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by shin-yamakami16

2014年都知事選:どうする「五輪・首都圏大地震」の「矛盾」?

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  2013年9月8日 ブエノスアイレス「東京五輪勝利:狂喜する日本代表団」—AFP=時事


都知事には憲法擁護「反秘密保護法」・「脱原発」の人物を

                                    山上 真
 
 「東京五輪」支持を声高に叫ぶ一部の政治家・財界人などは、「10兆円*経済効果」の思惑に取り憑き、来るべき大災害に対して現実直視を避けている様だ。彼らはオリンピックという国際「スポーツ祭典」を祝うことより、日本の *経済「再生」という機会として捉えていることを、公然と述べて憚らない。

 安倍首相や前都知事猪瀬氏は、福島原発事故以来、現在でも続いている東京周辺の*「放射能汚染」を隠し、更には、首都圏が抱える「大地震」や「富士山噴火」などの大災害の恐れを封印して、「天真爛漫な」IOC委員たちに「日本安全神話」を振りまくことに成功した様だ。

 この東京という大都市では、*公的想定で東京湾北部M7クラス大地震が30年以内に起こる確率70%であり、死者は一万人以上、M8なら7万人に及び、発生後5〜10分で6〜8メートルの津波が到達すると言われている。各国から集う選手たちの「選手村」は、大津波がもろに襲う東京湾埋め立て地に造る計画だ。

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去年12月20日、三十年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率を示した「全国地震動予測地図」の最新版を、 政府の地震調査委員会(委員長・本蔵義守東京工業大名誉教授)が公表した。


  大地震・津波が2020年の五輪開催前に起きたらどうなるのか?
 17日間開催中の場合、延べ一千万人の来場者、一日92万人移動の観客をどうするのか?これまでのところ、政府や都の関係者から、何の説明も無い。
  数万人の観衆が集う五輪会場での「阿鼻叫喚」の図が思い浮かばないのか。

              ・・・・・・・・・・

 前知事猪瀬氏が安倍首相共々派手な五輪招致運動を展開して成功した揚げ句に、都の補助金を受けている徳洲会グループの徳田氏から5,000万円を受領していたことが発覚し遂に知事辞任に追い込まれたことは、五輪史上でも稀に見るスキャンダルとして、内外に衝撃を及ぼしている。徳田グループと都の関係は、前・前知事石原氏の頃からのものであり、検察の毅然たる追及が俟たれるところだ。

 斯くして、一年足らずして一回の選挙に50億円かかるという都知事選挙をまたしても迎えるという異常事態となった訳だが、前回次点だった元日弁連会長・*宇都宮健児氏の再立候補表明以外には、今のところ候補者が出ていない。

 その訳としては、名が取沙汰されているタレント的著名人でさえ、「猪瀬事件」の後、先に述べた「五輪と大地震」を念頭にして、果たして都知事職が「採算の合う」仕事かどうか決めかねているのではないかと憶測されるのだ。

 確かに、いつ来るか全く分からない大災害と、確実に5年半後までに仕上げなくてはならない膨大な「五輪準備」という仕事を前にして、余程「勇気ある」人物以外は、都知事候補者として名乗りを挙げにくいのではないか。

 その点、宇都宮氏は当初から「五輪よりも弱者救済」を訴えていた人物であるから、都知事当選の暁には、一旦決まってしまった「五輪」は過不足なく処理して、重点を福祉政策に置くことだろう。

 筆者からすれば、想定外の「大災害」による人命損失を招く恐れのある「五輪」を、この際IOCに返上することを申し出て、トルコ又はスペイン開催の方向に持って行くことが、日本として最も「良心的な」方策と思われるのだが。

 平和憲法を守る立場から、安倍政権下での悪法即ち「秘密保持法」・「武器輸出解禁」などに反対し、「脱原発」の人物が都知事として登場することの意味は、*アジアと世界の安定と平和を守る上で,量り知れなく大きいことであろう。 (2014.01.01)
 

