世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

<   2014年 08月 ( 2 )   > この月の画像一覧

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       ISIS によって間もなく処刑される恐れのある Steven Sotloff 氏 ー 9月2日、J. Foley 氏と同様に、「斬首・処刑」された。


悪しき過去の二「遺産」に苦悶する米国民:「人種差別」意識と「イラク戦争」

                                 山上 真

 この8月、米国中央部Missouri 州Ferguson で起きた警官による黒人少年射殺事件と、その後の経緯は、米国の「悪しきlegacy (遺産)」としての「人種差別」問題を新たにクローズ・アップさせることになり、イラク問題など「外患」に忙殺されるオバマ政権を、更に「内憂」でも苦境に陥れる趣を呈している。
 
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          白人警官に「無抵抗」で射殺された Michael Brown

 ことの発端は、白人警官が大通りの車道を歩いていた18歳の「巨漢」黒人少年Michael Brown に対して、歩道を歩くように注意したが、少年は言う事を聞かず、そのまま逃げようとしたものだが、厳しい警告を耳にして一旦立ち止まって振り返り、両手を挙げたのに対して、「頭に来ていた」警官が真正面から少年に複数の弾丸を撃ち込んだということの様である。

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 当初、警官は、少年がナイフを振り回すなど、危険な抵抗をした為、やむを得ず銃を使ったと述べたが、その近辺に居合わせた人々の証言では、Michael は全く抵抗していなかったということだ。しかも不思議なことに、遺体は数時間も現場に横たわっていたという。

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       Michael Brown の受けた銃創:頭部・右半身に集中している         

 Michael の遺族の求めで行われた遺体検証で、少なくとも6発もの弾丸が頭部や手足、胸部に打ち込まれていたことが判明し、誰もが「只ならぬ」事件であることを感じ取った。どう見ても、白人警官の「人種差別」的対応が、この事件の核心にあることは明白であった。

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 事件直後から始まっていた数千人規模の「反ポリス」抗議デモは、Ferguson での一部暴動化した激しい運動から、アトランタやニューヨークなどの「平穏なデモ」へと拡大しつつある。基本的要求は、「過剰行動」を採った警官を逮捕することであるが、市や州当局は、「正当防衛」を主張して、それを拒んでいる。

 抗議運動の急激な高まりを受けて,オバマ政権はNatinal Guard (州兵)をFerguson に派遣したが、黒人を中心とする市民の抵抗は弱まることはなかった。

 Ferguson市(人口約21,000人)は近年急速に人口構成が白人系から黒人系市民へと転換しており、現在7割が黒人だが、同市警察の 約40人の警官は殆どが白人で、黒人は4人しかいないという。

 更に、8月19日にもFerguson近くSt. Louis 市北西部の食料品店で、23歳の「異常に興奮した」黒人男性がナイフを振り回したのに対して,警官が警告後に更に抵抗を受けて発砲し、射殺したという事件が発生している。この新たな発砲事件は、Michael Brown 事件直後のことだけに、激しい抗議運動に油を注ぐ結果になった様だ。

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 国民に対して「平静な対応」を訴えるばかりであったオバマ大統領は、事実関係が民衆側と警察側で全く対立している事態に対処するべく、8月21日に漸く司法長官Eric Holder 氏を現地 Ferguson に派遣して、被害者少年父母や関係者と面談し、事実関係を明らかにしようとしている。

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            現地警官を励ます Eric Holder 司法長官

 Eric Holder 氏は米国最初の黒人系司法長官だけに、「偏見抜き」の公正な判断・処置が期待され得るが、一方では白人社会の「根強い抵抗」が予想される訳で、事の成り行きが注目される。

 これ迄の所、警察・州兵との衝突で、市民デモ隊の側に、射撃に因る負傷者
2人、逮捕者約40人を出している。司法長官の現地派遣に依り、現在はやや沈静化している様に見える。州兵も引き上げ始めているという。しかし、当の警官の「逮捕」と公正な裁判が無ければ、問題は再燃するのが必至だ。

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           警官隊の催涙ガスを受けて手当される女性

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      8月17日ニューヨーク'Staten Island' での「人種差別」反対・抗議デモ

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           市警察当局に対して「真実を求める」


