Narendra Modi, Brazil's president Dilma Rousseff, Chinese president Xi Jinping and South Africa's president Jacob Zuma. Photograph: Klimentyev Mikhail/Itass
The leaders of the Brics emerging market countries have launched a $100bn (£58.3bn) development bank and an emergency reserve fund in their first major step towards reshaping the western-dominated international financial system.
The Brics group comprises Brazil, Russia, India, China and South Africa. The bank, aimed at funding infrastructure projects in developing nations, will be based in Shanghai, and India will preside over its operations for the first five years, followed by Brazil and then Russia, leaders of the five-country group announced at a summit. They also set up a currency reserves pool to help countries forestall short-term liquidity pressures.
The long-awaited bank is the first major achievement of the Brics countries since they joined forces in 2009 to press for a bigger say in the global financial order created by western powers after the second world war, which centres on the International Monetary Fund (IMF) and the World Bank.
The Brics were prompted to seek coordinated action after an exodus of capital from emerging markets last year, triggered by the scaling back of US monetary stimulus. The new bank reflects the growing influence of the Brics, which account for almost half the world's population and about a fifth of global economic output.
The bank will begin with a subscribed capital of $50bn divided equally between its five founders, with an initial total of $10bn in cash put in over seven years and $40bn in guarantees. It is scheduled to start lending in 2016 and be open to membership by other countries, but the capital share of the Brics cannot drop below 55%.
<後略>

2. 『現代ラテンアメリカ情勢』 
執筆者 伊高浩昭(いだか ひろあき)=ジャーナリスト
2014年7月14日月曜日プーチンがニカラグアとアルゼンチンを訪問
 ロシアのウラディーミル・プーチン大統領は7月11日、ハバナを発った後、ニカラグアのマナグア空港に立ち寄り、ダニエル・オルテガ大統領と1時間。会談した。プーチンは、ニカラグア大運河建設事業へのロシア企業の参加に興味を示した。
 ニカラグアは一昨年、国際司法裁判所の裁定により、カリブ海のコロンビア経済水域から広大な海域を与えられた。その海域で6月下旬、ロシアと米国の軍要員計300人が麻薬取り締まり訓練をした。これには、失った水域に依然関心を抱いているコロンビアに対しオルテガ大統領が牽制する狙いがあった。
 プーチンは12日ブエノスアイレスに到着し、クリスティーナ・フェルナンデス=デ・キルチネル(CFK)亜大統領と会談した。亜国のアトーチャ第3原発施設建設事業に参加しているロシアのロサトム社が、アトーチャ第4原発施設建設事業に参加することが原則的に合意された。
 また、大統領に同行しているロシア財界人一行は、ネウケン州バカムエルテの油田を視察した。
 CFK主催の晩餐会には、ウルグアイのホセ・ムヒーカ大統領も出席した。同様に招待されていたベネスエラとボリビアの大統領は出席しなかった。
 プーチンが首脳会談をしていたカサ・ロサーダ(大統領政庁)前の五月広場では、性的少数者団体がロシアでの取り締まりに対する抗議デモを展開した。また在亜ウクライナ移民協会も、ロシアのウクライナへの干渉に抗議するデモをした。
 プーチンは13日リオデジャネイロ入りし、アンゲラ・メルケル独首相とウクライナ問題を中心に話し合った。両首脳は次いで、マラカナン競技場でのW杯決勝戦を観戦した。ドイツが1対0でアルヘンティーナを下し、4度目のW杯をものにした。

<写真・資料> The Guardian, 人民日報, Wikipedia. The Moscow Post

                <参考資料>
1. ‘The Guardian’
Who will benefit from the IMF's $17bn bailout of Ukraine? Not its people
The IMF's standard prescriptions constitute a supranational form of loan-sharking aimed at enriching western creditors
http://www.theguardian.com/profile/michael-burke
Michael Burke

theguardian.com, Tuesday 20 May 2014 17.30 BST

After the measures imposed on Ukraine by the IMF, Arseniy Yatsenyuk says he will be “the most unpopular PM in the history of my country”. Photograph: Efrem Lukatsky/AP
In return for the latest $17bn bailout of Ukraine the IMF insists on dramatic measures in five main areas of the economy: a sharp currency devaluation, which will increase the cost of all imported goods, a government-funded bailout for domestic banks, government spending cuts, measures to regulate money laundering and a sharp increase in energy prices.
The latter are particularly ironic, since the widespread story in the west is that it is the Russian oil giant Gazprom that is threatening price hikes. The IMF calls for energy prices to be increased by between 240% and 425% over the next four years. No wonder Ukrainian prime minister Arseniy Yatsenyuk says he will be "the most unpopular prime minister in the history of my country".
Many of the usual arguments are advanced for the terms, such as the emergency need to "stabilise government finances". But on the fund's own admission the implementation of its policies will lead to an increase in Ukraine's public sector deficit in the short term, and the deficit "will decline only gradually thereafter". Preserving the private-sector banks seems to take precedence over the stated objective of improving government finances. The state will be expected to recapitalise the failed private banks using public resources.
It should be remembered that the actual beneficiaries of all such IMF bailouts are not the people of the country concerned but their creditors, the holders of government bonds and the large banks. The bondholders are set to be paid out in full despite their failed bets. Operating within the "Washington consensus", IMF bailouts are a supranational form of loan-sharking. Their impact is familiar to hundreds of millions of people in developing countries, especially in Africa and in Latin America. They are also increasingly familiar to the populations of the European periphery whose living standards have been driven lower throughout the current economic crisis.
<後略>

2. ‘Electronic Journal’ より
「スティグリッツの世銀・IMF批判」
ジョセフ・スティグリッツという米国の高名な経済学者がいます。彼は、1993年3月、発足後間もないクリントン政権の大統領経済諮問委員会の委員に任命され、1995年6月には同委員会の委員長に就任したのです。
 そして、1997年には世界銀行に移り、2000年1月までの3年間、世銀の上級副総裁と主任エコノミストを同時に務めたのですが、世銀在職中から当の世銀とIMFのあり方について痛烈な批判を繰り広げたのです。
 何しろ、スティグリッツは、2001年には情報経済学という新分野での業績で、ジョージ・アロフ、マイケル・スペンスと共にノーベル賞を受賞したので、彼による世銀とIMFの批判は
国際的な注目を浴びることになったのです。
 2002年には、スティグリッツは『グローバリズムとその不満要因』という本を米国で出版し、公式に世銀・IMF――とくにIMF批判を展開したのです。この本の日本語版は次の題名で
出版されています。
―――――――――――――――――――――――――――――
        ジョセフ・スティグリッツ著/鈴木主税訳
 『世界を不幸にしたグローバリズムの正体』/徳間書店刊
―――――――――――――――――――――――――――――
 スティグリッツは、この本のなかで、IMFの推し進めた資本市場の自由化は、米国の金融セクターのために広範な市場の開拓に寄与した反面、その本来の使命であるはずのグローバルな経済の安定には何ら寄与しなかったとしています。さらにIMFは、G7の債権国の代理者であるとし、貧しい国々が貧しいままであるような制度設計をした米国の金融セクターに対する不満を表明
しているのです。
 世銀やIMFは、開発途上国の経済開発に対し、貿易の自由化資本の自由化、国内の経済の自由化、民営化などのグローバルな市場経済至上主義を押し付けたのです。すなわち、構造改革とい
う改革の強要が行われたのです。
 しかし、開発途上国にとっては、貿易の自由化による市場開放は、国際競争力のない産業分野に滅的な打撃を与え、雇用体系を破壊し、資本の自由化は銀行システムが機能していない途上国
に大混乱をもたらしたのです。
 1997年のアジア金融危機でもIMFは被害国の救済に「構造調整融資」と称して過激な改革と自由化の措置をとることを条件に融資を行っています。しかし、こうした自由化の押し付けは無理が多く、かえって被害国の経済を壊してしまう結果になっている――スティグリッツはこのように主張しているのです。
 日本は途上国ではないし、もちろんIMFから融資など受けていませんが、同じようなことを米国から押し付けられ、やらされていないでしょうか。いわゆる小泉――竹中改革なるものは、まさにこのグローバリズムの先兵であるといえます。スティグリッツはこういうやり方を批判しているのです。
 また、スティグリッツは、アジア的とされる日本の縁故主義や不透明な企業統治についても頭から否定せず、その効用を認め、当時日本の大蔵省が提案してすぐ米国に潰された「アジア通貨基金」の発想にも賛意を表しており、日本についてはとても理解があるのです。
<後略>
by shin-yamakami16 | 2014-07-30 22:00 | Comments(0)
f0166919_11114897.jpg


               マレーシアMH17機・残骸 ー'AFP'


繰り返される戦争の「悲劇・連鎖」
                            
                              山上 真

 筆者は偶々深夜一時半頃、用足しに起きて、いつもの習慣から、多分NHKだったと思われるTVのズイッチを入れたところ、字幕テロップで「マレーシア航空機撃墜?」という風な文字を目にした。最初は,この前のインド洋で行方を絶ったマレーシア機のことかと勘違いしたのだが、「撃墜」ということではおかしいと思い、改めて「ひかりTV」 の ‘BBC News’ を点けてみると、ウクライナ東部での「マレーシア航空機・墜落」事件を、’Breaking news’ (臨時ニュース)として大きく報じていた。そこでは、ロシア・メディアが既に「撃墜」という言葉を使って報じていること、一方、ウクライナ政府が「親露派・ロシアの仕業」としていることを伝えていた。

f0166919_19314661.jpg


f0166919_19261714.jpg


 その後のBBC ニュースでは、作戦中のウクライナ空軍機がマレーシア機をミサイルで撃ち落としたのをロシア軍がレーダーで捕捉していた、とするロシア当局の見解を伝える一方、ウクライナ政府軍は「親露派」が 地上 ’Grad Missile’ を使ってマレーシア機を撃墜した「航跡」をレーダーで捉えたとする報道をした。
 これに対して「親露派」司令官は、「我々は高度一万メートルを超える航空機を撃ち落とせる手段は持ち合わせない」としてきっぱり否定した。

 BBC の報道では僅かな写真しか示さないので、筆者が最近, ‘I phone’ で時々観ているニュース専門TV『ロシア24』を出して見たところ、マレーシア機・墜落現場の生々しい映像を映し出していた。

f0166919_19272612.jpg


 後に分かったことだが、「墜落」は日本時間17日午後11時過ぎであった、しかし、現場では3時間程経ってもあちこちで火が燃えており、黒焦げの破片が数百メートル四方に集中的に散らばっていた。筆者から見て、同機は超高空で分解したのではなく、墜落直前まで、ほぼ原型を留めていた様に見えた。

 乗客・搭乗員298人・民間航空機「撃墜」ということになれば、「これは大変なことになった」と思いつつ一寝入りして、再び5時過ぎに起きてみると、当然のこと乍ら、国際的な各TV局がトップで、マレーシア機「墜落」または「撃墜」という報道をしていた。

 アムステルダム発クアラルンプール行きのMH17機には、オーストラリアで開催予定「エイズ学会」関係者、オランダ・米国などの多くの欧米人・子供たちが乗り合わせていたという。

 無残かつ荒涼たる事故現場には、いち早く「親露派」の人々(その多くは炭鉱夫)が駆けつけ、広範囲に散らばっている遺体の捜索を始めていた。

f0166919_1934123.jpg



 墜落原因の究明に欠かせない’Black Box’ は比較的早く、「親露派」が確保したと言われたが、その後、この話は否定されて、錯綜している。

f0166919_19354224.jpg



  何故MH17機が、戦場となっているウクライナ東部・危険空域の飛行を許可されていたかという点については、仏*『フィガロ』紙や、TV ’France 2’、英国*『インディペンデント』紙などで疑問を呈されている。事故直後にマレーシア航空を始め,全ての航空会社がウクライナ空域ルートを避けるという変更を行った事実でも分かる様に、もし、もっと早くウクライナ政府や当該国が「戦場を避ける」決定を行っていれば、悲劇は未然に避けられた筈である。

f0166919_19384399.png


 7月18日付 ‘Le Figaro’ 紙 Survol de l'Ukraine : une erreur d'appréciation des autorités ? —「ウクライナ上空飛行:当局の理解エラーか?」
<要旨>
 「マレーシア航空ボーイング777 ・MH17機は公認されたウクライナ・ルートL980を、他の多くの航空会社と同様に飛行していた。ロシア・アエロフロートだけは、紛争当初からウクライナ上空を避ける航路を選択し、他には、クリミア・ロシア併合以後の今年3月から、大韓航空機など4社が南寄りの航路を採っていた。この他の多くの航空会社の場合、何の航路変更も勧められていなかったが、フィガロ紙がMH17機事件について『エール・フランス』に問い質したところ、漸く、同社航空機がウクライナ紛争地域を避けた南・北ルートに変更して、アジア方面に向かうことにしたという説明を受けた」


 日本メディア、特にTBS・TVの18日夕方の番組は,如何にも一方的感情掻き立ての報道で、聴くに耐えなかった。報道機関は、とにかく事実を客間的かつ冷静に伝えるべきだ。
 その前18日昼頃のTBS・TVでは、 「評論家」の一人が「ウクライナ政変後にロシアの領土が広がってウクライナを更に割譲する形がまずい」という趣旨の発言をしていたが、こうした見当違いの見方が日本などで大手を振って罷り通っていることが問題だ。

