世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

<   2015年 05月 ( 1 )   > この月の画像一覧

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              ドイツ・ベルリンでのTTIP反対デモ


巨大多国籍企業・奉仕「反民主」条約:「内容秘匿」の不思議

   
                               山上 真

 何処かの国の阿呆首相とその政権は、ひたすら米国を理想化し、世界に誇るべき「平和憲法」を蔑ろにして、自国の「自衛隊」を、「世界の警察官」を自任して「アフガン」・「イラク」・「リビア」などで失敗続き米「帝国」の、手兵として奉仕させるという愚挙に出ているが、当の米国が、「模範国家」として世界に君臨出来る資格があるのか、最近の幾つかの出来事に照らしても、大いに疑問が呈されるところだ。日本が欧米など「戦争国家」の仲間入りすることが、どれだけ真の「国益」に反することか、どんな愚か者でもいずれ分かる時が来ることだろう。

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              5月3日横浜:「日本国憲法」擁護集会

 *人種差別に起因する暴動は一向に収まる気配無く、二百数十人の死傷者を出したフィラデルフィア*「Amtrak鉄道事故」は、年間数十兆円も費やして開発している宇宙兵器体系の派手さとは裏腹に、地上の問題を何ら解決していない国の根本的盲点を曝け出している。列車の安全運行を保障する基本的装置さえ具備していないお粗末さに、メディアや米国民は一様に呆れている体だ。下院共和党がこの事故数時間後に、’Positive Train Control’ (PTC) という新運行安全装置予算を否決したことの、責任が問われている始末だ。

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         5月12日米国フィラデルフィア:Amtrak 鉄道事故現場


 5年前に「帝国主義国家」米国から「国民福祉国家」への再生への希いを託されて出発したオバマ政権は、今や大方の進歩的市民の期待を裏切って、国民生活より多国籍・巨大企業への利益供与を主眼とする政策運営に舵を切っているかに見える。

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            5月12日米国議会上院 'fast track' 法・審議
 
 ごく最近の米国議会上院は、日本を含む12か国との「交易促進」を目的とする例のTPP を巡って、晩期・最大課題と位置づけるオバマ政権の条約批准に ’fast-track’ 「大統領優先権」を許す投票で、自党・民主党の多くの議員の反対に遭って、否決されるという羽目に陥った。その後、オバマ大統領が民主党上院・反対派と交渉を重ねて、再議決に持って行った様だが、今後の下院審議でも難航が予想されている。
                     
 TPPとか、TTIPとかは一言で云えば、世界的な景気後退で儲けが少なくなった多国籍企業などが、政府に働き掛けて、生活者の損失を他所に、交易活性化によって利潤を増やそうとする動きと纏めることが出来るだろう。
 その主役として、オバマとか、キャメロン・安倍とかの各国指導者が名を連ねる訳だが、彼らの頭の中には、「生存権」に根ざした国民の「真の幸福」とかいう概念は不在である。当面「金が増えれば好い」というだけで、将来の国民の生活状態・環境などの配慮はまるで無い。

 そのことを知ってか知らずか、マス・メディアは、「米は安くなり、牛肉は沢山食べられる」などという美辞麗句を繰り返して、その裏に隠された危険性を隠蔽している。

 将来、国際関係が悪化したり、世界的な凶作に見舞われた場合、只でさえ食料自給率が低くなっている日本が、国民を飢えさせない保障が何処にあるのか?
 未来永劫に渉って、「穀物王国」の米国への盲従を続けさせられるのか?

 遺伝子組み換え農産物から国民の「食の安全」はどう守られるのか?

 米国から「粗悪な食肉」を一方的に売りつけられるかも知れない国民の運命の暗さはどうする?