 因に過去に起こった、人種差別に起因する「暴動」事件の典型的なものは、「ロサンゼルス暴動」であるが、これは1992年4月末から5月頭にかけて、*ロドニー・キング事件に対する白人警察官への無罪評決をきっかけとしたものだ。
 この事件は突如起こったかのような印象で日本では報道されることが多かったが、その潜在的要因として、ロサンゼルスにおける人種間の緊張の高まりが挙げられる。アフリカ系アメリカ人の高い失業率、ロサンゼルス市警察(以下「LA市警」)による黒人への恒常的な圧力、韓国人店主による黒人少女(ラターシャ・ハーリンズ)射殺事件とその判決に対する不満などが重なり、重層的な怒りがサウスセントラル地区の黒人社会に渦巻いていた。そこにロドニー・キング事件のLA市警警官に対して無罪評決が下されたことが引き金となって、黒人社会の怒りが一気に噴出して起きた事件である。
 暴動による被害は死者53人、負傷者約2,000人を出し、放火件数は3,600件、崩壊した建物は1,100件にも達した。被害総額は8億ドルとも10億ドルともいわれる。この事件での逮捕者は約1万人にものぼり、そのうち42%が黒人、44%がヒスパニック系、そして9%の白人と2%のその他の人種が含まれていた。
<注>*ロドニー・キング事件
1991年3月3日、黒人男性ロドニー・キングがレイクビューテラス付近でスピード違反を犯し、LA市警によって逮捕された。その際、20人にものぼる白人警察官が彼を車から引きずり出して、装備のトンファーバトンやマグライトで殴打、足蹴にするなどの暴行を加えた。たまたま近隣住民が持っていたビデオカメラでこの様子を撮影しており、この映像が全米で報道され黒人たちの激しい憤りを招いた。—Wikipedia

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          ISIS 捕虜James Foley 氏と「英国訛り」ジハディスト


 最近の出来事の中で、このVideo 映像ほど、世界中を震撼させたものは無かっただろう。赤い衣装を着させられて、間もなく「斬首」処刑された米国人、そして、黒覆面の処刑人「ジハディスト」共に、’ "real killer'' is America’ 「真の殺人者は米国」として、米国の「イラク爆撃」を激しく弾劾する演説をしているのである。更には、もう一人の米国人捕虜を映像で示し、「もし米国がイラクでの爆撃を続けるならば、この人物も次に処刑される」という「身も凍る様な」威嚇を行った。

 そのジハディストの話す英語訛りから、彼がロンドン辺り出身の英国人ではないかと推察されるに至って、国際的な波紋は一層大きなものになった。特に英国の反響は甚だしく、首相キャメロン氏は英国南部コーンウォールでの休暇を半ばで打ち切って、ダウニング街の首相官邸に戻り、対応策協議に乗り出した。

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                 英国キャメロン首相

 最近では、イスラム過激派に英国人だけでも約500人など、欧米諸国出身の若者たちが二千人規模で参加していることが確認されており、今度の事件も、その事実を裏付けることになった。

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              在りし日のJames Foley 氏

 名の知られたジャーナリスト James Foley 氏は、2012年11月22日、「シリア内戦」取材中に シリア北西部トルコ国境近くでイスラム過激派ISIS に捕えられた。彼は当時、米国通信社 'GlobalPost’ の仕事をしていた。

 米国報道官は当初、このヴィデオ映像の「信憑性を調べる」と述べて、一旦「衝撃を緩和する」意図を示したが、間もなくオバマ大統領は、その事実を認め、ジハディストたちの「残忍さと良心不在」を、深刻な表情を浮かべ乍ら非難した。

 英国『テレグラフ』紙(8月20日付)に依ると、「次の受刑者」として紹介されている米国人フリーランス・ジャーナリストSteven Sotloff 氏(31歳)の家族は、オバマ大統領に対して、「あらゆる必要な手段を尽くしてSteven の救命を図る」ことを求める請願書を「ホワイト・ハウス」Websiteに提出したという。この反響は大きく、数時間の内に3,000の同意署名が集まったということだ。

 未だこの「請願書」の行方は分からないが、現段階でオバマ大統領はこれまでの方針を変えることなく、米空軍はイラク北部でのISIS拠点を対象にした空爆を続けている。この儘だと、次の処刑者が出ることは避けられないだろう。現在 ISISの欧米系捕虜は約20人居ると推定されている。