 真相は、「マイダン革命」なるものが、600万以上の東部ロシア系住民を全く無視する形で、「ウクライナ語公用語化」を強制し、東部の反対を他所に「EU加盟」を強行しようとしているところに起因している事実に無知か,わざと「忘れている」ことだ。そこから、「生存権」を脅かされたと感じた東部住民の「反体制」運動が、キエフ指導部に対して始まったということである。キエフ指導部は、「説得」の為の時間を取ること無く、最初から「力ずく」で東部に対した。それ故に,東部住民は、「抵抗権」を発揮して、致し方なく武装防備に追い込まれたと言えるだろう。

f0166919_19385479.jpg



 7月18日のANN・10PM「ニュース・ステーション」 でも、ウクライナ政府や米国オバマの説明などをそのまま肯定的に報道した上で、ほぼ断定的に「親露派の仕業」とする。

f0166919_19413035.jpg

                
                小原凡司氏(元海上自衛官・東京財団)


 ただ一つだけ、NHK10時台『国際報道』で、小原凡司氏(元海上自衛官・東京財団)が、日本・欧米での大方の見方、即ち、「親露派」が ’Buk Missile’ を使って マレーシアMH17機を撃ち落とした、という見解を採らず、

 「Buk システムを『親露派』が手に入れても、短期間で操作出来る様になるのは不可能であり、最も可能性があるのはウクライナ政府軍で、それも多くの部隊は、実際にはレーダー操作など習熟しておらず、操縦し損なってMH17機を撃墜してしまったのではないか」

と語って、NHKキャスター2人を驚かせていた。この大胆な見解には,筆者も少なからず驚いたのであるが、偶々接した* ’The Moscow Times’ (7月18日付)
の、’Soviet Era Buk Missile at Center of Ukraine Plane Tragedy’ 「ソ連時代のBuk ミサイルがウクライナでの航空機悲劇の焦点になっている」という見出し記事に於いても、小原氏と同趣旨の見方を示していた。

f0166919_19583497.jpg



‘RIA Novosti quoted a source as saying a Ukrainian army battalion had a Buk system deployed near the city of Donetsk a day before the crash and the missile likely came from that system.’


 欧米メディアの多くは、一般的にこれまでの「ウクライナ」支持を反映して、事実上「親露派の仕業」という印象を与える報道姿勢に終始している。

 ただ、フランスの『ヌーヴェル・オプセルヴァツール』は、それとやや距離を置いて、客観的報道に徹していた。

f0166919_1944191.jpg


 幾つかの報道を纏めると、ウクライナ政府当局はマレーシア航空に事実上の飛行許可を与えており、「高度一万メートル以上は安全」とした。
 ところが、親露派がウクライナ軍保有の’Grad Missile’ 一台を盗んで持っていたとして、それを用いて「マレーシア機を撃墜に及んだ」—<BBC news>と述べていたが、つまり、’Grad‘ミサイルの射程を知り乍ら、その危険性を予めマレーシアに通告していなかったということをウクライナ当局は自ら暴露している。

 「撃墜」だと仮定した場合、次のケースが考えられる。
1. ウクライナ政府軍戦闘機が作戦中、誤作動などでミサイルが「誤って」マレーシア機に当たってしまった。

2. 政府軍から奪ったとされる「親露派」’Buk Missile’ が「ウクライナ政府軍・輸送機」と勘違いして、マレーシア機を撃墜してしまった。「親露派」側に意図して民間航空機を撃ち落とすことの「動機」は何も無いだろう。

3. ウクライナ政府軍内・過激派分子(Sbovoda 又は右派Sector)が、政府の内諾を得てか、或は独自に、親露派・ロシアに「決定的打撃」を与えるべく、密かに親露派支配地域内に進入し、「親露派の仕業」に見せかけて、計画的にマレーシア機を高性能ミサイルで撃墜した。

f0166919_19493815.jpg


 3.のケースは、今年2月のキエフでの「クーデター」のきっかけが「過激分
子」の発砲から始まったとされる事件を思い起こす時、その可能性を排除出来ないであろう。キエフ政府軍内の「ネオナチ」分子は、オデッサの労働会館での「親露派38人殺害」焼き打ち行為を見ても、文字通り「手段を選ばぬ」行動に走る恐れがあるのだ。

f0166919_19535161.jpg



 オバマもプーチンも、今度の事件を徹底的に究明することで一致している。
マレーシア機の ’voice recorder’を回収したと一時言われた「親露派」も、事件捜査に協力することを表明している。いかなる「陰謀」をも決して許さない,或は「成功させない」徹底捜査が期待される。

  撃墜したとされる側が「親露派」らしいという情報に接して、7月18日ポロシェンコ「大統領」は悲劇を他所に勝ち誇った様な調子で、「これで親露派の正体が分かっただろう」という挨拶を外国メディアに対して行ったが、自らのウクライナ東部「武力行使」という行動が、悲劇の根っ子にあることを隠している。

  戦争というものには、誰も予期し得ない「悲劇」が常に付きまとっている。それが意図されたかどうかに拘らず、事件が起こってしまう。だからこそ、戦争に訴えることなく、たとえ長い時間を要しようとも、飽くまで平和的な交渉・「話し合い」に徹して問題の解決を図ることが求められている。 (2014.07.19)


                      <追記>
1. 今朝 (7月28日) 放送のロシア'RTR' に依ると、ロシア南部ロストフ地区に、約40人程のウクライナ政府軍兵士が「同国人とは戦いたくない」という理由で投降してきたという。若い兵士たちが倉庫の中で座り込んでおり、顔を映させた一人は「戦闘・作戦中に一食分を5日に分けて食べなければならなかった」というウウライナ軍の悲惨な行軍事情を語って、戦意を失ったことを告白していた。そして、ウクライナに帰還した際にどんな処遇が待っているかも知れないが、一日も早く故郷に帰りたいと言う。そこでは、ロシア軍が彼らの人道的援助を行っており、「意思を尊重して」近くウクライナ国内に送還するという。
 筆者から見て、この状況は先日の「イラク・政府軍敗走・壊滅」の図を彷彿とさせた。無理な戦争には,必ずと言っていい程、こうした状況が現出するものだ。「宣伝戦を重視」するというキエフ政権にとっては、味方の兵士が逃げ出すという絵だけは見せたくなかった訳で、「戦争の大義」を失わせる非常事態だ。 (2014.07.28)

2. 今日7月24日付仏『ル・モンド』紙の報道に依ると、国際人権団体'Human Rights Watch' はウクライナ東部ドネツクで、キエフ政府軍が多連装ロケット'Mass Grad'を発射して多数の市民を殺傷している事実を摘発し、「戦争犯罪」の疑いがあることを近く公表するという。
 これ迄に 'HRW' など西側人権団体は、親露派の「誘拐・拷問」などを告発しているが、キエフ政権側の「犯罪行為」をクローズ・アップさせるのは初めてのことだ。

f0166919_21455155.jpg


Le Monde'
En Ukraine, l'armée accusée d'avoir tué des civils à Donetsk
Le Monde.fr | 24.07.2014 à 12h17 • Mis à jour le 24.07.2014 à 12h27 |
Par Marion Van Renterghem (Donetsk, envoyée spéciale)
Contrairement à ce qu'affirment les autorités de Kiev, des indices concordants révèlent que l'armée ukrainienne est responsable de certaines attaques sur Donetsk et à l'origine de tirs de roquettes ayant causé la mort de civils.
C'est la conclusion d'une enquête de l'organisation non gouvernementale Human Rights Watch (HRW) dans la capitale du Donbass contrôlée par les rebelles séparatistes prorusses et que les forces ukrainiennes tentent actuellement de reprendre. Le rapport de HRW sera rendu public vendredi 25 juillet.
L'usage répété de roquettes « mass Grad » en direction des villes constitue une violation des lois internationales et humanitaires et peut aller jusqu'à la qualification de « crime de guerre ».
(2014.07.24)

3. 今朝7月23日6:06分の'BBC World' のBreaking News に依ると,米当局者はこれ迄主張していたロシアの「MH17機撃墜」関与説を取り消し、親露派勢力が「多分誤って」撃墜したと述べたという。この米「声明・変更」は何を意味するのか?昨日のプーチン声明「親露派に対して影響力を行使する」に呼応したものだろうか? 
  一方、6:23 のロシア・'RTR' (NHKBS1) ニュース は、ロシア国防省が「ウクライナ・スホーイ戦闘機が高度6,000メートルで機首をマレーシア機に向かって傾けて、ミサイル2発で撃墜した」という詳細な説明をしていた。
 同日付仏『リベラシオン』紙は、米政府高官が「MH17機は多分『誤って』親露派によって撃墜されたのだろう」として、ロシアの関与を初めて否定したという。その記事では更に、「たとえ親露派支配地域からミサイルが発射されたとしても、誰がボタンを押したのか迄は分からない」としている。なお、'Black Box' は昨日無事に親露派「共和国」首相からマレーシア当局に引き渡された。

仏'Libération' 紙
Le vol MH17 a sans doute été abattu «par erreur»
AFP 22 JUILLET 2014 À 23:30 (MIS À JOUR : 23 JUILLET 2014 À 01:01)
Le vol MH17 a peut-être été abattu «par erreur», au-dessus de l’est de l’Ukraine, par des séparatistes prorusses mal entraînés, selon de hauts responsables des services de renseignement américains mardi. «L’explication la plus plausible c’est qu’il s’agit d’une erreur» et que le missile a été tiré «par un équipage mal entraîné», alors que le système utilisé --une batterie de missiles sol-air de fabrication russe Bouk-- demande un certain savoir-faire et de l’entraînement, a indiqué un haut responsable du renseignement américain qui a requis l’anonymat.
En revanche, même si le missile a été tiré d’une zone contrôlée par les rebelles, il est pour l’heure impossible de dire qui «a appuyé sur le bouton» et pourquoi, a ajouté ce responsable. Il a souligné par ailleurs que les services de renseignement américains n’étaient pas en mesure de dire si des Russes étaient présents sur la batterie au moment du tir ou non.
Les services n’ont pas non plus de preuves que les Russes aient formé les séparatistes à l’usage du Bouk, un système anti-aérien relativement moderne et sophistiqué. Au total, 298 personnes, dont 193 Néerlandais, se trouvaient à bord du Boeing 777 de la compagnie Malaysia Airlines qui s’est écrasé jeudi dans l’est de l’Ukraine, dans une zone contrôlée par des séparatistes prorusses. ーAFP     

英国'The Telegraph'紙ー「米国情報筋:MH17機・撃墜とのクレムリン関与無し」
MH17: no link to Kremlin in plane downing - US intelligence
Officials say no evidence of direct Russian government involvement
By AP11:33PM BST 22 Jul 2014
Senior US intelligence officials have said that Russia was responsible for "creating the conditions" that led to the shooting down of Malaysia Airlines Flight 17, but they offered no evidence of direct Russian government involvement.
The intelligence officials were cautious in their assessment, noting that while the Russians have been arming separatists in eastern Ukraine, the U.S. had no direct evidence that the missile used to shoot down the passenger jet came from Russia.  <後略>
(2014.07.23)

4. 今晩(7月21日)10:25分頃の'BBC World' Breaking News 「臨時ニュース」に依ると、ロシア国防省は、MH17機事故直前に、1機のウクライナ戦闘機がMH機の3から5キロ以内で飛行していた事実を衛星画像で捉えていたことを明らかにして、ウクライナ政府に説明を求め、米国との共同調査を申し入れていることを公表したという。また、ロシアはいかなる'Buk Missile'もウクライナに持ち込んでいないことを再度明言した。–関連・参考資料1 ,2ー'The Guardian' 紙

f0166919_222188.jpg


(2014.07.22)

5. 今のところ,憶測に過ぎないだろうが、「NATO(or キエフ政権)がプーチン('BRICS'会議から帰国途上)を殺そうとして、相似機体のMH17機を間違えて撃ち落とした」という噂が広まっている。両機とも、ほぼ同時刻に比較的近い空域を飛んでいたとされる。この件について、ロシア『プラウダ』紙は、次の様に述べている。http://english.pravda.ru/pix/logo-print.gif
MH 17: Some conclusions - Did NATO try to murder Putin?
19.07.2014 02:11
Questions
1. The story of the Ukrainian Air Force fighter jets reportedly seen accompanying MH17, the fact that eye witnesses claim they heard shots before the explosion and the taking over of Air Traffic Control by unknown persons (2);

f0166919_20214474.jpg


                ロシア・プーチン搭乗機

f0166919_20225456.jpg


                「撃墜された」マレーシアMH!17機

2. The rumors that President Putin was believed to be flying over the same route at the time: Malaysia Airlines confirms "A flight from a different carrier was on the same route at the time of the MH17 incident" (1). Sources who have asked not to be named have claimed that the Russian President's aircraft has very similar contours and coloring to MH17 and that both aircraft intersected at the same point and altitude at a similar time. It was 200 miles behind MH 17. In the event it did not fly over Ukraine, but the trajectory could have fooled those who wanted to murder President Putin. NATO?;  <後略>
(2014.07.22)

<写真> The Independent, The Guardian, Lee Monde, Le Nouvel Obs. , Le Figaro,
The Moscow Times
 
