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by shin-yamakami16

ニューレイバーの終焉か? 

英国労働党の完敗と、ブラウン首相の去就
                                 山上 真
今月22日の下院補欠選挙(Crewe & Nantwich選挙区)で、保守党候補者が8,000票近くの大差で労働党候補者に勝利した。元々この選挙区は、労働党の女性大物議員ダンウッデイ女史が長期に渉って議席を保持してきた労働党地盤であり、前回の総選挙では、7,000票差で同女史が勝利した所である。今度の選挙では、実に17.6%の選挙民が、労働党支持から保守党支持に態度を変えたと言われている。
5月1日の統一地方選挙でも、労働党は大敗し、第三党に転落した。殊に、ロンドン市長選挙で、労働党候補者の現職ケン・リヴィングストンが、普通だったら負ける筈のない保守党候補のボリス・ジョンソンに大差で敗北した。
これら一連の労働党の敗北の原因としては、例えば、弱者に大打撃を与えると言われている「10p税率廃止」問題、石油の高騰、食料品値上げ、信用不安(負債増大)などが挙げられている。ブラウン首相は、これらの問題に対して何らの対応能力もないということが、英国民の周知の事実として行き渡っているのである。
しかし、よく考えてみると、保守党側に、問題解決の為の具体策があるとは、やはり明言できそうにないのも、確かだ。国民は、失敗続きのブラウン政治に替わる、別の選択肢として、不安ながらも、キャメロン保守党に儚い希望を託すしかない、と考えているのに違いない。
今や、ブレア氏からブラウン氏へと引き継いだ「ニューレイバー」政治は、教育、保健医療、年金、所得格差問題など全面に渉って、解決不可能の状態だ。ブラウン氏の下では次の総選挙は戦えない、という文句は、どこかの国でも似たのを聞いているが、英国でも氾濫している。                   (2008.05.24)
by shin-yamakami16 | 2008-05-24 23:45 | Comments(0)