 米国政権にとって、「イラク戦争・終結」から10年も経たぬ内に、再びイラクで爆撃作戦を遂行することなど、「誤算」の最たるものに違いなかろうが、振り返って熟慮すれば、ブッシュ・ブレアという「愚か者」コンビが始めた戦争には、その当初から中近東についての「地政学的」基礎知識が欠如していたと言う外ない。そもそも,多民族的構成に加えて、宗教的要素が極めて複雑に絡み合っている地域に対して、サダム・フセインという「独裁者」を倒せば、欧米的「民主主義」がいずれ打ち立てられると勘違いした所から、大失敗が始まったと言えるだろう。しかし、その底意には、イラクに存在する潤沢な「石油資源」獲得という実利の魅力が抗し難く伴っていた。

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  現在、Kirkuk から「クルド自治区首都」Erbilまでの地域で激戦が続いている模様

 今度のイスラム過激派・ISIS 「イラク全土」掌握という可能性に直面して、米国を先頭とする西側勢力は、表向き、直接的脅威に晒されているキリスト教徒やクルド人保護を建前として武力介入に踏み切っている訳だが、実際のところは、「クルド自治区」に既に実在する豊富な「原油」と、その開発施設・防御に狙いが在ることは,今や誰が見ても明らかだ。バグダッドの中央政府から事実上「独立」して、安定した石油供給が期待される「クルド自治区」には、既に欧米系石油資本などの為に働く、日本人を含む数千人の人々が移り住んでいるという。確かに、そこをISISなどという「無法集団」に攻略されたら、大変なことになる訳で、恐らく米国など欧米勢力は、いかなる犠牲を払っても、「死守」しようと努めることだろう。

 しかし、シリアでは、少なくとも一時期、欧米勢力が「アサド政権」打倒の目的の為に、ISIS を「味方」として共闘してきた事実は否定出来ないだろう。
(本ブログ・2013年5月16日付・8月28日付など参照されたし)
 それを見れば、シリアからイラクに及ぶ広範囲に渉るISISの「発展」に、欧米勢力が少なからず「手を貸した」と見られても,当然至極に違いない。
 全く不様な指導者たちに、欧米諸国は「恵まれた」ものだ。

                       (2014.08.23)
 
<写真> The Guardian, The Telegraph, The Washington Post, Le Monde, Le Nouvel Obs.
    Libération

                  <参考資料>
1. 英国「8月17日付『テレグラフ』紙—「黒人大統領はファーガソン人種暴動を阻止出来なかった」
<記事要旨>
「ミズーリ州ファーガソンでの警官による黒人少年射殺事件は暴動を発生させて、州兵が鎮圧に努めているが、深い憤りが容易に収まることはないだろう。観察者は黒人大統領の下で、今度の事件がどうして起こったのだろうと疑問に思うだろうが、根底には、経済の沈滞状況下で、元々黒人の所得が白人のそれと較べて十分の一という大きな格差があり、信用危機以後には更に20分の一に広がったのである。黒人の住宅純資産、老後預金額や失業率なども白人と較べて大きく悪化している。黒人の生活条件も、一層劣悪になっている。にも拘らず、オバマ政権は黒人を対象にした特別な政策を殆ど取っていないことに、問題発生の根本的原因がある。人々は事態改善の兆しを、ホワイト・ハウスではなく、例えばファーガソンの様な草の根からの改善努力に見出すことだろう」

‘The Telegraph’
A black president couldn’t stop the Ferguson race riots
By Tim Stanley US politics Last updated: August 17th, 2014