               <参考資料>
1. 'The Guatdian'ー「ロシアはMH17機を撃墜したと疑われている反政府親露派を支持しているという主張に反撃」ー「プーチン氏は惨劇の責任はキエフが負わねばならないとし、西側が政治的利益を狙って航空惨劇を利用していると主張」
Russia hits back at claims it supported rebels suspected of downing MH17
Vladimir Putin still blames Kiev for disaster in eastern Ukraine and claims west is using air atrocity for political gain
Alec Luhn in Moscow
The Guardian, Monday 21 July 2014 20.10 BST
<前略>
Over the weekend, the defence ministry released 10 questions for the Ukrainian government which implied that Kiev was covering up evidence pointing to its own culpability. At a briefing on Monday, the defence ministry presented what it said was evidence suggesting that Ukrainian warplanes or air defence forces could be to blame, lambasted the west for "unfounded accusations" against Russia, and hinted at a possible conspiracy involving the United States.
<後略>

2. ‘Le Figaro’
Survol de l'Ukraine : une erreur d'appréciation des autorités ?
HOME ACTUALITE INTERNATIONAL
Par Fabrice AmedeoMis à jour le 18/07/2014 à 20:04 Publié le 18/07/2014 à 15:59
Hipanema
En survolant la région de Shakhtarsk jeudi, le vol MH17 n'a bravé aucune interdiction, ni commis d'erreur. Le champ de débris de l'appareil est en effet suffisamment proche de la route empruntée par le vol pour ne pas laisser de place au doute. Le Boeing 777 de la Malaysia opéré en code share (commercialisé conjointement) avec KLM a suivi la route L980 qui était encore autorisée jeudi après-midi à la circulation aérienne pour l'immense majorité des compagnies de la planète. En effet, seule la Russie avait interdit la zone de vol à ses avions de ligne: une décision qui concernait donc Aéroflot. Par ailleurs, seules les compagnies coréennes Korean Air et Asiana, la compagnie australienne Qantas et la compagnie taïwanaise China Airlines ont modifié le parcours de leurs avions début mars lorsque les Russes sont arrivés en Crimée.
Mais aucune instance internationale n'avait émis la moindre recommandation, ni aucune autre compagnie aérienne dérouté ses vols. Chez Air France, aucune décision n'avait été prise mais les pilotes, interrogés vendredi sur le sujet par Le Figaro, faisaient valoir le fait qu'aucun vol de la compagnie tricolore ne survolait la zone. «Pour les vols vers l'Asie du sud est, Kuala Lumpur, Bangkok, Saigon ou encore Singapour, nous empruntons une route plus sud, au sud de la Crimée, explique un commandant de bord d'Air France. Pour Moscou ou Tokyo, nous passons beaucoup plus nord et pour le reste, nous n'allons ni au Kazakhstan ni en Mongolie». En revanche, les vols de KLM à destination de l'Asie du sud est, avec un décollage plus nord que le décollage de Roissy Charles de Gaulle faisaient passer au-dessus de la zone de conflit.

3. ‘The Independent’
Malaysia Airlines flight MH17 crash: Why was a passenger plane flying over a conflict zone in Ukraine?
Loss of flight MH17 shows that the confidence in the immunity of passenger planes in conflict zones was tragically misplaced
Simon Calder
Thursday, 17 July 2014
The Boeing 777 downed in Ukraine with the loss of 295 passengers was flying just 1,000 feet above a “no-fly” zone covering the troubled region, The Independent has learned.
Malaysia Airlines flight MH17 was on a routine flight from Amsterdam to Kuala Lumpur when it crashed, apparently after being hit by a missile.
<後略>
by shin-yamakami16 | 2014-07-19 19:51 | Comments(0)
f0166919_1211335.jpg


豪・日・中-間の「軋轢」ー'Canberra Times'(7月11日)


アボット首相「旧日本軍・讃辞」が巻き起こした「世界的波紋」

                            山上 真

 先週、安倍首相はオセアニア3国を訪問して、それぞれの国で貿易・「軍事」協力など、本人からすれば、「大きな成果」を挙げて帰国したが、折しも日本列島では「台風8号」との格闘に忙しく、大した注目を集めなかったのはお気の毒なことであった。
しかしながら、同氏のオーストラリア訪問直後から、アボット首相の「不適切な挨拶」を契機として、同国の中国との「関係悪化」を惹起しかねない恐れが生じ、国論二分の論争が今巻き起こっている。

f0166919_12161386.jpg


 この件の経緯については、豪州内外の幾つかのメディアが取り上げているが、ここでは、’ABC’・オーストラリア放送協会 (Australian Broadcasting Corporation) の論説コラム ‘The DRUM’ の*記事 ‘Note to Abbott: don’t mention the war’—「アボットへの注意:戦争に触れるな」内容・要旨をご紹介しておきたい。ー<原文・参照資料1>

 執筆者はシドニー大学「中国研究センター」主任Kerry Brown氏で、7月10日に発表されたものである。

 先ず副題で「首相の、第二次大戦中の日本兵讃美のコメントは中国を激怒させている。これは、ただ単に危うい外交に留まらず、貧困な歴史知識だ」としている。

 「外交の黄金律は黄金律など無いということだが、かなり良い経験則と言えば、他国と関わる際に、危険を覚悟の上でそれらの国々の内政に関われ、それも必要な時のみだ、ということだ」

 「戦争や、国際的波及を伴う内政不安定、目に余る政治的権力乱用などは、証拠があれば,見解を述べるのが有効な事柄だ。しかし、一部に現在(海洋境界紛争)を含み,一部に過去(第二次大戦)を含む、日本や中国の様な二つの国が長期に渉っての苛烈な口喧嘩を交わしている場合、オーストラリアの様な国は出来るだけ後者(戦争)の件からは距離を置いて居た方が賢明だ。特に歴史問題で一方の側に引き摺り込まれることは、通常負け戦になる」

 「トニー・アボットはこのことを、アベ・シンゾー首相がオーストラリアを訪問中に日本の第二次大戦・日本兵を讃えたようなコメントをした後、痛切に学んだかも知れない」

 「アベの訪問は意義深い通商交渉や、第二の経済パートナーとしての関係強化など祝福するべき成果を挙げている」

 「しかし、最近米国ヒラリー・クリントンが豪州の中国に対する姿勢は隷従的だとしたことでも分かる様に、常に我が国の外交について内外の圧力に晒されている。その中でアボット首相も、表明する必要も無い問題に不必要な見解を無理矢理表明させられているかに見える」

 「第二次世界大戦中の出来事についての、日本に対する悪感情は中国の間に存在するばかりでなく、例えば韓国では,慰安婦問題が、日本政府の否定的態度と相俟って、依然として日韓の間に横たわっている」

 「日本人が未だに過去を清算出来ずにいる現在、問題が生で在り続けている今日、意見を述べることは危険だ。それは危うい外交と貧弱な歴史観を露呈させることになる」

 「オックスフォード大学Rana Mitter 教授の中日戦争についての優れた研究によれば、大戦中に2,000万人の中国人が死亡し、更に5,000万人が家を失ったという。上海など諸都市は戦場となり、恐るべき悲劇の巷と化したということだ。田園的、未発達国に対する近代化した工業国の戦争行為は、殆ど根こそぎ中国を破壊するような行為であったとMitter 教授は言う」

 「しかも,中国は当時連合国側に立ち、ファッシズムに対する世界的闘いの前線であった。オーストラリア人も戦い、英雄的な犠牲を払った」

 「よく忘れられるが、我々の脅威となったのは日本であり,南のダーウィンまで攻撃を仕掛けて来たのだ。それ故、日本の戦争行為を称賛することは、単に中国での憤りを引き起こすばかりでなく、オーストラリアの歴史を中傷することになる」

 「今日の日本は民主主義国家として我々の通商パートナーであり、国際的規範に則った相互関係を維持出来る立派な相手国だ」

 「オーストラリアは、何の干渉も必要ない重要な二国間の議論について、知性よりも偏見に訴えるような見解を述べる必要は無い。だからこそ、米国ケリー国務長官のコメントを聴く必要もないのだ。そうしたことは不必要で、役にも立たない」

・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 7月11日付*『キャンベラ・タイムズ』紙は、「中国論者は、危険な時期に見解を分裂させた」という記事を掲載し、安倍首相の豪州訪問を契機に、これまで中国外交で同調していたアボット政権・自由党と労働党が、中国への対応の仕方を巡って対立を強め始めていることを伝えている。

 それに依れば、安倍氏の議会演説は与野党によって比較的好意的に受け止められたのだが、その演説内容は、「日本が同盟国と共に軍事作戦に踏み切ることを明言したこと」と、事実上「日本が中国との戦争を覚悟して準備している」という展開に、オーストラリア与野党共に、その事態の「深刻さ」に漸く気付いたという訳だが、それに追い打ちを駈ける様に、中国の7月11日付*『人民日報』は、「豪首相よ、媚日にもほどがある」という論文を載せ、アボット首相の「旧日本軍精神・讃美」の軽卒な挙動を、「中・豪親善」関係を害いかねないものとして、痛烈に非難している。労働党・前首相ラッド氏は、中国語を自由に操る,大の「親中派」であっただけに、アボット政権の「裏切り」行為は中国にとって「許し難い」ものと受け取られているのであろう。


f0166919_12181257.jpg


  7月10日付英国*『インディペンデント』紙は、見出しに「トニー・アボットは酒に酔って股を拡げたスナップ・ショットを披露しながら、第二次大戦の日本軍を讃えて、オーストラリア国民を当惑させた」とする記事を掲載している。
 そこでは、「平和憲法」を蹂躙して軍備強化に走る日本安倍政権を無批判に受け入れる一方、「窃盗・レイプ・拷問・殺人を行った日本軍の『技能の高さ』に無知で、賞讃さえした」アボット首相に激怒する中国政府の*論評を紹介している。

 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

f0166919_12202261.jpg


6月下旬、約200人のスリランカ人が豪州近海で「不法入国」を拒否され、海上で送還された事件でアボット政権は「人道上の保護義務」違反として、国際的非難を浴びた。

f0166919_122194.jpg



「アポット演説」:Said Abbott: "We admired the skill and the sense of honour that they brought to their task, although we disagreed with what they did. Perhaps we grasped, even then, that with a change of heart the fiercest of opponents could be the best of friends."—‘Canberra Times’ 11.July
「我々は、日本軍人が行ったことには不同意であるが、彼らが大戦中の軍務に於いて示した技術と栄光観に敬服する。恐らく当時でさえ、改心で最も荒々しい相手さえも最良の友になりうることを理解したことだろう」

「アボット政権批判」:
* ‘Canberra Times’ 紙—「経済学者たちはアボットの危機主張を拒絶」
Economists reject Abbott crisis claims
Gareth Hutchens 
Published: July 12, 2014 - 9:24AM
Leading economists have rejected the federal government's claims of a ''budget emergency", saying it is only a medium-term "problem" rather than a crisis, which should be dealt with sooner rather than later. —以下原文<参考資料>参照
「主要なエコノミストは連邦政府の『財政緊急事態』という主張をきっぱり否定しており、危機というより、早期に処理されるべき危機中期的な問題に過ぎないとしている」
*NICHIGO PRESSS(日豪プレス・オーストラリア生活情報サイト)
与党支持率が急落、予算案の緊縮策が不評
アボット政権の支持率が急激に落ち込んでいる。主な世論調査で、5月13日の予算案発表直後に野党労働党の支持率が与党保守連合(自由党、国民党)を逆転した。予算案で実質的な増税策を含む緊縮策を打ち出したことが国民の反発を買った格好だ。

f0166919_1232328.jpg


民間の調査会社ニューズポールが5月16〜18日に実施した最新の世論調査によると、各党支持率は保守連合が36%と前回調査(5月2〜4日実施)比で2ポイント下落、労働党は38%と同2ポイント上昇した。左派の環境保護政党グリーンズ(緑の党)は11%と3ポイント下落、「そのほか」は15%(1ポイント下落)だった。党首別の支持率に相当する「どちらの党首が首相としてふさわしいか」の設問では、アボット氏が34%(6ポイント下落)、労働党党首のショーテン氏44%(6ポイント上昇)となり、ショーテン氏が初めてアボット氏を上回った。
また、調査会社ニールセンなどが予算案発表直後に実施したほかの主な調査でも、各党支持率で労働党が保守連合を逆転するなどニューズポールとほぼ同じ結果が出ている。
一方、ニューズポールの調査で「予算案は豪州経済にとって良い、悪いか?」を聞いた設問では、39%の回答者が「良い」(「非常に良い」と「まあまあ良い」の合計)と答えた。これに対して、48%が「悪い」(「非常に悪い」と「まあまあ悪い」の合計)と回答し、同調査結果がある1998年以来最大となった。
アボット政権は、社会福祉や教育・医療の縮小、一般医(GP)の診療費有料化(1回7ドル)、富裕層への期間限定の所得増税(年収18万ドルを超える所得の2%を3年間徴収)、燃料税の実質引き上げといった緊縮策を発表した。しかし、アボット首相は労働党から政権を奪回した昨年9月の選挙前に「増税や新税導入はしない」と言明していた。このため、予算案の施策は「公約違反」との批判が強まっている。

* ‘Newsweek ‘ 誌
環境破壊に突き進むオーストラリア
An Environmental Train Wreck
保守派のアボット政権が暴走し地球を守る環境規制を次々に撤廃
2014年5月15日(木)16時29分
リネット・アイブ
政権奪取からわずか半年で、オーストラリアのトニー・アボット首相は環境政策を「脱線」させた。環境保護派の学者たちは、口をそろえてそう言う。
 アボットの政策は世界で最もデリケートな生態系のいくつかに取り返しのつかないダメージを与えかねないと、彼らは警鐘を鳴らす。だが環境に優しい政策に戻るよう訴え掛けても、超保守派のアボットの反応はなきに等しい。
 アボット率いる自由党は、二酸化炭素の排出に課税する炭素税および鉱物資源利用税を廃止し、経済発展を阻む「環境規制の束縛」を断ち切ると公約。昨年9月に、労働党から政権を奪還した。
 オーストラリア鉱業協会のブレンダン・ピアソン会長に言わせると、両税の廃止は投資と雇用の確保が目的。同時に地域社会を支援し、税収を増やし、エネルギー価格を下げ、国際社会におけるオーストラリアの競争力を高めるためでもある。
 しかしジェームズ・クック大学で生物多様性などを教えるビル・ローランス教授は、アボット政権の環境に対する政策転換の規模とスピードに愕然としている。炭素税の廃止は「雪崩」のような問題の一部でしかないと、ローランスは言う。

f0166919_12331285.jpg


 アボット政権の「福祉予算」削減・公務員「人員整理」などの政策は国民の反感を買っている。

f0166919_1234821.jpg



*‘news.com.au’— 「Queensland州議会でアボット与党敗北の見通し」
Tony Abbott backs Queensland Premier Campbell Newman
 8 HOURS AGO JULY 12, 2014 2:40PM
Prime Minister Tony Abbott has called on Queensland voters to stick with Premier Campbell Newman and claims they can’t entrust the state to Labor.
An opinion poll released earlier in the week suggested Mr Newman and more than half his MPs face losing their seats at next year’s state election.
The ReachTEL poll of voters commissioned by The Sunday Mail and the Seven Network indicated that up to 40 of the Liberal National Party’s (LNP) 73 sitting members could be voted out, reports based on the poll said.