<注>
五輪「経済効果」:‘Wedge Infinity’ より
 実際、オリンピック開催時期に向けて財政赤字が拡大した国(ギリシャ、スペイン、ロサンゼルスオリンピック(1984年)時のアメリカ)がある一方、逆に財政赤字が改善ないしは健全さを維持した国(韓国、オーストラリア、イギリス、アトランタオリンピック(1996年)時のアメリカ)もある。  <中略>
 以上を踏まえて2020年の東京オリンピックが日本経済に与える影響を考えてみよう。
 まず言えることは、2020年の東京オリンピックに向けてインフラ整備が加速するとしても、景気上振れ/下振れは成長途上にあった64年東京オリンピック当時よりははるかに小さく、期間も短いと見られることだ。
 課題は財政にある。オリンピックに向けて、財政赤字を膨らませる事業はいくらでも出てこよう。しかし、オリンピックを免罪符に財政赤字を野放図に膨らませれば、すでに財政赤字が深刻な日本では、世界に日本経済復活を示す好機となるオリンピックが財政危機への引き金となってしまいかねない。
 84年以降の各国の例で見ると、オリンピック開催で財政収支を悪化させるかどうかは、どれだけ財政規律を意識した経済運営ができるかにかかっている。同様の経済運営が日本にできないはずはないし、できなければそれこそオリンピックの失敗例として世界の記憶に残りかねない。<後略>

*東京周辺「放射能汚染」:筆者ブログ2013年1月11日「東京放射能値はロンドンと同じ」?参照されたし。

*首都圏大地震「公的想定」:
1. 首都直下地震、死者2万3千人想定 M8なら7万人
首都直下地震の被害対策を検討してきた国の有識者会議は19日、30年以内に70%の確率で起きるとされるマグニチュード(M)7級の地震で、最悪の場合、死者が2万3千人、経済被害が約95兆円に上るとの想定を発表した。政府は今年度中に、緊急対応や省庁機能のバックアップなどを定めた基本計画を策定する。
想定のとりまとめは2004年度以来。当面の発生可能性は低いが、長期的な対策の対象として、今回初めてM8級も想定。死者は7万人、経済被害は160兆円に上ると試算した。
有識者会議は、増田寛也元総務相をトップとする中央防災会議の作業部会。阿部勝征・東大名誉教授が座長を務める検討会が「防災対策の対象とすべきだ」としたM7級の19タイプの地震のうち、首都中枢機能への影響が最も大きい都心南部直下地震(M7・3)の具体的被害を推計した。
発表によると、震度6以上の揺れが襲う地域は約4500平方キロで、1都3県の面積の約33%。冬の夕方(風速8メートル)に起きた場合、建物の全壊は17万5千棟、焼失は41万2千棟になり、被害は最悪の計61万棟に達した。死者は1都3県で2万3千人に。このうち、火災の死者が1万6千人で、7割を占めた。
経済被害は、建物や設備などが42兆4千億円、ライフラインや公共土木施設の被害が4兆9千億円で、直接被害は計47兆4千億円に上った。このほか、製品やサービスの提供ができなくなることによる間接的な影響は47兆9千億円で全国に及ぶ。経済被害は総計95兆3千億円に及ぶとした。
東京湾北部地震(M7・3)を対象にした前回04年度の想定では、死者は1万1千人、全壊・焼失建物は85万棟、経済被害は約112兆円だった。耐震・不燃化が進んだこともあり、今回は建物被害や経済被害が減った。一方で、過去の火災データを基に逃げ惑いによる被害を積み増し、死者数が大幅に増えたという。
M8級の想定は、「想定外」とされた東日本大震災の教訓を踏まえた。200~400年間隔で発生しており、直近は1923年の関東大震災(M7・9)。試算では最悪の場合、死者は津波による1万1千人も含めて計7万人、建物の全壊・焼失は133万棟に。経済被害は直接被害が90兆円、間接被害が70兆円で、計160兆円に達した。房総半島の南端と相模湾を中心に、地震後5~10分で6~8メートルの津波が到達する。
政府の地震調査研究推進本部は、南関東で今後30年にM7級の地震が起きる確率を70%程度、M8級は0~2%とみている。【石川智也】
—『朝日新聞DIGITAL