Violence continues in Ferguson, Missouri. It began on August 9 with the death of Michael Brown, an unarmed African-American teenager cut down by a white cop’s bullets. Peaceful demonstrations turned into looting, the local police went in with rubber bullets and tear gas, all hell broke loose and, eventually, Missouri’s governor pulled out the local police and sent in state officers instead. But the rioting only paused; it didn’t cease. And it may continue. That’s probably because it’s driven by a deep, deep anger that will take a long time to calm.
Observers might ask, “How can this be happening in an America that has elected a black president?” How can black kids still get killed by white cops and how can towns still burn in race riots?
Part of the explanation is that the recession has been especially tough on African-Americans – reinforcing historical disparities of wealth between the races. Before the credit crunch, the median net worth of a black household was $12,124, compared with $134,992 in white households. After the crunch, the black net worth fell to just $5,677, compared with $113,149 among whites. Black home equity fell by an average of 28 per cent and retirement savings by 35 per cent. In May 2014, the black unemployment rate stood at 11.5 per cent – more than double the white jobless rate of 5.4 per cent.
To make matters worse, blacks face additional challenges at home and in the streets. There is a crisis in black fatherhood: while just 29 per cent of whites are born out of wedlock, the figure is 72 per cent for blacks. One result is a racial imbalance in welfare dependency: African-Americans make up about 13 per cent of the population yet 39.8 per cent of those on welfare rolls. Other frightening statistics point to a serious cultural malaise. Four out of five black women are overweight or obese; black women account for nearly 36 per cent of all abortions performed in the United States.
All of this is made worse by a police and judicial system that seems not just imbalanced against blacks but actually designed to put more of them in prison. The War on Drugs and mandatory sentencing has gone hand-in-hand with racial profiling to send large numbers of African-Americans to jail for small infractions: they now account for around 40 per cent of the prison population. For a sense of how, for many blacks, the police are an agency of state repression, consider this alarming fact: in Ferguson, 67 per cent of residents are black but 94 per cent of the local police are white.
Why has electing a black president not changed all of this? One answer is that while Obama is a president who is black, he has never sold himself as an expressly black president – that is, he tries to operate outside of the racial narrative rather than play a leadership role within it. He is evidence to the young black child that, yes, anyone can make it in America.
But what he was never going to be was someone who would confront racism head on or seek a substantial redistribution of power and money of the variety that many civil rights leaders feel is necessary to help the poor.
President Obama has tried on occasion to talk about race, but its political consequences have tended to be negative. When Trayvon Martin was shot dead by vigilante George Zimmerman, Obama remarked that he could have been his son – and it did nothing to help convict Zimmerman. On the contrary, many conservatives took exception to the remarks for it seemed like an inappropriate injection of national politics into a case facing the courts.
Obama has commented on Ferguson but mostly to appeal for calm and ask for a proper investigation of what happened.
If there is hope for real change, some of it might come from the Right. In general, they have been horrified by events in Ferguson – not so much by the looting (condemned by almost everyone) but by the obvious iniquities in the law-and-order system. Jonah Goldberg, a highly respected Right-wing columnist, argued that “the idea that police forces shouldn’t take into account the racial or ethnic make-up of their communities when it comes to hiring [is] bizarre.”
Senator Rand Paul, a libertarian Republican who would like to be president, has condemned both the militarisation of the police and the country’s drug laws. Meanwhile, many Republicans are embracing prison reform.
Of course, it will be the black community that will lead the fight for change. Fortunately, there is an expanding black middle class to offer a model of self-improvement and the black church remains a beacon of activism and uplift. Sadly, what they have discovered since the days of the civil rights movement is that government isn’t always their best friend and the promises of the Left can be empty. Change will come from within towns like Ferguson, not from within the White House.

2. 仏 'Libération' 紙 ー「オバマ大統領を戴いて、黒人たちは状況が改善するだろうと信じた」
«Avec Obama, les Noirs ont cru que ça allait s’améliorer»
LORRAINE MILLOT 18 AOÛT 2014 À 20:06
INTERVIEWThomas Sugrue, professeur d’histoire et de sociologie à l’université de Pennsylvanie
Le drame et les émeutes de Ferguson révèlent des tensions raciales profondes qui ne se sont en rien apaisées sous la présidence Obama, observe Thomas Sugrue, professeur d’histoire et de sociologie à l’université de Pennsylvanie. Dans un livre traduit en français en 2012, le Poids du passé, Barack Obama et la question raciale (1), cet historien des droits civiques, rappelait, après Faulkner et Obama lui-même, que ce «passé» d’humiliations et de ségrégation n’est toujours pas vraiment passé.
Ferguson est-il un cas isolé ou reflète-t-il des tensions raciales plus générales aux Etats-Unis ?
Ce qui se passe à Ferguson fait écho à des tensions anciennes, qui se sont déjà vues en d’autres endroits, comme en Floride après la mort de Trayvon Martin. L’émoi que l’on voit à Ferguson est le produit de quarante ans d’investissements dans le traitement policier et judiciaire, plutôt que social, des inégalités raciales. Les Afro-Américains sont beaucoup plus souvent contrôlés, arrêtés, poursuivis et emprisonnés que les Blancs. Le phénomène est si courant qu’il a engendré l’expression «Driving While Black» (littéralement «conduite en état de négritude»), exprimant le fait que les conducteurs noirs ont beaucoup plus de probabilité que les Blancs d’être arrêtés et poursuivis pour infraction routière. Souvent, les policiers profitent des contrôles routiers pour fouiller leurs voitures et voir s’ils ne transportent pas de drogue ou d’autres produits interdits. Dans des villes comme Ferguson, c’est aussi une source majeure de revenus pour les policiers locaux qui encaissent les amendes. Cela nourrit bien sûr beaucoup de ressentiments.