「アボット首相はオーストラリア北東部Queensland州知事選で、LNP・自由国民党のCampbell Newman現知事再選を支持しているが、最近の世論調査結果では、Newman 氏を含む同党過半数の州議会議員が来年予定されている議会選挙で議席を失う予測になっているということだ」


*安倍・議会演説(関連):

‘Herald Sun’
 SIGNING agreements to boost trade and defence ties, Japanese Prime Minister Shinzo Abe on Tuesday became the first leader of his country to address the Australian Parliament.
The Canberra visit came a week after Mr Abe announced a reinterpretation of his nation's pacifist constitution to allow Japanese armed forces to come to the aid of friendly nations under attack.
Previously the constitution only allowed armed forces to act in Japan's self-defence.
It's feared Japan's decision could inflame tensions with China and South Korea, which have competing claims for territories and resources in the East China Sea.
But Mr Abbott stood up for Japan, saying it had been an "exemplary international citizen" since the end of World War II.
"Give Japan a fair go," Mr Abbott said.
Mr Abe told parliament - in only his third official speech in English since becoming prime minister - that a deal to transfer defence equipment and technology would only be the first part in "engraving the special relationship".           <後略>
<要旨>
「アベ首相は日本の武装部隊が攻撃を受けた友邦国を助けるべく来援出来る様にする平和憲法の解釈変更を表明した一週間後にキャンベラを訪問した」

「日本の決定は領土や東シナ海での島嶼を巡る紛争について、中国や韓国との間の緊張の火を掻き立てる恐れがある」

「アベ氏は議会で、防衛装備品や技術移転は両国の『特別な関係を構築する』上で、最初の一部に過ぎないと述べた」

「豪・日・米三国の同盟関係を結んで,防衛作戦・訓練を行う」

「我々は日本を、太平洋からインド洋を包含する広範囲な海洋に於いて,法の支配に基づく国際秩序を構築する国にしたい」

「アベ氏は中国との問題に直接言及しなかったが、近隣国が一方的に現状変更するべきではないと述べた」


 以上の内容からも分かるように、安倍氏は、米国の意を受けて、事実上の米・日・豪三国の「軍事同盟」を結成し、中国の海洋進出を封じ込めようとしている。その目的を達成する上で,日本・自衛隊の「軍事行使」を可能にすることが不可欠であり、「集団的自衛権・行使」決定を急いだということだ。
                               (2014.07.16)

<写真> Caberra Times, The Independent uk, Herald Sun, news.com.au


                 <参考資料>

1. ‘ABC’ Australian Broadcasting Corporation
The DRUM
Note to Abbott: don't mention the war—「アボットへの注意:戦争に触れるな」
By Kerry Brown
Posted Thu 10 Jul 2014, 3:36pm AEST
The Prime Minister's comments in praise of Japanese soldiers during World War II have angered China. This isn't just shaky diplomacy - it's also poor history, writes Kerry Brown.
While the one golden rule of diplomacy is that there are no golden rules, a pretty good rule of thumb is that when engaging with other countries, you become involved in their internal affairs at your peril, and only when you have to.
War, internal instability with international ramifications, flagrant government abuses - all these, when the evidence is there, are valid things to express a view on. But when two countries like Japan and China are having a long-term, highly acrimonious spat that partly involves the present (disputed maritime borders) and partly involves the past (World War II), it best for countries like Australia to steer as far clear as possible of the latter. Being dragged in on one side or another, particularly on historic issues, is usually a losing wicket.
Tony Abbott may learn this the hard way after he made comments during prime minister Shinzo Abe's visit to Australia which seemed to praise Japan's World War II soldiers.
<中略>
Oxford Professor Rana Mitter's superb study China's War with Japan, issued last year, sets out eloquently and authoritatively just why many in China now might still have strong feelings about this history. Twenty million of their compatriots died in this struggle, and large parts of the country were decimated. Fifty million were made homeless. Cities like Shanghai became bloody war fronts, with terrible human suffering. The pitting of a modernised, industrial nation against one still largely rural and undeveloped was, Mitter argues, something that almost fundamentally destroyed China. It only just survived as a country.
Mitter's book makes one more salient point that Mr Abbott might pay attention to before he speaks up about this matter in the future. China was our ally in that conflict, and its battle fronts were ones that were crucially important for the global struggle against fascism. Australians fought in those battles and made heroic sacrifices.

2. 英国 ‘ The Independent’ 紙
Tony Abbott embarrasses Australia by praising Japanese WWII military, ‘getting on the sake’ and posing for ‘crotch-shot’ photo opportunity
The Australian prime minister has been doing all he can to ensure an historic trade deal is pushed through smoothly
Adam Withnall
Thursday, 10 July 2014
Tony Abbott, the Australian prime minister, has agreed a historic economic pact with his Japanese counterpart Shinzo Abe – but in doing so admitted to being hungover live on TV, angered the Chinese government and exposed his crotch for a photo opportunity.
In a week in which the leader clearly decided the ends justify the means, Mr Abbott started off by hailing Japan’s controversial attempts to build up a more robust military in spite of its pacifist constitution.
During a parliamentary address, which was attended by Mr Abe, the prime minister went on to praise the bravery of a group of Japanese submariners who attacked Australia during a 1942 raid on Sydney harbour.
He said: “We admired the skill and the sense of honour that they brought to their task although we disagreed with what they did. Perhaps we grasped, even then, that with a change of heart the fiercest of opponents could be the best of friends.”
Part of the agreement signed this week will see an increase in military transfers between the two countries, in what Mr Abe said was the launching of a “special relationship” on matters like defence and the putting aside of any lingering enmity from the Second World War.
<後略>

3. 中国『人民日報』

豪首相よ、媚日にもほどがある

人民網日本語版 2014年07月11日08:15
 日本の安倍晋三首相のオーストラリア訪問時、アボット首相は日本による集団的自衛権の行使容認を高く評価したうえ、安倍氏の弁護人まで務めた。オーストラリア人の首相でありながらこのような政治姿勢を表明するとは、われわれは実に理解に苦しむ。(文:胡文竜・中国軍事文化研究会常任理事。環球時報掲載)
 アボット氏は「たとえ第2次大戦中でも、たとえ日本の行為に賛同せずとも、オーストラリア人は日本人が戦争中に示した技能と使命を必ず果たす栄誉観に相当敬服した」と述べた。周知のように、第2次世界大戦中に日本帝国主義の発動した太平洋戦争は中国や他のアジア諸国の国民に深刻な災禍をもたらしたのみならず、オーストラリア国民にも重大な損害を与えた。日本は真珠湾奇襲後、オーストラリアのダーウィン港を数十回空襲し、真珠湾よりも多くの爆弾を投下した。約1万7000人のオーストラリア兵が対日戦で戦死した。およそ正義感のある国家や民衆なら、このような戦争の技能を深く憎まぬ者はいない。だが、アボット氏は心から敬服したうえ、自らの見解を全ての「オーストラリア人」に押しつけた。これはオーストラリアの面目をつぶすものだ。
 今回安倍氏がオーストラリアを訪問して両国間の貿易パートナーシップ協定、防衛装備協力協定に調印したことは、首相に就任してからさほど経っておらず、政治的業績を挙げることをひたすら望んでいるアボット氏にとっては大きな手みやげといえよう。だが、アボット氏の反応はいささか行き過ぎだと言わざるを得ない。
 アボット氏は日本による集団的自衛権の行使容認を大いに称賛し、その理由としてオーストラリアの「国民と指導者は歴史のために未来を台無しにすることを一貫して拒否している」ことを挙げた。アボット氏は第2次大戦中に日本の犯した罪を知らないのか?そうではないようだ。唯一可能な解釈は、過去の戦争について過ちをごまかそうとし、隠そうとすればするほど馬脚を現す安倍氏の弁明を彼が信じ込んでしまったということだ。安倍氏の弁明が言葉遊びであることは、少しでも頭脳明晰な人なら誰でも知っている。
 オーストラリアにとって中国は最大の貿易相手国であり、アボット氏が故意に中国の機嫌を損ねるはずがない。彼は演説で「豪日の協力パートナーシップは誰かに抵抗するものではない」とも述べた。もしこれがバランスを取るための発言だとするなら、これほど下手なバランス術はない。アボット氏がオーストラリアにとって最も有利な正しい選択をすることのできる賢明さも持ち合わせていないことは明らかだ。中国人に対する彼の考えも甘すぎる。オーストラリアメディアでさえ、アボット氏が日本と一緒に中国に焦点を合わせようとしていることを見抜いている。ましてや中国人が、彼と安倍氏の調子合わせが当然意味するものを見抜けないわけがない。つまるところ、オーストラリアと日本は米国のアジア太平洋戦略の停泊地であり、従僕である両国は米国の設けた大きな枠組みから跳び出すことはできない。
 中国とオーストラリアの間には領土紛争も、歴史的積怨もない。正常な考えを持つ人なら、アボット氏がなぜ対中問題で表に出ようとするのか理解に苦しむ。もしなんの気なしの言動だったのなら、アボット氏が中国に十分な釈明をすることを望む。もし故意に行った言動だったのなら、アボット氏はオーストラリアの利益を深刻に損なうだろう。(編集NA)
 「人民網日本語版」2014年7月10日
by shin-yamakami16 | 2014-07-16 12:47 | Comments(2)
f0166919_12161634.jpg


              東京都議会議場「性差別ヤジ」現場


世界の「暗部」としての日本「保守」政治

                                    山上 真

 女性議員の議会活動を下劣なヤジで妨害する事件は、都議会など地方議会から、国政の場に於いてまで起こっていたことが,ここ数日の報道で明るみになった。

 いずれのケースも、「自分が子供を産まないのか?」などのヤジの「主役」は政権政党「自民」の議員たちであった。
 
f0166919_12184464.jpg



f0166919_12195844.jpg



 常識からすれば、少なくともより判断力ある筈の「幹事長」が不適当なヤジを飛ばす所属議員に対して即座に「注意・制止」すべきであったが、それもせず、更に重大なのは事後に、事実の否定や頬被りする様な、誠に品位と常識を欠いた態度に明け暮れていたことである。

 この問題について、第二東京弁護士会山田会長は、「声明」(6月27日)で次の様に述べているが、全く同感である。

 「現在の日本社会においては、女性を取り巻く社会環境に由来する様々な障害があり、女性が結婚、出産を望んでも、それに伴う重い負担が生じることが必至で、容易には望めない現状がある。また、働く女性にとっては、妊娠・出産によって、男性よりも遥かに重い家事・育児負担を負わされる現状があり、このような現状が出生率を押し下げている大きな原因の一つでもある。塩村議員は、このような社会環境下で悩み苦しむ女性の気持ちを代弁し、女性を取り巻く問題を解決するために一般質問をしていた最中であった。
 そもそも、結婚するかしないか、子どもを産むか産まないといったことは、個人の自己決定権にかかる選択であり、いずれかを強要するような発言はそれ自体が人権侵害にあたる。前述のような野次は、塩村議員に対する人権侵害にあたり、かつ、女性を蔑視して揶揄し、侮辱する女性差別発言である」

