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by shin-yamakami16

グルジア大統領打倒運動の高まり

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「侵略者」サアカシュヴィリは生き残れるか?

                           山上 真

4月9日、グルジアの首都トビリシで10万人規模の大デモが、大統領サアカシュヴィリの即時辞職を要求して展開された。このデモは、去年夏のロシアとの「南オセチア戦争」以来、最大の反政府示威行動である。

 サアカシュヴィリは、「南オセチア戦争」で、ロシア自治領南オセチアに侵攻したものの、グルジア軍は緒戦で壊滅し、却って自国領深くロシア軍の進入を許すという惨めな敗北を喫した。グルジアの鉄道、橋梁などインフラが破壊され、国民生活に多大な影響を及ぼす被害を蒙った。

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 サアカシュヴィリが糸目を付けない援助を当てにしていた米国共和党マケイン氏は敗北し、オバマ新政権が、グルジアの「仇敵」ロシアとの「対話協調路線」を採るに及んで、愈、サアカシュヴィリにとって事態は風雲急を告げることとなった。

 仏紙『ル・モンド』によると、10日にも25,000人のデモ参加者が首都に集まり、「2013年までの任期一杯務める」と強弁するサアカシュヴィリに辞任圧力をかけている。グルジア国民の多くが大統領に迫る辞任理由は、「不用意にロシアとの戦争に突入し、辛酸を嘗めさせた」こと、マス・メディア抑圧、デモなど示威行動に対する暴力的取締り、貧困対策の不在などである。

 野党などデモ指導者は、市民的不服従運動を展開して、首都周辺の道路封鎖、大統領官邸や、公共テレビ局への示威運動を計画し、サアカシュヴィリ大統領辞任まで続行すると言明している。(英国4月11日付『ガーディアン』紙)

 ウクライナのユシチェンコ大統領と同様に、2004年に「バラ革命」を担って登場したサアカシュヴィリは、その公約だった「米国流民主主義」を実現するどころか、その独裁的手法の齎した災禍故に、権力の座から引きずり下ろされようとしているのは、皮肉なことだ。 (2009.04.11)


<写真> The Guardian, Le Monde, 掲載のもの
by shin-yamakami16 | 2009-04-11 23:01 | Comments(0)