3. 英国‘The Independent’紙 —「James Foley 『斬首』:ISISヴィデオは英国訛りの戦士が米国ジャーナリストを処刑したことを示し、更なる処刑が為されることを警告」
James Foley 'beheaded': Isis video shows militant with British accent 'execute US journalist' – and warns Obama of more to come
Tim Walker
Wednesday, 20 August 2014
Militants from the Islamic State have released a video showing a jihadist speaking with a British accent beheading an American journalist in what it says is a revenge killing for the ongoing US air strikes in Iraq.
The chilling message in the video, entitled ‘A Message to America”, was unambiguous and warned President Barack Obama of further retaliation to come – including the beheading of a second journalist.
The execution of James Foley follows nearly two weeks of US air strikes that have pounded militant positions and halted the advance of Isis extremists, which until this month had captured a third of Iraq with little resistance.
It also shows images of another US journalist, Steven Sotloff, whose life militants said depended on how the US responded.
The Foreign Secretary, Philip Hammond, condemned the killing as “one more example in a catalogue of brutality” by "evil" Isis.
“Isis are waging war on moderate Islamic opinion and they are waging war on the West and we have to deal with them on that basis," he added.
He said the person shown decapitating Mr Foley "appears to be British" and experts are urgently investigating who he is.
The video opens with a clip of US President Barack Obama saying he had authorised strikes in Iraq."Obama authorises military operations against the Islamic State effectively placing America upon a slippery slope towards a new war front against Muslims," words appear in English and Arabic on the screen.
It shows black and white aerial footage of air strikes with text saying: "American aggression against the Islamic State"
by shin-yamakami16 | 2014-08-23 12:45 | Comments(0)
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保守反動派の「戦跡」抹消の動きを許すな

                                   山上 真

 今年の「原爆記念日」は、安倍政権の「集団的自衛権・閣議決定」という、日本の戦争行為「実行」を合法化した暴挙の直後のことだけに、関係者の式典挨拶の内容が注目されたのは当然だ。

 「日本帝国」に依る太平洋戦争開始というという国家的企てがあったからこそ、最終的帰結としての米国に依る「原爆投下」という世界史上未曾有の悲劇が齎された事実を顧みる時、今日の政治が愚かにも国家を再び「戦争」に近づけようとしているかどうかということは、国民にとって極めて重大な関心事である。

 長崎市長田上氏が「集団的自衛権」問題に触れて、「『戦争をしない』という誓い、平和の原点が揺らぐことに対する不安と懸念の声に真摯に向き合い、耳を傾けることを強く求める」と政府に呼び掛けたのは全く当然だ。


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 更に今年の「長崎原爆式典」で注目されたのは、被爆者代表城臺美彌子さんの、「集団的自衛権・憲法蹂躙」ばかりでなく、「原発再稼働」・「原発・武器輸出」を厳しく糾弾した*熱烈挨拶であった。

 対する安倍首相の挨拶は、広島式典での「昨年挨拶」そっくりの「コピペ」演説でも明らかな如く、当事者責任への認識を欠いた、誠におざなりなものであった。

 今日では、教育の「国家主義吹き込み」や、マス・メディアの「現体制擁護」・「平和憲法・放棄」姿勢に根ざした、真実を伝えない「怠慢報道」によって、特に若年層の保守化・好戦的態度が目立っている。その様な背景で、「尖閣」を意識した自衛隊・島嶼配備や、「武器輸出」などという、凡そ過去に考えられなかった事態が、平然と罷り通っているのだ。しかもその後景に居て、「満足気」に応援しているのが、日本「財界」だ。

 NHK の「旧満州邦人・受難」の番組などでは、日本人がいかに悲劇的運命を辿ったかに焦点を当てるばかりで、「旧日本帝国」が中国・東南アジアで蹂躙した諸国民の運命についての言及が酷く乏しいのは何故だろうか。
 現政権の、例えば度重なる「靖国参拝」に見られる様な、「戦争責任」問題に対する「サボタージュ」姿勢が、そこに反映されていると見るのは全く自然だ。

 最近特に「危険な傾向」と感じられるのは、海外での日本「従軍慰安婦」問題のクローズ・アップ化に対する日本国内でのヒステリックな反応ばかりでなく、一般に受け入れられている*「戦跡」を大した理由もなく廃止したり、*「説明」を変更したりする「公的」事象である。そうした動きが、特に朝鮮半島や中国との関わりで起こっていることに、異常さが感じられるのだ。これも、安倍政権の「国家主義」的傾向と結びつけるのは無理と言えるだろうか。