 また、ヤジを受けた当の女性議員も、その所属政党の幹部も、通り一遍の「謝罪」で一件落着の形にしており、問題の「深刻さ」を十分に理解していなかった様であった。


f0166919_12202742.jpg


     6月27日、大田区女性区議7人から「辞職」を求められた鈴木章浩都議


 この問題に驚いた欧米メディアは、「コンマ以下」のこうした男性議員が、未だに議場に座っているという事実に衝撃を受けていたが、日本の政治の「惨状」が改めて露呈したケースとして受け止めていることだろう。


f0166919_12265695.jpg

4月17日衆議院総務委員会で上西小百合議員(右)に「性差別」ヤジを飛ばした自民・大西英男議員


 先日のTV『朝日』ニュース・ステーションで、ゲスト解説者を務めていた古賀茂明氏は、自浄能力を失っている都議会の「リコール」運動を提唱していたが、確かに「リコール発議に150万人の署名が必要」という困難を伴うものの、全くの「正論」である。要は革新政党を含む民主的諸勢力の「やる気」である。

f0166919_1239251.jpg



  日本世論も,今度の「見るに耐えない」事態を受けて、動向が変わり始めた様だ。『朝日新聞』が43%、政権支持の『読売』さえも48%へと、約!0ポイント近く安倍政権「支持率」が急低下しているのは、「集団的自衛権・行使」問題と相俟って、これまで支持してきた政党の「余りのお粗末さ」に仰天しているからだろう。
 なお、7月2日に『共同通信』が実施した世論調査に依れば、「集団的自衛権・行使」に反対する世論は国民の54.4%に達するということだ。


・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 最近筆者は、日本に於ける「性差別」問題を主題にした*新書を読む機会に偶々恵まれて、遅ればせ乍ら「男性優位社会」日本の実情を「肌で感じ」させられた。そして、これ程までに未だ猶、日本女性が「苦しみを甘受しなければならない」地位に置かれているのか、という事実に少なからず衝撃を受けた。

 この本の中でも、近年女性の地位が、様々な法改正で向上してきたことは認めているが、「建前」はともかく,「実態」が伴っていない事実は、上記の「ヤジ」の内容を見ても分かることだ。
 当事者の男性議員は、「男女平等」という理念は分かっていたとしても、主として女性にだけ「産む責任」を負わせようとしている。

  婚姻関係での事実上の「男性優位」は、日本の伝統的「家父長制度」を未だに引き摺っていることから、DV(ドメスティック・バイオレンス)や離婚訴訟,更には養育費負担問題など、多くの場面で発揮されているという。

 また、事実上存在する「男女賃金差別」の結果、多くの女性が不当に「生活苦」に追いやられ、「自立」を妨げられているという。

 本書では、*「非正規公務員」の雇用・賃金差別の実態が取り上げられている。例えば、働く女性が支える「保育園」は多くが非正規雇用の女性職員で成立っており、彼女たちは、正規職員とほぼ同様の職務に就き乍ら、低賃金で働かされているということだ。—<参考資料2>

 「性暴力」や「セクシュアル・ハラスメント」の問題が本書の主要部分を占めているのは、作者が直接的に被害者や関係者と面談して、多くの訴訟手続きを経験しているからだろう。

 著者によってさり気なく強調されるのは、女性の「性的自由」を総体的に蹂躙している日本の、未だ隠然たる効力を維持している「家父長制度」であり、その根源的廃止の必要性である。同時に、日本の現体制が克服することを怠っている「貧困」が特に女性の福祉と幸福を妨げていることへの厳しい「告発」である。

 「人間の尊厳」に関わる問題として,作者が深く掘り下げ、実態を明かし乍ら女性救済の道を現場から見出そうとしている努力には、頭を垂れざるを得ない。

 「法律は、女性に優しくはなかったが、女性たちはそのような仕組みにも負けずに闘いながら、社会を一ミリ一ミリ変えてきた。わたしは今でも、最初のセクシュアル・ハラスメント事件の裁判をはじめるときの、これが勝訴すれば、社会の景色が少し変わるかもしれないわくわく感と、負けたら大変だという責任感の混じった気持を鮮明に思い出す。」

と「あとがき」で述べておられるが、日本では欧米での状況と異なって、「当然のこと」の為に「闘う」ことが未だ未だ必要な「未熟社会」であることを改めて痛感させられる。                                           (2014.07.05)

                  <追記>
1. 日曜日13日投開票の「滋賀県知事」選挙の帰趨が今、全国的な注目を集めている。滋賀県と言えば、嘉田現知事の「反原発」姿勢などが少なくとも一時期注目を集めて、メディアを賑わせたし、福井県の「原発」再開問題や、今度は国政での「集団的自衛権」、「セクハラ・ヤジ」問題が選挙に影響を及ぼすことが確実視されている中、野党系二候補者の躍進が期待されている。一貫した「悪法」作りを続けてきた安倍政権は、ここに来て、厳しい「国民的審判」を受けることになるだろう。
                                    (2014.07.11)
『産経新聞』
滋賀県知事選最終盤 総力戦で一進一退 与党に逆風 民主は代表進退に直結も
2014.7.10 23:20 (1/2ページ)
 任期満了に伴う滋賀県知事選(13日投開票)は選挙戦最終盤に突入し、自民、公明両党が推薦する元内閣官房参事官、小鑓(こやり)隆史氏(47)と、民主党や現職の嘉田由紀子知事らが支援する元民主党衆院議員、三日月大造氏(43)が一進一退の攻防を繰り広げる。自民党には所属議員のセクハラやじ問題などが逆風となり、危機感が漂う。民主党は選挙結果が海江田万里代表の進退に直結しかねず、執行部は神経をとがらせている。(千葉倫之、楠城泰介)
 自民党は石破茂幹事長が11日に告示後3度目の現地入りを予定し、5日は菅義偉官房長官、9日は野田聖子総務会長や小泉進次郎復興政務官らが来援。国政選挙並みの態勢で臨む。
 告示前は小鑓氏の優勢が伝えられ、「注意しないといけないのは気の緩みだけ」(自民幹部)と楽観する向きもあった。だが最終盤の各種世論調査で小鑓氏の劣勢を伝える結果が複数出ており、情勢は「五分五分」(選対幹部)という。
 選対関係者は「セクハラやじ問題などが複合的に効いている。特に無党派層に浸透できていない」と焦りの色を隠せない。公明党支持層には集団的自衛権の行使容認への反発もあり、自民党側から動きの鈍さへの懸念も出ている。

『朝日新聞』
三日月氏やや先行、小鑓氏猛追 滋賀知事選朝日新聞調査
2014年7月5日23時00分
 13日投開票の滋賀県知事選について、朝日新聞社は朝日放送(ABC)と共同で4、5の両日、電話調査を実施し、取材で得た情報と合わせて情勢を探った。前民主党衆院議員の三日月大造氏(43)がややリードしている情勢で、元経済産業官僚の小鑓隆史氏(47)が激しく追う。共産党県常任委員の坪田五久男氏(55)は支持拡大に懸命だ。
 有権者の4割が投票態度を明らかにしておらず、情勢は変わる可能性がある。
 投票態度を明らかにした人を分析すると、三日月氏は直前まで県連代表を務めた民主支持層をほぼまとめ、無党派層からも6割を超える支持を受けている。小鑓氏は、推薦を受けた自民支持層からの支持が7割ほどにとどまり、無党派層からの支持は3割ほど。坪田氏は、推薦を受けた共産支持層をほぼまとめた。
 嘉田由紀子知事の後任を選ぶ選挙戦は、隣接する福井県に集中する原発の再稼働を含むエネルギー政策などが争点。後継指名された三日月氏は、段階的に原発をなくす「卒原発」を継承するとし、政権与党が推す小鑓氏は「再稼働は原子力規制委員会の判断に委ねる」、共産党が推薦する坪田氏は「再稼働しないまま廃炉」としている。

2. 本日投開票が行われた滋賀県「知事選挙」について、今晩10時過ぎ、『朝日新聞』HP が他メディアに先んじて三日月候補の「当確」を出した。これが真実だとすれば、安倍政権にとっての 'body blow'になることは確実だ。  (2014.07.13) 

『朝日新聞』Digital
滋賀県知事選、三日月氏の当選確実 「卒原発」引き継ぐ
2014年7月13日21時54分
 滋賀県知事選が13日、投開票され、前民主党衆院議員の三日月大造氏(43)が、元経済産業官僚の小鑓(こやり)隆史氏(47)=自民、公明推薦=、共産党県常任委員の坪田五久男(いくお)氏(55)=共産推薦=を破り、初当選を確実にした。三日月氏は嘉田由紀子知事の後継指名を受け、段階的に原発をなくす「卒原発」を引き継ぐことを訴えた。

 民主党衆院議員を4期10年半務めた三日月氏は、3選へ立候補を模索していた嘉田知事と政策調整の末、嘉田氏から後継指名を受けた。5月に離党し、無所属で立候補。隣接する福井県の原発の「被害地元」として、再稼働の判断にかかわれるよう訴えた。

 選挙戦中盤からは、集団的自衛権を使えるように閣議決定した安倍政権への批判を強め、「中央の暴走を県政に持ち込ませない」と強調。政党の推薦を受けず、前回の知事選で過去最多の約42万票を集めた嘉田知事と二人三脚で回った。

 内閣参事官として安倍政権の成長戦略の立案に携わった小鑓氏は、原発政策の争点化を避けて国とのパイプをアピール。「滋賀経済に活力を取り戻す」と地域経済の活性化を中心に訴えた。自民党は石破茂幹事長ら幹部をはじめ、延べ200人近い国会議員を送り込んだが、及ばなかった。

 坪田氏は「原発即時ゼロ」を掲げ、集団的自衛権の行使容認や環太平洋経済連携協定(TPP)に反対して政権批判を強めたが、支持は広がらなかった。

     ◇

 滋賀県選挙管理委員会によると、13日に投開票された知事選の投票率は50・15%だった。参院選との同日選となった前回2010年の61・56%に比べて減ったものの、嘉田由紀子知事が初当選した06年の前々回(44・94%)を上回った。


『共同通信」47ニュース

滋賀知事選、与党敗北 元民主三日月氏が初当選確実

 任期満了に伴う滋賀県知事選が13日投開票され、無所属新人の元民主党衆院議員三日月大造氏(43)が、自民、公明両党推薦の元経済産業省官僚小鑓隆史氏(47)ら無所属2新人を破り初当選を確実にした。選挙期間中に政府が集団的自衛権行使を容認する憲法解釈変更の閣議決定に踏み切ったことや、自民党議員のセクハラやじ問題によって批判が拡大した影響は否定できず、安倍政権にとって打撃だ。

 来春の統一地方選を控え、自民党はともに重点選挙と位置づける10月の福島、11月の沖縄両県知事選への弾みとする狙いだった初戦を落とした。

2014/07/13 22:33 【共同通信】

『毎日新聞』

滋賀県知事選:前民主の三日月氏が初当選 自公が敗北
毎日新聞 2014年07月13日 22時50分(最終更新 07月13日 23時00分)

f0166919_23182955.jpg


滋賀県知事選で当選確実となり、嘉田由紀子知事(左)から花束を受け取る三日月大造氏=大津市内で2014年7月13日午後10時41分、三浦博之撮影
 任期満了に伴う滋賀県知事選は13日投開票され、無所属新人で前民主党衆院議員の三日月大造(たいぞう)氏(43)が、元経済産業省官僚の小鑓(こやり)隆史氏(47)=自民、公明推薦▽共産党県常任委員の坪田五久男(いくお)氏(55)=共産推薦=の無所属新人2人を破り、初当選した。集団的自衛権の行使を容認した閣議決定後初の大型選挙で与党推薦候補が敗北したことは、安倍政権に打撃となる。2期8年続いた嘉田由紀子知事(64)の路線は継承される。投票率は50.15%(前回は参院選との同日選で61.56%、前々回は44.94%)だった。

 集団的自衛権の閣議決定を巡って内閣支持率が低下する中、自民党の東京都議による女性蔑視のやじ問題も加わり、「1強」状態が続く政権への批判が直撃した。菅義偉官房長官や自民党の石破茂幹事長も応援に入ったが、及ばなかった。政権は原発再稼働や、消費税率10%への引き上げ判断などの課題を抱えており、敗北は今後の政権運営にも影響しそうだ。

 「もったいない」「卒原発」を掲げた嘉田県政の評価や安倍政権の経済政策、原発政策、集団的自衛権などが争点になった。

 三日月氏は5月、嘉田氏から後継指名を受けて議員辞職し、民主党を離党。段階的に原発を減らす「卒原発」を含む嘉田県政の継承を前面に掲げ、嘉田氏と二人三脚で無党派層への浸透を図った。

 小鑓氏は安倍政権の経済政策「アベノミクス」立案に携わった経験から、県の経済再生を掲げ、国とのパイプの太さを強調したが、支持を固めきれなかった。【加藤明子】

       ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

【滋賀県知事選開票結果(選管最終)】

当253,728 三日月大造無新

 240,652 小鑓 隆史無新

  53,280 坪田五久男無新


<写真> NHK、朝日・毎日新聞

  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

岩波新書
角田由紀子著「性と法律」—変わったこと、変えたいこと

f0166919_1018686.jpg

 
  ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


                  <参考資料>

1. 7月4日付『朝日新聞』
女性蔑視ヤジは自民・大西衆院議員 上西氏に謝罪電話
2014年7月4日15時14分
大西英男衆院議員
 日本維新の会の上西小百合衆院議員(31)=比例近畿=が衆院総務委員会で質問中に「まず自分が子供を産まないとダメだぞ」と女性蔑視のヤジを受けていた問題で、上西氏は4日、大阪市内で記者団の取材に応じ、ヤジを発したのは自民党の大西英男衆院議員(67)=東京16区=だったことを明らかにした。
 4日午前に、大西氏本人から電話で「ご迷惑をおかけして申し訳ない」と謝罪があったとも説明。上西氏は謝罪を受け入れるという。
 大西氏は東京都議などを経て、2012年の衆院選で初当選。衆院総務委員会に所属している。