2. 首都直下地震 確率
首都直下地震は、政府以外にも様々な方が発生する確率を出しています。
遠田晋次・京都大学防災研究所准教授らが行った2012年1月21日までの計算結果は、
首都圏直下地震が発生する確率は5年以内に28%、30年以内に64%
となっています。
酒井慎一・観測開発基盤センター准教授を中心とする平田直教授らの研究グループは、
首都圏直下地震が起こる確率をは4年以内で50%以下、30年以内に83%、
としています(2012年2月の報道)。

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           2014年都知事選挙立候補者・宇都宮健児氏

*宇都宮健児氏:「安倍政権の暴走を止める」為に都知事選に立候補した。経歴は次の通り。
愛媛県東宇和郡高山村(現:西予市明浜町)田之浜に傷痍軍人の長男として生まれる。故郷の田之浜は江戸時代前期に開発された半農半漁の地だった。1955年、一家で大分県国東半島に開拓入植。
1959年、熊本県に住む母方の叔父の元に預けられる。中学、高校、大学と卓球部に所属した。1965年、熊本県立熊本高等学校卒後。東京大学に入学し、駒場寮で暮らす。
1968年、司法試験合格。1969年、東大法学部を中退して司法修習生となり、1971年、弁護士登録(東京弁護士会。岡安法律事務所に入所。1979年、佐藤法律事務所に入所。1983年、宇都宮健児法律事務所を開設、後に東京市民法律事務所とする。
2010年、日本弁護士連合会会長選挙に立候補。元副会長の山本剛嗣との選挙戦となる。2月5日に投票が行われ、得票数では山本に及ばなかったが、全国に52ある弁護士会のうち地方を中心とする42会で山本を上回る。同選挙においては、最多得票者は全国の3分の1以上の会においてそれぞれ最多票を得なければ当選できないという規定(日弁連会則61条2項)があるため、史上初の再投票となる。3月10日の再投票では、宇都宮が山本を上回る得票を獲得し、かつ46会で最多票を得て当選した[6]。
2012年、史上初の再選を目指して再び日弁連会長選挙に立候補。異例の3度に渡る投票の結果、元副会長で東京弁護士会所属の山岸憲司に敗れ、再選は成らなかった。
同年11月9日、人にやさしい東京をつくる会からの支援を受けて東京都知事選に立候補表明した。キャッチコピーとして「東京なのに宇都宮、弁護士なのに健児」を標榜して脱原発、福祉の充実、格差是正などを訴えたが、次点で落選した。
2013年には、脱原発を求める市民グループによる脱原発政治連盟の呼びかけ人に名を連ねた。
同年12月28日、猪瀬直樹東京都知事の辞職に伴い、再び東京都知事選に立候補表明。投票は2014年2月9日に行われる予定である。
人物
大学在学中に司法試験に合格。当初は顧客開拓が思うようにいかず、簿記学校で商法の講師をしながら生計を立てる。1970年代後半、当時ほとんど顧みられることのなかった多重債務者の弁護を引き受けた。そして、サラ金被害者向けに、弁護士費用分割払いを初めて実践。宇都宮らの活動により、グレーゾーン金利の違法性が確定することとなった。
しかし、依頼者が急増した結果、当時勤務していた事務所から「サラ金問題をやるなら事務所を辞めてくれ」と言われ独立。独立した1983年には貸金業規正法、出資法改正法が成立したこともあり、事務所は追い風に乗った[3][4]。以降、豊田商事事件、地下鉄サリン事件、オレンジ共済事件、KKC事件[12]、日栄事件、八葉グループ事件、五菱会事件[5]、商工ファンド事件などに取り組む。オウム真理教幹部に殺害された坂本堤弁護士の妻は、宇都宮の事務所で勤務していた。
映画『夜逃げ屋本舗』を監修[5]したほか、宮部みゆきの小説『火車』に登場する弁護士のモデルである。 ーWikipediaより

*『アジアの平和』:「尖閣」を巡って日中間の軍事衝突が懸念されている。日本国憲法では「戦争放棄」を定め、武力に依る国際間の問題解決の道を閉ざしている筈なのだが、最近の安倍内閣「防衛省」長官などは軍拡を進め、平気で他国基地「先制攻撃」を口にしている。もし日本が何らかの形で武力行使すれば、それこそ「東京五輪」などは吹き飛んでしまうことを政権は銘記するべきだ。