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 「ファッシズム」を頂点とする偏狭なナショナリズムは、必ずや国家的破滅に繋がることを世界史が教えているのを顧みる時、我々は不断に、日常的に育まれている「ファッシズムの芽」を摘み取って行く必要に迫られている。   (2014.08.14)

<写真> 東京新聞・毎日新聞


                   <追記>
1. 昨日8月14日付『時事通信』世論調査で、「安倍政権」支持率が7月の「急落」に引き続いて、更に下落傾向にあることが発表されている。先のNHK世論調査では、「7月時より支持率4ポイント上昇」としており、奇異の念を否めなかったが、今度の調査結果は全く納得されるものだ。

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             NHK 2014年8月世論調査:「内閣支持率」

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           『時事通信』2014年8月世論調査:「内閣支持率」

 時事通信の8月の世論調査で、安倍内閣の支持率が続落した。集団的自衛権の行使容認を決めた7月に大きく落ち込み、8月もわずかながら下がった。安倍晋三首相は、景気回復を地方にも浸透させることで支持率回復を図る考えだが、下落傾向が続けば、当面する重要な政策課題である消費税率再引き上げの首相判断にも影響しそうだ。
 支持率は7月が前月比6.4ポイント減、8月は同1.1ポイント減で、下落幅は縮小した。政権幹部は集団的自衛権をめぐり、世論の半数を超える反対を押し切る形で行使容認を閣議決定したことが批判を招いたとみて「説明を尽くす」としていたが、理解は広がっていないようだ。
 今回の調査では、町村部の支持率が政令市と比べて7ポイント低かった。首相がアベノミクスの成果と捉える景気回復の実感が地方では乏しいことが背景にあるとみられる。暮らし向きに関して33.4%が「苦しくなった」、今後の生活見通しも36.0%が「悪くなっていく」と答えており、景気回復の勢いは、支持率を反転させるには力不足と言える。
 4〜6月期の国内総生産(GDP)速報値は年率換算6.8%減と大幅下落した。政府は「織り込み済み」と強気だが、4月の消費税増税が原因とされるだけに、首相は年末を想定する再増税の判断に一段と慎重にならざるを得ない。かといって増税見送りとなれば、金融市場で財政再建への姿勢が疑われるのは必至で、首相は苦しい判断を迫られる。(2014/08/14-17:21)

  
                  <参考資料>

1. 「平和への誓い」—平成26年8月9日 被爆者代表 城臺美彌子

1945年6月半ばになると、1日に何度も警戒警報や、空襲警報のサイレンが鳴り始め、当時6歳だった私は、防空頭巾がそばにないと安心して眠ることができなくなっていました。

8月9日の朝、ようやく目が覚めた頃、あのサイレンが鳴りました。「空襲警報よ、はよ山まで行かんば」緊迫した祖母の声で、立山町の防空壕へ登りました。

爆心地から2.4キロの地点、金比羅山中腹にある、現在の長崎中学校校舎の真裏でした。

しかし、敵機は来ず「空襲警報解除」の声で多くの市民や子どもたちは、「今のうち」と防空壕を飛び出しました。その頃、原爆搭載機B29が長崎上空へ深く侵入していたのです。

私も、山の防空壕からちょうど家に戻った時でした。おとなりの同級生、トミちゃんが、「みやちゃーん、遊ぼう」と外から呼びました。

その瞬間、キラッ!と光りました。

その後、何が起こったのか、自分がどうなったのか、何も覚えておりません。暫く経って、私は家の床下から助け出されました。外から私を呼んでいたトミちゃんは、その時何の怪我もしていなかったのに、お母さんになってから、突然亡くなりました。

たった一発の爆弾で、人間が人間でなくなる。たとえその時を生き延びたとしても、突然に現れる原爆症で、多くの被爆者が命を落としていきました。

私自身には何もなかったのですが、被曝三世である幼い孫娘を亡くしました。私が被爆者でなかったら、こんなことにならなかったのではないかと、悲しみ、苦しみました。

原爆がもたらした目に見えない放射線の恐ろしさは、人間の力ではどうすることもできません。

今強く思うことは、この恐ろしい、非人道的な核兵器を、世界から一刻も早く、なくすことです。

そのためには核兵器禁止条約の早期実現が必要です。被爆国である日本は世界のリーダーとなって、先頭に立つ義務があります。

しかし、現在の日本政府はその役割を果たしているのでしょうか。今進められている集団的自衛権の行使容認は、日本国憲法を踏みにじった暴挙です。

日本が戦争ができる国になり、日本の平和を武力で守ろうと言うのですか。武器製造、武器輸出は戦争への道です。一旦戦争が始まると、戦争が戦争を呼びます。歴史が証明しているではありませんか。