2. 『東京新聞』
【社会】
都の臨時雇用「女性差別」 2カ月ごと契約 厚生年金入れず
2014年6月25日 07時08分

 二カ月ごとに雇用契約と解雇を繰り返す東京都の臨時職員制度で、多くの女性が長期間働いても厚生年金に加入できない不安定な状況に置かれているとして、市民団体「ワーキング・ウイメンズ・ネットワーク(WWN)」は今月、「憲法が禁じる性差別」に当たると国連自由権規約委員会へ報告した。議会の女性蔑視やじ問題が海外で波紋を広げているが、都は足元の雇用の面でも国際的に問われそうだ。 (柏崎智子)
 都の臨時職員制度は「一時的な仕事のため」との位置付けで、雇用期間を「原則二カ月以内」と定める。これに対し、WWNが五十代の女性臨時職員から聞き取り調査をしたところ、約七年間にわたり、二カ月の雇用契約を繰り返しながら勤務していた。連続勤務期間は最大六カ月で、一カ月の雇い止め期間を挟んで再び勤務。契約は部署ごとのため、二カ月ごとに職場が替わることが多いという。
 健康保険や厚生年金は、加入要件が「雇用期間が二カ月を超えること」とされており、女性は現在も加入できないまま。有給休暇も各種手当もない。
 仕事はファイリングやパソコン入力など日常業務が大半。課長決裁印を押したこともあり「一時的」とはほど遠いという。周囲の臨時職員はほとんどが女性で、シングルマザーであるなど苦しい事情を抱える人もいたが、大半は健康保険や厚生年金に未加入だという。
 問題は四年前にも都議会で取り上げられ、二十年以上勤務する職員がいるとの指摘も出たが、都側は改善に取り組まなかった。
 都の担当者は取材に「社会保険逃れではない。具体的な仕事の仕方は各部署に任せており、都全体では把握していない」と話す。臨時職員の人数や男女比については不明としているが、総務省の全国調査では、自治体の臨時職員は八割が女性を占める。
 女性臨時職員は取材に「長く働いても何の保障もない。せめて社会保険に加入できる程度の安定した生活がほしい」と話している。WWNは「民間の模範になるべき都が、こうした雇用を続けていることは衝撃だ」と批判する。
 国連の委員会は来月、六年ぶりに日本の人権状況を調査。WWNの報告書は資料となり、委員会が問題と判断すれば政府に是正勧告などを行う。
(東京新聞)

3. ‘The Independent’—「日本の安倍首相は性差別ヤジを謝罪し、『ウィミノミクス』を推進しようとする」

Japan's Prime Minister Shinzo Abe apologises for sexist taunts as he pushes for 'womenomics'
A member of Shinzo Abe's LDP party yelled 'Why don't you get married?' to Ayaka Shiomura as she made an address at the Tokyo Metropolitan Assembly
Elisa Criado
Wednesday, 25 June 2014
Japan’s prime minister Shinzo Abe has apologised a week after a member of his LDP party yelled sexist comments at a fellow politician as she was giving her first speech during a debate at the Tokyo Metropolitan Assembly.
LDP's Akihiro Suzuki had initially denied the claims that he had taken part in the heckling, but after a few days the party member apologised publicly to Your Party’s Ayaka Shiomura for shouting “Why don't you get married?” during her political address. The sexist heckling was caught on tape, with other unclaimed taunts including “Can’t you even bear a child?” Shiomura believes there were many more hecklers in the room, and that their responses to her speech reflect the assembly’s general attitude towards her gender.
"I must admit that it's a very difficult environment for women to work," she told reporters in Tokyo on Tuesday. "Everything is run by the male standard, and naturally, that's the kind of environment that caused the problem."
The prime minister directed his apology about the incident to the male leader of Your Party, Keiichiro Asao, after a parliamentary sitting. Abe did not mention the sexism, but apologised for “the inconvenience” at the Tokyo assembly. Shiomura herself heard about the apology later when she was questioned by journalists, and expressed an interest in hearing the prime minister’s opinion from the horse’s mouth.
Abe apologised to Asao just hours after he posted a blog detailing his mission to remedy gender inequality in the Japanese workforce. Japan stands out amongst the wealthier nations for the extremely low number of women in managing roles, with Japanese women accounting for just 1.1 per cent of executives, compared to 12.6 per cent in the UK, for example. In addition, across all levels of employment, women earn on average 30 per cent less than their male counterparts (in Britain this figure is around 15.7 per cent). “Womenomics”, a term borrowed from a report on Japan’s economy delivered by Goldman Sachs in 1999, is a major component of Shinzo Abe’s reform strategy. It involves harnessing what Abe describes as “Japan’s most underutilised resource: Japanese women.” The prime minister hopes to increase the number of high-ranking female government employees to 30 per cent by the 2020 Tokyo Olympics.
One of the key ways in which the prime minister hopes to nurture “womenomics” is through enabling mothers to transition into the work force more easily. Shiomura received the sexist abuse at a point in her speech when she urged increased public support for women during pregnancy. "I had prepared myself for some heckling, but the kinds of comments that were directed at me were so surprising; a very traditional old-fashioned way of thinking that I didn't expect to hear in this modern age," she told reporters afterwards. Seeking redress for the incident through the official routes, Shiomura felt all doors were barred to her. During a press conference, she called on the other hecklers to volunteer their names, in the hope that this episode will serve to improve the position of women within the Tokyo assembly. "I believe the assembly could successfully implement policies by increasing the number of female lawmakers and listening to their voices," she said.
The Japanese culture has been named as the most masculine in the world, scoring 95 on the Masculinity Index, a scale which runs to a maximum of 120. In comparison, Britain has a score of 66, and Sweden, the lowest-ranking country assessed, scores just 5 on this measure of societal masculinity. Although the social media uproar in Japan in response to the comments directed at Shiomura shows an increasing awareness of Japan’s issue with gender equality, it will not be easily remedied. Akihiro Suzuki, the only heckler who has so far come forward, added to his official apology by saying that he "really hoped she could marry soon, bearing in mind this ongoing trend where women are delaying marriage and having fewer children."
by shin-yamakami16 | 2014-07-05 12:39 | Comments(0)
f0166919_22257100.jpg


 「7月1日火曜日首相官邸前:日本首相アベ・シンゾー政権に抗議する反戦デモ」
A policeman, right, observes as anti-war protesters hold placards and shout slogans against the government of Japanese Prime Minister Shinzo Abe during a rally in front of Abe’s official residence in Tokyo on Tuesday. The Japanese government will press ahead with divisive plans to loosen restrictions on its military despite widespread public anger. (AFP PHOTO/Yoshikazu TSUNOYOSHIKAZU TSUNO/AFP/Getty Images)

                                  山上 真

 7月1日付『ワシントン・ポスト』紙は、「首相官邸前の数千人の抗議デモや焼身自殺事件にも拘らず、安倍政権が従来の憲法解釈を変更して、『集団的自衛権』という概念の下に、海外派兵に道を開く方向に行こうとしているのは、驚くべきことではなく、これまでに米軍との協力体制を強めて、米国海兵隊同様の部隊を創ろうとしていることから見ても、『尖閣』を巡っての中国との対立などを意識したものだ。米国防相ヘーゲル氏は、広範囲に日米共同作戦を展開することが出来て歓迎すると述べている」と伝えているが、愈々日本は,「ヴェトナム」・「イラク」・「アフガン」など、米国が率いた戦争と同様の「間違った戦争」に参戦する危険性が差し迫ったものになった。例えば、日本の石油確保に関わる今度の「イラク」の場合はどうか?   

'The Washington Post'
Checkpoint
Japan flexes its muscles, shifts its defense policy with Pentagon supportー「日本は米国防省の支持の下に筋力を見せ、その防衛政策を変更した」
Checkpoint

BY DAN LAMOTHE July 1 at 4:48 PM

It has been a long, complicated week in Japan. Thousands of people have taken to the street to protest Prime Minister Shinzo Abe’s decision to reinterpret the country’s constitution to allow for the defense of Japanese allies in a concept known as “collective self-defense,” a move away from the internal self-defense model Tokyo has embraced for decades. One man even set himself on fire in protest.

The move by Abe isn’t a surprise, however. The Japanese military has gradually been expanding its capabilities for years, training with U.S.troops in a variety of disciplines. In March, Japanese officials even indicated they wanted to establish a new 3,000-man amphibious force modeled after the U.S. Marine Corps to defend its far-flung islands.

Abe has stressed that the policy change is not designed to draw Japan into unnecessary wars. Rather, he said, it is necessary to protect Japan’s interests.

Japan’s military growth has been fueled by their concerns over the even broader expansion of China’s military. China announced in March that its 2014 military budget would be boosted 12.2 percent to $131.6 billion, stoking fears again about Beijing’s long-term plans.

As noted in this Checkpoint post, China also is locked in a long-time argument with Japan over who owns a string of islands in the East China Sea. In November, China unexpectedly and unilaterally established an air defense identification zone in the region, a show of strength that rattled Japan and other countries in the region. More recently, Japanese and Chinese leaders traded barbs about an incident in which aircraft from the two countries flew uncomfortably close in the ADIZ area.

Defense Secretary Chuck Hagel said in a statement Tuesday that he welcomes Japan’s new defense policy. It will enable their military to engage in a wider range of operations, making the U.S.-Japanese alliance more effective, he said.

“This decision is an important step for Japan as it seeks to make a greater contribution to regional and global peace and security,” he said. “The new policy also complements our ongoing efforts to modernize our alliance through the revision of our bilateral guidelines for defense cooperation.”

Japan’s defense minister, Itsunori Onodera, will be visiting Washington next week, Hagel said. The issue is certain to come up then.


仏 'Le Figaro'

Le Japon n'exclut plus d'utiliser ses forces arméesー「日本はもはや軍隊使用を排除しない」
HOME ACTUALITE INTERNATIONAL
Par Alain Barluet Publié le 02/07/2014 à 19:29

f0166919_753711.jpg


Une « réinterprétation » de la Constitution pacifiste permettra à Tokyo de mener des opérations militaires pour aider un allié.ー「平和憲法の『解釈変更』によって東京は同盟国を助ける為に軍事作戦が可能になる」

La «révolution silencieuse» du Japon se poursuit avec un sérieux infléchissement de sa Constitution pacifiste, adoptée en 1947 pour tirer un trait sur les années de guerre et d'expansionnisme nippon en Asie. Le gouvernement du premier ministre Shinzo Abe a annoncé mardi qu'une nouvelle interprétation de la charte fondamentale permettra au pays d'exercer son droit à l'«autodéfense collective». En clair, les troupes nipponnes pourront venir à la rescousse, si un des ses alliés proches est attaqué. Cela, sous certaines conditions, si «un danger pressant et réel menace la sécurité» de l'Archipel ou la liberté de ses habitants et si aucune solution alternative à la force n'est possible.
L'article 9 de la Constitution par lequel le Japon «renonce à la guerre» et qui proscrit «à jamais le maintien de forces terrestres, navales ou aériennes» n'est pas révisé mais «réinterprété». Un distinguo qui traduit un tournant «à la japonaise», peut-être le plus important depuis la création des «forces d'autodéfense» (FAD), un terme cache-sexe pour désigner une des armées les plus puissantes d'Asie (240.000 hommes, 300 avions de combat, 500 chars) mais cantonnée depuis 60 ans à un rôle purement défensif.
«Un jour de honte»

Déterminant pour expliquer cette initiative, le contexte de montée des périls, en mer de Chine avec l'affirmation militaire de Pékin, et dans la péninsule coréenne, permet de mieux comprendre les nouvelles marges de manœuvre de l'armée nipponne. «Dans l'hypothèse, certes assez peu probable, où un navire américain, accompagné par un bateau de son allié nippon, est attaqué par la Chine, le Japon n'est théoriquement pas en droit de riposter», explique Valérie Niquet, maître de recherche à la Fondation pour la recherche stratégique (FRS). Jusqu'à présent, Tokyo ne peut utiliser ses défenses antimissiles, dans le cas d'un tir balistique nord-coréen visant les États-Unis. Dorénavant aussi, le Japon devrait être plus facilement en mesure d'intervenir avec des troupes dans le cadre de missions de l'ONU ainsi que dans la «zone grise» des conflits de faible ampleur. L'initiative a été saluée à Washington, soucieux des ambitions de la Chine et désireux de voir ses alliés asiatiques se prendre davantage en main, financièrement et militairement.

