世界中で起きている重要な事件、事象についての忌憚なき批判、批評の場とします。


by shin-yamakami16

「ガザ惨劇」再び

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糾弾されるべきイスラエルの「過剰攻撃」

                          山上 真

 世界各地でのクリスマス祝祭の余韻未だ残る12月27日 9:30(現地時間)、60機のイスラエル空軍機がガザ地区を猛爆撃、225人を殺し、約700人の住民を負傷させた。

 
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 過去数十年間で最大とされるこの攻撃は、ガザ地区イスラム勢力「ハマース」のイスラエルへのロケット攻撃に対する報復として行われたものだが、一目瞭然の事実として、イスラエル側の攻撃の規模はハマース側のそれを遥かに超えた、過剰反撃と言える。ハマース警察・軍事組織を目標としたと言うが、子供を含む民間人多数が被害者となった。


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 これに対するハマースは、イスラエルへの徹底抗戦を呼びかけており、停戦の見通しは全く立っていない。米国政府は、イスラエル寄りの姿勢を崩しておらず、国連も双方の自重を求めるだけで、手を拱いている。


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 イスラエル周辺のパレスチナ人510万人の内、ガザ地区には150万人のパレスチナ人が住む。この地区は、イスラエル・エジプト当局によって事実上封鎖されており、電気、ガス、医療品が極度に不足する「収容所」と化している。この状態を放置しておくことは、重大な人道問題だ。

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「イスラム過激派」とされるハマースは、これら住民の生活の中に深く根ざしていて、もしイスラエルがハマース勢力の壊滅を図ろうとすれば、パレスチナ住民に多くの犠牲者を出すことは避けられない。


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 イスラエルはハマースをテロリストとして「抹殺するべき対象」にしているが、
両者の関係は寧ろ、「征服者」と「抵抗者」の対決関係として捉えられるべきだ。国際社会は歴史的経緯を確認した上で、両者の係争関係を整理することが望ましい。


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 すでにアラブ世界一円で、イスラエルの圧倒的な攻撃に対する激しい怒りと抗議の声が巻き起こっている。ハマースに極めて近い関係にある、レバノンの「ヒズボラ」の軍事行動を再び刺激する恐れもある。こうして、中近東一帯が、更に不安定化する可能性が生まれている。

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 根源的に辿れば、パレスチナ人が住む地に、西欧諸国の「ご都合主義」によって生まれ出た「イスラエル建国」の問題に行き着く。一方的にパレスチナ人の住む地を奪った責任を蔑ろにして、「イスラエル擁護」の立場を取り続ける米国、英仏などEU諸国は、今こそ、早急に抜本的解決策を講じるべきである。
                           (2008.12.28)


<追記> 12月29日の 'France Radio' によると、イスラエル軍の攻撃が続くガザ地区の犠牲者は、300人以上に達していると云う。
 

<写真> The Daily Mail, The Independent, Le Monde
by shin-yamakami16 | 2008-12-28 14:20