日本の未来を担う若者や、子どもたちを脅かさないで下さい。平和の保障をしてください。被爆者の苦しみを忘れ、なかったことにしないで下さい。

福島には、原発事故の放射能汚染で、未だ故郷に戻れず、仮設住宅暮らしや、よそへ避難を余儀なくされている方々が大勢おられます。小児甲状腺がんの宣告を受けて、怯え苦しんでいる親子もいます。

このような状況の中で、原発再稼働、原発輸出、行っていいのでしょうか。使用済み核燃料の処分法もまだ未解決です。早急に廃炉を検討して下さい。

被爆者は、サバイバーとして残された時間を命がけで語り継ごうとしています。小学1年生も、保育園生さえも、私たちの言葉をじっと聞いてくれます。

このこと、子どもたちを、戦場へ送ったり、戦火に巻き込ませてはならないという思い、いっぱいで語っています。

長崎市民の皆さん、いいえ、世界中のみなさん。再び、愚かな行為を繰り返さないために、被爆者の心に寄り添い、被曝の実相を語り継いで下さい。

日本の真の平和を求めて、共に歩きましょう。私も被爆者の一人として、力の続く限り、被爆体験を伝え残していく決意を、皆様にお伝えして、私の平和への誓と致します。

—原ブログ『にんじ報告』より


2. 『東京新聞』

消される戦争の跡 「説明板、突然の撤去」体験者ら危機感
2014年8月13日 07時10分

 戦後六十九年を迎え、太平洋戦争体験者は日本の全人口の約二割にまで減った。戦争の加害や悲惨さなどを記した碑や説明板の撤去の動きが最近、相次ぐ。戦時中の施設など「戦争遺跡」の保存の動きも鈍い。「無言の証言者」が消えゆくことに、体験者は危機感を募らせる。(菊谷隆文、土門哲雄)
 「地元で積み上げてきた調査に基づく説明板を、天理市は何の連絡もなく突然撤去した」。奈良市の藤原好雄さん(82)は話す。
 太平洋戦争末期、奈良県天理市に造成された「大和海軍航空隊大和基地(通称・柳本飛行場)」。同市は跡地に一九九五年に設置した説明板を今年四月、撤去した。朝鮮人労働者や慰安所の女性が強制連行されたという記述に「根拠がない」などとして市に抗議の声が寄せられていた。並河健市長は「国全体で議論されている中、市の公式見解と受け止められるのは適当でない」と文書で見解を出した。
 藤原さんは四三年か四四年ごろ、国民学校から飛行場の草刈りに駆り出された。湯を沸かすドラム缶のそばで、草色の服を着た朝鮮の青年が腕立て伏せをさせられ、顔から血を流しているのを見た。「背中には木の棒が五、六本。体が傾いて落とすと、海軍予科練習生がその木でたたいていた」。戦後、朝鮮人労働者の問題に取り組むきっかけとなった。
 文献がない中、地元の市民団体「奈良・発掘する会」は九一年から五回にわたり訪韓。元労働者から「寝ているときに急に人が入ってきて連れていかれた」などの証言を集めた。飛行場を建設した日本の元建設事務所関係者などから朝鮮人労働者の数は二千~三千人との話も聞いた。ただ強制的に連れて来られた人がどのぐらいに上るのかなどは不明で、市民団体の調査には限界があった。
 説明板の撤去を藤原さんらが知ったのは、撤去を求めた団体の街頭演説だった。「市は撤去して終わりでなく、ちゃんと調査してほしい。歴史を伝えなければ死んでも死にきれない」
 ◇ 
 四四年十一月二十四日昼、米軍による東京初の本格的な空襲で標的となった武蔵野市の中島飛行機武蔵製作所。跡地に唯一残る旧変電室は、都が今年三月、公園整備のため撤去を決めた。
 当時、早稲田実業の学生で学徒動員されていた重原正三(しょうぞう)さん(87)=相模原市緑区=は、夜勤で被害を逃れた。「出勤したら、むき出しになった天井の鉄筋に、上の階の機械が引っ掛かってぶら下がっていた」
 零式艦上戦闘機(ゼロ戦)などのエンジンを組み立てていた製作所は、九回の空襲に遭い、学生十七人を含む二百人以上が犠牲になった。
 二十四時間三交代制の過酷な勤務。動員された学徒は約五千人といわれる。重原さんはひもじさと睡眠不足の中で働いた。三年前から変電室の保存運動に関わる。「子どもが戦争のために働くなんて二度とあってはならない。経験者が死んで学徒動員が忘れられることが一番嫌なんだ」