« Shinzo Abe a toujours estimé que la Constitution était antijaponaise, parce qu'imposée par les États-Unis »ー「アベ・シンゾーは憲法が米国によって押し付けられたから反日的なものだと常に看做していた」

Robert Dujarric, chercheur à l'université Temple de Tokyo
Le volontarisme de Shinzo Abe a été déterminant dans cet aggiornamento de la défense nipponne. Résolument ancré dans le camp nationaliste, le premier ministre nourrit son projet depuis son premier mandat de chef du gouvernement (2006-2007). Sous sa houlette, Tokyo a levé, fin 2013, des restrictions sur les exportations d'armement. «Shinzo Abe a toujours estimé que la Constitution était antijaponaise, parce qu'imposée par les États-Unis» après la Seconde Guerre mondiale, explique Robert Dujarric, chercheur à l'université Temple de Tokyo. Pour promouvoir sa politique de défense «proactive», il aurait même souhaité aller jusqu'à une révision en bonne et due forme de la Constitution - et ne désespère sans doute pas d'y parvenir un jour. Une telle modification aurait toutefois nécessité le vote d'un amendement difficile à obtenir à la Diète. M. Abe a dû en effet tenir compte d'objections au sein de son propre parti, le Parti libéral démocrate et de ses alliés bouddhistes du Komeito.
Même si les mentalités évoluent, les Japonais demeurent profondément attachés à leur Constitution pacifiste: 50 % se disent hostiles au projet gouvernemental, selon un sondage publié lundi par le quotidien Nikkei. «Un jour de honte», a titré l'Asahi Shimbun, classé «à gauche», tandis que plusieurs milliers de personnes ont manifesté, deux soirs de suite, devant la résidence du premier ministre à Tokyo. Se voulant rassurant, ce dernier a déclaré que le Japon ne serait «jamais plus» un pays belliciste. Les réactions les plus sonores sont venues de Pékin et, dans une moindre mesure, de Séoul.


'The New York Times' 7月2日付『社説』
EDITORIAL

Japan and the Limits of Military Powerー「日本と軍事力の限界」

By THE EDITORIAL BOARDJULY 2, 2014

Prime Minister Shinzo Abe has disturbed many in Japan and increased anxiety in Asia by reinterpreting his country’s pacifist postwar Constitution so that the military can play a more assertive role than it has since World War II. While a shift in Japan’s military role was never going to be readily accepted by many, Mr. Abe’s nationalist politics makes this change even harder to swallow in a region that needs to reduce tension.ー「アベ・シンゾー首相は、第二次大戦以来初めて軍隊がより専横的に振舞える様に、日本の戦後平和憲法の解釈変更をすることによって、日本の多くの人々を悩ませ、アジアの人々の懸念を増大させている。日本の軍事的役割の変更は決して直ぐには多くの人々によって受容されていないのであるが、アベ氏の国家主義的政治は、緊張を和らげることが必要な地域に於いて、この変化をなお一層呑込むことが難しくしている」

It is difficult to overstate the significance of what Mr. Abe has done. Since 1947, Japan’s Constitution, written and imposed by the American Army, has permitted the military, known as the Self-Defense Forces, to engage only in self-defense. That meant the large and technologically advanced armed forces was barred from “collective self-defense” — aiding friendly countries under attack — and thus was far more constrained than those of other nations.

With the reinterpretation, Japan’s military would still face restrictions on what it could do, but it would be allowed for the first time, for example, to help defend an American ship under attack, destroy a North Korean missile heading toward the United States or play a larger role in United Nations peacekeeping operations.

Mr. Abe has long argued for changing the Constitution on the grounds that Japan should assert itself as a “normal” country, freed of postwar constraints imposed as a consequence of its wartime atrocities and defeat. He now has another argument for expanding the military’s role: Japan, the world’s third-largest economy after the United States and China, needs to be a fuller partner with the United States in countering China as it increasingly challenges the conflicting claims of Japan and other countries in the South China and East Asia Seas. Washington has long urged Tokyo to assume more of the regional security burden.

What stood in Mr. Abe’s way was Article 9 of the Constitution. It says the Japanese people “forever renounce war as a sovereign right of the nation and the threat or use of force as means of settling international disputes.” Any change should have required a constitutional revision, which would mean winning two-thirds approval in both houses of Parliament, followed by a referendum. Instead, Mr. Abe circumvented that process by having his government reinterpret the Constitution.

This is not the first time Japanese leaders have gone this route. Past governments have reinterpreted the Constitution to allow the existence of a standing military and permit noncombat missions abroad. But this step goes further.

The prospect of altering Japan’s military’s role is controversial as well as consequential, with many Japanese citizens voicing fears about being dragged into foreign entanglements. Several polls showed that 50 percent of all respondents opposed the reinterpretation; in recent days, thousands of people have protested in front of the prime minister’s residence.

Although some countries, like the Philippines, endorsed Japan’s move, China and South Korea, which suffered greatly from Japan’s aggression, are wary about how Japan might exercise this new authority. While they share blame for the current tensions with Japan, Mr. Abe is fueling their fear and mistrust with his appeal to right-wing nationalists and their abhorrent historical revisionism. For instance, he unnecessarily reopened the politically charged issue of the Japanese military’s use of Korean women as sex slaves during World War II, though his government’s recent report acknowledged the abuses. Still, the South Koreans have reacted with outrage.

The Japanese Parliament must still clear legal barriers to the constitutional reinterpretation by revising more than a dozen laws, which could take months. Mr. Abe’s governing coalition has a comfortable majority in both houses, and the revisions are expected to pass. Even so, there is time for citizens to be heard through their elected representatives. It is fair for them to ask Mr. Abe to prove that the shift “is not going to change Japan into a country that wages wars.”


                                 (2014.07.02)

                      <追記>
1. 7月3日付『東京新聞』より
松阪市長「集団的自衛権は違憲」 確認求め提訴へ
2014年7月3日 12時11分
 三重県松阪市の山中光茂市長(38)は3日、集団的自衛権行使を容認する1日の閣議決定は、国民の平和的生存権を保障する憲法に反するとして、違憲確認を求めて提訴する方針を明らかにした。
 山中市長は共同通信の取材に「違憲状態を確認し、ただすための活動を考えている」と話した。
 山中市長は衆議院議員秘書、三重県議などを経て、2009年1月に当時全国最年少で松阪市長に初当選。13年に再選され、現在は2期目。

 7月3日付『朝日新聞』より
解釈改憲、違憲訴訟視野に団体結成へ 三重・松阪市長
2014年7月3日13時38分
 三重県松阪市の山中光茂市長が3日、記者会見し、集団的自衛権行使を認める閣議決定について、違憲確認訴訟を視野に入れた市民団体結成を目指すことを明らかにした。団体名は「ピースウイング」(仮称)とし、1カ月以内に同市で発起集会を開きたいという。

 山中市長は会見で「憲法の原点は武力による紛争抑止ではなく、徹底した平和主義。愚かな為政者による解釈変更は許されない」としたうえで、「全国から広く賛同者を募り、シンポジウムなどを通じ閣議決定の違憲性を訴えていきたい」と述べた。親交のある首長らにも協力を呼びかけているという。

 また、「憲法の平和的生存権への侵害を根拠に、違憲確認や国家賠償請求の集団訴訟も視野に入れたい」と話した。


<写真> The Washington Post, Le Figaro
by shin-yamakami16 | 2014-07-02 23:19 | Comments(1)
f0166919_0135739.jpg


                 ジハディスト ISIS


アルカイダ・サダム派(バース党)連合「復讐」戦からイラク「三分裂」中東戦争へ

                            山上 真
 
  6月29日(日)の昼、偶々net放送で ’The Voice of Russia’ の討論番組を聴いていたところ、最近のイラク情勢に話が移り、英国人らしいコメンテイターの一人が「イラク戦争以来、300万人のイラク人が死んで居り、その責任は戦争を始めたブッシュ・ブレアの二人に在る。彼らは戦犯として裁かれるべきだ」と強い口調で述べていた。この番組がロシア放送のものであることを考慮に入れても、未だにイラク参戦の当事者に対する世界的な厳しい批判は、全く跡を絶たないことを如実に示している。

f0166919_0182472.jpg


      2003年米国ブッシュと共に「イラク侵攻」を行ったトニー・ブレア

 事実、ごく最近の英国世論でも、「サダム・フセインが大量破壊兵器を使って英国を攻撃しようとしている」という真っ赤な嘘に基づいて「イラク参戦」を行い、約百名の英国兵を死なせたブレア元首相に対する批判は、今度のイラク国内での「混沌状況」に際して、再び燃え盛り始めている。

f0166919_0215691.jpg


     2003年英国下院で徹底した「反戦演説」を行ったジョージ・ギャロウェー

 例えば、6月23日の英国TV 局 ’Channel 4’ HP上のビデオ討論会では、キャスター・スノウ氏を司会者として、「反戦議員」ジョージ・ギャロウェー氏と、ブレア元首相顧問John McTernan 氏を合い戦わせ、スノウ氏が「特使としてのブレア氏はガザ地区にたった一度しか足を踏み入れていない」ことなどを指摘するなど、ブレア氏に対する容赦ない批判を展開しており、同氏が国連「中東特使」の任に相応しくなく辞職するべきと結論づけている。

'The Channel 4'
23 JUNE 2014 Should Tony Blair be sacked as Middle East envoy? – video As a campaign demands Tony Blair be removed from his role as Middle East envoy, Jon Snow asks Respect MP George Galloway and Blair's former special adviser John McTernan - should he stay or go?
 

f0166919_0255415.png


            「国連中東特使」トニー・ブレアの「冒険」


  更に『ガーディアン』紙は、「トニー・ブレアは中東での利害矛盾行為で咎められる」との見出し記事で、同氏が「最近のイラクでの血腥い危機と2003年開戦との関連で名前を挙げられる中、彼の『中東特使』としての仕事が、個人的ブジネス拡大に結びついているケースが証拠立てられ、特使を辞任することを求める声が高まっている」としている。

'The Guardian'
Tony Blair accused of conflict of interests in Middle East
Critics unite to demand his sacking as Quartet's envoy as evidence emerges of his private business interests expanding in region
Ian Black and Patrick Kingsley

The Guardian, Friday 27 June 2014 19.39 BST

Tony Blair. Rumours are circulating in London and Cairo of plans by Blair to advise the Egyptian government under President Abdel Fatah al-Sisi. Photograph: John Alex Maguire/Rex Features
Iraq's latest bloody crisis and its links to the 2003 war brought Tony Blair back into the headlines this week, along with calls for him to step down as a Middle East peace envoy – but new evidence has emerged that his private business interests in the ever-volatile region are expanding. —以下原文<参考資料1 >
 
f0166919_0305177.jpg


             
 今イラクを大混乱に突き落としているISIS が軍事行動を目立たせたのは、この6月初めからであり、シリア・アサド政権との対峙を一旦方向転換させる形でイラク・マリキ政権への攻勢を急激に開始した。瞬く間にイラク北部モスルを陥落させ、次いで油田都市キルクークを抑え、南下してティクリートを占拠し、6月中旬には、イラク最大の石油精製基地バイジを制圧した。更には、主力がイラク首都バグダッドの北80キロのバクバに迫る一方、イラク西部の諸都市を支配下に置き、イラク電力の10%を供給するアンバール・Hadithaダムを占拠したとされる。そしてこの数日、バグダッド南部バビロンなどで政府軍・シーア派民兵と戦闘を交わし,双方に数十名の死傷者を出しているという。
 全体的にISIS の進軍方向をみると、直接的に北から首都バグダッドに乗り込もうとするのでなく、じわじわと包囲網を縮めて行く作戦の様に見られる。


f0166919_0345215.jpg



f0166919_0353329.jpg



 この間にISIS は政府軍関係者や、サダム・フセインに死刑判決を下した
裁判長を捕らえて、160人以上の残虐な処刑を行ったことが、米軍や国際人権団体 (Human Rights Watch) の諸情報から確認された。また、敗走した「政府軍」は主力部隊がほぼ解体し、ISIS に抗するマリキ政権は、米軍による爆撃と、シーア派民兵の組織化しか残されていない模様だ。

ISIS の電撃的とも言える進軍に伴って、世界的な石油価格高騰が既に始まっているのは、ご承知の通りだ。昨年1バレル117ドルだった原油は,今や125ドル近辺にまで値上がりしているという。いずれ、150ドルにまで達すると言われている。諸物価への影響は量り知れない。

f0166919_0315437.jpg


             ISIS 指導者 Abu Bakr al-Baghdadi

 そもそもISISとはどういう組織勢力かということについては、様々な説明が為されているが、BBC HPに依れば「イラク-シリア・イスラム国」を名乗り、イラク・サマラ出身のAbu Bakr al-Baghdadi によって2013年4月に組織された、アルカイダ系の過激派イスラム武装集団である。
 Baghdadi は、2003年米・英によるイラク進攻直後に創られた反米武装組織に加わったとされる。
 これまでシリアで「反アサド」武装勢力の主力部隊として戦ってきたが、アサド軍の優勢が顕著になるに及んで、イラク・マリキ政権打倒に力点を移したようだ。
 ISIS がイラクでの作戦に本腰を入れ、各地に進軍するにつれて、サダム・フセインを支持していたバース党残党・民衆などが次々と加わり、隊列は強大化して行ったようだ。


f0166919_0384287.jpg



f0166919_040622.jpg


               ISIS が占拠したバイジ精油基地

 6月20日付『ニューヨーク・タイムズ』紙は、ISIS の資金確保の巧みさについて、「イラク反政府軍は前進すると同時に、富を刈り取っている」’Iraq Insurgents Reaping Wealth as They Advance’ という長文記事を掲載し、次の様に述べている。

 「モスルでは、アルカイダ方式の反政府作戦中に、戦利品として5機の米国製ヘリを手に入れた」

 「斬首に依る捕虜処刑などの残虐なイメージを自ら暴露しながらも、彼らはソーシャル・メディアや巧妙な財政戦略を駆使して、資金集めを行っている。モスルでは、中央銀行から4億ドルを接収し、他の銀行の金庫を空にした」