                   <追記>
1. 元日の英国保守系大衆紙『テレグラフ』は、「日本は第二次世界大戦中の軍国主義を再燃させて、世界平和への脅威を招いている」と題する中国大使の*寄稿論文を掲載しているが、英国で最も発行部数の大きなこの全国紙の記事内容は、最近のキャメロン首相の中国への「熱烈な肩入れ」姿勢と相俟って、日本安倍首相への厳しい批判を巻き起こすことが予想される。 (2014.01.02)
'The Telegraph'
Japan risks threat to global peace by rekindling militaristic spirit of Second World War, senior Chinese official warns
Liu Xiaoming, China’s ambassador to London, launches a strong criticism of the Japanese prime minister, Shinzo Abe, accusing him of deliberately raising tensions in Asia and putting the world on a “perilous path”
By James Kirkup, Political Editor10:29PM GMT 01 Jan 2014

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 「韓国の人々は物議を醸している安倍首相の靖国参拝をテレビで見守る」-'Telegraph' 紙



Japan risks a “serious threat to global peace” by “rekindling” the militaristic spirit that helped cause the Second World War, a senior Chinese official has warned.
Liu Xiaoming, China’s ambassador to London, has launched a strong criticism of the Japanese prime minister, Shinzo Abe, accusing him of deliberately raising tensions in Asia and putting the world on a “perilous path”.  <後略>
<中国大使寄稿文・原文>
Liu Xiaoming: China and Britain won the war together
Japan’s refusal to face up to its aggressive past is posing a serious threat to global peace
In the Harry Potter story, the dark wizard Voldemort dies hard because the seven horcruxes, which contain parts of his soul, have been destroyed. If militarism is like the haunting Voldemort of Japan, the Yasukuni Shrine in Tokyo is a kind of horcrux, representing the darkest parts of that nation’s soul.
Last week, in flagrant disregard of the feelings of his Asian neighbors, Shinzo Abe, the Japanese prime minister, paid homage at the Yasukuni Shrine, where 14 Class A war criminals – defined as those who committed “crimes against peace” – are enshrined. They were among the 28 Japanese political and military leaders convicted by an international military tribunal after the Second World War.
The Yasukuni Shrine was established more than 150 years ago, and Asian people know very well how it has since been used by Japanese militarists as a spiritual symbol to launch wars of aggression. In addition, it is deeply offensive to witness convicted war criminals being venerated. These were leaders found guilty of inflicting indescribable suffering on countless individuals during the war. Rightly, within hours of Mr Abe’s visit, there were strong condemnations from China, South Korea and across the international community.
Visits to the shrine by Japanese leaders cannot simply be an internal affair for Japan, or a personal matter for any Japanese official. Nor does it concern only China-Japan and Korea-Japan relations. Deep down, paying this kind of homage reveals whether Japan is trustworthy. It raises serious questions about attitudes in Japan and its record of militarism, aggression and colonial rule.
<中略>
China and Britain are both victors of the Second World War. We played a key role in establishing the post-war international order that has delivered great benefits for mankind. Our two countries have a common responsibility to work with the international community to oppose and condemn any words or actions aimed at invalidating the peaceful post-war consensus and challenging international order. We should join together both to uphold the UN Charter and to safeguard regional stability and world peace.
Liu Xiaoming is the Chinese ambassador to the United Kingdom