3. 『毎日新聞』松代大本営 説明書き消去

松代大本営:隠した「強制的」の説明 長野市が見直しへ
毎日新聞 2014年08月12日 19時44分(最終更新 08月13日 06時23分)

朝鮮人労働者について「強制的に」と書かれた部分に白いテープが貼られた松代大本営地下壕の看板=長野市松代町で8月8日
 長野市の地下壕(ごう)「松代大本営」の建設に朝鮮人が従事した経緯を記した看板の文言「強制的に」を、市がテープを貼って隠した問題で、市は12日までに、説明文を見直すための新組織を設置する方針を示した。市は市民参加も含め、新組織のあり方を検討する。
 市民団体「松代大本営追悼碑を守る会」が11日、市に抗議し復元を要請。樋口博副市長は「配慮を欠いていた」と陳謝し、新組織に言及した。樋口副市長は「市誌には『強制労働』との記述がある」とする一方、「すべての朝鮮人が強制動員されたのではないと聞いており、正確な文章に改めたい」と述べた。当面、テープはそのままにし「説明文は検討中」と書き添えるという。
 市は壕を公開した1990年ごろから「強制的に動員された」と看板に記していたが、「強制的ではないのでは」との外部からの指摘を受けて昨年8月、テープで覆った。【稲垣衆史】

4. 『毎日新聞』
群馬・朝鮮人犠牲者追悼碑:排外団体と職員もめ事
毎日新聞 2014年07月29日 07時10分
 群馬県高崎市の県立公園「群馬の森」にある韓国・朝鮮人の強制連行犠牲者追悼碑の継続設置を県が不許可とした問題で、排外的な主張を繰り広げるグループが2012年、碑の前で公園管理職員の胸を小突くなど小競り合いを起こしていたことが分かった。
 ◇県、設置不許可の理由に
 県幹部は取材に対し「こうしたことが今後も起きる恐れがある」と述べ同グループとのトラブルが不許可の理由につながったことを認めた。碑を管理する市民団体「追悼碑を守る会」は28日、不許可処分の取り消しを求めて10月にも前橋地裁に提訴する方針を決めた。
 県によると、12年5月、碑前で守る会が開いた集会の様子がネット上で紹介された直後から、「碑文が反日的だ」と撤去を求めるクレームが県に寄せられ始めた。
 さらに同年11月、排外的な主張を繰り広げる団体が撤去を主張する街宣活動後、公園内にプラカードなどを持ち込んだため、公園管理職員が伏せるよう指示。だが、団体側は碑前で横断幕を広げて写真撮影しようとし、制止する職員と小競り合いになり、県警高崎署員が駆け付けた。
 県の古橋勉・県土整備部長は取材に対し、「撤去を求める団体が来て騒いだ事実があり、今後も起きる恐れがある。論争の場になることは都市公園としてまずい。不許可は公園管理者としての責務だ」と話した。
 守る会は28日、「撤去を求める団体はヘイトスピーチを繰り返し、県に大量メールやファクスを送りつけて撤去を求めてきた。不許可決定は彼らに対する屈服、同調であり、断じて認められない」とする声明を出した。
 県議会は先月、2団体と個人から提出された撤去を求める請願を自民党などの賛成多数で採択。県は今月、碑前での過去の追悼集会で参加者が「政治的発言」をしたと指摘し、「政治的行事を行わないこと」との設置許可条件に抵触したとして不許可とした。【塩田彩、角田直哉】
 ◇朝鮮人強制連行犠牲者追悼碑の設置不許可◇
 市民団体「追悼碑を守る会」の前身団体が2004年4月、群馬県の設置許可を得て県立公園「群馬の森」(高崎市)に建立。県が合意し「かつてわが国が朝鮮人に対し、多大の損害と苦痛を与えた歴史の事実を深く記憶にとどめ、心から反省し、二度と過ちを繰り返さない決意を表明する」と刻まれている。今年1月に許可期限を迎え、県は7月、不許可とした。
by shin-yamakami16 | 2014-08-14 22:13 | Comments(0)