 そのことを心配しているのは、我々だけではない。例えば、*TTIPというTTPに相当する米国との交渉に直面させられているドイツの人々は、日本人と全く同じ「食の安全」の問題に面と向かって戦っている。例えば、米国「モンサント」社の「遺伝子組み換え」農産物・大量流入の危険性を恐れているのだ。

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 TPP交渉について、米国議会議員さえも特別室でメモを取ったり、電子機器を用いることを禁じられており、その全容把握は秘密に閉ざされているという。

 共和党がオバマ政権を後押しして、TPPを積極的に推進しているのに対し、民主党議員の多くは、「米国一般労働者の為には殆どならず、国際的な多国籍企業の事業推進に寄与するだけだ」として、異論を唱えており、例えば上院Harry Reid議員は、「TPPは米国民一般の利益にならない」として、反対している。

  それらの点について、『ニューヨーク・タイムズ紙』は次の様に述べている。
‘Critics of the trade deal say that it would do little to help ordinary American workers while mostly serving as a vehicle to advance the agendas of multinational corporations at home and abroad.’

 結局のところ、オバマは米国権力中枢部と結びついた米国財界の意を汲むことを最優先して、たとえ出身基盤の民主党・*労働界が強硬に反対しても、その抵抗を乗り切る構えだ。正に国民の付託に反する挑戦だ。

 米国が国際的な立場から、TPP をどうしても推進したい理由は、オバマ自身や’ CBS’ などメディアから伝えられる言葉を纏めれば、結局アジアでの中国の「驚異的進出」を何とか抑えたいという「欲望」に尽きるだろう。先日スポーツ用品メーカー・’Nike’ 本社を訪問したオバマは、TPPに反対する民主党議員に向けて、「その様な行動は米国経済力と国力を弱めて、中国を利するだけだ」と露骨に述べたという。
 そうしたオバマ姿勢は正に日本・安倍の意図とも合致するからこそ、日本政権が自国民利益を犠牲にしてでも、巨大「利潤」に目が眩む財界と諸共に、TPP 合意に猛進する所以である。

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 「巨大利潤」と言えば、同様のことが、英国・欧州大陸一帯を覆っている。他ならぬ ’TTIP’ という「お化け」だ。

 先日5月13日付英国『インディペンデント』紙は、’What is TTIP and why does Cameron want to sign the biggest trade agreement in history?’—「TTIP とは何で、何故キャメロンは史上最大の通商協定に署名したいと思っているのか?」と題する記事を掲載している。それを要約すると次の様になる。

  Transatlantic Trade and Investment Partnership (TTIP) は大西洋両岸の国々の関税を廃止し、交易を盛んにすることによって、欧州に850億ポンド(約16兆1500億円)、米国に680億ポンド(約12兆9200億円)の利益を齎すものだ。これによって、労働者賃金はEU内で0.5%、米国で0.4%上昇する。問題点は車やチーズといった製品で、米国と欧州では呼称など基準が異なることであり、更に大きな問題は、’Investor-State Dispute Settlement’ (ISDS) という条項で、大企業が国家に対して大きな権限を持つことになり、普通の裁判制度を超えた所で利害問題が争われる恐れがあり、例えば英国政府の場合、その公的医療制度 ’NHS’ が米国保険会社などから、「違法制度」と判断される恐れがあるという。いずれにせよ、TTIP交渉の内容は秘密に閉ざされており、少なくない危険性を伴っている。

  一部国民の「利益」を図る替わりに大部分の国民が生活の様々な面で犠牲を払わされる仕掛けであることが一般に知られるにつれて、各国民のTTIP 反対運動が欧州至る所で高まってきている。だからこそ、英国・キャメロンは、今度の総選挙中、一言もこの問題を口にしなかったという。米国・EU圏での「TTIP・反対」署名が100万を超えているという事実を知っていたからだろう。

先日の BBC ニュースは、オックスフオード大学教授の賛成意見を紹介して、TPIP 構想を初めて提唱したのは、「自由貿易は繁栄を齎す」という立場の英国首相チャーチルであることを強調していたが、「大英帝国」という国家を守ることには熱心でも、国民生活が如何なる状態に陥るかということ迄には配慮が及ばなかった様だ。