                 <参考資料>
1. 『週刊朝日』2013年9月20日号より
五輪決定も大地震は大丈夫か? 専門家が惨事に見舞われる可能性を指摘
 五輪招致に成功し、浮かれに浮かれているニッポン列島。しかし、ちょっと待ってほしい! ニッポンはいま、問題が山積みだ。
 神戸女学院大名誉教授の内田樹(たつる)氏が力説する。「現在、日本ができる最大の国際貢献は、五輪の開催ではありません。世界中が注目する大災害となった福島第一原発の汚染水問題を、世界中の英知を集めて一刻も早く解決することです」。
 世界の海に放射能をまき散らし、まともな対応ひとつできないニッポン。そんな国に五輪を招く資格はない、と憤るのはジャーナリストの斎藤貴男氏だ。「ブエノスアイレスでの記者会見で、『東京は福島から遠いので安全だ』と胸を張り、身内以外の報道陣から笑い物にされたのもむべなるかな。それでも本気の挙国一致態勢が恐ろしい」。
 安倍首相は最終プレゼンで、「状況はコントロールされている。決して東京にダメージを与えるようなことを許したりはしない」と、自信に満ちた口調で断言した。だが、8月には貯水タンクからの高濃度の汚染水漏れが発覚し、「レベル3」の事故と認定されたばかり。コントロールどころか、実際は「制御不能」ではないのか。
 また、汚染水について「原発の港湾内の0.3平方キロメートル範囲内で完全にブロックされている」と強調したことも引っかかる。港湾口には放射性物質の拡散を防ぐ水中カーテン「シルトフェンス」が張られているが、専門家は水溶性の放射性物質の移動は防げないと指摘しているのだ。
 首相の発言が“ハッタリ”だったとしたら、今後、国際社会から強い批判にさらされることになる。
 東日本大震災からの復興を掲げて招致にいそしんだ人々の中には、別の思惑を持った者もいたようだ。「『復興五輪』をでっち上げた出陣式に、『原発バンザイ』の経団連会長が出張って、気勢まで上げてしまう無神経さは、尋常ではありませんでした」(斎藤氏)。
 一方で前回の東京五輪はまさに戦後を乗り越え、日本人としての誇りや自信を取り戻すきっかけとなった。「焼け野原から20年で立ち直り、平和な国に生まれ変わった日本を世界に見てほしい、という素朴な情念があった。いまのように『経済のカンフル剤になればいい』などと公言する人はいませんでした。日本人は、いつからこんなに卑しくなったのか」(前出の内田氏)。
 評論家の大宅映子氏は、地方都市が舞台なら、日本での開催にも賛成という。「本当に必要なことは、地方経済を元気にし、日本経済を盛り上げていくこと。成熟都市の東京よりも、伸びしろのある地方での開催のほうが、さまざまな可能性を見いだせたのでは」。
 地震大国ニッポンでの開催を危惧するのは、防災・危機管理ジャーナリストの渡辺実氏だ。「日本列島はいま、地震活動の活発期。開催までの7年間に大地震が起こってもおかしくはない。最悪、開催中に大地震に見舞われることも想定しなければ」。
 渡辺氏によると、869年に起きた「貞観(じょうがん)地震」は、東日本大震災とほぼ同じ規模、同じ震源地だった。その9年後に関東大震災クラスの「相模・武蔵地震」が発生した。「貞観地震と東日本大震災の関連性から言って、その9年後、すなわち2020年に大地震が起きることも考えられます」(渡辺氏)。
 環境破壊への懸念もある。「葛西臨海公園の西側半分がカヌー競技の会場として整備されます。同公園は東京湾に面し、面積が東京ドーム17個分と広大で、多様な生態系が形成されています。予定地に限っても鳥類76種、昆虫140種、樹木91種、野草132種が確認されているんですが……」(日本野鳥の会東京)。