「バグダッドとモスルの中間にあるバイジ精油所では、従業員家族と取引を行い、ISIS が政権奪取後に製油所を直ぐに運営出来るようにしている」

 「イラク北部一帯では、トラックに対して一台当り200ドルの通行税を課して、通行安全を保障している」

ISIS はこの他、金銭強要・誘拐・窃盗・密輸など、諸々の犯罪行為で巨額の自己資金を作っているということだ。

 昨日6月29日、ISIS はシリア・イラクでの「イスラム国」建設宣言を出した。

 今後のイラク情勢がどのように展開して行くかということについて、様々な見解が示されているが、いずれも悲観的なものだ。最も楽観的に見ても、イラクが、南部シーア派支配地域、西部・中央部スンニ派地域・北東部クルド地域の三分割となる可能性が指摘されている。勿論最悪のシナリオは、北西部から南部を含む全域がスンニ派支配となることだ。それでOPEC第二位の産出量を誇るイラク石油が止まる事態になれば、世界経済に深刻な打撃を及ぼすことは間違いない。
 
f0166919_924021.jpg


        米国や身内から辞任を求められ,窮地に立つマリキ首相と閣僚

 オバマ大統領は,マリキ政権に対してスンニ派を含む「全民族和合」国家を造る様に求めてきたが、結局シーア派単独統治に陥り今度の分裂事態を招くことになったとして、政権の求める大規模「軍事介入」を避ける態度を示しており、現段階では300人程の軍事顧問団と無人機 ’drone’ を配置・偵察行動に留めている。

f0166919_204337.jpg


    「誤爆」で世界各地・多数の死傷者を出している米国無人機 'drone'
 
f0166919_049529.jpg


                ロシア・スホイ戦闘機

 しかし、マリキ政権がロシアから中古スホイ30・ジェット戦闘機やヘリなどを導入し始めていることから、ロシアへの対抗上、本格的な政権側支援に動き出さざるを得ないのではないだろうか。米国内世論は圧倒的に「反戦ムード」が強いのであるが。
 英国キャメロン政権は、「ISIS ・テロ」など英国本土への危険性を危惧しているものの、今のところ、軍事介入の意図は無いようだ。

 両国とも、ブッシュ・ブレアの犯した大失敗の「遺産」とも言える今度の事態の「深刻さ」を未だに測りかねて、茫然自失の体ではないか。あらためて、国際問題を解決する手段としての「戦争」の空しさに思いを致すばかりだ。
(2014.07.01)

 <写真> The Guardian, The Independent, The Telegraph, The Washington Post, The New York Times, Le Monde, BBC News, Channel 4
 

                    <追記>
1. 今朝(7月1日)8時の'BBC World' ニュースが国連発表の情報として伝える所に依ると、戦乱のイラクでは6月中だけで2,400人が死亡したという。
オバマ政権は、イラクに更に200人の兵士を派遣することに決めたということで、これまで合わせて775人の兵士をクエートなどの基地から派遣したということだ。ー'The Washington Post'
戦況については、ティクリートへの政府軍「進軍」は後退していないものの、遅々たるものの様だ。バグダッド北西部 Samarra では、ISIS軍の砲撃を受けてシーア派寺院が被害を蒙り、死者が6人出たという。ー'The New York Times'  (2014.07.01)

f0166919_2029171.jpg


2. 7月1日付『ニューヨーク・タイムズ』紙は、'After Retreat, Iraqi Soldiers Fault Officers'ー「敗走後、イラク兵士は上官たちを非難する」という見出しで、ISIS 進軍を前にしてイラク政府軍「解体」の真相の一端を暴露している。それに依れば、イラク兵たちの士気は高かったのに、灼熱のシリア国境・陣地で、水も食べ物も無い状態に置かれていたという。今はイラク南西部城址'Al-Ukhaidir fortress' 回廊で無為に体を横たえている元兵士たちは、記者に対して,口々に上官たちの「作戦ミスや無能さ、そして裏切り行為」を訴えていたということだ。  (2014.07.02)
'THe New York Times'
AIN AL-TAMR, Iraq — The forlorn scenes in the ancient Al-Ukhaidir fortress tell of a government force in deep disarray. Flies circle beneath its high ceilings, above dozens of demoralized men who pass the day sleeping on dusty stone floors.
Until late June, this eighth-century redoubt in the Shiite south of Iraq had been a tourist and heritage site. Now the remnants of the Ninth Brigade find shelter within its walls.
These men have no pressing duties, even at a time of Iraq’s grave need. Instead, more than 300 miles from posts they had been ordered to defend, they huddled around visitors to describe an embarrassing retreat.
“We were sold, it was a sellout,” said one of the enlisted men, as a crowd of his fellow guards nodded in agreement. “Everyone here was willing to fight.”
The account of the Ninth Brigade of Iraq’s border guards, confirmed by an official who witnessed many of the events, is a portrait of generals unfit to lead in war and of mismanagement, incompetence and ultimately treachery under the patronage of Prime Minister Nuri Kamal al-Maliki.  <後略>


                 <参考資料>
1. 'The Guardian'

Tony Blair accused of conflict of interests in Middle East
Critics unite to demand his sacking as Quartet's envoy as evidence emerges of his private business interests expanding in region
Ian Black and Patrick Kingsley

Tony Blair. Rumours are circulating in London and Cairo of plans by Blair to advise the Egyptian government under President Abdel Fatah al-Sisi. Photograph: John Alex Maguire/Rex Features
Iraq's latest bloody crisis and its links to the 2003 war brought Tony Blair back into the headlines this week, along with calls for him to step down as a Middle East peace envoy – but new evidence has emerged that his private business interests in the ever-volatile region are expanding.
Aides to the former prime minister confirmed that he was actively considering opening an office in Abu Dhabi, capital of the United Arab Emirates, which is in the frontline of the struggle against political Islam. But a spokesperson denied suggestions by a leading Arab economist that he was being considered for a job advising Oman on its long-term development, after his controversial £27m consultancy project for the Kuwaiti government in recent years.
Retired diplomats and political enemies united to demand Blair be sacked as the envoy of the Quartet – the UN, US, Russia and EU – after achieving little to promote Israeli-Palestinian peace in seven years.
Blair's Middle Eastern activities cause some irritation in Whitehall, where officials say they are not always aware of what he is doing and exactly who he is representing in meetings abroad – even though he is routinely briefed by British embassies. "He moves in mysterious ways," quipped one senior figure.
"The Blair organisation is like a sort of government with different departments doing different things," an ex-employee said. "His office is run on Downing Street lines. It's like he's never not been PM."
<後略>

2. 'The Guardian' —「ISISによる処刑地が衛星画像で暴露されたと人権団体が主張」
Isis execution site revealed by satellite images, claims human rights group
Grisly photos and satellite images provide evidence of 'horrible war crime' in which at least 160 died, says Human Rights Watch
Associated Press in Baghdad
theguardian.com, Friday 27 June 2014 09.31 BST

Human Right Watch map that appears to show an Isis execution site near Tikrit. Photograph: Human Rights Watch
Iraqi insurgents executed at least 160 captives earlier this month in the northern city of Tikrit, Human Rights Watch has said, citing an analysis of satellite imagery and grisly photographs released by the militants.
The US-based group said militants from the Islamic State of Iraq and the Levant (Isis) killed between 160 and 190 men in two locations in Tikrit between 11 and 14 June.
"The number of victims may well be much higher, but the difficulty of locating bodies and accessing the area has prevented a full investigation," it said.
After overrunning large swaths of northern Iraq and capturing the cities of Mosul and Tikrit earlier this month, the Islamic extremist group posted graphic photos on a militant website that appeared to show fighters loading dozens of captured soldiers on to flatbed trucks before forcing them to lie in a shallow ditch with their hands tied behind their backs. A final set of photos shows what appear to be dead bodies.
"The photos and satellite images from Tikrit provide strong evidence of a horrible war crime that needs further investigation," Peter Bouckaert, emergencies director at Human Rights Watch, said in a statement. The militants "apparently executed at the very least 160 people in Tikrit".
<後略>

3. 'The Telegraph' —「イラクでの混乱が国際石油市場を呑込む恐れ」
Turmoil in Iraq could engulf global oil market
The safety of Iraq’s oil-producing capacity, and the global energy market as a whole, is under threat from the Isis insurgency
By Liam Halligan
6:30PM BST 21 Jun 2014
I’ve been reading A Line in the Sand, a riveting book by James Barr. It’s about the incredible manner in which the British and the French re-made the map of the Middle East during and after the First World War.
Barr tells a sordid tale of hubris and eye-popping political skulduggery, as two colonial powers cooked up the Sykes-Picot Agreement of 1916, dividing Le Moyen Orient along a line drawn from the Mediterranean to the Persian frontier.
This book is vital reading, not only for the author’s gripping portrayal of high politics, intrigue and espionage, involving the likes of Lawrence of Arabia, Churchill and De Gaulle. The story also has deep contemporary relevance. For the Middle East’s colonial boundaries now look under severe threat, as the region is convulsed by a renewed outbreak of intra-Islamic conflict.
Over the last fortnight, the Sunni extremist group Islamic State of Iraq and Syria (Isis) has made jaw-dropping advances across Iraq. Isis now holds large parts of the country’s central and northern regions, including Mosul, the second-biggest city, and Saddam Hussein’s home town of Tikrit.
Since splitting from al-Qaeda in 2011, Isis has operated on both sides of the Syrian-Iraqi border. If the World Cup wasn’t on, and it wasn’t the height of summer, this militia group’s activities would be dominating our news agenda to a far greater extent than they are.
Having fought President Assad’s Alawites, Isis is now focused on Prime Minister Nouri al-Maliki’s Shiite Iraqi government. The stated aim of Isis is to establish an Islamic Caliphate from eastern Syria and across western and central Iraq, wiping what remains of Sykes-Picot off the map.
Perhaps the oil price will force us to confront what’s really happening in the Middle East. Brent crude hit almost $116 a barrel on Thursday, its highest level since September 2013. Prices are up 10pc over the last fortnight, since this new insurgency kicked-off, with crude steadily approaching the $120-$125 danger zone.
At that level, oil starts to impose serious economic damage on the major energy importers. Over the last half century, pretty much every oil price spike has been followed, relatively quickly, by a recession in the Western world.
More recently, a related pattern has emerged. In 2011 and again in 2012, it was the rise of oil to around $125 that triggered a return to “risk off” and a significant downward correction of equity market.
What we’re now seeing is precisely what financial analysts feared during last summer’s Syrian crisis.
The concern then was that a US air strike would cause massive upheaval, with fighting spreading from Syria, which produces a mere 56,000 barrels of oil daily, to Iraq, which back then pumped a very sizeable 3.1m — or 3.7pc of global production.
That’s exactly what has happened — even though the air strike was called off. Last year prices rose from around $108 to $117 and, so far, the current response has been roughly the same. In that sense, the market’s response to these Iraqi fireworks has been relatively subdued. One reason is that the oil exports from the region which has seen most of the fighting, northern Iraq, has anyway been offline since earlier this year, due to a damaged pipeline to Turkey. Those losses to global commodity markets were already priced in.
<後略>

4. 'Le Monde' —「イラクでのISIS を強化しているこの雑多な同盟」
Ces alliances hétéroclites qui renforcent l'EIIL en Irak
Le Monde.fr | 20.06.2014 à 10h49 • Mis à jour le 20.06.2014 à 13h25 |
Par Cécile Hennion
Depuis la prise de Mossoul, le 10 juin, et durant la course effrénée qui l'a mené jusqu'aux faubourgs de Bagdad, l'Etat islamique en Irak et au Levant (EIIL) n'a pas seulement accumulé les victoires, il a aussi grossi ses rangs. Selon l'un de ses porte-parole, « 12 000 Irakiens » auraient ainsi été recrutés sous l'étendard noir du djihad. Ses troupes pourraient compter 20 000 combattants, selon des estimations hautes.
L'effet de surprise dont l'EIIL a bénéficié au début de son offensive, le 6 juin, et la relative attraction que celui-ci semble exercer sur la population sunnite déforment la perception qu'on peut avoir de la puissance de ce groupe. L'Etat islamique, qu'on a vu se mettre en scène dans des vidéos ultraviolentes et dont les combattants sont invariablement dépeints par le premier ministre irakien, Nouri Al-Maliki, comme « une horde de terroristes », n'est finalement que le visage terrifiant et ultramédiatique d'une large coalition sunnite mêlant de nombreux groupes aux idéologies diverses.
Lire le décryptage : Irak : comment les djihadistes d'EIIL manipulent leurs photos

Les nostalgiques de Saddam Hussein, anciens officiers baasistes
Cet assemblage hétéroclite peut se diviser en quatre catégories, dont la première rassemble des anciens officiers baasistes de l'armée de Saddam Hussein, constitués en groupes armés dans le sillon de l'invasion américaine de 2003 et qui n'ont, depuis, jamais rendu les armes. Ces nostalgiques du raïs déchu considèrent illégitimes les nouvelles autorités de Bagdad et sont restés actifs, même après le rapatriement des derniers soldats américains par Barack Obama, en décembre 2011.
<後略>
by shin-yamakami16 | 2014-07-01 00:43 | Comments(0)