 日本では、政府・財界・大企業のお先棒を担ぐマス・メディアによって、TPP が恰も「JA全農」だけが反対している問題かの様に真実がすり替えられている。

 あらためて、TPP「危険」という真相を、国際的連帯の下に、国民生活を守る「食の安全」という最も基本的立場から、訴え続けなければならない。 (2015.05.16)

<注> *人種差別:6月18日付『ワシントン・ポスト』紙「見出し」
9 dead in S.C. church shooting
Police search for gunman in Charleston ‘hate crime’
ー「17日水曜日夜サウスカロライナ・Charlestonの教会で、礼拝中のアフリカ系黒人9人以上が白人若者によって射殺された。『憎悪犯罪』として、警察は犯人を追跡中」


                     <追記>
1. 6月17日付『ワシントン・ポスト』紙「見出し」
House votes to give leaders more time to reconsider failed trade legislationー「下院は失敗した通商法案を再検討する為の時間を与える投票をした」ー昨日6月16日、米下院は大統領にTPP交渉優先権を与えるTPA法案を7月下旬までに「再投票」する法案を236対189で可決した。下院多数を占める共和党議員が賛成に回った結果であるが、オバマ大統領のTPP法案推進の手法について、ペロシ下院前議長やクリントン女史など民主党重鎮が批判を強めており、言論界大方はTPPについて見通しは暗いとしている。  (2015.06.17)

2. a) 6月13日付『ニューヨーク・タイムズ』紙「見出し」
House Rejects Trade Bill as Democrats Spurn Obamaー「民主党議員はオバマを撥ね付け、通商法案を否決した」
By JONATHAN WEISMAN 1:46 PM ET
The vote torpedoed President Obama’s push to expand his trade negotiating power, and probably his chance to secure a legacy-defining trade accord spanning the Pacific Ocean.
ー「投票はオバマの貿易交渉権を拡大しようとする努力と、恐らくはオバマの大統領としての『遺産』となる筈の太平洋圏・通商合意確保の機会をぶち壊した」

b) 6月13日付『ロサンゼルス・タイムズ』紙「見出し」
Obama suffers stunning loss as trade bill is defeated at hands of Democratsー「オバマは民主党議員の手で通商法案が敗北し、茫然たる損失を蒙った」

c) 6月13日付『シカゴ・トリビューン』紙「見出し」
Obama suffers big loss as trade bill is defeated at hands of Democratsー「オバマは通商法案が民主党議員の手で葬られ、大打撃を蒙った」

2.. 6月13日付『朝日新聞』より
米下院、TPAの関連法案否決 TPP、際どい情勢続く
ワシントン=五十嵐大介2015年6月13日03時53分
 米議会下院(定数435、欠員1人)は12日、環太平洋経済連携協定(TPP)の合意のカギを握る「貿易促進権限(TPA)」法案とセットで議論されていた関連法案について、賛成126票、反対302票で否決した。同時に採決したTPA法案は可決されたものの、この関連法案の可決がなければ成立できないため、TPP交渉は頓挫か前進か、際どい情勢が続いている。

 否決されたのは、TPPのような貿易自由化で職を失った人を支援する「貿易調整支援制度(TAA)」法案。上院を通過したTPA法案はTAAとセットになっており、TPA法案の成立には、両方の可決が必要となる。下院はTPA法案部分は賛成219票、反対211票で可決した。

 野党・共和党のベイナー下院議長は、TAA法案について再採決を求める動議を出した。議会関係者によると、TAA法案について、週明けにもTAA部分の法案が再び採決される可能性がある。

3. ブログ「『日本人』の研究」に、TPP の問題点について次の様な記述があったので、ここにその一部をご紹介しておきたい。

安倍首相が先日、TPP交渉について
「日米において、まさに最終的な出口が見えてきた」
と、述べたとの事、、、。

本気で国をグローバル企業どもに売るというのか!?