2. 『週刊現代』2013年10月25日号 「経済の死角」
2020年東京五輪 晴海(埋め立て地)の選手村が津波に流される いつくるか分からない直下型大地震世界のトップアスリートが被害者になる
「東京は安全です」と首相が胸を張り、誘致を勝ち得た2020年東京五輪。だが、日本国民の多くも計画の詳細は知らないだろう。海ぎわに施設が集中するなか、世界との安全性の約束は守れるのか。
東京湾は危険がいっぱい
待望の五輪が、東京にやってくる。そのこと自体はめでたいと、多くの地震・防災の専門家たちも顔をほころばせる。しかし世界中から大勢の人が訪れる五輪の防災対策に話題が及ぶと、彼らは「まだまだ課題は多い」と口を揃えるのだ。
「五輪の選手村や競技施設は湾岸部に集中しています。
東京都などによる巨大地震の被害想定によると、死者数が最大になるのは、首都直下地震が起こった場合で約9700人。このうち津波による死者はゼロだといいますが、これは断言できるものではない」
関西大学社会安全学部教授の河田惠昭氏はこう指摘する。河田氏は、政府の中央防災会議で、南海トラフ巨大地震の被害想定をまとめた作業部会の主査を務めた人物でもある。
「この被害想定は、関東大震災と阪神・淡路大震災のデータに基づいて計算されただけ。残念ながら、この程度の犠牲者数では済まないでしょう」
なにしろ、東京五輪の計画を見ると、主要施設の多くが「東京ベイゾーン」と東京都が名づけた臨海部に集中する。都内に設置される33競技会場のうち7割近い23会場、さらに選手村やメディアセンターなど多数の関連施設が海ぎわに建つことになる。
河田氏は、これまでの被害想定は津波に関して甘いのではないかと指摘する。
「たしかに、東京湾の海底地形は平坦で、ここで過去に大きな津波は発生していないと考えられる。太平洋から東京湾への入り口の部分がくびれており、大きな津波が入りにくいためです。また伊勢湾や大阪湾に比べて東京湾は浅い。これも津波が大きくならない要因です。それでも、震源の位置によっては津波は2m以上になると想定されている。さらに現状では、東京港の防潮堤など海岸施設は建設から40年以上経過しているものがある。見た目はきれいでも耐震性や液状化の心配があり、実際にはボロボロ。東京の海岸施設すべてを作り直すには、約4兆円かかりますが、五輪をやるからには今後の7年間で少しずつ新しくしていくしかない」  <中略>

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五輪開催期間中は、選手のみならず、多数の観光客も来日しますから、外国人の数が圧倒的に増える。
震度2~3の揺れでも狼狽する人もいるでしょう。また大きな地震の際に、日本人なら建物の外に飛び出すと落下物で危ないと知っていても、外国の人はそれが分からない。
まして液状化で水が噴き出し、マンホールが浮き上がってくるのを目にしたら、パニックに陥っても仕方がない。
いいことばかりを言うのではなく、『日本では地震が起こります』『その際はこう動いてください』と各国の選手団や観光客にもはっきり伝えることです」
早稲田大学理工学部教授で元土木学会会長の濱田政則氏は、こう話す。
「安倍総理は『東京は安全だ』と宣言して五輪を誘致しましたが、東京の臨海部が安全かというと、それは疑問ですよ。
しかし、やると言ったからには、2020年までに臨海部の防災性を高めて、さすが東京、と思わせないといけない。
私は、当然、言われなくてもあらゆる対策が取られるものと考えています。繰り返しますが、世界に向かって、『安全だ』と言ったわけですからね」
もはや国際公約ともいえる「安全な五輪」。準備不足が露呈したとき、「想定外でした」と泣き言を言っても、世界は許してくれない。せめて世界のトップアスリートが集結する選手村くらいは立地場所を根本的に見直すところから安全対策を考えたほうがいいのではないか。タイムリミットは、わずか6年と9ヵ月後に迫っている。
Commented by だんご at 2014-01-16 00:02 x
東京五輪開催は 無理だと思います
トカラ列島 小笠原諸島の火山帯が 活発に動いています
どう考えても 2020年までに 東日本大震災クラスの地震 富士山噴火が 100㌫あると思います
首都圏だけでなく東海道沿線は壊滅的になることは必至です
どれぐらいの被害になるかは予想できませんが 300万人ぐらいが避難できる場所を 確保しておかないと大変なことになると思います
物流もストップしますし 震災後の被害のほうが 大きくなるのは確実です
オリンピックどころではありませんよ
Commented by shin-yamakami16 at 2014-01-17 13:31
だんご様
誠に適切なるコメント有難うございます。
最近原発問題に根ざした五輪返上論が論議されておりますが、自然大災害は防災対策で済む筈はなく、日本人の良心として、東京五輪返上を出来るだけ早く決めて欲しいものです。
by shin-yamakami16 | 2014-01-01 13:51 | Comments(2)