それも、まったくバナナの叩き売りのように、
我々が長いことかけて培ってきた郷土、文化、伝統、社会、
ことごとく、破壊尽くされることになる。

TPPなど、けっして農業だけのことではない。
農業などほんの一部のことに過ぎない。

関税、金融、医療、投資、労働、知的財産、そして法律まで、
ありとあらゆる分野において、我々の生活の隅々まで
変わってくることになる。

それも、我々の為にではなく、明らかにグローバル企業にとって、
大きな大きな大権を与え、それを未来永劫固定化するような
条約である。

カナダやアルゼンチンなどでは、TPPに似たような条約が
アメリカと結ばれている。
その中でISD条項というものがあり、グローバル企業などが、
進出先の国の政策や制度によって、損害を被ったと判断すれば、
その国を訴えることができる。
つまり、我々の安全よりも、グローバル企業の金儲けが
優先されることになる。
カナダの例であるが、カナダ政府はガソリン添加剤である
MMT(神経性有害物質)の使用が国民を守る為に、
法律で禁止されている。しかし、米国の燃料メーカーに訴えられ、
敗訴し、3.5億ドルの損害賠償を請求され、挙句の果てには
カナダ政府はやむなくその規制を撤廃した。
アルゼンチンの水道の例、
水道事業に参入したアメリカの企業が、水道料金を大幅値上げ。
これを禁止したアルゼンチンは、敗訴し巨額の賠償金を支払った。

<写真> The Independent, The New York Times, The Washington Post, BBC News

                     <参考資料>
1. 'ZAKZAK' -『夕刊フジ』
日高義樹
【世界を斬る】TPP不参加に傾く米議会 急速な景気回復で経済界も熱が冷める
5.13

 米議会がTPP(環太平洋戦略的経済連携協定)を承認しない見通しが強くなっている。私がよく知る共和党首脳はこう言った。

 「オバマ大統領と安倍晋三首相が米国、日本など12カ国からなるTPPを成立させようと躍起になっているが、話し合いは秘密のうちに行われている。このため、与党民主党の一部には『米国の車にかかる関税が完全にとり除かれるわけではない』と疑う声が強い。また、TPPは米国のドル体制や金融システムを弱体化させると考えて、協定に強く反対している議員も多い」

 与党民主党のレイド上院院内総務は、TPPには断固反対で「議事妨害行動をとってでも阻止する」と公言。また、民主党下院の指導者で労働組合勢力を基盤としているペローシ院内総務は次のように述べた。

 「TPPで得するのは、米国に輸出する国ばかりで、米国の労働者の利益にはならない。TPPは政府が貿易を管理する仕組みで、倫理的にも賛成できない」

 TPPを審議する上院の最高責任者、共和党のマコーネル院内総務も「民主党の多数が賛成しないのであれば、TPPを上院にかけることはできない」と語っている。

 安倍首相は4月29日、日本の首相として初めて、米議会の合同会議で演説した。この際、首相は、TPPで民主的な資本主義経済圏を確立することが太平洋地域に平和と安定をもたらすと強調したが、米議会の反応はいまひとつだった。首相演説は、私の知るかぎりでも、米議会の歴史に残るほど、拍手が少ない演説に終わった。

 米議会がTPPに冷淡なもう一つの理由は、オバマ大統領の行き過ぎを懸念しているからだ。貿易協定が成立すれば、オバマ氏が政治的な思惑からTPP加盟国と勝手な取り決めを結ぶことができるようになるため、心配している。

 もううひとつの理由は、全米商工会議所など米経済界のTPPに対する熱が冷めてしまったこと。オバマ大統領がTPP構想を提唱し始めたころ、米国の失業率は6%を超えていた。このため経済界には、米国の仕事を増やすためには貿易を拡大するほかないと考え、TPPを推進した。

 ところが、米国の景気が急速に良くなり、失業率が5%を割り込む見通しがでてきた。このため、無理に輸出を増やさなくてもいいと考える人が増えている。

 米国では、貿易による収入は経済活動の20%程度に過ぎない。こうした米経済の体質もTPP熱が低下してきた大きな理由になっている。オバマ大統領と安倍首相の努力にもかかわらず、米国がTPPに参加しない見通しが日増しに強くなっている。

 ■日高義樹(ひだか・よしき) 1935年、名古屋市生まれ。東京大学英文科卒。59年NHKに入局し、ワシントン支局長、理事待遇アメリカ総局長を歴任。退職後、ハーバード大学客員教授・同大諮問委員を経て、現在はハドソン研究所首席研究員、全米商工会議所会長顧問。

2. 英国 ‘The Independent’紙
What is TTIP and why does Cameron want to sign the biggest trade agreement in history?
The Tory plan that was curiously absent from the election agenda
Hazel Sheffield
Wednesday, 13 May 2015
Cameron pledged his support to the Transatlantic Trade and Investment Partnership, otherwise known as TTIP, right from the start. But when it came to the election, TTIP was firmly off the agenda.
In fact, negotiations have always been kept on the DL. One MEP wrote an entire op-ed on the fact that she’s seen the 'undemocratic' deal, but can’t reveal any of its contents. Another study said even EU representatives in Brussels think their European Commission colleagues are making deals behind closed doors.
We could be about to hear more as Cameron tries to secure his legacy by pushing through the biggest trade deal in history. Here’s what you need to know.
What is TTIP?
TTIP is a massive trade agreement between the US and the EU. It aims to cut tariffs, or the tax on imported goods, which will mean an extra $10 billion going into the UK economy a year, according to one study.
Sounds good, is it?
Obama once said it would result in more jobs on both sides of the Atlantic – a statement which is now thought to be untrue. However it may bring £85 billion a year to Europe and £68 billion a year to the US – the equivalent of £393 per family in the EU and £473 in the US. Wages could go up by 0.5 per cent in the EU and 0.4 per cent in the US, according to one study.
Is all that money coming from lower tariffs?
No, TTIP also aims to harmonise laws on health and safety and the quality of goods on either side of the Atlantic, so goods like cars and cheese can be traded more freely.
Problem is, the EU and the US have very different laws. Car bumpers are designed for a more pedestrian environment in Europe, while car horns have to be labelled ‘horn’ in the US, a law that would be difficult to enforce in Europe because of the many different languages in the EU.
In cheese controversies, the EU argues that the US should not be allowed to use names like feta, parmesan and gruyere because they are not authentic. It says feta must come from Greece and parmesan from Parma. That was slammed as an ‘absurd European initiaitive’ by US senators, unsurprisingly.
Is that the worst of it?  <後略>

3. 米国労働界TPP反対
『朝日新聞』
TPP、米で反対デモ 労働組合や市民団体
ワシントン=五十嵐大介
2014年12月9日19時02分

環太平洋経済連携協定(TPP)に反対するデモの参加者ら=8日、ワシントン、五十嵐大介撮影

 環太平洋経済連携協定(TPP)の首席交渉官会合が開かれている米ワシントンで、労働組合や市民団体らが8日、TPPの反対を訴えてデモ行進した。国内雇用の保護や、交渉の透明性の向上などを訴えた。
 市民団体「パブリック・シチズン」などが主催したデモでは、約200人の参加者が米通商代表部(USTR)の周辺を練り歩いた。全米通信労働組合(CWA)のシニアディレクター、ジョージ・コールさんは「これまでの貿易協定でも、国内製造業の労働者に悪影響があった。生活水準を上げるものにはならない」と批判した。
 TPP交渉は、日米の関税協議が難航しているほか、米国と新興国も知的財産などの分野で対立が続いている。12日まで開かれる今回の交渉で、次回の閣僚会合への道筋がつけられるかが焦点となる。
 オバマ大統領は、米議会の与野党幹部らにTPPへの協力を求める意向だ。だが、オバマ氏が打ち出した移民制度改革などをめぐって共和党との対立が強まり、米国内の調整の先行きも見えにくい状況だ。(ワシントン=五十嵐大介)
by shin-yamakami16 | 2015-05-16 19:35 | Comments(0)